地図訂正・図面訂正 × できるか、できないか12肢
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要点
- 地積測量図や各階平面図の訂正の申出は、更正の登記で直せる誤りには使えない(規則88条1項ただし書)
- 地積や床面積は登記事項だから、図面だけ直しても登記記録の数字は動かない
- 裏返せば、登記記録に影響しない図面上の誤りは申出でよい
- 訂正すると申出に係る土地以外の土地の区画・位置・形状まで訂正することになるときは、申出は却下される(規則16条13項6号)
- 関係する土地の側からも申し出るか、登記官の職権による訂正(15項)による
- 申出ができるのは区画又は地番に誤りがあるとき(規則16条1項)
- 登記記録の地積に錯誤が無くても、区画がずれていれば申出はできる
- 地図訂正の申出は「誤り」を直す制度
- 一部の滅失のように後から現況が変わったのは誤りではないので、申出ではなく地積の変更の登記による
- 地番は登記所(登記官)が付するもので、当事者の合意で付け替えることはできない
- 調停で成立した合意でも、正しく付された地番の入替えは「誤り」の訂正に当たらない
- 分筆した位置自体が誤っていたときは、地図の訂正の申出で分筆線を直すことはできない
- 直すべきは分筆の登記そのもので、図だけ動かすと登記と食い違う
肢と結論
- H18-9-オ◯地積測量図を添付情報とする表題部の登記事項に関する更正の登記をすることができる場合を除き、地積測量図の訂正の申出をすることができます。(地積測量図に関する教授と学生との対話である。 既に登記所に備え付けられている地積測量図に誤りがあるとき、表題部所有者又は所有権の登記名義人はどのような手続をすることができますか。)→ 更正の登記で直せるときは訂正の申出ができない。それ以外はできる。
- H21-13-イ◯地図の訂正をすることによって、申出に係る土地以外の土地の区画を訂正すべきこととなる場合には、申出に基づき地図の訂正をすることができない。→ 他の土地の区画等まで訂正することとなる場合は、申出が却下される。
- H23-5-イ✕一筆の土地の一部が滅失したため、これを原因とする地積の変更の登記を申請する場合には、併せて地図訂正の申出をしなければならない。→ 地図訂正の申出は「誤り」を直す制度。滅失は誤りではない。
- H23-5-ウ◯隣接地の所有者間において両土地の地番を付け替える旨の合意を含む調停が成立したとしても、その合意に基づいて両土地の地番を付け替える地図訂正の申出をすることはできない。→ 地番は登記所が付するものであり、当事者の合意で付け替えることはできない。
- H24-9-イ✕土地の地積測量図の求積方法に誤りがあり、当該土地の登記記録の地積と正しい地積とが異なる場合には、地積測量図の訂正の申出をすることができる。→ 更正の登記で直せるので、地積測量図の訂正の申出はできない。
- H28-9-ア✕土地の分筆の登記をし、分筆後の一筆の土地につき所有権の移転の登記をした後、当該分筆の登記の申請の際に添付情報として提供した地積測量図の分筆線に誤りがあることが発見された場合には、地図の訂正の申出により地図の分筆線を訂正することができる。→ 分筆線そのものの誤りは、地図訂正では直せない。
- R1-17-イ◯地図に準ずる図面に表示された土地の形状に誤りがあるとして地図等の訂正の申出をした場合において、当該地図に準ずる図面を訂正することによって当該申出に係る土地以外の土地の形状を訂正すべきこととなるときは、当該申出は却下される。→ 他の土地まで訂正することになるときは、申出は却下される。
- R4-7-ウ✕甲土地の表題登記の申請に際して提供された地積測量図の求積計算が誤っていたために誤った地積により表題登記がされたときは、甲土地の表題部所有者は、地積測量図の訂正の申出によって甲土地の登記記録の地積を訂正することができる。→ 図面の訂正の申出では登記記録の地積は直らない。更正の登記による。
- R5-10-ウ✕各階平面図の床面積の計算において、不算入とすべき出窓を算入した誤りがある場合には、表題部所有者若しくは所有権の登記名義人又はこれらの相続人その他の一般承継人は、各階平面図の訂正の申出をすることができる。→ 更正の登記ができる場合は、訂正の申出から除かれる。
- R7-4-ウ✕地図に表示された土地の区画に誤りがあるが当該土地の登記記録の地積に錯誤がない場合には、地図訂正の申出をすることはできない。→ 地積に錯誤があるときに更正の登記と併せてするだけ。錯誤がなくても申出はできる。
- R7-4-エ◯地図の訂正をすることによって、申出に係る土地以外の土地の区画又は位置若しくは形状を訂正すべきこととなるときには、登記官は、申出に基づき地図の訂正をすることはできない。→ 他の土地まで訂正することになるなら、申出は却下される。
- R8-8-ア◯土地の分筆の登記がされ、当該分筆の登記の申請の際に添付情報として提供された地積測量図に基づいて地図に分筆線が記録された後、当該地積測量図の分筆線の位置が申請人の意思に反していたことが発見された場合には、当該申請人は、地図の訂正の申出により当該地図の分筆線の訂正を求めることができない。→ 分筆線そのものの誤りは、地図訂正の申出では直せない。