分筆の登記
分筆の登記は、一筆の土地を登記記録上二筆以上にする形成的登記。
- 表題部所有者又は所有権の登記名義人が申請し(法39条1項)、申請義務はない
- 添付情報は地積測量図(令別表8項)
- 分筆後の各筆に権利の登記が転写され、権利者の承諾があれば一方の土地について権利を消滅させられる(法40条)
- 一筆の一部が別の地目になったとき、又は地番区域を異にするに至ったときは、申請がなくても登記官が職権で分筆の登記をする(法39条2項)
- 地図を作るために必要な分筆・合筆は、所有者の異議がなければ職権でできる(3項)
この項目で問われること
分筆で問われるのは、誰が申請できるか(資格、共有の過半数、代位できる者とできない者、相続人)、権利者の承諾(法40条の権利消滅)、何を添付するか(地積測量図、承役地の地役権図面)、登記官の職権(地目変更分筆、地図作成のための分筆)、記録のしかた(転写、消滅した旨の付記)。「分筆できるか」の問いは少なく、遺産分割禁止の遺言や共有物分割禁止の定めがあっても分筆はできる、誤差の限度内なら地積更正を挟まず分筆できる、の二つが定番。
合筆・分筆の履歴の読み方どう認定するか
- 合筆後に分筆がなければ、合筆した土地は今の土地にそのまま含まれる
- 合筆後に分筆があれば、合筆した土地の全部が残っているとは限らない
分筆できるか、分筆の誤りの直し方できるか、できないか
- 登記記録の地積と実測の差が誤差の限度内なら、地積の更正の登記を挟まずに分筆できる
- 限度を超えていれば先に(又は一括で)地積の更正をする
- 共有物分割禁止の定めの登記があっても分筆はできる(分筆は処分ではない)
- 分筆線を誤ったときに直すのは分筆の登記そのもの(錯誤による分筆の登記の抹消、又は分筆の更正)
- 地積の更正でも地図訂正でも直せない
- ただし法40条の権利消滅を伴う分筆は、錯誤でも抹消できない
- 遺言で禁じられるのは遺産分割であって、分筆の登記はできる
この項目の肢(10)
- H18-14-ウ◯甲土地を(イ)部分及び(ロ)部分に分筆する場合において、分筆前の甲土地の登記簿上の地積と、分筆後の(イ)部分及び(ロ)部分を測量して得られた地積の合計との差が、分筆前の地積を基準にして地積測量図の誤差の限度内であるときは地積に関する更正の登記をせずに分筆の登記を申請することができる。→ 差が誤差の限度内なら、更正せずに分筆できる。
- H21-7-イ✕甲地の一部を乙地とする分筆の登記の申請において、申請しようとする分筆線の位置を誤って申請し、そのまま登記が完了した場合には、分筆線の位置を更正するために甲地及び乙地について地積の更正の登記を申請することができる。→ 分筆線の誤りは、地積更正では直せない。
- H23-6-エ◯分筆の登記の申請において、分筆前の地積と分筆後の地積が異なる場合であっても、その地積の差が分筆前の地積を基準にして不動産登記規則に定められている誤差の限度内であるときは、地積に関する更正の登記を申請することを要しない。→ 差が誤差の限度内なら、地積更正を挟まず分筆できる。
- H23-8-エ✕抵当権の登記がある甲土地を甲土地及び乙土地に分筆する際に、乙土地について抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報を提供して分筆の登記がされた場合であっても、当該分筆の登記が錯誤により申請がされたときは、分筆錯誤を原因として、当該分筆の登記の抹消を申請することができる。→ 権利消滅の承諾を伴う分筆は、錯誤でも抹消できない。
- H28-9-ア✕土地の分筆の登記をし、分筆後の一筆の土地につき所有権の移転の登記をした後、当該分筆の登記の申請の際に添付情報として提供した地積測量図の分筆線に誤りがあることが発見された場合には、地図の訂正の申出により地図の分筆線を訂正することができる。→ 分筆線そのものの誤りは、地図訂正では直せない。
- H28-9-イ◯A及びBが所有権の登記名義人である土地に共有物分割禁止の定めの登記がある場合であっても、A及びBは、当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 共有物分割禁止の定めの登記があっても、分筆はできる。
- H29-13-ア✕A欄: 分筆線を誤って申請されたことによる分筆の登記を是正する場合 B欄: 地積に関する更正の登記→ 分筆線を誤ったのなら、直すのは分筆の登記そのもの。
- R5-9-ア✕抵当権の設定の登記がされた土地について分筆の登記がされた後は、錯誤を原因とする当該分筆の登記の抹消をすることはできない。→ 分筆の登記も、錯誤を原因として抹消できる。
- R6-6-オ✕土地の分筆の登記の申請をする際に添付情報として提供した地積測量図の分筆線に誤りがあり、その誤った分筆線で当該分筆の登記がされた場合には、当該分筆線が誤りであることを証する情報を提供して、地図の訂正の申出により分筆線を訂正することができる。→ 分筆線の誤りは地図訂正では直せない。
- H18-14-エ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが、Aの死亡による相続の開始から5年間遺産の分割を禁止する旨の遺言をして死亡した場合、Aの相続人は、その期間内は、甲土地の分筆の登記を申請することができない。→ 禁じられるのは遺産分割。分筆の登記はできる。
分筆は所有関係を変えないどの登記によるか
- 分筆は表示に関する登記で、権利は各筆に転写されるだけ
- 共有地を分筆しても共有のまま
- 単独所有にしたければ分筆の後に持分の移転の登記をする
この項目の肢(2)
- H24-7-エ✕A及びBが所有権の登記名義人である甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、分筆後の甲土地をAが単独で所有し、乙土地をBが単独で所有することを証する情報を提供したときは、分筆後の甲土地にあってはAが単独所有者として登記され、乙土地にあってはBが単独所有者として登記される。→ 分筆は所有関係を変えない。共有のまま転写される。
- R7-11-ア✕A及びBが所有権の登記名義人である甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記の申請がされた場合において、分筆後の甲土地をAが単独で所有し、乙土地をBが単独で所有する旨の共有物分割の判決があったことを証する情報が提供されたときは、甲土地の登記記録にはAが単独所有者として登記され、乙土地の登記記録にはBが単独所有者として登記される。→ 分筆は表示に関する登記。権利は転写されるだけで、共有のまま。
分筆誰が申請できるか
- 申請できるのは土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人
- 買主、理事長、区分建物の名義人、承諾を得た第三者は不可(法39条1項)
- 共有なら持分の価格の過半数で申請できる(軽微変更)
- 頭数の3分の2ではなく、承諾書を付けても単独にはならない
- 代位できるのは、分筆しないと自分の権利の登記ができない者
- 一部の買主(前提の地積更正も可)、順次代位する抵当権者、一部への処分禁止の仮処分債権者、共有物分割の判決・和解・調停を得た共有者、農地法の許可前の買主
- 代位できないのは、分筆しなくても登記できる者
- 地役権者(一部にも設定登記できる)、転借人(所有者に直接代位できない)、持分の買収者、所有権全部の取得者(自分で申請すればよい)
- 相続人は被相続人名義のまま申請できる
- 分筆した各筆を別の相続人が取得する協議書があれば、取得する相続人が申請する
- 遺産分割の禁止があっても分筆はできる
- 一筆の一部を対象とする処分禁止の仮処分は分筆を経なければ登記できないので、仮処分の債権者は決定の正本を代位原因を証する情報として分筆を代位申請できる
この項目の肢(44)
- H17-6-2◯共有名義となっている土地について共有物分割の訴えが提起され、当該訴えに係る訴訟において裁判上の和解が成立したときは、共有者として登記されている登記名義人のうちの1人は、和解調書の正本を代位原因を証する情報として、他の登記名義人に代位して、分筆の登記の申請をすることができる。→ 和解調書を代位原因証書として、代位で分筆を申請できる。
