記名押印・印鑑証明 × 何を添付するか25肢
要点
- 記名押印は申請人・その代表者・代理人のいずれかがすれば足り、代理人が押印すれば本人は押印を要しない(令16条1項)
- 親権者のような法定代理人もここでいう代理人に当たる
- 委任による代理人が署名した申請書、申請人が署名して公証人の認証を受けた申請書や委任状には押印が要らない(規則47条1項・49条1項)
- 記名にとどまる委任状は押印を欠かせない
- 合体による登記等では所有権の登記が併せてされ、申請人が登記識別情報の通知を受けるので、本人が署名しても押印は省略できない(規則47条3号ホ)
- 申請書が2枚以上のときの契印は、申請人が2人以上でもいずれか1人がすれば足りる
- 全員に求められるのは登記権利者と登記義務者が共同で申請する場合
- 表示に関する登記の申請人に印鑑証明書は原則不要(規則48条5号)
- 要るのは所有権の登記名義人が登記識別情報を提供してする合筆・合併・合体で、表題部所有者がする合併や滅失の登記では要らない
- 委任状の印鑑証明書を省ける場合は規則49条2項に限られ、調査士会が発行する職印証明書はそこに挙がっていない
- 署名した委任状に公証人の認証を受けたときは記名押印自体が不要で印鑑証明書も要らない
- 電子申請で適正な電子署名をしたなら印鑑証明書は要らない(令16条2項は記名押印した者についての定め)
- 本人性は併せて送る電子証明書で確かめる
- 3月以内の制限があるのは申請書と委任状に押した印の証明書だけ(令16条3項・18条3項)
- 承諾書や所有権を証する情報(工事完了引渡証明書)に添える印鑑証明書には制限が無い(令19条に3項が無い)
- 承諾を証する情報に添える印鑑証明書も、会社法人等番号を提供して登記官が印鑑を確かめられるときは要らない(規則50条2項・48条)
- 官庁又は公署が登記の嘱託をする場合、市町村長が職務上作成した委任状に3月以内の制限は適用されない(令17条2項)
- 嘱託の委任を受けた代理人が申請するときも同じ
- 地図・図面の訂正の申出に準用されるのは令18条1項の記名押印だけで、2項の印鑑証明書は準用されていない(規則16条10項)
- 申出書は署名でもよい
肢と結論
- H17-10-エ✕建物の表題登記の申請をする場合において、当該建物の所有権を証する情報として建物の引渡証明書を提供するときは、当該引渡証明書に添付する印鑑に関する証明書は、3月以内に作成されたものでなければならない。→ 引渡証明書に添付する印鑑証明書に、3月の制限はない。
- H19-15-ア◯登記: 建物の表題登記 対象書面: 申請人が記名した委任状 押印者: 申請人(次の表の登記欄に掲げる登記の申請を書面によってする場合において、対象書面欄に掲げる書面について、押印者欄に掲げる者が押印をする必要があるか。)→ 記名だけの委任状には押印が要る。
- H19-15-イ✕登記: 建物の合併の登記 対象書面: 委任による代理人が署名した申請書 押印者: 委任による代理人(次の表の登記欄に掲げる登記の申請を書面によってする場合において、対象書面欄に掲げる書面について、押印者欄に掲げる者が押印をする必要があるか。)→ 署名があれば押印は要らない。
- H19-15-エ✕登記: 土地の合筆の登記 対象書面: 申請人が署名した委任状であって、公証人の認証を受けたもの 押印者: 申請人(次の表の登記欄に掲げる登記の申請を書面によってする場合において、対象書面欄に掲げる書面について、押印者欄に掲げる者が押印をする必要があるか。)→ 公証人の認証があれば押印は要らない。
- H19-18-ウ✕建物の滅失の登記を代理人が書面により申請する場合には、申請人は、委任状に押印した印鑑に関する証明書を添付しなければならず、かつ、その証明書は作成後3月以内のものでなければならない。→ 滅失登記の委任状に、印鑑証明書は要らない。
- H21-9-イ✕建物の表題登記の申請に当たり、表題部所有者の所有権を証する情報として工事施工会社作成の工事完了引渡証明書と併せて提供された、当該工事施工会社の代表者の印鑑の証明書(登記の申請をする場合における添付情報について、作成後3月以内のものでなければならないものか。)→ 引渡証明書に添える印鑑証明書に、期間の制限はない。
- H21-9-エ✕分筆の登記の申請に当たり、抵当権の消滅承諾書として会社である抵当権者が作成した抵当権放棄証書と併せて提供された、当該抵当権者の代表者の印鑑の証明書(登記の申請をする場合における添付情報について、作成後3月以内のものでなければならないものか。)→ 承諾を証する情報に添付する印鑑証明書には、作成後3月以内という制限がない。
- H21-11-5✕表題部所有者が建物の合併の登記を申請する場合には、当該登記の申請書に自己の印鑑に関する証明書を添付しなければならない。→ 表示に関する登記の申請書には、印鑑に関する証明書の添付を要しない。
- H22-9-ウ◯市町村から登記の嘱託の委任を受けた代理人が当該登記の申請をする場合には、申請情報に添付すべき市町村長が職務上作成した委任状は、作成後3か月以内のものであることを要しない。→ 官庁又は公署が登記の嘱託をする場合には、作成後3か月以内という期間制限は適用されない。
