申請人(誰が申請できるか)
表示に関する登記を申請できる者は、登記の種類ごとに法が決めている。
- 表題登記は「所有権を取得した者」(区分建物は原始取得者)、それ以外は「表題部所有者又は所有権の登記名義人」(共用部分である旨の登記がある建物は「所有者」)
- 資格のない者は名義人の承諾を得ても申請できず、資格のある者の側から、共有者の一人・一般承継人・代位・代理・嘱託という経路で申請に至る
原則の表
表題登記は登記記録がまだないので、現実の所有者が申請する。
- それ以外の登記は、登記記録上の所有者が申請する
- 条文の書き方は「〜は、申請しなければならない」(義務を課す型)と「〜以外の者は、申請することができない」(資格を限る型)の二通りだが、申請できる者の範囲は同じである
| 登記 | 申請できる者 | 条文 |
|---|---|---|
| 土地の表題登記 | 所有権を取得した者 | 法36条 |
| 建物の表題登記 | 所有権を取得した者。区分建物は原始取得者に限る(相続人は被承継人名義で可) | 法47条1項・2項 |
| 地目・地積の変更、建物の表題部の変更、滅失 | 表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分建物は所有者) | 法37・42・51・57条 |
| 土地・建物の表題部の更正 | 同上以外の者は不可 | 法38・53条 |
| 分筆・合筆 | 同上以外の者は不可 | 法39条1項 |
| 建物の分割・区分・合併 | 同上以外の者は不可(共用部分建物の分割・区分は所有者) | 法54条1項・2項 |
| 共用部分である旨の登記 | その建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は不可 | 法58条2項 |
| 表題部所有者の変更・更正 | 表題部所有者(更正は真実の所有者) | 法31・33条 |
| 地図訂正・図面訂正の申出 | 表題部所有者・所有権の登記名義人・その一般承継人 | 規則16・88条 |
| 筆界特定の申請 | 所有権登記名義人等(表題部所有者・登記名義人・一般承継人・一部取得者) | 法131条 |
資格のない者
出題で繰り返し登場するのは、所有者らしく見えるが登記記録上の所有者ではない者である。
- 移転の登記をしていない買主、所有権移転の仮登記名義人、抵当権者や地上権者、区分建物の管理者である理事長、建物の登記についての敷地の所有者、土地の登記についての区分建物の所有権の登記名義人は、いずれも自分では申請できない
- 資格は承諾では移らない
- 承諾を証する情報を付けても、承諾を受けた者が申請人になることはない
資格のある者の側からの経路
資格のない者が登記を実現したいときは、資格のある者の側から申請させる経路をたどる。五つある。
| 経路 | 誰が | 要件 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 共有者の一人 | 共有者のうち一人 | 保存行為(報告的登記、地図訂正)。分筆・合筆は持分の価格の過半数。建物の分割・区分・合併は全員 | 民法252条5項・1項、令5.3.28通達 |
| 一般承継人 | 相続人、合併存続会社 | 資格者について相続等があったこと。相続登記は不要 | 法30条 |
| 代位 | 資格者に対する債権者 | 債権を保全するため必要(その登記をしないと自分の権利の登記ができない) | 民法423条、令3条4号・7条1項3号 |
| 代理 | 委任を受けた者 | 委任の範囲内。本人の死亡では消滅しない | 法17条、民法111条 |
| 嘱託・代位の特則 | 官公署、区画整理の施行者、河川管理者 | 法令が個別に認める場合 | 法16条、区画整理登記令2条、法43条 |
登記の種類ごとに
分筆
- 申請できるのは土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 買主、理事長、区分建物の名義人、承諾を得た第三者は不可(法39条1項)
- 共有なら持分の価格の過半数で申請できる(軽微変更)
- 頭数の3分の2ではなく、承諾書を付けても単独にはならない
- 代位できるのは、分筆しないと自分の権利の登記ができない者
- 一部の買主(前提の地積更正も可)、順次代位する抵当権者、一部への処分禁止の仮処分債権者、共有物分割の判決・和解・調停を得た共有者、農地法の許可前の買主
- 代位できないのは、分筆しなくても登記できる者
- 地役権者(一部にも設定登記できる)、転借人(所有者に直接代位できない)、持分の買収者、所有権全部の取得者(自分で申請すればよい)
- 相続人は被相続人名義のまま申請できる
- 分筆した各筆を別の相続人が取得する協議書があれば、取得する相続人が申請する
- 遺産分割の禁止があっても分筆はできる
- 一筆の一部を対象とする処分禁止の仮処分は分筆を経なければ登記できないので、仮処分の債権者は決定の正本を代位原因を証する情報として分筆を代位申請できる
この項目の肢(44)
- H17-6-2◯共有名義となっている土地について共有物分割の訴えが提起され、当該訴えに係る訴訟において裁判上の和解が成立したときは、共有者として登記されている登記名義人のうちの1人は、和解調書の正本を代位原因を証する情報として、他の登記名義人に代位して、分筆の登記の申請をすることができる。→ 和解調書を代位原因証書として、代位で分筆を申請できる。
- H17-6-4✕共有名義となっている土地の共有者として登記されている登記名義人のうちの1人は、他の登記名義人全員が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供することにより、単独で、当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。→ 分筆の登記は共有物の軽微変更に当たり、持分の価格の合計が過半数となる共有者らが申請人となる。承諾を証する情報の提供によって単独申請を可能にする仕組みは存在しない。
- H17-6-5✕信託の登記がされている土地について、受託者として登記されている者は、分筆の登記の申請をすることができない。→ 受託者は信託財産に属する財産の管理又は処分をすべき義務を負う者であり、所有権の登記名義人として分筆の登記を申請することができる。
- H17-15-オ◯登記記録の地積に錯誤がある土地の一部を買い受けた者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記の申請をする前提として、当該所有権の登記名義人に代位して地積に関する更正の登記の申請をすることができる→ 分筆の前提の地積更正も、代位して申請できる。
- H18-8-2✕Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地をAから賃借したBが、Aの承諾を得て甲土地の一部をCに転貸したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から転借した部分を分筆する登記を申請することができる。→ 転借人が所有者に直接代位する構成は認められない。
- H18-8-5◯Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地の一部を買い受けたBが、当該部分にCを抵当権者とする抵当権を設定したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から抵当権が設立された部分を分筆する登記を申請することができる。→ 抵当権者は、順次代位して分筆の登記を申請できる。
- H18-14-ア◯甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、B、C及びDがAを相続した場合において、甲土地を(イ)部分及び(ロ)部分に分筆し、(イ)部分をBが、(ロ)部分をCが相続する旨の遺産分割協議が成立したときは、B及びCは、(イ)部分及び(ロ)部分を表示した図面が添付された遺産分割協議書を添付情報として提供して、甲土地を(イ)部分と(ロ)部分に分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 相続人は、図面付き協議書を提供して分筆を申請できる。
- H18-14-オ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAから売買により甲土地の全部の所有権を取得したBは、所有権の移転の登記をする前であっても、Aに代位して、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 所有権の全部を取得した者は自ら分筆の登記を申請すればよく、代位の要件である債権保全の必要がない。
- H19-12-ア✕敷地権付き区分建物の目的となっている土地について分筆の登記の申請をする場合において、当該区分建物において管理組合の理事長を管理者として定めているときは、その理事長が単独で分筆の登記を申請することができる。→ 分筆を申請できるのは土地の名義人。理事長ではない。
- H19-12-イ◯不在者の財産管理人は、家庭裁判所の許可を得なくとも、不在者の土地について分筆の登記を申請することができる。→ 分筆の申請は権限内の行為で、家裁の許可は不要。
- H19-12-ウ◯相続登記がされた土地について、当該土地を分筆した上で分筆後の土地を各相続人が単独で所有する旨の遺産分割の調停が成立した場合において、当該土地の分筆の登記の申請に他の相続人の協力が得られないときは、代位により単独で分筆の登記を申請することができる。→ 調停成立後は、代位により単独で分筆を申請できる。
- H19-12-オ◯甲地について、未成年者A並びにAの父B及び母Cの共有に属する旨の登記がある場合には、B及びCのみが申請人として甲地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆は軽微変更。持分の合計が過半数となる共有者だけで申請できる。
- H20-9-エ✕一棟の建物に属する複数の区分建物のうちの一個の区分建物の所有者の一人は、その一棟の建物の敷地であって所有権が敷地権である旨の登記のある土地について、分筆に係る管理組合の総会の決議を証する情報を提供して分筆の登記を申請することができる。→ 決議で申請できるのは管理者。しかも本人ではなく、決議をした区分所有者らの代理人として。
- H20-13-イ✕一筆の土地の一部が別の地目になったことにより、地目に関する変更の登記と分筆の登記とを一の申請情報により申請する場合において、当該土地の所有権の登記名義人が死亡したために相続人から当該申請をするときは、相続人全員の住所及び氏名を申請情報の内容としなければならない。→ 相続人の一人から申請でき、全員の記載は要らない。
- H21-7-ア◯地積に誤りがあり土地の一部について所有権を取得した者は、当該部分の所有権を証する情報を提供して、代位により地積の更正及び当該部分の分筆の登記を申請することができる。→ 一部取得者は、代位で地積更正と分筆を申請できる。
- H22-18-ア◯共有物分割の裁判によって共有の土地が分割された場合において、一部の共有者が分筆の登記の申請に協力しないときは、他の共有登記名義人がその者に代位して当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分割裁判の後は、代位して分筆の登記を申請できる。
- H23-6-ア✕所有権が敷地権である旨の登記がされている土地の分筆は、その敷地権の登記がされた区分建物における所有権の登記名義人の3分の2以上の者の申請により、することができる。→ 基準は持分の価格の過半数。名義人の頭数の3分の2ではない。
- H23-6-オ✕所有権の登記がない土地について、表題部所有者ではない当該土地の実体上の所有者は、表題部所有者の承諾を証する情報を提供して、当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 表題部所有者以外の者は、承諾を得ても分筆の登記を申請することができない。