- H17-6-4✕共有名義となっている土地の共有者として登記されている登記名義人のうちの1人は、他の登記名義人全員が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供することにより、単独で、当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。→ 分筆の登記は共有物の軽微変更に当たり、持分の価格の合計が過半数となる共有者らが申請人となる。承諾を証する情報の提供によって単独申請を可能にする仕組みは存在しない。
- H17-6-5✕信託の登記がされている土地について、受託者として登記されている者は、分筆の登記の申請をすることができない。→ 受託者は信託財産に属する財産の管理又は処分をすべき義務を負う者であり、所有権の登記名義人として分筆の登記を申請することができる。
- H17-15-オ◯登記記録の地積に錯誤がある土地の一部を買い受けた者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記の申請をする前提として、当該所有権の登記名義人に代位して地積に関する更正の登記の申請をすることができる→ 分筆の前提の地積更正も、代位して申請できる。
- H18-8-2✕Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地をAから賃借したBが、Aの承諾を得て甲土地の一部をCに転貸したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から転借した部分を分筆する登記を申請することができる。→ 転借人が所有者に直接代位する構成は認められない。
- H18-8-5◯Aが所有し、かつ所有権の登記名義人である甲土地の一部を買い受けたBが、当該部分にCを抵当権者とする抵当権を設定したときは、Cは、A及びBに代位して、甲土地から抵当権が設立された部分を分筆する登記を申請することができる。→ 抵当権者は、順次代位して分筆の登記を申請できる。
- H18-14-ア◯甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、B、C及びDがAを相続した場合において、甲土地を(イ)部分及び(ロ)部分に分筆し、(イ)部分をBが、(ロ)部分をCが相続する旨の遺産分割協議が成立したときは、B及びCは、(イ)部分及び(ロ)部分を表示した図面が添付された遺産分割協議書を添付情報として提供して、甲土地を(イ)部分と(ロ)部分に分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 相続人は、図面付き協議書を提供して分筆を申請できる。
- H18-14-オ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAから売買により甲土地の全部の所有権を取得したBは、所有権の移転の登記をする前であっても、Aに代位して、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 所有権の全部を取得した者は自ら分筆の登記を申請すればよく、代位の要件である債権保全の必要がない。
- H19-12-ア✕敷地権付き区分建物の目的となっている土地について分筆の登記の申請をする場合において、当該区分建物において管理組合の理事長を管理者として定めているときは、その理事長が単独で分筆の登記を申請することができる。→ 分筆を申請できるのは土地の名義人。理事長ではない。
- H19-12-イ◯不在者の財産管理人は、家庭裁判所の許可を得なくとも、不在者の土地について分筆の登記を申請することができる。→ 分筆の申請は権限内の行為で、家裁の許可は不要。
- H19-12-ウ◯相続登記がされた土地について、当該土地を分筆した上で分筆後の土地を各相続人が単独で所有する旨の遺産分割の調停が成立した場合において、当該土地の分筆の登記の申請に他の相続人の協力が得られないときは、代位により単独で分筆の登記を申請することができる。→ 調停成立後は、代位により単独で分筆を申請できる。
- H19-12-オ◯甲地について、未成年者A並びにAの父B及び母Cの共有に属する旨の登記がある場合には、B及びCのみが申請人として甲地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆は軽微変更。持分の合計が過半数となる共有者だけで申請できる。
- H20-9-エ✕一棟の建物に属する複数の区分建物のうちの一個の区分建物の所有者の一人は、その一棟の建物の敷地であって所有権が敷地権である旨の登記のある土地について、分筆に係る管理組合の総会の決議を証する情報を提供して分筆の登記を申請することができる。→ 決議で申請できるのは管理者。しかも本人ではなく、決議をした区分所有者らの代理人として。
- H20-13-イ✕一筆の土地の一部が別の地目になったことにより、地目に関する変更の登記と分筆の登記とを一の申請情報により申請する場合において、当該土地の所有権の登記名義人が死亡したために相続人から当該申請をするときは、相続人全員の住所及び氏名を申請情報の内容としなければならない。→ 相続人の一人から申請でき、全員の記載は要らない。
- H21-7-ア◯地積に誤りがあり土地の一部について所有権を取得した者は、当該部分の所有権を証する情報を提供して、代位により地積の更正及び当該部分の分筆の登記を申請することができる。→ 一部取得者は、代位で地積更正と分筆を申請できる。
- H22-18-ア◯共有物分割の裁判によって共有の土地が分割された場合において、一部の共有者が分筆の登記の申請に協力しないときは、他の共有登記名義人がその者に代位して当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分割裁判の後は、代位して分筆の登記を申請できる。
- H23-6-ア✕所有権が敷地権である旨の登記がされている土地の分筆は、その敷地権の登記がされた区分建物における所有権の登記名義人の3分の2以上の者の申請により、することができる。→ 基準は持分の価格の過半数。名義人の頭数の3分の2ではない。
- H23-6-オ✕所有権の登記がない土地について、表題部所有者ではない当該土地の実体上の所有者は、表題部所有者の承諾を証する情報を提供して、当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 表題部所有者以外の者は、承諾を得ても分筆の登記を申請することができない。
- H23-11-ア✕所有権の登記名義人がAである甲土地の一部を買い受けたBが、当該部分にCを抵当権者とする抵当権を設定した場合であっても、Cは、A及びBに代位して甲土地から抵当権が設定された部分を分筆する登記を申請することはできない。→ 抵当権者は、抵当権の設定の登記をするために必要な分筆の登記を代位して申請することができる。
- H23-11-エ◯1筆の土地につき相続によりA、B及びC共有名義の登記がされた後に、当該土地を3筆に分筆し、うち2筆をAが取得し、B及びCが残り1筆を共有取得する旨の遺産分割調停が成立した場合には、Aは、単独で、B及びCに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 調停成立後は、単独で代位により分筆を申請できる。
- H23-11-オ✕甲土地の一部に地役権の設定を受けた地役権者Aは、甲土地の所有者Bに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 地役権は土地の一部についても登記できるので、分筆をしなければ権利を守れないという関係にない。
- H24-7-オ✕地上権を敷地権とする敷地権である旨の登記がされた甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記の申請は、分筆前の甲土地を敷地権の目的である土地とする区分建物の所有権の登記名義人が全員でしなければならない。→ 分筆を申請するのは土地の名義人。区分建物の名義人ではない。
