分筆 × 誰が申請できるか45肢
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要点
- 申請できるのは土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 買主、理事長、区分建物の名義人、承諾を得た第三者は不可(法39条1項)
- 共有なら持分の価格の過半数で申請できる(軽微変更)
- 頭数の3分の2ではなく、承諾書を付けても単独にはならない
- 所有権が敷地権である旨の登記がある土地(区分所有法の適用がある建物の敷地)の分筆も同じで、区分建物の名義人全員が申請人となる必要はない(令5.3.28民二533号)
- 代位できるのは、分筆しないと自分の権利の登記ができない者
- 一部の買主(前提の地積更正も可)、順次代位する抵当権者、一部への処分禁止の仮処分債権者、共有物分割の判決・和解・調停を得た共有者、農地法の許可前の買主
- 代位原因を証する情報は、和解調書・調停調書・判決・仮処分の決定の正本でよい
- 代位できないのは、分筆しなくても登記できる者
- 地役権者(一部にも設定登記できる)、転借人(所有者に直接代位できない)、持分の買収者、所有権全部の取得者(自分で申請すればよい)
- 相続人は被相続人名義のまま申請できる
- 分筆した各筆を別の相続人が取得する協議書があれば、取得する相続人が申請する
肢と結論
- H17-6-2◯共有名義となっている土地について共有物分割の訴えが提起され、当該訴えに係る訴訟において裁判上の和解が成立したときは、共有者として登記されている登記名義人のうちの1人は、和解調書の正本を代位原因を証する情報として、他の登記名義人に代位して、分筆の登記の申請をすることができる。→ 和解調書を代位原因証書として、代位で分筆を申請できる。
- H17-6-4✕持分を等しくする3人の共有名義となっている土地の共有者として登記されている登記名義人のうちの1人は、他の登記名義人全員が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供することにより、単独で、当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。((改題)令5.3.28民二533号(分筆・合筆は持分の価格の過半数で申請できる)を踏まえ、持分を明示したもの。)→ 分筆の登記は共有物の軽微変更に当たり、持分の価格の合計が過半数となる共有者らが申請人となる。承諾を証する情報の提供によって単独申請を可能にする仕組みは存在しない。
- H17-6-5✕信託の登記がされている土地について、受託者として登記されている者は、分筆の登記の申請をすることができない。→ 受託者は信託財産に属する財産の管理又は処分をすべき義務を負う者であり、所有権の登記名義人として分筆の登記を申請することができる。
- H17-15-オ◯登記記録の地積に錯誤がある土地の一部を買い受けた者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記の申請をする前提として、当該所有権の登記名義人に代位して地積に関する更正の登記の申請をすることができる→ 分筆の前提の地積更正も、代位して申請できる。
- H18-8-2✕Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地をAから賃借したBが、Aの承諾を得て甲土地の一部をCに転貸したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から転借した部分を分筆する登記を申請することができる。→ 転借人が所有者に直接代位する構成は認められない。
- H18-8-5◯Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地の一部を買い受けたBが、当該部分にCを抵当権者とする抵当権を設定したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から抵当権が設定された部分を分筆する登記を申請することができる。→ 抵当権者は、順次代位して分筆の登記を申請できる。
- H18-14-ア◯甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、B、C及びDがAを相続した場合において、甲土地を(イ)部分及び(ロ)部分に分筆し、(イ)部分をBが、(ロ)部分をCが相続する旨の遺産分割協議が成立したときは、B及びCは、(イ)部分及び(ロ)部分を表示した図面が添付された遺産分割協議書を添付情報として提供して、甲土地を(イ)部分と(ロ)部分に分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 相続人は、図面付き協議書を提供して分筆を申請できる。