- H23-11-ア✕所有権の登記名義人がAである甲土地の一部を買い受けたBが、当該部分にCを抵当権者とする抵当権を設定した場合であっても、Cは、A及びBに代位して甲土地から抵当権が設定された部分を分筆する登記を申請することはできない。→ 抵当権者は、抵当権の設定の登記をするために必要な分筆の登記を代位して申請することができる。
- H23-11-エ◯1筆の土地につき相続によりA、B及びC共有名義の登記がされた後に、当該土地を3筆に分筆し、うち2筆をAが取得し、B及びCが残り1筆を共有取得する旨の遺産分割調停が成立した場合には、Aは、単独で、B及びCに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 調停成立後は、単独で代位により分筆を申請できる。
- H23-11-オ✕甲土地の一部に地役権の設定を受けた地役権者Aは、甲土地の所有者Bに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 地役権は土地の一部についても登記できるので、分筆をしなければ権利を守れないという関係にない。
- H24-7-オ✕地上権を敷地権とする敷地権である旨の登記がされた甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記の申請は、分筆前の甲土地を敷地権の目的である土地とする区分建物の所有権の登記名義人が全員でしなければならない。→ 分筆を申請するのは土地の名義人。区分建物の名義人ではない。
- H25-9-イ✕甲土地の所有権の移転の仮登記の登記名義人は、甲土地の所有権の登記名義人の承諾を証する同人が作成した書面を提供して甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請できない。
- H25-15-ウ◯甲土地の所有権の登記名義人が死亡し、その相続人がA、B及びCである場合において、「甲土地から乙土地を分筆した上、分筆後の甲土地をAが相続し、乙土地をBが相続する」旨の内容の遺産分割協議書を相続があったことを証する情報の一部として提供すれば、A及びBが共同して当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。→ 協議書を提供して、取得する相続人が分筆を申請できる。
- H26-9-イ✕一筆の土地の一部を時効取得した者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請する場合に、当該土地について、分筆前の地積と分筆後の地積との差が分筆前の地積を基準にして不動産登記規則に定められている地積測定における誤差の限度を超えるときであっても、当該土地について地積の更正の登記を代位によって申請することはできない。→ 誤差の限度を超えるときは、地積更正も代位申請できる。
- H26-10-ウ◯A、B及びCが表題部所有者である土地について、A、B及びCとDとの間で売買契約が締結され、Dが当該土地の所有権を取得した場合には、Dは、A、B及びCの承諾があったことを証する情報を提供しても、当該土地について分筆の登記の申請をすることはできない。→ 表題部所有者でも所有権の登記名義人でもない者は、承諾があっても分筆の登記を申請できない。
- H26-10-エ✕A及びBが所有権の登記名義人である土地につき共有物分割を命ずる判決が確定した場合において、Bが当該判決に基づく分筆の登記の申請に協力しないときであっても、Aは、Bに代位して、共有物分割の判決内容に基づく分筆の登記を申請することはできない。→ Aは民法423条によりBに代位して分筆の登記を申請することができる。
- H27-11-ア✕Bが、Aが所有権の登記名義人となっている土地をAから賃借し、Aの承諾を得てその一部をCに転貸した場合には、Cは、Aに代位して、転貸に係る土地部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 代位できるのは債務者に属する権利。Aへの直接代位は不可。
- H27-11-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、代位による分筆の登記を申請することができる。→ 一筆の一部にも地役権の設定の登記ができるから、分筆を代位して求める前提を欠く。
- H27-11-ウ◯A及びBを所有権の登記名義人とする土地について、AがBに対して共有物分割の訴えを提起し、確定判決を得た場合には、Aは、その正本を代位原因を証する情報として提供して、Bに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 分割判決の正本を代位原因として、分筆を申請できる。
- H27-11-エ◯一筆の土地の一部について処分禁止の仮処分の決定を得た債権者は、仮処分の登記の前提として、当該決定の正本を代位原因を証する情報として提供して、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請することができる。→ 一筆の一部を対象とする処分禁止の仮処分は分筆を経なければ登記できないから、代位申請ができる。
- H27-11-オ✕農地法第5条の規定による都道府県知事の許可の前に農地の一部を買い受けた者は、条件付所有権移転の仮登記をする前提として、代位による分筆の登記を申請することはできない。→ 許可前でも条件付所有権移転の仮登記ができ、その前提として代位による分筆の登記を申請できる。
- H28-9-オ✕区分建物である建物の登記記録の表題部に敷地権の種類として賃借権が記録されている土地の分筆の登記は、当該区分建物において管理組合の理事長が管理者として定められているときは、当該理事長が単独で申請することができる。→ 土地の分筆を申請できるのは、その土地の所有権の登記名義人。
- R1-14-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して、その一部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 一部への地役権は分筆せずに登記できるので、代位の必要がない。
- R1-14-ウ◯一筆の土地の一部について処分禁止の仮処分命令を得た債権者は、当該仮処分命令の正本を代位原因を証する情報として、当該土地の所有権の登記名義人である債務者に代位して、その一部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 一部への仮処分は、分筆しなければ登記できない。だから代位できる。
- R1-14-エ◯一筆の土地について相続人A及びBを所有権の登記名義人とする法定相続分に応じた相続による所有権の移転の登記がされた後に、当該土地を二筆に分筆してA及びBがそれぞれ一筆ずつ取得する内容の遺産分割調停が成立した場合には、当該遺産分割調停の調停調書の正本を代位原因を証する情報として、Aは、単独で、Bに代位して、当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 遺産分割調停に基づく分筆は、他の相続人に代位して申請できる。
- R2-9-エ✕共有に属する土地の一部の持分について、当該持分を有する共有者と国との間で買収協議が成立した場合、国は、その者に代位して分筆の登記を申請することができる。→ 買ったのが持分なら、分筆させる権利は生じない。代位できない。
- R2-9-オ◯共有物分割請求訴訟において2名の共有に属する土地を分割する判決が確定した場合において、一方の所有権の登記名義人が分筆の登記の申請に協力しないときは、他方の所有権の登記名義人がその者に代位してその土地の分筆の登記を申請することができる。→ 共有物分割の判決が確定していれば、他方に代位して分筆できる。
- R3-11-ア✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡した場合において、Aの死亡前にBがAから甲土地を買い受けていたが、当該売買に基づく甲土地の所有権の移転の登記がされていないときは、Bは、甲土地の所有権を取得したことを証する情報を提供して、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆を申請できるのは表題部所有者か所有権の登記名義人。買主は入らない。
- R3-11-エ✕Aの相続財産の管理人として選任されたBが、亡A相続財産を所有権の登記名義人とする土地の分筆の登記を申請するときは、その申請情報と併せて家庭裁判所の許可を証する情報を提供しなければならない。→ 分筆は保存行為の範囲。家庭裁判所の許可は要らない。
- R3-11-オ◯A及びBが所有権の登記名義人である土地の分筆の登記をしようとする場合には、Aが当該登記の申請情報と併せてBがこれに承諾したことを証する情報を提供したとしても、Aは、単独で、当該登記の申請をすることはできない。→ 基準は持分の価格の過半数。承諾を出しても、それだけでは単独で申請できない。
- R5-9-ウ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、その相続人がB及びCである場合において、BC間で、Bが甲土地の所有権を単独で取得することを内容とする遺産分割協議が成立したときであっても、Bは、甲土地の分筆の登記を申請することはできない。→ 遺産分割で単独取得したBは、相続人として表示に関する登記を申請できる。
- R6-8-オ✕A、B及びCが所有権の登記名義人であり、持分がそれぞれ3分の1である甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合には、A、B及びCの全員でしなければならない。→ 分筆は軽微変更。持分の価格の合計が過半数なら足りる。
- R6-11-エ◯Aを所有権の登記名義人とする甲土地の一部に地役権を設定したBは、Aに代位して甲土地の分筆の登記を申請することができない。→ 地役権は土地の一部にも設定できる。分筆させる必要がない。
代理人代理
- 委任による代理権は、本人の死亡、本人である法人の合併による消滅、本人である受託者の任務の終了、法定代理人の死亡・代理権の消滅や変更では消えない(法17条。民法111条の例外)
- 相続人からの委任状も要らない
- 代理人が死亡すれば代理権は消え、相続されない
- 復代理人を選んでも代理人の権限は残る
- 申請の委任は、還付金の受領や審査請求まで含まない
- 共同代理の定めがなければ各代理人が単独で代理できる
この項目の肢(19)
- H18-10-ア✕本人から委任を受けた後、登記の申請前に本人が後見開始の審判を受けたときは、申請代理権は消滅しないが、登記の申請をするには、後見人の承諾を得なければならない。→ 本人が後見開始の審判を受けたことは、111条1項の代理権の消滅事由に挙げられていない。
- H18-10-イ✕委任による代理人は、本人の同意を得て復代理人を選任した場合でも、復代理人の選任又は監督についての過失の有無にかかわらず、復代理人の行為について責任を負う。→ 過失の有無を問わない無条件の責任ではない。
- H18-10-ウ◯本人から委任を受けた後、登記の申請前に本人が死亡した場合でも、申請代理権は消滅しない。→ 登記の申請をする者の委任による代理人の権限は、本人の死亡によっては消滅しない。
- H18-10-エ✕本人の法定代理人は、本人の同意なくして復代理人を選任することができるが、やむを得ない事由があるときを除き、その責任は選任及び監督の範囲に限られる。→ 法定代理人は自己の責任で復代理人を選任でき、責任が選任及び監督に限られるのはやむを得ない事由があるときである。
- H18-10-オ◯同一の申請について複数の代理人が選任されている場合、共同代理の定めがない限り、各代理人は単独で申請を代理することができる。→ 共同代理の定めがなければ、各代理人は単独で代理できる。
