区分建物の表題登記

一棟の建物を区分した各部分(専有部分)を一個の建物として登記するのが区分建物の表題登記。

この項目で問われること

誰が申請するか(原始取得者、転得者の代位、相続人)と併せて申請(法48条)が中心で、それぞれ申請人・まとめて申請できるかの項目に置いた。ここでは義務(売買で取得した者は義務者でない)、申請情報(他管轄の敷地は不動産番号に登記所の表示を添える、区分建物でない建物には名称欄がなく所在欄に併記)、区分建物でなくなったときの登記記録。

区分建物の表題登記(他の区分建物の所有者に代わって)誰が申請できるか

この項目の肢(9)
  1. H18-8-4Aが所有権の登記名義人である区分建物でない甲建物に接続してBが所有する区分建物が新築されたことにより、甲建物が区分建物になった場合、Bは、Aに代位して、甲建物について、これを区分建物とする表題部の変更の登記を申請することができる。→ 表題登記がある建物に接続して区分建物が新築された場合、当該区分建物の所有者は、表題登記がある建物の所有権の登記名義人に代わって表題部の変更の登記を申請することができる。
  2. H20-9-イ区分建物でない建物の表題部所有者は、当該建物がこれに接続して区分建物が新築されたことにより区分建物となったときは、新築された区分建物の所有者に代位して、区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物になった建物の表題部所有者は、新築された区分建物の所有者に代わって表題登記を申請できる。
  3. H20-14-エ区分建物の原始取得者から取得した転得者、原始取得者が区分建物の表題登記の申請をしない場合には、原始取得者に代位して区分建物の表題登記を申請することができる。→ 区分建物の転得者は、原始取得者に代位して表題登記を申請することができる。
  4. H23-19-イ表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合には、当該区分建物の所有者が、他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる。→ 区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わってその表題登記を申請することができる。
  5. H23-19-ウ一棟の建物に属する区分建物全部の原始所得者が、その表題登記をしない間に、そのうちの一部の区分建物を他に売却した場合には、その売却した区分建物の表題登記の申請は、原始所得者が、その転得者に代位してする方法により、しなければならない。→ 原始取得者は自ら申請する。転得者への代位ではない。
  6. H25-14-エ甲区分建物及び乙区分建物が属する一棟の建物が新築された場合において、甲区分建物の所有者Aが乙区分建物の所有者Bに代わって乙区分建物についての表題登記を申請するときは、代位原因を証する情報として、甲区分建物の表題登記の申請情報に添付したAが甲区分建物の所有権を有することを証する情報を援用することができる。→ 代位原因を証する情報として、他の申請で出した所有権を証する情報を援用できる。
  7. H29-17-オ甲区分建物の所有権の原始取得者が甲区分建物の表題登記を申請しない場合には、甲区分建物の転得者は、当該原始取得者に代位して甲区分建物の表題登記を申請することができる。→ 転得者は、原始取得者に代位して表題登記を申請できる。
  8. R5-13-オ区分建物である表題登記のない建物の所有権の原始取得者が複数いる場合において、当該区分建物の表題登記を申請するときは、その原始取得者のうちの一人から当該申請をすることができる。→ 表題登記の申請は保存行為。原始取得者の一人からできる。
  9. R6-11-ウ区分建物の所有権の原始取得者であるAが当該区分建物をBに売却し、その後、Bが当該区分建物をCに売却した場合において、Aが当該区分建物の表題登記を申請しないときであっても、Cは、Aに代位して当該区分建物の表題登記を申請することができない。→ 転得者も代位して表題登記を申請できる。

区分建物の表題登記の義務いつまでに申請しなければならないか

この項目の肢(2)
  1. H17-5-ウ表題登記がない区分建物の所有権を売買により取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、表題登記の申請をしなければならない。→ 1月以内の表題登記の申請義務を負うのは「新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物」の所有権を取得した者であり、区分建物を売買により取得した者は含まれない。
  2. H19-5-ウ区分建物である建物を新築した者が当該区分建物の表題登記の申請をしないまま死亡した場合には、その相続人は、相続の開始の日から1月以内に当該区分建物の表題登記を申請しなければならない。→ 区分建物の表題登記について、47条2項は一般承継人が「申請することができる」と定めるにとどまり、申請義務を課していない。

