区分建物の表題登記 × 誰が申請できるか17肢
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要点
- 申請できるのは原始取得者(新築した者)で、売買で取得した転得者を表題部所有者とする表題登記は申請できない(法47条1項)
- 相続その他の一般承継があったときは、承継人が被承継人を表題部所有者とする表題登記を申請できる(法47条2項)
- 相続人や吸収合併存続会社を表題部所有者とすることはできず、「することができる」で義務でもない
- 原始取得者が数人あるときは、その一人から申請できる(保存行為。民法252条5項)
- 転得者は、申請しない原始取得者に代位して表題登記を申請できる(民法423条1項)
- A→B→Cと転売されていてもCはAの申請権を代位できる
- 逆に原始取得者が転得者に代位するのではなく、一部を売っていても原始取得者が自ら全部について申請する
- 一棟に属する区分建物は全部を併せて申請するので、区分建物の所有者は他の区分建物の所有者に代わって表題登記を申請できる(法48条2項)
- 表題登記がある建物に接続して区分建物が新築されたときも、新築した者が既存建物の表題部所有者・所有権の登記名義人に代わって表題部の変更の登記を申請できる(法48条4項)
- 逆向きもある
- 表題登記がある建物に接続して区分建物が新築され、既存建物が区分建物になったときは、既存建物の表題部所有者・所有権の登記名義人が、新築された区分建物の所有者に代わってその表題登記を申請できる(法52条2項)
肢と結論
- H18-5-イ✕区分建物を新築し、その所有権の原始取得者となったA会社が、当該区分建物の表題登記を申請しない間にB会社に吸収合併された場合には、B会社は、B会社を表題部所有者とする当該区分建物についての表題登記を申請しなければならない。→ 47条2項は一般承継人に「申請することができる」と定めるにとどまり、しかも表題部所有者となるのは被承継人である。
- H18-8-4◯Aが所有権の登記名義人である区分建物でない甲建物に接続してBが所有する区分建物が新築されたことにより、甲建物が区分建物になった場合、Bは、Aに代位して、甲建物について、これを区分建物とする表題部の変更の登記を申請することができる。→ 表題登記がある建物に接続して区分建物が新築された場合、当該区分建物の所有者は、表題登記がある建物の所有権の登記名義人に代わって表題部の変更の登記を申請することができる。
- H20-9-イ◯区分建物でない建物の表題部所有者は、当該建物がこれに接続して区分建物が新築されたことにより区分建物となったときは、新築された区分建物の所有者に代位して、区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物になった建物の表題部所有者は、新築された区分建物の所有者に代わって表題登記を申請できる。
- H20-14-エ◯区分建物の原始取得者から取得した転得者、原始取得者が区分建物の表題登記の申請をしない場合には、原始取得者に代位して区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物の転得者は、原始取得者に代位して表題登記を申請することができる。
- H21-19-イ✕Aが、分譲マンションとして販売する目的でA単独名義で建築確認通知を受けた一棟の建物である甲建物について、施工業者Bから工事完成後に引渡しを受けた後、不動産販売業者Cに譲渡した場合、Cは甲建物に属する区分建物について、Cを表題部所有者とする区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物の表題登記を申請できるのは原始取得者だけ。
- H23-19-イ◯表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合には、当該区分建物の所有者が、他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる。→ 区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わってその表題登記を申請することができる。
- H23-19-ウ✕一棟の建物に属する区分建物全部の原始取得者が、その表題登記をしない間に、そのうちの一部の区分建物を他に売却した場合には、その売却した区分建物の表題登記の申請は、原始取得者が、その転得者に代位してする方法により、しなければならない。→ 原始取得者は自ら申請する。転得者への代位ではない。
- H23-19-オ✕新築された表題登記がない区分建物の原始取得者が死亡した場合には、その相続人は、自己を当該区分建物の表題部所有者とする表題登記を申請することができる。→ 相続人が申請できるのは、被承継人を表題部所有者とする表題登記である。
- H25-15-ア◯区分建物である建物を新築した場合において、その所有者について相続があったときは、相続人は、被相続人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。→ 区分建物を新築した所有者について相続があったときは、相続人が被相続人を表題部所有者とする表題登記を申請できる。
- H28-16-ア✕区分建物である建物を新築した株式会社Aを株式会社Bが吸収合併したときは、株式会社Bは、同社を表題部所有者とする区分建物の表題登記を申請することができる。→ 一般承継人が申請できるが、表題部所有者となるのは被承継人。
- H29-17-オ◯甲区分建物の所有権の原始取得者が甲区分建物の表題登記を申請しない場合には、甲区分建物の転得者は、当該原始取得者に代位して甲区分建物の表題登記を申請することができる。→ 転得者は、原始取得者に代位して表題登記を申請できる。
- H30-12-オ◯区分建物である建物を新築した場合において、その表題登記をする前にその所有権の原始取得者であるAが死亡したときは、Aの相続人は、表題部所有者を亡Aとする当該建物についての表題登記を申請することができる。→ 相続人は、被相続人を表題部所有者とする表題登記を申請できる。
- R4-13-オ✕Aが区分建物である甲建物を新築した後、AがBに甲建物を売却した場合には、甲建物の表題登記の申請は、A及びBが共同してしなければならない。→ 区分建物の表題登記を申請するのは原始取得者。買主と共同ではない。
- R5-13-ア✕株式会社A及び株式会社Bが区分建物である甲建物の所有権の原始取得者である場合において、甲建物の表題登記を申請する前に、株式会社Cが株式会社Bを吸収合併したときは、吸収合併存続会社である株式会社Cは、表題部所有者を株式会社A及び株式会社Cとする甲建物の表題登記を申請することができる。→ 47条2項は「被承継人を表題部所有者とする」。合併存続会社を載せるのではない。
- R5-13-オ◯区分建物である表題登記のない建物の所有権の原始取得者が複数いる場合において、当該区分建物の表題登記を申請するときは、その原始取得者のうちの一人から当該申請をすることができる。→ 表題登記の申請は保存行為。原始取得者の一人からできる。
- R6-11-ウ✕区分建物の所有権の原始取得者であるAが当該区分建物をBに売却し、その後、Bが当該区分建物をCに売却した場合において、Aが当該区分建物の表題登記を申請しないときであっても、Cは、Aに代位して当該区分建物の表題登記を申請することができない。→ 転得者も代位して表題登記を申請できる。
- R8-13-ア✕Aが区分建物である甲建物を新築してその所有権を取得した後、AがBに対して甲建物を売却したことによってその所有権がBに移転したときは、Aは、甲建物についてBを表題部所有者とする表題登記を申請しなければならない。→ 区分建物の表題登記は原始取得者から。転得者を表題部所有者とする申請ではない。