- H22-9-ア✕土地の分筆の登記の申請の委任をした者がその申請の前に死亡した場合には、代理人は、当該土地の分筆の登記を申請することができない。→ 登記の申請の委任による代理権は、本人の死亡によっては消滅しない。
- H22-9-イ◯法人から委任を受けて登記の申請を行う場合には、委任を受けた後に法人の代表者が替わったときであっても、代理人は、当該登記の申請をすることができる。→ 法人の代表者が替わっても、法人から委任を受けた代理人の権限は消滅しない。
- H22-9-オ✕土地の合筆の登記の申請の委任を受けた代理人が死亡した場合には、その一般承継人は、当該代理権を行使して当該登記の申請をすることができる。→ 代理人の死亡によって代理権は消滅し、その一般承継人に引き継がれない。
- H27-6-ウ✕委任による代理人が土地の合筆の登記の申請をその土地の所有権の登記名義人から受任した後に当該登記名義人が死亡した場合において、当該代理人が当該合筆の登記の申請をするときは、被相続人から代理人への委任に関する代理人の権限を証する情報、相続があったことを証する情報及び相続人から代理人への委任に関する代理人の権限を証する情報を添付情報として提供しなければならない。→ 登記の申請の委任による代理権は本人の死亡によって消滅しないから、相続人からの委任状は要らない。
- H28-7-ア✕委任状において、A、B及びCの3人が登記の申請について代理人として選任されていることが明らかである場合には、A、B及びCは、特に共同代理の定めがされていないときであっても、共同して登記の申請の手続を代理しなければならない。→ 代理人が複数でも、共同代理の定めがなければ各自が単独で申請できる。
- H28-7-イ✕Aが所有権の登記名義人である土地の合筆の登記の申請について委任を受けた代理人Bが死亡したときは、Bを単独で相続したCは、AからBへの委任状及び相続を証する情報を添付して当該登記を申請することができる。→ 代理人が死亡すると代理権は消滅する。相続されない。
- H28-7-エ✕未成年者が所有する土地の地積の更正の登記の申請の委任を親権者から受けた代理人は、その後に当該親権者について破産手続開始の決定がされたときは、当該登記を申請することができない。→ 法定代理人の代理権が消滅しても、委任による代理人の権限は消えない。
- H28-7-オ◯所有権の登記名義人から土地の地目の変更の登記の申請の委任を受けた代理人は、当該登記を申請するまでの間に所有権の登記名義人が死亡したときであっても、当該登記を申請することができる。→ 本人が死亡しても、委任による代理人の権限は消えない。
- R2-4-イ◯Bは、土地の合筆の登記の申請の際に納付した登録免許税に過誤納があった場合、その還付金を受領することができない。→ 還付金の受領は登記の申請ではない。申請の委任には含まれない。
- R2-4-オ✕Bは、土地の合筆の登記を申請した後、当該申請が却下された場合、却下処分に対し、Aの代理人として審査請求をすることができる。→ 審査請求は登記の申請とは別の手続。申請の委任には含まれない。
- R7-7-イ◯株式会社Aの代表取締役が令和7年4月1日に替わったときであっても、Bは、同月2日に株式会社Aを代理して本件登記申請をすることができる。→ 法17条により、本人側の事情では代理権が消滅しない。
- R7-7-ウ◯Bが株式会社Aの許諾を得て復代理人を選任したときであっても、Bは、株式会社Aを代理して本件登記申請をすることができる。→ 復代理人を選任しても、代理人の代理権は残る。
- R7-7-エ✕Bが令和7年4月1日に死亡した場合には、Bの相続人である土地家屋調査士Cは、Bの地位を承継したものとして、株式会社Aを代理して本件登記申請をすることができる。→ 代理人の死亡で代理権は消滅する。相続人が引き継ぐものではない。
- R7-7-オ✕本件登記申請の際に納付した登録免許税に過誤納があった場合には、Bは、本件委任状に基づいて、株式会社Aを代理してその還付金を受領することができる。→ 還付金の受領は登記の申請ではない。申請の委任には含まれない。
建物の表題登記
- 申請するのは所有権を取得した者
- 未登記のまま売れば買主が申請し、売った者は申請できない
- 相続を重ねれば現に所有する者
- 共有なら一人から申請できる(保存行為)
- 持分は申請情報になる
- 区分建物は原始取得者だけ
- 転得者は申請できず、原始取得者に代位する
- 買主と共同で申請するのでもない
- 区分建物の原始取得者に相続があれば、相続人が被承継人を表題部所有者とする表題登記を申請できる(法47条2項。義務ではない)
- 区分建物でない建物の相続人は、自分を表題部所有者とする
- 認可地縁団体は表題部所有者になれる
この項目の肢(17)
- H18-4-オ◯共有に属する建物についての表題登記を申請する場合には、各共有者ごとの持分を申請情報の内容としなければならないが、共有者全員で申請することを要しない。→ 表題部所有者となる者が2人以上であるときは各人ごとの持分が申請情報の内容となるが、表題登記の申請は保存行為として共有者の1人からすることができる。
- H18-5-イ✕区分建物を新築し、その所有権の原始取得者となったA会社が、当該区分建物の表題登記を申請しない間にB会社に吸収合併された場合には、B会社は、B会社を表題部所有者とする当該区分建物についての表題登記を申請しなければならない。→ 47条2項は一般承継人に「申請することができる」と定めるにとどまり、しかも表題部所有者となるのは被承継人である。
- H20-5-ウ◯建物が未登記の場合は、建物の表題部の変更の登記をすることができませんので、AとBを共有者とする建物の表題登記を行うことになります。→ 未登記なら、現在の所有者A・B共有で表題登記をする。
- H20-9-ア◯地方自治法第260条の2に規定する認可を受けた地縁による団体である町内会は、地域の共同活動のために町内会館を建築したときは、当該建物について、当該町内会を表題部所有者とする表題登記を申請することができる。→ 認可を受けた地縁による団体は、規約に定める目的の範囲内で権利を有し、表題部所有者となることができる。
- H21-10-オ✕Aが表題登記がない非区分建物の所有権を取得したが、表題登記の申請をしないまま死亡した場合には、その相続人B及びCは、当該建物について、Aを表題部所有者とする表題登記を申請しなければならない。→ 非区分建物では、相続人は自らを表題部所有者として表題登記を申請する。
- H21-19-イ✕Aが、分譲マンションとして販売する目的でA単独名義で建築確認通知を受けた一棟の建物である甲建物について、施工業者Bから工事完成後に引渡しを受けた後、不動産販売業者Cに譲渡した場合、Cは甲建物に属する区分建物について、Cを表題部所有者とする区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物の表題登記を申請できるのは原始取得者だけ。
- H23-19-オ✕新築された表題登記がない区分建物の原始所得者が死亡した場合には、その相続人は、自己を当該区分建物の表題部所有者とする表題登記を申請することができる。→ 相続人が申請できるのは、被承継人を表題部所有者とする表題登記である。
- H25-15-ア◯区分建物である建物を新築した場合において、その所有者について相続があったときは、相続人は、被相続人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。→ 区分建物を新築した所有者について相続があったときは、相続人が被相続人を表題部所有者とする表題登記を申請できる。
- H27-14-オ◯区分建物ではない建物について、二人以上の者を表題部所有者とする建物の表題登記の申請は、そのうちの一人が単独ですることができる。→ 共有者の一人から表題登記を申請することは、保存行為として認められる。
- H28-16-ア✕区分建物である建物を新築した株式会社Aを株式会社Bが吸収合併したときは、株式会社Bは、同社を表題部所有者とする区分建物の表題登記を申請することができる。→ 一般承継人が申請できるが、表題部所有者となるのは被承継人。
- H30-12-オ◯区分建物である建物を新築した場合において、その表題登記をする前にその所有権の原始取得者であるAが死亡したときは、Aの相続人は、表題部所有者を亡Aとする当該建物についての表題登記を申請することができる。→ 相続人は、被相続人を表題部所有者とする表題登記を申請できる。
- R4-13-エ◯新築した区分建物でない建物をA及びBが共有する場合には、Aは、単独で、A及びBを表題部所有者とする当該建物の表題登記を申請することができる。→ 表題登記の申請は保存行為。共有者の一人が単独でできる。
- R4-13-オ✕Aが区分建物である甲建物を新築した後、AがBに甲建物を売却した場合には、甲建物の表題登記の申請は、A及びBが共同してしなければならない。→ 区分建物の表題登記を申請するのは原始取得者。買主と共同ではない。
- R5-13-ア✕株式会社A及び株式会社Bが区分建物である甲建物の所有権の原始取得者である場合において、甲建物の表題登記を申請する前に、株式会社Cが株式会社Bを吸収合併したときは、吸収合併存続会社である株式会社Cは、表題部所有者を株式会社A及び株式会社Cとする甲建物の表題登記を申請することができる。→ 47条2項は「被承継人を表題部所有者とする」。合併存続会社を載せるのではない。
- R7-14-ウ✕区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者が、表題登記を申請しないまま死亡した場合において、その相続人が当該建物についての表題登記の申請をするときは、被相続人を表題部所有者としなければならない。→ 被相続人を表題部所有者とするのは、区分建物の場合の47条2項。
- H17-5-イ◯公有水面埋立法の規定に基づき埋立ての免許を受けた者は、埋立工事を第三者に請け負わせた場合であっても、その竣功認可に基づいて埋立地の所有権を取得することになるから、自らを所有者として土地の表題登記の申請をすることができる。→ 埋立地の所有権を取得するのは竣功認可の告示の日における「埋立ノ免許ヲ受ケタル者」であり、工事の施行者ではない。
- R5-7-ウ✕Aが表題登記がない土地の所有権を原始取得した場合において、Aが当該土地の表題登記を申請する前に、当該土地をBに売却したときであっても、Aは、当該土地の表題登記を申請することができる。→ 申請するのは今の所有者。売ってしまったAは申請できない。
建物の滅失
- 申請人は表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 仮登記名義人、敷地の所有者は不可
- 売った後でも移転の登記前なら名義人が申請する
- 相続人は相続登記を経ずに申請でき、共同相続人の一人からできる
- 他の相続人の同意は要らない
- 一棟の建物が全部滅失したときは、区分建物の所有者の一人から一棟全部の滅失の登記を申請できる
- 一棟の滅失登記という独立の登記があるわけではない
この項目の肢(15)
- H19-18-ア◯被相続人が所有権の登記名義人である建物について、被相続人の死亡後、所有権の移転の登記をする前に相続人の一人が当該建物を取り壊した場合には、他の相続人が建物の滅失の登記の申請をすることができる。→ 相続人の一人が取り壊しても、他の相続人が申請できる。
- H20-4-ア✕建物を相続により取得した者が複数いる場合において、被相続人名義のままその建物を取り壊したときは、その取得者の1人は、その建物を取得した他の共同相続人の同意を証する情報を提供しなければ、当該建物の滅失の登記を申請することができない。→ 滅失の登記は、他の相続人の同意なく単独で申請できる。
- H20-4-ウ✕A所有の土地の上に借地人B名義の既登記の建物がある場合、Bの承諾を得てAが建物を取り壊したときは、Aは、Bの承諾を証する情報を提供して、当該建物の滅失の登記を申請することができる。→ 建物の滅失の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請できない。