- H25-9-イ✕甲土地の所有権の移転の仮登記の登記名義人は、甲土地の所有権の登記名義人の承諾を証する同人が作成した書面を提供して甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請できない。
- H25-15-ウ◯甲土地の所有権の登記名義人が死亡し、その相続人がA、B及びCである場合において、「甲土地から乙土地を分筆した上、分筆後の甲土地をAが相続し、乙土地をBが相続する」旨の内容の遺産分割協議書を相続があったことを証する情報の一部として提供すれば、A及びBが共同して当該土地の分筆の登記の申請をすることができる。→ 協議書を提供して、取得する相続人が分筆を申請できる。
- H26-9-イ✕一筆の土地の一部を時効取得した者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請する場合に、当該土地について、分筆前の地積と分筆後の地積との差が分筆前の地積を基準にして不動産登記規則に定められている地積測定における誤差の限度を超えるときであっても、当該土地について地積の更正の登記を代位によって申請することはできない。→ 誤差の限度を超えるときは、地積更正も代位申請できる。
- H26-10-ウ◯A、B及びCが表題部所有者である土地について、A、B及びCとDとの間で売買契約が締結され、Dが当該土地の所有権を取得した場合には、Dは、A、B及びCの承諾があったことを証する情報を提供しても、当該土地について分筆の登記の申請をすることはできない。→ 表題部所有者でも所有権の登記名義人でもない者は、承諾があっても分筆の登記を申請できない。
- H26-10-エ✕A及びBが所有権の登記名義人である土地につき共有物分割を命ずる判決が確定した場合において、Bが当該判決に基づく分筆の登記の申請に協力しないときであっても、Aは、Bに代位して、共有物分割の判決内容に基づく分筆の登記を申請することはできない。→ Aは民法423条によりBに代位して分筆の登記を申請することができる。
- H27-11-ア✕Bが、Aが所有権の登記名義人となっている土地をAから賃借し、Aの承諾を得てその一部をCに転貸した場合には、Cは、Aに代位して、転貸に係る土地部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 代位できるのは債務者に属する権利。Aへの直接代位は不可。
- H27-11-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、代位による分筆の登記を申請することができる。→ 一筆の一部にも地役権の設定の登記ができるから、分筆を代位して求める前提を欠く。
- H27-11-ウ◯A及びBを所有権の登記名義人とする土地について、AがBに対して共有物分割の訴えを提起し、確定判決を得た場合には、Aは、その正本を代位原因を証する情報として提供して、Bに代位して分筆の登記を申請することができる。→ 分割判決の正本を代位原因として、分筆を申請できる。
- H27-11-エ◯一筆の土地の一部について処分禁止の仮処分の決定を得た債権者は、仮処分の登記の前提として、当該決定の正本を代位原因を証する情報として提供して、当該土地の所有権の登記名義人に代位して分筆の登記を申請することができる。→ 一筆の一部を対象とする処分禁止の仮処分は分筆を経なければ登記できないから、代位申請ができる。
- H27-11-オ✕農地法第5条の規定による都道府県知事の許可の前に農地の一部を買い受けた者は、条件付所有権移転の仮登記をする前提として、代位による分筆の登記を申請することはできない。→ 許可前でも条件付所有権移転の仮登記ができ、その前提として代位による分筆の登記を申請できる。
- H28-9-オ✕区分建物である建物の登記記録の表題部に敷地権の種類として賃借権が記録されている土地の分筆の登記は、当該区分建物において管理組合の理事長が管理者として定められているときは、当該理事長が単独で申請することができる。→ 土地の分筆を申請できるのは、その土地の所有権の登記名義人。
- R1-14-イ✕一筆の土地の一部について地役権の設定を受けた地役権者は、当該土地の所有権の登記名義人に代位して、その一部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 一部への地役権は分筆せずに登記できるので、代位の必要がない。
- R1-14-ウ◯一筆の土地の一部について処分禁止の仮処分命令を得た債権者は、当該仮処分命令の正本を代位原因を証する情報として、当該土地の所有権の登記名義人である債務者に代位して、その一部分を分筆する分筆の登記を申請することができる。→ 一部への仮処分は、分筆しなければ登記できない。だから代位できる。
- R1-14-エ◯一筆の土地について相続人A及びBを所有権の登記名義人とする法定相続分に応じた相続による所有権の移転の登記がされた後に、当該土地を二筆に分筆してA及びBがそれぞれ一筆ずつ取得する内容の遺産分割調停が成立した場合には、当該遺産分割調停の調停調書の正本を代位原因を証する情報として、Aは、単独で、Bに代位して、当該土地の分筆の登記を申請することができる。→ 遺産分割調停に基づく分筆は、他の相続人に代位して申請できる。
- R2-9-エ✕共有に属する土地の一部の持分について、当該持分を有する共有者と国との間で買収協議が成立した場合、国は、その者に代位して分筆の登記を申請することができる。→ 買ったのが持分なら、分筆させる権利は生じない。代位できない。
- R2-9-オ◯共有物分割請求訴訟において2名の共有に属する土地を分割する判決が確定した場合において、一方の所有権の登記名義人が分筆の登記の申請に協力しないときは、他方の所有権の登記名義人がその者に代位してその土地の分筆の登記を申請することができる。→ 共有物分割の判決が確定していれば、他方に代位して分筆できる。
- R3-11-ア✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡した場合において、Aの死亡前にBがAから甲土地を買い受けていたが、当該売買に基づく甲土地の所有権の移転の登記がされていないときは、Bは、甲土地の所有権を取得したことを証する情報を提供して、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆を申請できるのは表題部所有者か所有権の登記名義人。買主は入らない。
- R3-11-エ✕Aの相続財産の管理人として選任されたBが、亡A相続財産を所有権の登記名義人とする土地の分筆の登記を申請するときは、その申請情報と併せて家庭裁判所の許可を証する情報を提供しなければならない。→ 分筆は保存行為の範囲。家庭裁判所の許可は要らない。
- R3-11-オ◯A及びBが所有権の登記名義人である土地の分筆の登記をしようとする場合には、Aが当該登記の申請情報と併せてBがこれに承諾したことを証する情報を提供したとしても、Aは、単独で、当該登記の申請をすることはできない。→ 基準は持分の価格の過半数。承諾を出しても、それだけでは単独で申請できない。
- R5-9-ウ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、その相続人がB及びCである場合において、BC間で、Bが甲土地の所有権を単独で取得することを内容とする遺産分割協議が成立したときであっても、Bは、甲土地の分筆の登記を申請することはできない。→ 遺産分割で単独取得したBは、相続人として表示に関する登記を申請できる。
- R6-8-オ✕A、B及びCが所有権の登記名義人であり、持分がそれぞれ3分の1である甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合には、A、B及びCの全員でしなければならない。→ 分筆は軽微変更。持分の価格の合計が過半数なら足りる。
- R6-11-エ◯Aを所有権の登記名義人とする甲土地の一部に地役権を設定したBは、Aに代位して甲土地の分筆の登記を申請することができない。→ 地役権は土地の一部にも設定できる。分筆させる必要がない。