区分建物の表題登記(併せて申請)まとめて申請できるか

この項目の肢(13)
  1. H17-5-オ敷地権のない区分建物であっても、その表題登記の申請は、当該区分建物が属する一棟の建物に属する他の区分建物の表題登記の申請と併せてしなければならない。→ 一棟の建物が新築された場合の区分建物の表題登記の申請は、他の区分建物の表題登記の申請と併せてしなければならない。
  2. H18-5-エ区分建物が属する一棟の建物が新築された場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、当該区分建物が敷地権のない区分建物であるときは、当該新築された一棟の建物に属する他の区分建物についての表題登記の申請と併せてすることを要しない。→ 一棟の建物が新築された場合の区分建物の表題登記は他の区分建物の申請と併せてしなければならず、敷地権の有無は要件とされていない。
  3. H20-14-ウ区分建物の表題登記は、一棟の建物に属するすべての区分建物について一の申請情報により申請しなければならない。→ 全部について申請されるなら、各別の申請情報でも差し支えない。
  4. H22-15-ア区分建物の表題登記の申請をする場合において、当該区分建物が属する一棟の建物に属さない区分建物を附属建物とするときは、当該附属建物とする区分建物が属する一棟の建物に属する他の区分建物の表題登記の申請を併せてしなければならない。→ 区分建物の表題登記は、同じ一棟に属する他の区分建物の表題登記と併せて申請する。
  5. H26-12-ア一棟の建物に属する区分建物の全部について表題登記の申請をする場合には、各別の申請情報によることはできない。→ 全部について申請されるなら、各別の申請情報でも差し支えない。
  6. H30-12-ウ区分建物ではない表題登記がある建物に接続して区分建物が新築された場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記の申請と併せてしなければならない。→ 接続して区分建物が新築されたときは、既存建物の変更の登記と併せて申請する。
  7. R4-17-ウ区分建物が属する一棟の建物が新築された場合において、当該区分建物が敷地権付き区分建物でないときは、当該区分建物の表題登記の申請は、当該一棟の建物に属する他の区分建物についての表題登記の申請と併せてすることを要しない。→ 一棟に属する他の区分建物の表題登記と併せて申請する。敷地権の有無は関係しない。
  8. R4-17-エ表題登記がある区分建物でない建物に接続して区分建物が新築された場合には、当該区分建物についての表題登記の申請は、当該区分建物でない建物についての表題部の変更の登記の申請と併せてしなければならない。→ 区分建物でない建物に接続して新築されたなら、その変更の登記と併せて申請する。
  9. R5-13-エ数個の区分建物が属する一棟の建物を新築した場合には、その全ての区分建物について、一の申請情報により建物の表題登記を申請しなければならない。→ 併せて申請するが、一の申請情報でなければならないわけではない。
  10. R6-18-イ区分建物の表題登記の申請をする場合において、当該区分建物が属する一棟の建物とは別の表題登記のない一棟の建物に属する区分建物を附属建物とするときは、当該附属建物とする区分建物が属する一棟の建物に属する他の区分建物の表題登記の申請と併せてしなければならない。→ 附属建物とする区分建物が属する一棟の他の区分建物と併せて申請する。
  11. H19-5-エ表題登記がある非区分建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となったことにより当該表題登記がある建物が区分建物になった場合における当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記の申請は、当該新築に係る区分建物についての表題登記の申請と併せてしなければならない。→ 接続する区分建物の新築により区分建物になった建物の表題部の変更の登記は、当該区分建物の表題登記の申請と併せてしなければならない。
  12. R4-17-アいずれも表題登記がある区分建物でない甲建物及び乙建物が増築工事により相互に接続して区分建物となった場合における甲建物及び乙建物についての表題部の変更の登記の申請は、一括してしなければならない。→ 二以上の建物が接続して区分建物になったときは、一括して申請する。
  13. H29-17-ウいずれも表題登記がある区分建物ではない甲建物及び乙建物が増築工事により相互に接続して区分建物になった場合には、甲建物及び乙建物についての表題部の変更の登記の申請は、一括してしなければならない。→ 一棟の建物が生じる変更は、一括して申請する。

区分建物の申請情報申請情報と記録のしかた

この項目の肢(2)
  1. H26-12-エ敷地権付き区分建物の表題登記の申請をする場合において、その敷地権の目的である土地が当該区分建物の所在地を管轄する登記所以外の登記所の管轄区域内にあるときは、当該土地の不動産番号と併せて当該土地を管轄する登記所の表示を申請情報の内容とすれば、当該土地の不動産所在事項、地目及び地積を申請情報の内容とすることを要しない。→ 他の登記所の管轄なら、不動産番号に登記所の表示を添えれば省略できる。
  2. R5-13-ウ区分建物でない建物の表題登記の申請をし、建物の名称を申請情報として提供して登記が完了した場合には、当該建物の名称は、当該建物の登記記録の表題部の建物の名称欄に記録される。→ 区分建物でない建物の表題部に、建物の名称欄はない。所在欄に併記する。

区分建物でなくなったとき手続と制度

この項目の肢(1)
  1. R5-5-オ区分建物として表題登記のある甲建物及び乙建物からなる一棟の建物の中間部分を取り壊し、甲建物及び乙建物が区分建物でないそれぞれ別の建物となった場合において、甲建物及び乙建物の表題部に関する登記を申請し、その旨の登記がされるときは、甲建物及び乙建物の表題部の登記記録が新たに作成される。→ 区分建物でなくなったときは、新たに登記記録を作成する。

ひっかけ・例外(規定がないこと)

根拠

不動産登記法第47条建物の表題登記の申請

1項新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、表題登記を申請しなければならない。

2項区分建物である建物を新築した場合において、その所有者について相続その他の一般承継があったときは、相続人その他の一般承継人も、被承継人を表題部所有者とする当該建物についての表題登記を申請することができる。

不動産登記法第48条区分建物についての建物の表題登記の申請方法

1項区分建物が属する一棟の建物が新築された場合又は表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、当該新築された一棟の建物又は当該区分建物が属することとなった一棟の建物に属する他の区分建物についての表題登記の申請と併せてしなければならない。

2項前項の場合において、当該区分建物の所有者は、他の区分建物の所有者に代わって、当該他の区分建物についての表題登記を申請することができる。

3項表題登記がある建物(区分建物を除く。)に接続して区分建物が新築された場合における当該区分建物についての表題登記の申請は、当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記の申請と併せてしなければならない。

4項前項の場合において、当該区分建物の所有者は、当該表題登記がある建物の表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの者の相続人その他の一般承継人に代わって、当該表題登記がある建物についての表題部の変更の登記を申請することができる。