- H21-19-エ◯一棟の建物に属する区分建物の全部が滅失した場合、その一棟の建物に属する区分建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人の一人は、単独で一棟の建物の滅失の登記を申請することができる。→ 一棟全部の滅失の登記は、区分建物所有者の一人からの申請で足りる。
- H23-13-ウ◯所有者が異なる区分建物が属する一棟の建物が滅失した場合において、区分建物の滅失の登記を申請するときは、区分建物の所有権の一人が一棟の建物の滅失の登記を申請することができる。→ 一棟が滅失したときは、区分建物所有者の一人から一棟全部の滅失の登記を申請できる。
- H25-15-オ◯被相続人の死亡前に滅失した被相続人名義の所有権の登記がされている建物の滅失の登記の申請は、共同相続人の一人がすることができる。→ 滅失の登記は、共同相続人の一人が申請できる。
- H26-7-イ✕Aが所有権の登記名義人である土地上にBが所有権の登記名義人である建物が所在している場合において、当該建物が取り壊されて滅失したときは、Aは、その滅失の日から1か月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。→ 建物の滅失の登記を申請する義務を負うのは、その建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人である。
- H27-15-イ✕一棟の建物の全部を取り壊したときは、その一棟の建物に属する区分建物の所有権の登記名義人は、自己が所有する区分建物の滅失の登記と一棟の建物の滅失の登記とを一の申請情報で申請しなければならない。→ 申請するのは区分建物の滅失の登記で、一棟の滅失登記はない。
- R2-17-ウ✕焼失した建物に所有権の移転の仮登記がされている場合において、当該仮登記の登記名義人は、消防署の焼失の証明書及び所有権の登記名義人の承諾を証する情報を提供すれば、当該建物の滅失の登記の申請をすることができる。→ 滅失の登記を申請できるのは表題部所有者か所有権の登記名義人。仮登記名義人は入らない。
- R2-17-エ✕建物の所有権の登記名義人が死亡した後に当該建物が滅失した場合、その相続人は、相続による所有権の移転の登記を行った後でなければ、当該建物の滅失の登記を申請することができない。→ 相続人は、相続登記をしなくても表示に関する登記を申請できる。
- R2-17-オ◯所有者が異なる数個の区分建物が属する一棟の建物が滅失した場合において、一棟の建物の滅失の登記の申請は、区分建物の所有者の一人からすることができる。→ 一棟の建物の滅失の登記は、区分建物の所有者の一人から申請できる。
- R3-17-ア◯甲建物の所有権の登記の登記名義人であるAがBに対して甲建物を売却したが、AからBに対する所有権の移転の登記がされる前に甲建物が滅失した場合には、Aは、甲建物の滅失の登記を申請することができる。→ 滅失の登記を申請するのは所有権の登記名義人。売ったかどうかは登記記録に現れない。
- R6-17-イ✕甲建物の所有権の登記名義人であるAが死亡した後に甲建物が滅失した場合には、Aの相続人であるBは、甲建物について相続を原因とする所有権の移転の登記がされた後に、甲建物の滅失の登記を申請しなければならない。→ 相続人は、相続登記を経ずに滅失の登記を申請できる。
- R6-17-ウ◯所有者がいずれも異なる複数の区分建物が属する一棟の建物が滅失した場合には、一棟の建物の滅失の登記の申請は、区分建物の所有者の一人ですることができる。→ 一棟の建物の滅失の登記は、区分建物の所有者の一人からできる。
- R6-17-エ✕所有権の移転の仮登記がある建物が滅失した場合には、当該仮登記の登記名義人は、当該建物の滅失の登記を申請することができる。→ 申請できるのは表題部所有者か所有権の登記名義人。仮登記名義人は入らない。
地図訂正・図面訂正の申出地図訂正・図面訂正
- 申出できるのは表題部所有者・所有権の登記名義人と、その相続人その他の一般承継人
- 相続登記は要らない
- 共有なら一人から申出できる
- 全員を求める定めはない
この項目の肢(14)
- H17-7-ア◯地図に表示された土地の区画又は地番に誤りがある場合において、当該土地が共有名義となっているときは、その訂正の申出は、共有者として登記されている登記名義人のうちの1人からすることができる。→ 地図訂正の申出は表題部所有者又は所有権の登記名義人がすることができ、共有の場合に全員ですべきものとする限定は置かれていない。
- H17-7-イ✕地図に表示された土地の区画又は地番に誤りがある場合には、当該土地の抵当権の登記名義人は、その訂正の申出をすることができる。→ 地図訂正の申出ができるのは表題部所有者、所有権の登記名義人、及びこれらの相続人その他の一般承継人に限られる。
- H17-17-ウ✕土地所在図に誤りがあるときは、何人も、その訂正の申出をすることができる。→ 土地所在図の訂正の申出ができるのは、表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人に限られる。
- H18-17-4◯地図に表示された土地の地番に誤りがある場合において、当該土地が所有権の登記がある土地であるときは、当該土地の所有権の登記名義人又はその相続人その他の一般承継人は、その訂正の申出をすることができる。→ 地図の訂正の申出は、表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人がすることができる。
- H21-13-エ◯相続によって土地の所有権を取得した者は、所有権の移転の登記を経ていなくても地図訂正の申出をすることができる。→ 相続人その他の一般承継人は、所有権の移転の登記を経なくても地図訂正の申出ができる。
- H23-5-ア◯地図訂正の申出は、その地図に表示された土地の所有権の登記名義人が二人である場合には、そのうちの一人からすることができる。→ 地図訂正の申出は、共有者の一人からすることができる。
- H24-5-エ◯地図に表示された土地の区画又は地番に誤りがあるときは、当該土地の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人は、その訂正の申出をすることができる。→ 地図の区画又は地番に誤りがあるときは、表題部所有者等が訂正の申出をすることができる。
- H24-9-ア✕土地の所有権の登記名義人の相続人が数人ある場合には、当該土地の地積測量図に誤りがあるときであっても、相続人の一人が地積測量図の訂正の申出をすることはできない。→ 図面の訂正の申出は保存行為であり、相続人の一人からすることができる。
- H26-13-オ◯建物図面に記録された建物の位置に誤りがある場合において、当該建物の所有権の登記名義人が二人以上あるときは、そのうちの一人から建物図面の訂正の申出をすることができる。→ 所有権の登記名義人が2人以上あるときは、そのうちの1人から申出できる。
- H27-10-ア✕土地の所有権の登記名義人から相続によってその所有権を取得した者は、所有権の移転の登記を受けなければ、当該土地が表示された地図の訂正の申出をすることができない。→ 地図訂正の申出は相続人その他の一般承継人もすることができ、移転の登記は要件ではない。
- H29-12-エ✕地図に表示された土地の区画に誤りがある場合に、当該土地の所有権を売買により取得した者は、所有権の移転の登記を受ける前であっても、当該土地の区画の誤りの訂正の申出をすることができる。→ 申出ができるのは、表題部所有者・所有権の登記名義人とその一般承継人。
- H30-6-イ◯地図の訂正の申出は、その地図に表示された土地の表題部所有者が二人である場合には、そのうちの一人からすることができる。→ 申出人が二人以上でも、そのうちの一人からできる。
- R1-17-ア✕地図に表示された土地の区画に誤りがある場合において、相続によって当該土地の所有権を取得した者は、当該相続による所有権の移転の登記を経なければ、地図等の訂正の申出をすることはできない。→ 相続人その他の一般承継人は、移転の登記を経ずに申出ができる。
- R7-4-オ◯地図に表示された土地の区画に誤りがある場合において、当該土地の所有権の登記名義人が二人であるときは、地図訂正の申出は、そのうちの一人からすることができる。→ 申出は保存行為。共有者の一人からできる。
筆界特定
- 申請人が死亡したときは相続人が地位を承継し、地位承継の申出があれば手続を進めてよく、申請は却下されない
- 一筆の土地の一部の所有権を取得した者も申請でき、取得部分が対象の筆界に接している必要はない
- 申請できるのは「所有権登記名義人等」(表題部所有者、所有権の登記名義人、表題登記がない土地の所有者、その一般承継人。法123条5号)
- 一筆の土地の一部の所有権を取得した者も申請できる(先例。取得部分が対象の筆界に接しているかは問わない)
- 仮登記名義人、抵当権者、登記名義がまだ前主にある買主は不可
- 代位の仕組みもない
- 申請人が死亡すれば相続人が地位を承継して手続は続く
- 「却下されるものはどれか」型の問い: 抵当権者の申請、所有権の仮登記名義人の申請は権限のない者の申請として却下(法132条1項2号)
- 一筆の一部を取得した者(対象の筆界に接していなくてよい)、表題部所有者の相続人の申請は却下されない
この項目の肢(13)
- H21-15-オ✕一筆の土地の一部の所有権を取得した者が、取得した部分以外の土地部分の筆界についてする筆界特定の申請→ 取得した部分が対象の筆界に接している必要はない。申請できる。
- H26-19-オ◯筆界特定の申請をした後、その手続中に申請人が死亡したときは、申請人の相続人が申請人の地位を承継したものとして、筆界特定の手続を進めることができる。→ 申請人が死亡したときは、相続人が地位を承継したものとして手続を進める。
- R3-19-イ✕甲土地とこれに隣接する乙土地とを対象土地とする筆界特定の申請がされた後、筆界特定がされる前に甲土地が売却され、当該売買を登記原因とする所有権の移転の登記により新たに甲土地の所有権の登記名義人になった者がいる場合には、当該者から当該筆界特定の申請人の地位を承継する申出があったとしても、当該筆界特定の申請は却下される。→ 地位承継の申出があれば、手続を進めてよい。却下されない。
- H19-9-イ✕いずれも申請することができます。→ 表題部所有者の相続人は申請できるが、所有権の仮登記名義人は申請できない。
- H19-9-ウ✕所有権登記名義人から土地の全部を譲り受けた者も、代位原因を証する情報を提供して代位申請をすることができます。→ 申請できるのは所有権登記名義人等と一筆の土地の一部の所有権を取得した者。代位の仕組みはない。
- H21-15-エ◯対象土地の抵当権者がする筆界特定の申請→ 抵当権者は所有権登記名義人等に当たらないので、その申請は却下される。
- H22-10-ウ✕甲土地の所有権移転の仮登記の登記名義人は、隣接する乙土地を対象土地として筆界特定の申請をすることができる。→ 筆界特定を申請できるのは所有権登記名義人等であり、仮登記の登記名義人は含まれない。
- H24-10-ウ✕甲土地について登記された抵当権の登記名義人であるCは、甲土地及び乙土地を対象土地として筆界特定の申請をすることができる。→ 申請できるのは所有権登記名義人等。抵当権者は含まれない。
- H26-19-ウ✕甲土地の所有権の登記名義人の相続人は、相続により甲土地の所有権を取得したとしても、甲土地について相続を原因とする所有権の移転の登記がされなければ、甲土地を対象土地とする筆界特定の申請をすることができない。→ 所有権登記名義人等には相続人その他の一般承継人が含まれ、相続の登記は要件ではない。
- H26-19-エ✕甲土地の一部の所有権を取得したAは、甲土地の所有権の登記名義人であるBに代位しなければ、甲土地を対象土地とする筆界特定の申請をすることができない。→ 一筆の土地の一部の所有権を取得した者は、自ら筆界特定の申請をすることができる。