分筆と一部地目変更分筆いつまでに申請しなければならないか
- 分筆そのものに申請義務はない
- 宅地の一部に建物を建てても、地上権の一部が譲渡されても、分筆の義務は生じない
- 一筆の一部が別の地目になったとき(一部地目変更分筆)は、地目の変更の登記の義務が残る
- 登記官の職権分筆(法39条2項)は申請がない場合の補充で、義務を消すものではない
- 申請するときは地目変更と分筆を一の申請情報でし、共有者の一人からでもできる
分筆の一括申請まとめて申請できるか
- 入る号: 1号(分筆+合筆=分合筆)、7号(表題部の変更・更正+分筆。地目の変更、地積の更正、表題部所有者の住所の更正も表題部の変更・更正の登記)
- 二筆の分筆どうしは令4条ただし書(同一の登記所、目的と原因・日付が同一)
- 一方が表題部所有者で他方が所有権の登記名義人でも妨げない
- ひっかけ: 建物の敷地権の変更の登記と土地の分合筆は、不動産が違うので一の申請情報にできない
この項目の肢(8)
- H19-16-ア◯甲土地の一部を分筆した上でこれを乙土地に合筆する場合における分筆の登記及び合筆の登記→ 土地の一部を分筆して他の土地に合筆する場合の分筆の登記と合筆の登記は、一の申請情報でできる。
- H20-8-イ✕甲土地に敷地権である旨の登記がある場合には、乙土地に合筆しようとする部分について分離して処分することができることとする規約を設定したことを証する情報を提供して、敷地権の変更の登記と本件分合筆の登記を一の申請情報によって申請することができる。→ 建物についての敷地権の変更の登記と土地についての分合筆の登記は、一の申請情報ではできない。
- H20-8-ウ◯甲土地の登記記録上の地目が雑種地であり、乙土地の登記記録上の地目及び現況が宅地である場合において、甲土地の現況が宅地である部分について分筆し、これを乙土地に合筆しようとするときは、当該一部の地目に関する変更の登記と本件分合筆の登記を一の申請情報によって申請することができる。→ 同一の土地についての地目の変更の登記と分筆・合筆の登記は、一の申請情報でできる。
- H23-10-イ◯甲土地についてする地積の更正の登記と更正後の分筆の登記は、一の申請情報で申請することができる。→ 表題部の更正の登記と分筆の登記は、一の申請情報で申請できる。
- H25-4-イ◯表題部所有者がAである甲土地の分筆の登記と表題部所有者Aの住所についての更正の登記→ 表題部の登記事項に関する更正の登記と分筆の登記は、一の申請情報で申請できる。
- H25-4-ア◯所有権の登記名義人がAである甲土地の分筆の登記と表題部所有者がAである乙土地の分筆の登記→ 登記の目的が同一であれば、所有権の登記の有無が違っても一の申請情報で分筆の登記を申請できる。
- R1-11-オ✕同一の登記所の管轄区域内にある甲土地及び乙土地について、表題部所有者がAである甲土地の分筆の登記と、所有権の登記名義人がAである乙土地の分筆の登記は、一の申請情報によって申請することができない。→ 目的も原因も同じ分筆どうしなら、一の申請情報でできる。
- R6-8-イ✕Aが表題部所有者である甲土地とAが所有権の登記名義人である乙土地とが同一の登記所の管轄区域内にある場合であっても、甲土地の分筆の登記と乙土地の分筆の登記とを、一の申請情報によって申請することはできない。→ 登記の目的が同一なら、二以上の不動産について一の申請情報でよい。
分筆の登記の添付情報何を添付するか
- 分筆の登記の添付情報は地積測量図(令別表8項)
- 分筆前の土地ごとに作り、分筆後の各筆の地積を記録する
- 地積・求積方法・筆界点間の距離・座標値は原則として分筆後のすべての土地について記録するが、分筆前の土地が広大で分筆後の一方がわずかであるなど特別の事情があるときに限り、分筆後の一方の土地について求積方法・距離・座標値の記録を省略できる(準則72条)
- 地積は省けない
- 地積の更正と一括申請するときは分筆後の各筆の求積で足りる
- 承役地の分筆で地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部となるときは、その範囲を証する地役権者が作成した情報と地役権図面を提供し、範囲を申請情報の内容とする(令別表8項ロ・ハ)
- 範囲が一部にとどまらないなら地役権図面は要らない
- 地役権者の作成した情報は第三者作成の情報なので、書面をスキャンして添付情報にできる(令13条)
- ただし承諾に類する情報なので、調査士報告方式で原本の提示を省くことはできない
- 要らないもの
- 登記識別情報(要るのは合筆)
- 規約を設定したことを証する情報(敷地権の土地の分筆でも法定敷地の分筆でも)
- 農業委員会の許可(畑の分筆)
- 承諾を証する情報(権利を消滅させるとき、法40条)に添える印鑑証明書には作成後3月以内という制限がなく、その印鑑証明書は原本還付の対象から除かれる
- 承諾書は調査士報告方式の対象外
- 記名押印は申請人・代表者・代理人のいずれかがすればよく、申請人が2人以上でも契印は1人で足りる
- 表示の登記なので印鑑証明書は原則不要(規則48条・50条)
- 要役地の分筆(要役地についてする地役権の登記がある土地)では、地役権者が作成した「分筆後のいずれかの土地について地役権を消滅させることを証する情報」を提供すると、その土地について地役権が消滅した旨が登記される(規則104条6項)
- 承役地側の範囲を証する情報とは別の話
この項目の肢(18)
- H17-9-イ✕所有権の登記がある土地の分筆の登記の申請をする場合には、その申請情報と併せて登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。→ 識別情報が要るのは合筆。分筆には要らない。
- H18-9-エ◯地積及びその求積方法、筆界点間の距離並びに筆界点の座標値は、分筆前の土地が広大な土地であって分筆後の土地の一方がわずかであるなど特別の事情がある場合を除いて、分筆後のすべての土地について記録しなければなりません。→ 分筆後の土地の一部について記録を省略できるのは、分筆前の土地が広大で分筆後の一方がわずかであるなど特別の事情がある場合に限られる。
- H18-14-イ◯地役権の登記がある承役地の分筆の登記を申請する場合において、地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部であるときは、添付情報として、当該地役権設定の範囲を証する地役権者が作成した情報又は当該地役権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 承役地の分筆で地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部であるときは、その範囲を証する地役権者作成の情報を提供する。
- H20-8-ア◯甲土地に要役地についてする地役権の登記がある場合には、乙土地に合筆しようとする部分について地役権を消滅させることを証する地役権者の作成した情報を提供して、本件分合筆の登記を申請することができる。→ 要役地についてする地役権は、地役権者が作成した消滅を証する情報を提供して分筆後の土地について消滅させられる。
- H20-13-ア◯地積に関する更正の登記と分筆の登記を一の申請情報により申請する場合には、提供すべき地積測量図は、分筆後の各筆を求積したものであれば足りる。→ 更正と分筆の一括申請では、分筆後の各筆の求積で足りる。
- H20-13-ウ✕一筆の土地の一部について売買したことにより所有権の移転の登記をする前提として分筆の登記を申請する場合、当該土地が敷地権付き区分建物の法定敷地であるときは、その分筆の登記の申請情報には、分離処分を可能とする定めを設定した規約を証する情報を併せて提供しなければならない。→ 法定敷地の分筆に、分離処分可能規約の証明は要らない。
- H20-13-オ✕甲土地の一部について地役権の設定の登記がされている場合において、甲土地の地役権が存する部分を乙土地として分筆する分筆の登記を申請するときは、地役権図面を併せて提供しなければならない。→ 地役権図面が要るのは、地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部であるときに限られる。