- H18-14-オ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAから売買により甲土地の全部の所有権を取得したBは、所有権の移転の登記をする前であっても、Aに代位して、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 所有権の全部を取得した者は自ら分筆の登記を申請すればよく、代位の要件である債権保全の必要がない。
- H19-12-ア✕敷地権付き区分建物の目的となっている土地について分筆の登記の申請をする場合において、当該区分建物において管理組合の理事長を管理者として定めているときは、その理事長が単独で分筆の登記を申請することができる。→ 分筆を申請できるのは土地の名義人。理事長ではない。
- H19-12-イ◯不在者の財産管理人は、家庭裁判所の許可を得なくとも、不在者の土地について分筆の登記を申請することができる。→ 分筆の申請は権限内の行為で、家裁の許可は不要。
- H19-12-ウ◯相続登記がされた土地について、当該土地を分筆した上で分筆後の土地を各相続人が単独で所有する旨の遺産分割の調停が成立した場合において、当該土地の分筆の登記の申請に他の相続人の協力が得られないときは、代位により単独で分筆の登記を申請することができる。→ 調停成立後は、代位により単独で分筆を申請できる。
- H19-12-オ✕甲地について、未成年者Aの持分を5分の3、Aの父B及び母Cの持分を各5分の1とする共有の登記がある場合には、B及びCのみが申請人として甲地の分筆の登記を申請することができる。((改題)令5.3.28民二533号(分筆は持分の価格の過半数で申請できる)を踏まえ、持分を明示したもの。)→ B・Cの持分は合計5分の2で過半数に届かない。Aを加えなければ申請できない。
- H20-9-エ✕一棟の建物に属する複数の区分建物のうちの一個の区分建物の所有者の一人は、その一棟の建物の敷地であって所有権が敷地権である旨の登記のある土地について、分筆に係る管理組合の総会の決議を証する情報を提供して分筆の登記を申請することができる。→ 決議で申請できるのは管理者。しかも本人ではなく、決議をした区分所有者らの代理人として。
- H20-13-イ✕一筆の土地の一部が別の地目になったことにより、地目に関する変更の登記と分筆の登記とを一の申請情報により申請する場合において、当該土地の所有権の登記名義人が死亡したために相続人から当該申請をするときは、相続人全員の住所及び氏名を申請情報の内容としなければならない。→ 相続人の一人から申請でき、全員の記載は要らない。
- H21-7-ア◯地積に誤りがあり土地の一部について所有権を取得した者は、当該部分の所有権を証する情報を提供して、代位により地積の更正及び当該部分の分筆の登記を申請することができる。→ 一部取得者は、代位で地積更正と分筆を申請できる。
- H22-18-ア◯共有物分割の裁判によって共有の土地が分割された場合において、一部の共有者が分筆の登記の申請に協力しないときは、他の共有登記名義人がその者に代位して当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分割裁判の後は、代位して分筆の登記を申請できる。
- H23-6-ア◯所有権が敷地権である旨の登記がされている土地の分筆の登記は、その土地の所有権の登記名義人のうち持分の価格の合計が過半数となる者から申請することができる。((改題)令和5年の民法改正(共有物の変更・管理)と令5.3.28民二533号に合わせて問い方を直したもの。)→ 敷地権の目的である土地の分筆は、持分の価格の過半数を有する登記名義人から申請できる。
- H23-6-オ✕所有権の登記がない土地について、表題部所有者ではない当該土地の実体上の所有者は、表題部所有者の承諾を証する情報を提供して、当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 表題部所有者以外の者は、承諾を得ても分筆の登記を申請することができない。
- H23-11-ア✕所有権の登記名義人がAである甲土地の一部を買い受けたBが、当該部分にCを抵当権者とする抵当権を設定した場合であっても、Cは、A及びBに代位して甲土地から抵当権が設定された部分を分筆する登記を申請することはできない。→ 抵当権者は、抵当権の設定の登記をするために必要な分筆の登記を代位して申請することができる。
- H23-11-エ◯1筆の土地につき相続によりA、B及びC共有名義の登記がされた後に、当該土地を3筆に分筆し、うち2筆をAが取得し、B及びCが残り1筆を共有取得する旨の遺産分割調停が成立した場合には、Aは、単独で、B及びCに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 調停成立後は、単独で代位により分筆を申請できる。