- R3-19-ア✕甲土地の所有権の登記名義人から売買により甲土地の所有権の全部を取得した者は、当該売買を登記原因とする所有権の移転の登記がされていない場合であっても、当該所有権を取得したことを証する情報を提供することにより、甲土地とこれに隣接する乙土地との筆界について、筆界特定の申請をすることができる。→ 申請できるのは所有権登記名義人等。登記名義がまだ前主にあるなら当たらない。
- R3-19-オ◯表題登記がある甲土地の表題部所有者は、甲土地とこれに隣接する乙土地との筆界について、筆界特定の申請をすることができる。→ 所有権の登記がない土地では、表題部所有者が所有権登記名義人等に当たる。
- R6-19-ウ✕表題登記がある甲土地に隣接する表題登記のある乙土地の一部の所有権を時効取得した者は、当該乙土地の一部が甲土地と隣接していない場合には、甲土地を対象土地として筆界特定の申請をすることができない。→ 一筆の土地の一部の所有権を取得した者も申請できる。接しているかどうかは問わない。
建物の表題部の変更・更正建物の表題部の変更
- 申請人は表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 共用部分である旨の登記がある建物では「所有者」
- 敷地権が消えたことによる建物の変更は、土地の名義人ではなく建物の名義人が申請する
- 共有者の一人から申請できる(分棟、更正)
- 他の共有者が応じなくても代位ではなく自分の資格で
- 増築部分は付合するので、申請人は名義人だけ
- 増築費用を出した者は申請人にならない
- 相続人は相続登記を経ずに申請できる
- 増築費用を息子が出しても増築部分は建物に付合する
- 申請人は名義人一人で、息子との二人からの申請ではない
この項目の肢(11)
- H20-5-イ✕区分建物ではないので、共有者であるAと息子Bの2人からの申請により、床面積が増加したことによる建物の表題部の変更の登記を行います。→ 増築部分はAに付合。申請人は名義人Aだけ。
- H21-10-ウ✕表題部所有者をAとする建物に附属する建物をAが新築したが、表題部の変更の登記の申請をしないままAが死亡した場合には、その相続人B及びCは、相続による当該主たる建物の所有権の移転の登記を行った後でなければ、当該主たる建物の表題部の変更の登記を申請することができない。→ 相続人は、相続による所有権の移転の登記を経なくても表示に関する登記を申請することができる。
- H22-6-イ◯共用部分である旨の登記がある建物について、床面積に変更があったときは、当該建物の所有者は、その変更の日から1か月以内に、表題部の変更の登記を申請しなければならない。→ 共用部分である旨の登記がある建物では、表題部の変更の登記を申請すべき者は所有者である。
- H22-13-イ✕共有名義の建物の分棟の登記の申請は、分棟前の建物の共有者の全員からでなければすることができない。→ 分棟の登記の申請は保存行為であり、共有者の一人からでもすることができる。
- H27-16-ウ✕規約により所有権が建物の敷地権である旨の登記がされている土地について、当該規約が廃止されたことにより当該所有権が敷地権でなくなった場合には、そのことによる表題部の変更の登記は、当該土地の所有権の登記名義人が申請することができる。→ 申請するのは建物の表題部の変更の登記だから、申請人は建物の側の名義人である。
- H27-17-エ✕共用部分である旨の登記がある建物について一部を取り壊したことにより床面積の変更があったときは、当該建物の所有者は、表題部の変更の登記を申請することを要しない。→ 共用部分である旨の登記がある建物では、所有者が表題部の変更の登記を申請する義務を負う。
- R5-17-ウ◯共用部分である旨の登記がある建物について、当該建物の種類を倉庫から車庫に変更した場合には、規約により共用部分の所有者と定められた者は、当該建物の表題部の変更の登記を申請しなければならない。→ 共用部分である旨の登記がある建物では、申請人は「所有者」。
- R6-11-オ✕A及びBが所有権の登記名義人である甲建物が増築されたことにより、甲建物の床面積が変更された場合において、Bが甲建物の床面積の変更の登記の申請に応じないときは、Aは、Bに代位して当該申請をすることができる。→ 共有者は自分で申請できる。代位ではない。
- H30-12-イ✕共用部分である旨の登記がされている建物の表題部の更正の登記の申請は、当該建物の所有者全員で行うことを要する。→ 共有物の保存行為として、所有者の一人からできる。
- R3-15-ア◯表題部所有者は、附属建物の新築の年月日を更正する登記を申請することができる。→ 表題部所有者は、表題部の更正の登記を申請できる。
- R6-15-オ✕共用部分である旨の登記がされており、複数の者が共有する建物の表題部の更正の登記は、当該建物の共有者全員が申請しなければならない。→ 表題部の更正の登記は保存行為。共有者の一人からできる。
建物の分割・区分・合併建物の分割・区分
- 共有者の一人が単独で申請できるとする定めがない
- 全員で申請する
- 承諾書を付けて一人で、も不可
- 附属建物だけを買った者は、分割させないと移転の登記を受けられないので代位できる
- 処分禁止の仮処分債権者も代位できる
- 相続人は被相続人名義のまま合併の登記を申請できる
- 先に相続登記は要らない
この項目の肢(11)
- H17-12-イ✕甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一で、これらの建物が主従の関係にある場合であっても、当該登記名義人が死亡しているときは、その相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、甲建物と乙建物について、合併の登記をすることはできない。→ 建物の合併の登記は表示に関する登記であり、相続人は被相続人名義のまま申請することができるから、先に相続による所有権の移転の登記をする必要はない。
- H18-12-エ✕共有者及び共有持分が同一である甲建物と乙建物との建物の合併の登記は、共有者の1人が、単独で申請することができる。→ 建物の合併の登記の申請適格は登記記録上の所有者に限られ、共有者の1人が単独で申請できるとする規定はない。
- H22-5-イ✕甲建物と乙建物について、いずれも登記名義人として同じ共有者が同じ持分で登記されている場合には、甲建物と乙建物の合併の登記は、共有者の一名が単独で申請することができる。→ 建物の合併の登記を共有者の一人が単独で申請することを認める規定はない。
- H23-17-ア◯附属建物として登記されている建物を、登記記録上、別の1個の建物とする登記を申請する場合において、当該建物が共有であるときは、共有者全員で申請しなければならない。→ 建物の分割の登記は、共有の場合には共有者全員で申請しなければならない。
- H24-14-ア◯1個の建物として登記されているA所有の居宅及び車庫のうち附属建物である車庫のみをBが買い受けたものの、Aが建物の分割の登記を申請しない場合には、Bは、所有権の移転の登記をする前提として、Aに代位して建物の分割の登記を申請することができる。→ 所有権の移転の登記をする前提として必要であれば、買主は代位して建物の分割の登記を申請できる。
- H28-13-ウ✕甲建物の附属建物の所有権を取得した者は、甲建物の所有権の登記名義人に代位して、本件分割登記を申請することはできない。→ 附属建物を買った者は、所有権の登記名義人に代位して分割の登記を申請できる。
- H28-14-ア✕甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一である場合において、当該所有権の登記名義人が死亡しているときは、相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することはできない。→ 相続人は、被相続人名義のまま合併の登記を申請できる。
- R2-13-イ✕主である建物の登記記録から附属建物を分割する建物の分割の登記を申請する場合において、当該附属建物が共有名義であるときは、他の共有者の承諾を証する情報を提供すれば、当該申請は、共有者の一人からすることができる。→ 承諾を証する情報を付けて一人で申請できるという定めはない。
- R4-16-ア✕甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人であるAが死亡した場合には、Aの相続人であるBは、甲建物及び乙建物について相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、本件合併の登記を申請することができない。→ 相続人は、相続登記をしなくても表示に関する登記を申請できる。
- R5-15-イ◯Aが所有する甲建物の附属建物として登記されている建物について処分禁止の仮処分命令を得た債権者であるBは、当該仮処分命令の正本を代位原因を証する情報として提供して、Aに代位して、当該建物の分割の登記を申請することができる。→ 処分禁止の仮処分債権者は、代位して分割の登記を申請できる。
- R6-11-ア◯Aを所有権の登記名義人とする甲建物の附属建物について、AB間で売買契約が締結され、Bが当該附属建物の所有権を取得した場合には、Bは、Aに代位して甲建物の分割の登記を申請することができる。→ 附属建物を買った者は、分割させなければ移転の登記を受けられない。代位できる。
地目の変更・地積の変更・更正地積の変更・更正
- 申請人はその土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 誰が現況を変えたかは関係しない
- 敷地権の土地でも区分建物の名義人ではなく土地の名義人
- 地積の更正は共有者の一人からできる
- 抵当権者は申請できず、判決で登記手続を命じさせて代位する構成も表示の登記にはない
- 清算株式会社は代表清算人が申請する
この項目の肢(11)
- H28-8-ア◯Aが所有権の登記名義人である土地について、AがBに売却した後、その旨の所有権の移転の登記をする前に地目に変更が生じた場合、当該移転の登記をするまでの間は、Aが、当該土地の地目の変更の登記の申請をしなければならない。→ 申請義務を負うのは、その時点の所有権の登記名義人。
- H28-8-ウ✕地上権を敷地権とする敷地権である旨の登記がされた土地の地目の変更の登記の申請は、当該土地を敷地権の目的とする区分建物の所有権の登記名義人がしなければならない。→ 地目の変更の登記を申請するのは、その土地の所有権の登記名義人。
- R1-14-オ✕A及びBが所有権の登記名義人であり、地目が農地である土地について、農地法所定の許可を受けた上で宅地としたにもかかわらず、Bが地目の変更の登記の申請に応じないときは、Aは、Bに代位して、当該土地の地目の変更の登記を申請することができる。→ 共有者の一人が保存行為として単独でできる。代位ではない。
- R2-7-イ◯地目が山林である土地の地上権の登記名義人が当該土地を切り開いて宅地とした場合、当該土地の所有権の登記名義人は、地目の変更の登記を申請しなければならない。→ 申請するのは表題部所有者か所有権の登記名義人。誰が現況を変えたかは関係しない。
- H17-15-ウ◯共有名義の土地の地積に関する更正の登記の申請は、共有者として登記されている登記名義人のうちの1人が単独ですることができる。→ 地積の更正の登記の申請は共有物の保存行為に当たり、各共有者が単独ですることができる。
- H20-9-ウ◯株主総会において解散決議がされた株式会社の代表清算人は、当該会社が所有権の登記名義人である土地の地積に関する更正の登記を申請することができる。→ 代表清算人は清算株式会社を代表するので、その会社名義の土地の更正の登記を申請できる。
- H21-7-ウ✕地積に誤りがある土地の利害関係人は、当該土地の所有権の登記名義人に対し地積の更正の登記手続を命ずる判決を得て、代位により地積の更正の登記を申請することができる。→ 表示に関する登記について登記手続を命ずる判決を得て代位申請をすることはできない。