- H22-16-ウ◯地役権の登記がある承役地の分筆の登記を申請する場合において、地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部であるときに提供する、当該地役権設定の範囲を証する地役権者が作成した情報→ 承役地の分筆を申請するのは承役地の所有者であり、地役権者が作成した情報は第三者が作成したものである。
- H23-8-イ◯承役地についてする地役権の登記がある土地の分筆の登記又は合筆の登記を申請する場合において、地役権の設定の範囲が分筆後又は合筆後の土地の一部となるときは、申請情報には地役権の設定の範囲を記載し、地役権図面及び地役権証明書を添付しなければならない。→ 分筆でも合筆でも、地役権設定の範囲を申請情報の内容とし、地役権者が作成した情報と地役権図面を提供する。
- H24-7-ア◯承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、地役権設定の範囲が分筆後の甲土地の一部のみとなるときは、既に地役権図面が備えられているとしても、地役権図面を申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。→ 地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部となるときは、地役権図面を提供しなければならない。
- H25-9-ア✕地目が畑である土地の分筆の登記を申請する場合には、添付情報として、農業委員会が分筆を許可したことを証する情報を提供しなければならない。→ 畑の分筆に、農業委員会の許可は要らない。
- H27-6-エ✕所有権が敷地権である旨の登記がされている規約敷地を分筆する場合において、当該規約敷地が区分建物と異なる登記所の管轄区域内にあるときは、当該規約を設定したことを証する情報を添付情報として提供しなければならない。→ 分筆の登記の添付情報に、規約を設定したことを証する情報は挙がっていない。
- R1-7-イ◯一の申請情報をもって隣接する数筆の土地の分筆の登記を申請する場合には、分筆後の土地の地積測量図は、分筆前の土地ごとに作成するものとされている。→ 地積測量図は、分筆前の土地ごとに作る。
- R2-14-ア◯敷地権の設定がある規約敷地を分筆する場合において、当該規約敷地が区分建物と異なる登記所の管轄区域内にあるときは、添付情報として、当該規約を設定したことを証する情報を提供することを要しない。→ 分筆の登記の添付情報は地積測量図。規約を証する情報は要らない。
- R6-5-ア✕地役権の登記がある承役地の分筆の登記を申請する場合において、地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部であるときに提供する当該地役権設定の範囲を証する書面→ 承諾に類する情報は対象外。原本の提示を省略できない。
- R6-8-ア◯要役地についてする地役権の登記がある土地について、その所有権の登記名義人であり、地役権者である株式会社が分筆の登記を申請する場合において、当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する書面を添付情報として提供し、当該株式会社の会社法人等番号を申請情報として提供したときは、当該株式会社の印鑑に関する証明書の提供を要しない。→ 規則50条2項が準用する48条により、印鑑証明書の提供が要らない場合がある。
- R6-10-ウ✕承役地についてする地役権の登記がある甲土地に地役権図面が備え付けられている場合において、甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請し、地役権設定の範囲が分筆後の甲土地の一部のみとなるときは、当該申請の申請情報と併せて地役権図面を提供することを要しない。→ 範囲が分筆後の土地の一部となるなら、地役権図面が要る。
- R7-9-エ✕分筆の登記を申請する際に添付する地積測量図には、分筆前の土地が広大であって、分筆後の土地の一方がわずかであるときは、地積の記録を便宜省略することができる。→ 省略できるのは5号から8号までのうち地積を除いたもの。地積は省けない。
分筆と権利者の承諾(権利の消滅)権利者の承諾は要るか
- 分筆そのものに承諾は要らない
- 仮差押債権者、抵当権者、敷地権の土地なら区分建物の名義人の承諾も不要
- 権利の登記は分筆後の各筆にそのまま転写される(規則102条)
- 承諾が出てくるのは、分筆後のいずれかの土地について権利を消滅させたいとき(法40条)
- 所有権以外の権利の登記名義人が承諾したことを証する情報(又は対抗できる裁判があったことを証する情報)を提供すると、分筆後の甲土地の登記記録のその権利の登記に「乙土地について消滅した旨」が付記され、乙土地には転写されない(規則104条2項)
- 甲土地について消滅させるときは甲土地の登記に付記して抹消の記号を記録する(3項)
- 消滅させられるのは分筆後のいずれかの土地について
- 全部の土地について消滅させることはできない(それは抹消の登記の話)
- 建物の分割・区分にも同じ仕組みが準用される(法54条3項)
- その権利を目的とする第三者の権利の登記(抵当権を目的とする転抵当など)があるときは、その第三者の承諾も要る(法40条かっこ書)
- 差押えの登記は、申立債権者の承諾があっても消滅の扱いができない(法40条は所有権以外の権利に関する登記の話)
- 承諾書に添える印鑑証明書には3月の制限がない
- 承諾を証する情報は要るが、登記識別情報は要らない
- 所有権移転請求権保全の仮登記も「所有権の登記以外の権利に関する登記」
- 仮登記権利者の承諾があれば、乙土地には消滅した旨が付記され仮登記は転写されない(規則104条2項)
この項目の肢(14)
- H17-6-1✕仮差押えの登記がされている土地について、当該土地の所有権の登記名義人が分筆の登記の申請をするときは、仮差押債権者が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 分筆に仮差押債権者の承諾は要らない。
- H17-6-3✕所有権以外の権利が敷地権である旨の登記がされている土地について、当該土地の所有権の登記名義人が分筆の登記の申請をするときは、当該所有権以外の権利を敷地権とする区分建物の所有権の登記名義人全員が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 敷地権の土地の分筆に、区分建物の名義人の承諾は要らない。
- H19-12-エ◯甲地の全部に乙地を要役地とする地役権の設定の登記がされ、その後に、乙地について所有権の移転の仮登記がされた場合において、甲地から丙地を分筆し、丙地について地役権を消滅させる旨の分筆の登記の申請をするときは、その地役権者が丙地について地役権を消滅させることを承諾したことを証する情報のほか、仮登記名義人が同様に承諾したことを証する情報を併せて提供しなければならない。→ 地役権を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾も必要である。
- H22-18-イ✕所有権移転請求権保全の仮登記がされている甲土地から乙土地を分筆する場合には、分筆後の乙土地について仮登記権利者が権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときであっても、分筆後の乙土地の登記記録には当該仮登記が転写される。→ 承諾を証する情報が提供されたときは、乙土地について権利が消滅した旨が記録され、その登記は乙土地に転写されない。
- H22-18-エ◯競売の申立てによる差押えの登記がされている甲土地から乙土地を分筆する場合には、分筆後の甲土地について競売申立権者が差押えの消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときであっても、分筆後の甲土地について差押えの登記の抹消をすることはできない。→ 差押えの登記は、承諾があっても消滅の扱いができない。