- H23-11-オ✕甲土地の一部に地役権の設定を受けた地役権者Aは、甲土地の所有者Bに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 地役権は土地の一部についても登記できるので、分筆をしなければ権利を守れないという関係にない。
- H24-7-オ✕地上権を敷地権とする敷地権である旨の登記がされた甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記の申請は、分筆前の甲土地を敷地権の目的である土地とする区分建物の所有権の登記名義人が全員でしなければならない。→ 分筆を申請するのは土地の名義人。区分建物の名義人ではない。
- H25-9-イ✕甲土地の所有権の移転の仮登記の登記名義人は、甲土地の所有権の登記名義人の承諾を証する同人が作成した書面を提供して甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請できない。
- H25-15-ウ◯甲土地の所有権の登記名義人が死亡し、その相続人がA、B及びCである場合において、「甲土地から乙土地を分筆した上、分筆後の甲土地をAが相続し、乙土地をBが相続する」旨の内容の遺産分割協議書を相続があったことを証する情報の一部として提供すれば、A及びBが共同して当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。→ 協議書を提供して、取得する相続人が分筆を申請できる。
- H26-9-イ✕一筆の土地の一部を時効取得した者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請する場合に、当該土地について、分筆前の地積と分筆後の地積との差が分筆前の地積を基準にして不動産登記規則に定められている地積測定における誤差の限度を超えるときであっても、当該土地について地積の更正の登記を代位によって申請することはできない。→ 誤差の限度を超えるときは、地積更正も代位申請できる。
- H26-10-ウ◯A、B及びCが表題部所有者である土地について、A、B及びCとDとの間で売買契約が締結され、Dが当該土地の所有権を取得した場合には、Dは、A、B及びCの承諾があったことを証する情報を提供しても、当該土地について分筆の登記の申請をすることはできない。→ 表題部所有者でも所有権の登記名義人でもない者は、承諾があっても分筆の登記を申請できない。
- H26-10-エ✕A及びBが所有権の登記名義人である土地につき共有物分割を命ずる判決が確定した場合において、Bが当該判決に基づく分筆の登記の申請に協力しないときであっても、Aは、Bに代位して、共有物分割の判決内容に基づく分筆の登記を申請することはできない。→ Aは民法423条によりBに代位して分筆の登記を申請することができる。
- H27-11-ア✕Bが、Aが所有権の登記名義人となっている土地をAから賃借し、Aの承諾を得てその一部をCに転貸した場合には、Cは、Aに代位して、転貸に係る土地部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 代位できるのは債務者に属する権利。Aへの直接代位は不可。
- H27-11-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、代位による分筆の登記を申請することができる。→ 一筆の一部にも地役権の設定の登記ができるから、分筆を代位して求める前提を欠く。
- H27-11-ウ◯A及びBを所有権の登記名義人とする土地について、AがBに対して共有物分割の訴えを提起し、確定判決を得た場合には、Aは、その正本を代位原因を証する情報として提供して、Bに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 分割判決の正本を代位原因として、分筆を申請できる。
- H27-11-エ◯一筆の土地の一部について処分禁止の仮処分の決定を得た債権者は、仮処分の登記の前提として、当該決定の正本を代位原因を証する情報として提供して、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請することができる。→ 一筆の一部を対象とする処分禁止の仮処分は分筆を経なければ登記できないから、代位申請ができる。
- H27-11-オ✕農地法第5条の規定による都道府県知事の許可の前に農地の一部を買い受けた者は、条件付所有権移転の仮登記をする前提として、代位による分筆の登記を申請することはできない。→ 許可前でも条件付所有権移転の仮登記ができ、その前提として代位による分筆の登記を申請できる。