- H25-7-エ◯第1欄: 甲土地の所有権の登記名義人としてA及びBが記録されている場合 第2欄: 更正後の地積が減少することとなる甲土地の地積の更正の登記→ 地積の更正は、共有者の一人から申請できる。
- H26-9-エ✕土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人のほか、当該土地の抵当権の登記名義人も、当該土地について地積の更正の登記を申請することができる。→ 抵当権の登記名義人は、自ら申請人として地積の更正の登記を申請することはできない。
- R2-8-ア✕登記記録の地積に錯誤があることが判明した土地の抵当権の登記名義人は、当該土地の地積に関する更正の登記を申請することができる。→ 土地の表題部の更正の登記は、表題部所有者か所有権の登記名義人しか申請できない。
- R2-8-オ◯土地の所有権の登記名義人が死亡し、その相続人の一人が当該土地の地積に関する更正の登記を申請する場合には、添付情報として、他の相続人の承諾を証する情報を提供することを要しない。→ 表示に関する登記の申請は保存行為。共有者の一人が単独でできる。
区分建物の表題登記(他の区分建物の所有者に代わって)区分建物の表題登記
- 一棟に属する区分建物は全部を併せて申請するので、区分建物の所有者は他の区分建物の所有者に代わって表題登記を申請できる(法48条2項)
- 代位原因を証する情報は、自分の表題登記で出した所有権証明を援用できる
- 表題登記がある建物に接続して区分建物が新築されたときも、新築した者が既存建物の名義人に代わって変更の登記を申請できる(法48条4項)
- 転得者は原始取得者に代位して申請できる
- 原始取得者が転得者に代位するのではない
- 逆向きもある
- 表題登記がある建物に接続して区分建物が新築され、既存建物が区分建物になったときは、既存建物の表題部所有者・所有権の登記名義人が、新築された区分建物の所有者に代わってその表題登記を申請できる(法52条2項)
この項目の肢(9)
- H18-8-4◯Aが所有権の登記名義人である区分建物でない甲建物に接続してBが所有する区分建物が新築されたことにより、甲建物が区分建物になった場合、Bは、Aに代位して、甲建物について、これを区分建物とする表題部の変更の登記を申請することができる。→ 表題登記がある建物に接続して区分建物が新築された場合、当該区分建物の所有者は、表題登記がある建物の所有権の登記名義人に代わって表題部の変更の登記を申請することができる。
- H20-9-イ◯区分建物でない建物の表題部所有者は、当該建物がこれに接続して区分建物が新築されたことにより区分建物となったときは、新築された区分建物の所有者に代位して、区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物になった建物の表題部所有者は、新築された区分建物の所有者に代わって表題登記を申請できる。
- H20-14-エ◯区分建物の原始取得者から取得した転得者、原始取得者が区分建物の表題登記の申請をしない場合には、原始取得者に代位して区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物の転得者は、原始取得者に代位して表題登記を申請することができる。
- H23-19-イ◯表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合には、当該区分建物の所有者が、他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる。→ 区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わってその表題登記を申請することができる。
- H23-19-ウ✕一棟の建物に属する区分建物全部の原始所得者が、その表題登記をしない間に、そのうちの一部の区分建物を他に売却した場合には、その売却した区分建物の表題登記の申請は、原始所得者が、その転得者に代位してする方法により、しなければならない。→ 原始取得者は自ら申請する。転得者への代位ではない。
- H25-14-エ◯甲区分建物及び乙区分建物が属する一棟の建物が新築された場合において、甲区分建物の所有者Aが乙区分建物の所有者Bに代わって乙区分建物についての表題登記を申請するときは、代位原因を証する情報として、甲区分建物の表題登記の申請情報に添付したAが甲区分建物の所有権を有することを証する情報を援用することができる。→ 代位原因を証する情報として、他の申請で出した所有権を証する情報を援用できる。
- H29-17-オ◯甲区分建物の所有権の原始取得者が甲区分建物の表題登記を申請しない場合には、甲区分建物の転得者は、当該原始取得者に代位して甲区分建物の表題登記を申請することができる。→ 転得者は、原始取得者に代位して表題登記を申請できる。
- R5-13-オ◯区分建物である表題登記のない建物の所有権の原始取得者が複数いる場合において、当該区分建物の表題登記を申請するときは、その原始取得者のうちの一人から当該申請をすることができる。→ 表題登記の申請は保存行為。原始取得者の一人からできる。
- R6-11-ウ✕区分建物の所有権の原始取得者であるAが当該区分建物をBに売却し、その後、Bが当該区分建物をCに売却した場合において、Aが当該区分建物の表題登記を申請しないときであっても、Cは、Aに代位して当該区分建物の表題登記を申請することができない。→ 転得者も代位して表題登記を申請できる。
官公署・施行者・河川管理者区画整理・換地
- 土地区画整理の施行者は、必要があれば所有者に代わって表題登記や分割・合併の手続をする(区画整理登記令2条)
- 保留地は換地処分の公告の翌日に取得するので、それより前に所有者として申請することはできない
- 河川管理者は土地の一部が河川区域になったとき、名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる(法43条)
- 埋立地の所有権を取得するのは免許を受けた者で、工事の施行者ではない
この項目の肢(9)
- H17-11-ウ◯土地区画整理事業を施行する者は、換地処分による登記を申請する場合において必要があるときは、表題登記がない従前の土地について、その所有者に代位して、表題登記の申請をすることができる。→ 施行者は、必要があるときは、表題登記がない土地の不動産の表題登記を所有者に代わって申請することができる。
- H17-11-オ✕施行者は、仮換地の指定をした場合には、換地処分前でも、保留地となる土地につき土地の表題登記の申請をすることができる。→ 保留地の所有権を施行者が取得するのは換地処分の公告があった日の翌日であり、それ以前に施行者は所有者として表題登記を申請することができない。
- H18-8-1◯土地区画整理事業を施行する者は、土地区画整理事業の施行のために必要があるときは、所有者に対して、土地の分筆の登記を申請することができる。→ 施行者は、土地区画整理事業の施行のために必要がある場合には、所有者に代わって土地の分割の手続をすることができる。
- H23-11-ウ◯土地区画整理事業を施行する者は、土地区画整理事業の施行のために必要がある場合には、所有者に代位して土地の分筆又は合筆の登記を申請することができる。→ 土地区画整理事業の施行者は、必要がある場合には所有者に代わって土地の分割又は合併の手続をすることができる。
- R1-14-ア✕土地区画整理事業の施行者は、土地区画整理事業の施行のために必要がある場合においても、所有権の登記名義人に代位して、土地の分筆又は合筆の登記を申請することはできない。→ 施行者は、所有者に代わって分割・合併の手続をすることができる。
- R5-7-エ◯土地区画整理事業区域内で仮換地が指定された表題登記がない従前の土地について換地処分による登記を申請する場合において、必要があるときは、土地区画整理事業を施行する者は、当該従前の土地の所有者に代位して、土地の表題登記を申請することができる。→ 施行者は、所有者に代わって表題登記を申請できる。
- H25-9-ウ◯甲土地の一部が河川法の定める河川区域内の土地となった場合において、その旨の登記を登記所に嘱託するときは、河川管理者は、甲土地の所有権の登記名義人に代わって、甲土地の分筆の登記を登記所に嘱託することができる。→ 土地の一部について嘱託をするときは、河川管理者が所有権の登記名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる。
- R2-9-ウ✕一筆の土地の一部が河川法の定める河川区域内の土地となった場合において、その旨の登記を登記所に嘱託するときは、河川管理者は、土地の所有権の登記名義人に代わって、当該土地の分筆の登記を登記所に嘱託することはできない。→ 河川管理者は、所有権の登記名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる。
- R7-6-エ◯私人が所有権の登記名義人である土地の一部が河川法の定める河川区域内の土地となった場合において、河川管理者がその旨の登記を登記所に嘱託するときは、河川管理者は、当該土地の所有権の登記名義人に代わって、当該土地の分筆の登記を登記所に嘱託することができる。→ 河川管理者は、所有権の登記名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる。
合体による登記等合体
- 申請人は合体前の建物の表題部所有者・所有権の登記名義人・所有者の組合せで法49条1項が定める
- 所有者が異なるときはいずれかの者から申請できる
- 共有者・相続人の一人から申請できる(保存行為)
- 合体後に登記名義人となった者は法49条4項により申請する
この項目の肢(8)
- H18-18-1◯合体前の建物の所有権の登記名義人が既に死亡している場合でも、相続人のうちの1人は、被相続人名義のまま、合体による登記等を申請することができる。→ 合体による登記等の申請は保存行為として共有者の1人からすることができ、相続人は被相続人名義のまま申請できる。
- H21-18-イ✕所有権の登記名義人が異なる数個の建物を合体した場合の合体による登記等の申請は、合体前の建物の所有権の登記名義人全員が共同してしなければならない。→ 合体による登記等は、所有権の登記名義人の一人から申請することができる。
- H24-13-オ◯Aが表題部所有者である甲建物とBが所有者である表題登記がない乙建物が改築工事により1個の建物となった場合には、A又はBは、甲建物と乙建物が1個の建物となった日から1か月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 表題登記がある建物と表題登記がない建物が合体したときは、その表題部所有者又は所有者が合体による登記等を申請する。
- H25-7-イ◯第1欄: 甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人であるCが死亡し、A及びBが共同相続した場合において、その後に甲建物と乙建物が合体して1個の丙建物となったとき。 第2欄: 丙建物の表題登記並びに甲建物及び乙建物の表題登記の抹消の登記→ 合体による登記等は、相続人の一人から申請できる。
- H28-15-ウ◯Aが所有者である表題登記がない甲建物とBが表題部所有者である乙建物が合体した場合において、合体による登記等の申請は、A又はBが単独で申請することができる。→ 合体前の建物の所有者が異なるときは、そのいずれかの者から申請できる。
- R4-15-イ◯A及びBが共有する表題登記がない甲建物と、C及びDが表題部所有者である表題登記のみがある乙建物と、E及びFが所有権の登記名義人である所有権の登記がある丙建物が合体して1個の建物となった場合には、Aは、単独で、合体による登記等を申請することができる。→ 所有者が異なるときは、そのいずれかの者から申請できる。