- H22-18-オ✕抵当権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する場合において、分筆後の甲土地及び乙土地の2筆の土地について抵当権者が抵当権の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、甲土地の登記記録には抵当権が消滅した旨の記録がされ、乙土地の登記記録には抵当権の設定の登記は転写されない。→ 法40条が認めるのは分筆後のいずれかの土地について消滅させることであって、全部の土地について消滅させることではない。
- H23-8-ア◯抵当権の登記がある甲土地を甲土地及び乙土地に分筆し、乙土地については、抵当権を消滅させる登記を申請する場合において、当該抵当権を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該分筆の登記後の乙土地について、抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報のほか、当該第三者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報も提供しなければならない。→ 権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾を証する情報も要る。
- H24-7-ウ◯要役地について地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆し、乙土地について地役権を消滅させる登記を申請する場合において、分筆前の甲土地を目的とする抵当権の登記があるときは、分筆後の乙土地について地役権を消滅させることを証する地役権者が作成した情報のほか、抵当権者が当該地役権を消滅させることを承諾したことを証する情報も、申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。→ その土地を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾を証する情報も要る。
- H26-10-ア◯抵当権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、その抵当権の登記名義人が当該抵当権を分筆後の甲土地について消滅させることを承諾したことを証する情報を提供したときは、分筆後の甲土地の登記記録には当該抵当権が消滅した旨が記録され、乙土地の登記記録には当該抵当権の設定の登記が転写される。→ 承諾に係る甲土地には抵当権が消滅した旨が記録され、乙土地へは通常どおり転写される。
- R3-11-イ◯賃借権の設定の登記がされている甲土地の所有権の登記名義人であるAは、当該賃借権の登記名義人であるBが承諾したことを証する情報を提供することなく、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆に他の権利者の承諾は要らない。承諾は権利を消滅させたいときのもの。
- R4-8-ウ✕一棟の建物に属する区分建物が甲建物及び乙建物であり、甲建物及び乙建物に丙土地の賃借権を敷地権とする登記がされている場合において、丙土地の所有権の登記名義人が丙土地の分筆の登記を申請するときは、甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。→ 分筆に区分建物の名義人の承諾は要らない。
- R5-9-イ◯抵当権の設定の登記がされた甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合には、分筆後の甲土地及び乙土地の2筆の土地について、抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとしても、登記官は、分筆後の甲土地及び乙土地に係る当該抵当権が消滅した旨の登記をすることはできない。→ 消滅させられるのは分筆後のいずれかの土地について。両方は消せない。
- R7-11-イ◯甲土地に地上権の設定の登記がされており、かつ、当該地上権を目的とする抵当権の設定の登記がされている場合において、甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をするときに、登記官が当該地上権を分筆後の甲土地について消滅させる旨の登記をするためには、当該地上権の登記名義人が当該地上権を分筆後の甲土地について消滅させることを承諾したことを証する情報に加えて、当該抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報が提供されることが必要である。→ その権利を目的とする第三者の権利があるときは、第三者の承諾も要る。
- R7-11-ウ◯所有権移転請求権保全の仮登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の乙土地について当該仮登記の登記名義人が権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、分筆後の乙土地の登記記録には当該仮登記は転写されない。→ 承諾があれば乙土地に転写されない。
分筆・合筆の職権登記官が職権でするか
- 一筆の土地の一部が別の地目になったとき、又は地番区域を異にするに至ったときは、申請がなくても登記官が職権で分筆の登記をする(法39条2項)
- 地目の変更の登記の申請義務は残るので「申請を要しない」は✕
- 一部地目変更分筆の申請は職権を促すもので、共有者の一人からできる
- 地図を作成するため必要があるときは、表題部所有者・所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で分筆・合筆の登記をすることができる(3項)
- 「異議がないとき」を落とした肢は✕
- 承役地の分筆で地役権の範囲が分筆後の一部になるときは、要役地の登記記録の承役地に関する事項は職権で変更される
- 換地で従前の一筆に数個の換地が定められた場合、他の換地の登記記録は登記官が職権で作り、従前の土地の分筆を申請する必要はない
この項目の肢(7)
- H17-11-エ✕換地計画において、従前1個の土地に対し数個の換地が定められた場合は、土地の表題部所有者又は所有権の登記名義人は、従前の土地につき分筆の登記の申請をしなければならない。→ 従前1個の土地に数個の換地が定められた場合、他の各換地の登記記録は登記官が職権で作成するのであって、従前の土地について分筆の登記を申請する必要はない。
- H22-18-ウ◯甲土地を要役地とする地役権設定登記がされている乙土地を分筆する場合において、分筆後の土地の一部について地役権が存続するときは、甲土地の登記記録に記録されている承役地である不動産に関する事項については、職権で変更の登記がされる。→ 承役地を分筆して地役権の範囲が変わるときは、要役地の登記記録が職権で変更される。
- H23-6-ウ✕土地の一部が別の地目となった場合には、登記官が職権で分筆することができるので、所有権の登記名義人は、分筆の登記を申請することを要しない。→ 職権による分筆は申請がない場合の補充であり、地目に関する変更の登記の申請義務は残る。
- H25-9-エ◯登記官は、地図を作成するため必要があると認める場合において、甲土地の所有権の登記名義人の異議がないときは、職権で、甲土地の分筆の登記をすることができる。→ 地図を作成するため必要があり、異議がないときは、登記官が職権で分筆の登記をすることができる。
- H29-14-オ✕地図を作成するために必要があると認めるときは、甲土地と乙土地の所有権の登記名義人であるAに異議があるときであっても、登記官は、職権で、本件合筆の登記をすることができる。→ 職権の合筆は、名義人に異議がないときに限る。
- R2-9-ア✕登記官は、地図を作成するため必要があると認めるときは、所有権の登記名義人の異議の有無にかかわらず、職権で、分筆の登記をすることができる。→ 地図作成のための職権分筆は、異議がないときに限る。