- H28-9-オ✕区分建物である建物の登記記録の表題部に敷地権の種類として賃借権が記録されている土地の分筆の登記は、当該区分建物において管理組合の理事長が管理者として定められているときは、当該理事長が単独で申請することができる。→ 土地の分筆を申請できるのは、その土地の所有権の登記名義人。
- R1-14-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して、その一部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 一部への地役権は分筆せずに登記できるので、代位の必要がない。
- R1-14-ウ◯一筆の土地の一部について処分禁止の仮処分命令を得た債権者は、当該仮処分命令の正本を代位原因を証する情報として、当該土地の所有権の登記名義人である債務者に代位して、その一部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 一部への仮処分は、分筆しなければ登記できない。だから代位できる。
- R1-14-エ◯一筆の土地について相続人A及びBを所有権の登記名義人とする法定相続分に応じた相続による所有権の移転の登記がされた後に、当該土地を二筆に分筆してA及びBがそれぞれ一筆ずつ取得する内容の遺産分割調停が成立した場合には、当該遺産分割調停の調停調書の正本を代位原因を証する情報として、Aは、単独で、Bに代位して、当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 遺産分割調停に基づく分筆は、他の相続人に代位して申請できる。
- R2-9-エ✕共有に属する土地の一部の持分について、当該持分を有する共有者と国との間で買収協議が成立した場合、国は、その者に代位して分筆の登記を申請することができる。→ 買ったのが持分なら、分筆させる権利は生じない。代位できない。
- R2-9-オ◯共有物分割請求訴訟において2名の共有に属する土地を分割する判決が確定した場合において、一方の所有権の登記名義人が分筆の登記の申請に協力しないときは、他方の所有権の登記名義人がその者に代位してその土地の分筆の登記を申請することができる。→ 共有物分割の判決が確定していれば、他方に代位して分筆できる。
- R3-11-ア✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡した場合において、Aの死亡前にBがAから甲土地を買い受けていたが、当該売買に基づく甲土地の所有権の移転の登記がされていないときは、Bは、甲土地の所有権を取得したことを証する情報を提供して、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆を申請できるのは表題部所有者か所有権の登記名義人。買主は入らない。
- R3-11-エ✕Aの相続財産の管理人として選任されたBが、亡A相続財産を所有権の登記名義人とする土地の分筆の登記を申請するときは、その申請情報と併せて家庭裁判所の許可を証する情報を提供しなければならない。→ 分筆は保存行為の範囲。家庭裁判所の許可は要らない。
- R3-11-オ◯持分を各2分の1とするA及びBが所有権の登記名義人である土地の分筆の登記をしようとする場合には、Aが当該登記の申請情報と併せてBがこれに承諾したことを証する情報を提供したとしても、Aは、単独で、当該登記の申請をすることはできない。((改題)令5.3.28民二533号(分筆・合筆は持分の価格の過半数で申請できる)を踏まえ、持分を明示したもの。)→ 基準は持分の価格の過半数。承諾を出しても、それだけでは単独で申請できない。
- R5-9-ウ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、その相続人がB及びCである場合において、BC間で、Bが甲土地の所有権を単独で取得することを内容とする遺産分割協議が成立したときであっても、Bは、甲土地の分筆の登記を申請することはできない。→ 遺産分割で単独取得したBは、相続人として表示に関する登記を申請できる。
- R6-8-オ✕A、B及びCが所有権の登記名義人であり、持分がそれぞれ3分の1である甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合には、A、B及びCの全員でしなければならない。→ 分筆は軽微変更。持分の価格の合計が過半数なら足りる。
- R6-11-エ◯Aを所有権の登記名義人とする甲土地の一部に地役権を設定したBは、Aに代位して甲土地の分筆の登記を申請することができない。→ 地役権は土地の一部にも設定できる。分筆させる必要がない。
- R8-8-オ✕所有権が敷地権である旨の登記がされている土地の分筆の登記の申請は、当該土地を目的とする敷地権の登記がされた区分建物の所有権の登記名義人の全員が申請人とならなければならない。→ 区分所有敷地の分筆も、持分の価格の過半数の名義人から申請できる。