- R5-16-ウ◯Aが所有権の登記名義人である甲建物及び乙建物が合体して丙建物となった後に、Aが死亡し、その相続人がB及びCである場合には、Bは、単独で、合体による登記等を申請することができる。→ 相続人の一人から申請できる。保存行為である。
- R7-14-ア◯表題登記のみがされた2個の建物を買い受けた者が、その両建物を合体して1個の建物とした後に、合体前の各建物の所有権の登記名義人となった場合には、その者は、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請することができる。→ 合体後に登記名義人となった者は、49条4項により申請する。
表題部所有者の変更・更正
- 氏名・住所の変更・更正は表題部所有者だけが申請できる
- 表題部所有者の更正(誰が所有者か)は真実の所有者から申請する
- 誤って載っている者からはできない
- 他の共有者の承諾は要るが、承諾で申請人が変わるわけではない
- 表題部所有者がAで真正な所有者がBなら、更正の申請人はBだけ(法33条1項)
- Aは申請できず、BはAの承諾がなければ申請できない(2項)
この項目の肢(7)
- H21-8-ア✕表題部所有者Aは、表題部所有者を真正な所有者であるBとする更正の登記を単独で申請することができる。→ 表題部所有者についての更正の登記は、真正な所有者の側からしか申請できない。
- H21-8-エ◯表題部所有者株式会社Aが商号の変更によりB株式会社となった場合には、B株式会社は、直ちに表題部所有者の変更の登記を申請することができる。→ 表題部所有者の氏名等についての変更の登記・更正の登記は、表題部所有者以外の者は申請できない。
- H25-7-ウ✕第1欄: 甲建物の表題部所有者としてAが記録されているものの、真正な所有者は、Bである場合 第2欄: 甲建物の表題部所有者の更正の登記→ 表題部所有者の更正は、真正な所有者からしか申請できない。
- H27-5-ア✕表題部所有者として誤ってAが登記されているが、真実の所有者はBである場合には、Aは、表題部所有者の更正の登記を申請することができる。→ 表題部所有者の更正の登記を申請できるのは真実の所有者であって、誤って登記されている者ではない。
- H29-11-イ✕表題部所有者であるA及びBの持分が誤ってAは3分の2、Bは3分の1と登記されているが、真実の持分はAが4分の3、Bが4分の1である場合には、これを是正するためのA及びBの持分についての更正の登記は、Bの承諾を証する情報を提供しても、Aが単独で申請することはできない。→ 他の共有者の承諾を証する情報があれば、共有者の一人から申請できる。
- R1-16-イ✕所有者がAである不動産について、表題部所有者が誤ってBと記録されている場合には、表題部所有者をAに更正する表題部所有者の更正の登記は、A及びBが共同して申請しなければならない。→ 申請できるのは真実の所有者Aだけ。ただしBの承諾が要る。
- R6-15-ウ✕建物の表題部所有者として誤ってAが登記されているが、当該建物の真実の所有者がBである場合には、Aは、当該建物について、表題部所有者の更正の登記を申請することができる。→ 申請できるのは真実の所有者。誤って登記されたAではない。
合筆
- 分筆と同じく表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 買主は移転の登記を経てから
- 合筆の代位は認められにくい
- 二筆のままでも移転の登記はできるので、債権保全の必要がない
- 不在者の管理人・区画整理の施行者など、管理権限の範囲で申請できる者がいる
- 不在者の財産管理人は、分筆も合筆も家庭裁判所の許可なしに申請できる(保存・管理の範囲の行為で、民法103条の権限内。民法28条の許可は権限を超える行為のときだけ)
- 相続財産の管理人も同じで、許可を証する情報は要らない
この項目の肢(5)
- H18-8-3◯甲土地についてAからBへの所有権の移転の登記がされ、さらに、甲土地と乙土地との合筆の登記がされた後、当該所有権の移転の登記の抹消登記手続を命ずる判決があったときは、Aは、Bに代位して、当該合筆の登記の抹消を申請することができる。→ 債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利を行使することができる。
- H22-4-オ✕甲土地及び乙土地について、不在者の財産管理人が合筆の登記を申請するには、家庭裁判所の許可を得なければならない。→ 合筆の申請は管理権限内で、家裁の許可は不要。
- H23-11-イ✕Aが所有する甲土地及び乙土地を合筆の上Bが購入する契約を締結した場合には、Bは、Aに代位して合筆の登記を申請することができる。→ 合筆をしなくても所有権の移転の登記はできるので、債権を保全するため必要があるとはいえない。
- H27-9-ア◯Aが、Bに対して、Aを所有権の登記名義人とする甲土地及び乙土地をいずれも売却したときは、Bは、甲土地及び乙土地の所有権の移転の登記を受けなければ、甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記を申請することはできない。→ 合筆の登記を申請できるのは表題部所有者又は所有権の登記名義人であり、買主は移転の登記を経る必要がある。
- R6-11-イ✕Aを所有権の登記名義人とする甲土地及び乙土地を合筆してBに売却する旨の売買契約がAB間で締結された場合には、Bは、甲土地及び乙土地について売買を原因とする所有権の移転の登記を申請する前提として、Aに代位して土地の合筆の登記を申請することができる。→ 二筆のままでも移転の登記はできる。合筆させる必要がない。
共用部分である旨の登記の申請人共用部分
- その建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人だけ(法58条2項)
- 同じ一棟の他の区分建物の名義人は申請できない
- 規約で共用部分とされても、申請人は登記記録上の表題部所有者・所有権の登記名義人だけ
- 名義人がBだけなら、共用する区分所有者Aは申請人にならない
- 共用部分である旨の登記は共有者の一人からできる
- 全員を求める定めはない
この項目の肢(5)
- R7-15-エ✕甲建物について共用部分である旨の登記を申請する場合において、甲建物が数人の共有に属するときは、甲建物の共有者全員で申請しなければならない。→ 共有者の一人からできる。全員を求める定めはない。
- H17-19-オ◯建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、当該建物について、共用部分である旨の登記の申請をすることができない。→ 共用部分である旨の登記は、当該建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請することができない。
- H25-7-オ✕第1欄: 甲区分建物の所有権の登記名義人としてBが記録されているものの、規約により、甲区分建物がA及びBの共用部分とされている場合 第2欄: 甲区分建物についてする共用部分である旨の登記→ 共用部分である旨の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人から申請する。
- H27-17-ア◯所有権の登記のある建物についてする共用部分である旨の登記は、当該建物の所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。→ 共用部分である旨の登記は、その建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請できない。
- R3-18-ア✕一棟の建物に属する1個の区分建物についての共用部分である旨の登記の申請は、その申請情報と併せて共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報を提供した場合には、当該一棟の建物に属する他の区分建物の所有権の登記名義人がすることができる。→ 申請できるのは、その建物の表題部所有者か所有権の登記名義人。他の区分建物の名義人ではない。
地目の変更の申請人地目の変更
- 申請するのは表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 誰が現況を変えたか(借主が造成したなど)は関係しない
- 義務を負うのもその時点の名義人
- 共有者の一人が保存行為として単独で申請できる(代位ではない)
- 本人が死亡しても委任による代理人の権限は消えない(法17条)
この項目の肢(4)
- H28-8-ア◯Aが所有権の登記名義人である土地について、AがBに売却した後、その旨の所有権の移転の登記をする前に地目に変更が生じた場合、当該移転の登記をするまでの間は、Aが、当該土地の地目の変更の登記の申請をしなければならない。→ 申請義務を負うのは、その時点の所有権の登記名義人。
- H28-8-ウ✕地上権を敷地権とする敷地権である旨の登記がされた土地の地目の変更の登記の申請は、当該土地を敷地権の目的とする区分建物の所有権の登記名義人がしなければならない。→ 地目の変更の登記を申請するのは、その土地の所有権の登記名義人。
- R1-14-オ✕A及びBが所有権の登記名義人であり、地目が農地である土地について、農地法所定の許可を受けた上で宅地としたにもかかわらず、Bが地目の変更の登記の申請に応じないときは、Aは、Bに代位して、当該土地の地目の変更の登記を申請することができる。→ 共有者の一人が保存行為として単独でできる。代位ではない。
- R2-7-イ◯地目が山林である土地の地上権の登記名義人が当該土地を切り開いて宅地とした場合、当該土地の所有権の登記名義人は、地目の変更の登記を申請しなければならない。→ 申請するのは表題部所有者か所有権の登記名義人。誰が現況を変えたかは関係しない。
合併の申請人建物の合併
- 表題部所有者又は所有権の登記名義人(法54条1項)
- 相続人は相続による所有権の移転の登記を経ずに、被相続人名義のまま申請できる(法30条)
- 共有建物の合併を共有者の一人から申請できるとする規定はない(分筆・合筆と同じく処分に近い行為)
この項目の肢(4)
- H17-12-イ✕甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一で、これらの建物が主従の関係にある場合であっても、当該登記名義人が死亡しているときは、その相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、甲建物と乙建物について、合併の登記をすることはできない。→ 建物の合併の登記は表示に関する登記であり、相続人は被相続人名義のまま申請することができるから、先に相続による所有権の移転の登記をする必要はない。
- H18-12-エ✕共有者及び共有持分が同一である甲建物と乙建物との建物の合併の登記は、共有者の1人が、単独で申請することができる。→ 建物の合併の登記の申請適格は登記記録上の所有者に限られ、共有者の1人が単独で申請できるとする規定はない。
- H28-14-ア✕甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一である場合において、当該所有権の登記名義人が死亡しているときは、相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することはできない。→ 相続人は、被相続人名義のまま合併の登記を申請できる。
- R4-16-ア✕甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人であるAが死亡した場合には、Aの相続人であるBは、甲建物及び乙建物について相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、本件合併の登記を申請することができない。→ 相続人は、相続登記をしなくても表示に関する登記を申請できる。