- R4-8-オ◯土地の所有権の登記名義人がA及びBであり、Aが死亡してその相続人がC及びDである場合において、当該土地の一部が別地目となったときは、Dは、単独で、当該土地の一部地目変更分筆登記を申請することができる。→ 一部地目変更分筆は登記官の職権事項。申請は職権を促すもので、一人からできる。
分筆の登記原因登記原因と日付
- 分筆の登記に登記原因はない
- 申請情報に登記原因及びその日付を書くのは、地目の変更の登記などを併せて申請するときのその分だけ
- 登記原因及びその日付は申請情報の内容とする(令3条6号。所有権の保存の登記は敷地権付き区分建物について法74条2項で申請する場合に限る)
- 分筆は原因が無いので書かない
この項目の肢(3)
- H20-13-エ◯一筆の土地の一部が別の地目になったことにより、地目に関する変更の登記と分筆の登記とを一の申請情報により申請するときは、登記原因及びその日付を申請情報の内容としなければならない。→ 登記原因及びその日付は、所有権の保存の登記の場合を除き、申請情報の内容としなければならない。
- H27-6-イ◯地積の変更の登記と分筆の登記とを一の申請情報により申請する場合には、地積の変更の登記についてのみ登記原因及びその日付を申請情報の内容としなければならない。→ 分筆に登記原因はない。原因日付を書くのは変更の分だけ。
- R2-9-イ◯一筆の土地の一部が別の地目になったことにより、地目に関する変更の登記と分筆の登記とを一の申請情報により申請するときは、登記原因及びその日付を申請情報の内容としなければならない。→ 地目変更を併せるなら、その原因と日付を書く。
分筆の申請情報と登記記録申請情報と記録のしかた
- 申請情報
分筆後の土地の所在・地目・地積(令別表8項。所在も要る)- 承役地の分筆で範囲が一部となるときは地役権設定の範囲(分筆前の地役権図面の番号ではない)
- 不動産番号を申請情報とすれば分筆前の土地の所在・地番・地目・地積は要らない
- 会社法人等番号を出しても代表者の氏名は要る
- 相続人が申請するときは相続人である旨を書く(令3条10号。一覧図の写しでは代えられない)
- 登録免許税が免除されるときは根拠の条項を書く
- 転写
分筆前の土地の権利に関する登記は、分筆後の各筆にそのまま転写する(規則102条)- 登記の存続期間が過ぎていても登記が残っている以上は転写する
- 共有はそのまま共有で転写される(分筆は所有関係を変えない)
- 担保権の登記を転写したときは共同担保目録を作るが、仮登記には作らない
- 筆界特定がされた旨の記録も乙土地に転写する
- 消滅の記録
- 法40条で乙土地について権利が消滅したときは
- 分筆後の甲土地の登記記録の当該権利の登記に付記登記で「乙土地について消滅した旨」を記録し
- 乙土地には転写しない(規則104条2項)
- 承役地の分筆で乙土地に地役権が残らないときも、転写自体しない(4項)
- 分合筆(甲土地の一部を分筆して乙土地に合筆)では、分けた部分の登記記録は作らず、乙土地の登記記録に書き足す
この項目の肢(13)
- H24-4-イ◯地役権の登記がある承役地の分筆の登記を申請する場合において、地役権設定の範囲が分筆後の土地の一部であるときは、分筆前の土地の地役権図面の番号を申請情報の内容とすることを要しない。→ 申請情報の内容とするのは地役権設定の範囲であって、分筆前の地役権図面の番号ではない。
- H24-4-オ✕分筆の登記の申請をする場合には、分筆後の土地の地目及び地積を申請情報の内容としなければならないが、当該土地の所在する市、区、郡、町、村及び字については、申請情報の内容とすることを要しない。→ 分筆後の土地の所在も、地目・地積と並んで申請情報の内容となる。
- H24-7-イ✕承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、地役権設定の範囲が分筆後の甲土地の全部のみとなるときは、甲土地の登記記録については地役権の範囲を甲土地全部に変更する旨を記録し、乙土地の登記記録については地役権の登記を甲土地の登記記録から転写した後、当該地役権の登記が抹消される。→ 乙土地に地役権が残らないなら、転写自体されない。
- H25-18-オ◯筆界特定がされた旨の記録が乙土地の登記記録に転写されることとなります。→ 分筆の登記をするときは、筆界特定がされた旨の記録を乙土地に転写する。
- H27-8-エ✕土地の分筆の登記を申請する場合には、当該土地の不動産番号を提供したときであっても、分筆前の土地の地番を申請情報の内容としなければならない。→ 不動産番号を申請情報の内容としたときは、令3条7号の事項を要しないから地番も省略できる。
- H28-6-イ◯土地の分筆の登記を申請する場合には、申請人は、分筆後の土地の所在する市、区、郡、町、村及び字並びに当該土地の地目及び地積を申請情報の内容としなければならない。→ 分筆の登記の申請情報は、分筆後の土地の所在・地目・地積。
- H29-6-ア◯甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、甲土地の不動産番号を申請情報の内容としたときは、分筆前の土地の所在、地番、地目及び地積を申請情報の内容とすることを要しない。→ 不動産番号を申請情報とすれば、所在・地番・地目・地積は要らない。
- H29-6-オ◯甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、登録免許税が免除されるときは、免除の根拠となる法令の条項を申請情報の内容としなければならない。→ 免除されるときは、免除の根拠となる法令の条項を申請情報とする。
- R3-11-ウ✕抵当権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、当該抵当権の登記名義人が分筆後の乙土地について当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報を提供したときは、分筆後の乙土地の登記記録には、当該抵当権が消滅した旨が記録される。→ 消滅した旨は、分筆後の甲土地の登記記録に付記登記で記録する。
- R4-8-イ◯買戻しの特約の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する登記をする場合には、当該買戻し特約の買戻し期間が経過していたとしても、登記官は、乙土地の登記記録の権利部の相当区に、甲土地の登記記録から当該買戻しの特約の登記を転写しなければならない。→ 権利に関する登記はそのまま転写する。期間が過ぎていても登記が残っている以上、転写する。
- R4-8-エ✕根抵当権設定の仮登記がある土地について分筆の登記がされたときは、登記官は、新たに共同担保目録を作成しなければならない。→ 共同担保目録を作るのは担保権の登記。仮登記には作らない。
- R5-5-ウ◯甲土地の一部を分筆して、これを乙土地に合筆しようとする場合において、分筆の登記及び合筆の登記を一の申請情報により申請し、その旨の登記がされるときは、甲土地から分筆し、乙土地に合筆した土地の表題部の登記記録は作成されない。→ 分合筆では、分けた部分の登記記録は作られない。乙土地に書き足す。
- R7-11-オ✕地上権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、当該地上権の存続期間が満了しているときは、乙土地の登記記録には地上権の設定の登記は転写されない。→ 登記が残っている以上、転写される。
分筆に関する手続手続と制度
- 分筆では新たに登記名義人になる者がいないので登記識別情報は通知されない
- 分筆後の乙土地の登記識別情報は、甲土地のものをそのまま使う
- 誤差の限度は土地の所在する地域の区分(市街地・村落農耕・山林原野)で決まる
- 備付けの地図の精度区分ではない
- 書面申請の受領証は、申請書と同じ内容を記載した書面を出して求める
- 図面の写しは要らない
- 法定相続情報一覧図の写しは番号の提供で代えられるが、登記官が法定相続情報を確認できるときに限る
- 登録免許税は分筆後の筆数×1,000円
- 非課税になるのは国等が自己のために受ける登記で、私人が申請すれば課される
- 承役地の分筆で新しい地役権図面が提供されると、従前の地役権図面は閉鎖される
この項目の肢(6)
- H18-15-オ✕所有権の登記名義人が3人である一筆の土地を三筆に分筆する分筆の登記がされたときは、登記識別情報は、合計9通通知されることとなる。→ 登記識別情報が通知されるのは、その登記によって申請人自らが登記名義人となる場合に限られる。
- H28-9-エ✕市街地地域内の土地の分筆の登記を申請する場合において、その土地を管轄する登記所に備え付けられている地図が乙1の精度区分で作成されており、かつ、当該土地の分筆前の地積と分筆後の地積の差が分筆前の地積を基準にして乙1の精度区分の限度内であるときは、地積に関する更正の登記の申請を要しない。→ 誤差の限度は、その土地の所在する地域で決まる。備え付けの地図の精度ではない。
- H30-8-エ◯所有権の登記がある甲土地から乙土地及び丙土地を分筆する分筆の登記を申請した場合において、その登記が完了したときは、分筆後のいずれの土地についても、新たな登記識別情報は通知されない。→ 分筆では新たに登記名義人になる者がいないので、通知されない。
- H30-8-オ✕書面申請により分筆の登記を申請する場合において、受領証の交付を請求するときは、申請書の内容と同一の内容を記載した書面に地積測量図の写しを添付したものを提出しなければならない。→ 受領証には、申請書と同じ内容を書いた書面を出す。図面の写しは要らない。
- R5-9-エ✕地方公共団体及び私人が所有権の登記名義人である土地について、当該私人が分筆の登記を申請する場合には、登録免許税は課されない。→ 非課税は国等が自己のために受ける登記。私人が申請するなら課される。
- R6-10-エ◯承役地についてする地役権の登記がある甲土地に地役権図面が備え付けられている場合において、新たな地役権図面を添付情報として提供して甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請し、当該登記がされたときは、従前の地役権図面は、閉鎖される。→ 新しい図面が入れば、従前の地役権図面は閉鎖される。
ひっかけ・例外(規定がないこと)
- 分筆の登記について、申請の義務と期間を定める規定はない。
- 分筆又は合筆の登記は表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請することができず、承諾や持分の多寡によって他の者に申請適格を与える規定はない。
- 敷地権の目的である土地の分筆の登記について、区分建物の所有権の登記名義人の承諾を証する情報を求める規定はない。
- 分筆の登記の添付情報に、仮差押債権者の承諾を証する情報は挙がっていない。
- 分筆の登記に伴って権利を消滅させる法40条の仕組みは、差押えの登記には及ばない。申立債権者の承諾によって差押えの登記を消滅させることを認める規定はない。
根拠
不動産登記法第39条分筆又は合筆の登記
1項分筆又は合筆の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
2項登記官は、前項の申請がない場合であっても、一筆の土地の一部が別の地目となり、又は地番区域(地番区域でない字を含む。第四十一条第二号において同じ。)を異にするに至ったときは、職権で、その土地の分筆の登記をしなければならない。
3項登記官は、第一項の申請がない場合であっても、第十四条第一項の地図を作成するため必要があると認めるときは、第一項に規定する表題部所有者又は所有権の登記名義人の異議がないときに限り、職権で、分筆又は合筆の登記をすることができる。
不動産登記法第40条分筆に伴う権利の消滅の登記
1項登記官は、所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、法務省令で定めるところにより、当該承諾に係る土地について当該権利が消滅した旨を登記しなければならない。
不動産登記規則第102条分筆の登記における権利部の記録方法
1項登記官は、前条の場合において、乙土地の登記記録の権利部の相当区に、甲土地の登記記録から権利に関する登記(地役権の登記にあっては、乙土地に地役権が存続することとなる場合に限る。)を転写し、かつ、分筆の登記に係る申請の受付の年月日及び受付番号を記録しなければならない。この場合において、所有権及び担保権以外の権利(地役権を除く。)については分筆後の甲土地が共にその権利の目的である旨を記録し、担保権については既にその権利についての共同担保目録が作成されているときを除き共同担保目録を作成し、転写した権利の登記の末尾にその共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。
2項登記官は、前項の場合において、転写する権利が担保権であり、かつ、既にその権利についての共同担保目録が作成されているときは、同項の規定により転写された乙土地に関する権利を当該共同担保目録に記録しなければならない。
3項登記官は、甲土地の登記記録から乙土地の登記記録に所有権以外の権利に関する登記を転写したときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記に、担保権以外の権利(地役権を除く。)については乙土地が共にその権利の目的である旨を、担保権については既にその権利についての共同担保目録が作成されているときを除き第一項の規定により作成した共同担保目録の記号及び目録番号を記録しなければならない。
不動産登記規則第104条分筆に伴う権利の消滅の登記
法第四十条の規定による権利が消滅した旨の登記は、分筆の登記の申請情報と併せて次に掲げる情報が提供された場合にするものとする。
1項1号当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることを承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
1項2号前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
1項3号第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
2項甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により乙土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって乙土地について当該権利が消滅した旨を記録しなければならない。この場合には、第百二条第一項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を乙土地の登記記録に転写することを要しない。
3項甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、法第四十条の規定により分筆後の甲土地について権利が消滅した旨の登記をするときは、分筆後の甲土地の登記記録の当該権利に関する登記についてする付記登記によって分筆後の甲土地について当該権利が消滅した旨を記録し、当該権利に関する登記を抹消する記号を記録しなければならない。
4項第二項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、乙土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
5項第三項の規定は、承役地についてする地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の甲土地に地役権が存しないこととなるとき(法第四十条の場合を除く。)について準用する。
6項登記官は、要役地についてする地役権の登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供されたとき(当該土地を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、当該土地について当該地役権が消滅した旨を登記しなければならない。この場合においては、第一項第二号、第二項及び第三項の規定を準用する。