一部への地役権と分筆の代位地役権
- 地役権は土地の一部にも設定でき、分筆せずに登記できる
- だから地役権者が分筆の登記を代位して申請する必要(前提)がない
この項目の肢(4)
- H27-11-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、代位による分筆の登記を申請することができる。→ 一筆の一部にも地役権の設定の登記ができるから、分筆を代位して求める前提を欠く。
- R1-14-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して、その一部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 一部への地役権は分筆せずに登記できるので、代位の必要がない。
- R6-11-エ◯Aを所有権の登記名義人とする甲土地の一部に地役権を設定したBは、Aに代位して甲土地の分筆の登記を申請することができない。→ 地役権は土地の一部にも設定できる。分筆させる必要がない。
- H23-11-オ✕甲土地の一部に地役権の設定を受けた地役権者Aは、甲土地の所有者Bに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 地役権は土地の一部についても登記できるので、分筆をしなければ権利を守れないという関係にない。
土地の表題登記の申請人土地の表題登記
- 申請するのは今の所有者
- 埋立地の所有権を取得するのは竣功認可の告示の日における免許を受けた者で、工事の施行者ではない
- 売ってしまった元の所有者は申請できない
- 土地区画整理事業の施行者は、必要があるときは表題登記がない土地の表題登記を所有者に代わって申請できる
この項目の肢(4)
- H17-5-イ◯公有水面埋立法の規定に基づき埋立ての免許を受けた者は、埋立工事を第三者に請け負わせた場合であっても、その竣功認可に基づいて埋立地の所有権を取得することになるから、自らを所有者として土地の表題登記の申請をすることができる。→ 埋立地の所有権を取得するのは竣功認可の告示の日における「埋立ノ免許ヲ受ケタル者」であり、工事の施行者ではない。
- H17-11-ウ◯土地区画整理事業を施行する者は、換地処分による登記を申請する場合において必要があるときは、表題登記がない従前の土地について、その所有者に代位して、表題登記の申請をすることができる。→ 施行者は、必要があるときは、表題登記がない土地の不動産の表題登記を所有者に代わって申請することができる。
- R5-7-ウ✕Aが表題登記がない土地の所有権を原始取得した場合において、Aが当該土地の表題登記を申請する前に、当該土地をBに売却したときであっても、Aは、当該土地の表題登記を申請することができる。→ 申請するのは今の所有者。売ってしまったAは申請できない。
- R5-7-エ◯土地区画整理事業区域内で仮換地が指定された表題登記がない従前の土地について換地処分による登記を申請する場合において、必要があるときは、土地区画整理事業を施行する者は、当該従前の土地の所有者に代位して、土地の表題登記を申請することができる。→ 施行者は、所有者に代わって表題登記を申請できる。
河川管理者の嘱託河川区域
- 河川区域内の土地の一部について嘱託をするときは、河川管理者が所有権の登記名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる(法43条)
この項目の肢(3)
- H25-9-ウ◯甲土地の一部が河川法の定める河川区域内の土地となった場合において、その旨の登記を登記所に嘱託するときは、河川管理者は、甲土地の所有権の登記名義人に代わって、甲土地の分筆の登記を登記所に嘱託することができる。→ 土地の一部について嘱託をするときは、河川管理者が所有権の登記名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる。
- R2-9-ウ✕一筆の土地の一部が河川法の定める河川区域内の土地となった場合において、その旨の登記を登記所に嘱託するときは、河川管理者は、土地の所有権の登記名義人に代わって、当該土地の分筆の登記を登記所に嘱託することはできない。→ 河川管理者は、所有権の登記名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる。
- R7-6-エ◯私人が所有権の登記名義人である土地の一部が河川法の定める河川区域内の土地となった場合において、河川管理者がその旨の登記を登記所に嘱託するときは、河川管理者は、当該土地の所有権の登記名義人に代わって、当該土地の分筆の登記を登記所に嘱託することができる。→ 河川管理者は、所有権の登記名義人に代わって分筆の登記を嘱託できる。
更正の申請人建物の表題部の更正
- 表題部所有者又は所有権の登記名義人が申請できる
- 共有物の保存行為として共有者の一人からできる
不在者と管理人
- 分筆の申請は権限内の行為で、家裁の許可は不要
- 合筆の申請は管理権限内で、家裁の許可は不要
制限行為能力
- 本人が後見開始の審判を受けたことは、111条1項の代理権の消滅事由に挙げられていない
この項目の肢(1)
- H18-10-ア✕本人から委任を受けた後、登記の申請前に本人が後見開始の審判を受けたときは、申請代理権は消滅しないが、登記の申請をするには、後見人の承諾を得なければならない。→ 本人が後見開始の審判を受けたことは、111条1項の代理権の消滅事由に挙げられていない。
筆界特定を申請できる者筆界
- 所有権登記名義人等(所有権の登記名義人、表題部所有者、表題登記がない土地の所有者、これらの一般承継人。相続の登記は要件でない)と一筆の一部の所有権を取得した者
- 仮登記名義人、抵当権者、登記名義がまだ前主にある買主は不可
- 代位の仕組みはない
この項目の肢(1)
- R3-19-オ◯表題登記がある甲土地の表題部所有者は、甲土地とこれに隣接する乙土地との筆界について、筆界特定の申請をすることができる。→ 所有権の登記がない土地では、表題部所有者が所有権登記名義人等に当たる。
物権変動と対抗要件
- 許可前でも条件付所有権移転の仮登記ができ、その前提として代位による分筆の登記を申請できる
この項目の肢(1)
- H27-11-オ✕農地法第5条の規定による都道府県知事の許可の前に農地の一部を買い受けた者は、条件付所有権移転の仮登記をする前提として、代位による分筆の登記を申請することはできない。→ 許可前でも条件付所有権移転の仮登記ができ、その前提として代位による分筆の登記を申請できる。
相隣関係と付合
- 増築部分はAに付合
- 申請人は名義人Aだけ
この項目の肢(1)
- H20-5-イ✕区分建物ではないので、共有者であるAと息子Bの2人からの申請により、床面積が増加したことによる建物の表題部の変更の登記を行います。→ 増築部分はAに付合。申請人は名義人Aだけ。
ひっかけ・例外(規定がないこと)
- 分筆又は合筆の登記は表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請することができず、承諾や持分の多寡によって他の者に申請適格を与える規定はない。
- 建物の滅失の登記を申請すべき者は表題部所有者又は所有権の登記名義人であり、敷地である土地の所有者に申請適格を与える規定も、義務を課す規定もない。承諾による代替も定められていない。
- 建物の分割・区分・合併の登記について、共有者の一人が単独で申請することができるとする定めはない。
- 表示に関する登記について、先に相続による所有権の移転の登記をすることを前提とする規定はない。
- 筆界特定の申請を代位によってすることを認める規定はない。
根拠
不動産登記法第36条土地の表題登記の申請
1項新たに生じた土地又は表題登記がない土地の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。
不動産登記法第47条建物の表題登記の申請
1項新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。
2項区分建物である建物を新築した場合において、その所有者について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人も、被承継人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。
不動産登記法第39条分筆又は合筆の登記
1項分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
不動産登記法第57条建物の滅失の登記の申請
1項建物が滅失したときは、表題部所有者又は所有権の登記名義人(共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の場合にあっては、所有者)は、その滅失の日から一月以内に、当該建物の滅失の登記を申請しなければならない。
不動産登記法第58条共用部分である旨の登記等
2項共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
不動産登記法第30条一般承継人による申請
1項表題部所有者又は所有権の登記名義人が表示に関する登記の申請人となることができる場合において、当該表題部所有者又は登記名義人について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人は、当該表示に関する登記を申請することができる。
民法第252条共有物の管理
1項共有物の管理に関する事項(次条第一項に規定する共有物の管理者の選任及び解任を含み、共有物に前条第一項に規定する変更を加えるものを除く。次項において同じ。)は、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。共有物を使用する共有者があるときも、同様とする。
2項1号共有者が他の共有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
2項2号共有者が他の共有者に対し相当の期間を定めて共有物の管理に関する事項を決することについて賛否を明らかにすべき旨を催告した場合において、当該他の共有者がその期間内に賛否を明らかにしないとき。
3項前二項の規定による決定が、共有者間の決定に基づいて共有物を使用する共有者に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。
4項1号樹木の栽植又は伐採を目的とする山林の賃借権等 十年
4項2号前号に掲げる賃借権等以外の土地の賃借権等 五年
4項3号建物の賃借権等 三年
4項4号動産の賃借権等 六箇月
5項各共有者は、前各項の規定にかかわらず、保存行為をすることができる。
民法第423条債権者代位権の要件
1項債権者は、自己の債権を保全するため必要があるときは、債務者に属する権利(以下「被代位権利」という。)を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利及び差押えを禁じられた権利は、この限りでない。
2項債権者は、その債権の期限が到来しない間は、被代位権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。
3項債権者は、その債権が強制執行により実現することのできないものであるときは、被代位権利を行使することができない。
不動産登記法第48条区分建物についての建物の表題登記の申請方法
2項前項の場合において、当該区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる。
不動産登記法第17条代理権の不消滅
登記の申請をする者の委任による代理人の権限は、次に掲げる事由によっては、消滅しない。
1号本人の死亡
2号本人である法人の合併による消滅
3号本人である受託者の信託に関する任務の終了
4号法定代理人の死亡又はその代理権の消滅若しくは変更