- H24-9-エ✕委任による代理人によって書面による地積測量図の訂正の申出をする場合には、申出情報を記載した書面に添付した当該代理人の権限を証する情報を記載した書面には、その書面に記名押印した申出人の印鑑証明書を添付しなければならない。→ 申出に準用されるのは令18条1項の記名押印だけで、同条2項の印鑑証明書は準用されていない。
- H26-8-イ✕Aが所有権の登記名義人である土地につき合筆の登記を当該登記の申請代理人である土地家屋調査士Bによって申請する場合において、Aの本人確認情報と併せて、土地家屋調査士Bが所属する土地家屋調査士会が発行した職印に関する証明書を提供するときは、Aの印鑑に関する証明書を提供することを要しない。→ 調査士会が発行する職印証明書は、令18条2項の印鑑証明書を要しない場合として規則49条2項に挙げられていない。
- H26-8-ウ◯Aが所有権の登記名義人である土地につき合筆の登記を当該登記の申請代理人である土地家屋調査士Bによって申請する場合において、Aが署名して公証人の認証を受けた委任状を提供するときは、当該委任状につきAの印鑑に関する証明書を提供することを要しない。→ 署名した委任状に公証人の認証を受ければ記名押印が不要となり、印鑑証明書の添付も要らなくなる。
- H27-4-ア✕所有権の登記名義人が合体による登記等を書面により申請する場合において、申請書に申請人の署名があるときは、申請人は申請書に押印することを要しない。→ 合体による登記等では申請人が登記識別情報の通知を受けるので、署名だけでは押印を省略できない。
- H27-4-イ◯未成年者が所有権の登記名義人である土地についてその親権者が当該未成年者を代理して分筆の登記を申請するときは、当該未成年者は申請書に押印することを要しない。→ 記名押印は申請人・その代表者・代理人のいずれかがすればよく、代理人が押印すれば本人は押印を要しない。
- H27-10-オ✕書面による地図の訂正の申出をするときは、その申出書に記名押印した申出者の印鑑に関する証明書を添付しなければならない。→ 地図訂正の申出には、令16条2項の印鑑証明書に関する規定が準用されていない。
- H28-9-ウ◯A及びBが所有権の登記名義人である土地の分筆の登記を書面により申請する場合において、その申請書が2枚以上であるときは、A又はBのいずれかが、各用紙のつづり目に契印すれば足りる。→ 申請人が2人以上のときは、契印は1人がすれば足りる。
- H28-14-オ◯甲建物と乙建物の表題部所有者が同一である場合において、当該表題部所有者が乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請するときは、その印鑑に関する証明書を添付することを要しない。→ 表示に関する登記の申請人には、印鑑証明書は要らない。
- H29-18-ア✕建物の所有権の登記名義人が当該建物を自ら取り壊した場合において、当該建物の滅失の登記の申請をするときは、当該登記名義人の印鑑に関する証明書を添付しなければならない。→ 表示に関する登記の申請人に、印鑑証明書は要らない。
- R1-15-イ✕Aを所有権の登記名義人とする建物の合併の登記について、土地家屋調査士を代理人として電子申請をする場合において、当該土地家屋調査士を代理人とする委任状にAが適正な電子署名を行ったときは、添付情報として、その電子証明書とともに作成後3月以内のAの印鑑に関する証明書を提供しなければならない。→ 電子署名をしたのなら、印鑑証明書は要らない。
- R4-8-ア✕抵当権の登記がある土地について分筆の登記を申請する場合において、当該抵当権の登記名義人が作成した当該抵当権を分筆後の一方の土地について消滅させることを承諾したことを証する情報を記載した書面を提出するときは、当該書面に添付する当該抵当権の登記名義人の印鑑に関する証明書は、作成後3か月以内のものでなければならない。→ 承諾書に添付する印鑑証明書に、3か月の制限はない。
- R5-14-イ◯いいえ。当該印鑑に関する証明書は、作成後3か月以内のものである必要はありません。(調査士:建物の表題登記を申請する際に、所有権を証する情報として工事施工会社作成に係る工事完了引渡証明書を提供し、これに当該会社の印鑑に関する証明書を添付した場合には、当該印鑑に関する証明書は、作成後3か月以内のものでなければなりませんか。)→ 所有権を証する情報に添える印鑑証明書に、3か月の制限はない。
- R6-8-ア◯要役地についてする地役権の登記がある土地について、その所有権の登記名義人であり、地役権者である株式会社が分筆の登記を申請する場合において、当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する書面を添付情報として提供し、当該株式会社の会社法人等番号を申請情報として提供したときは、当該株式会社の印鑑に関する証明書の提供を要しない。→ 規則50条2項が準用する48条により、印鑑証明書の提供が要らない場合がある。
- R6-16-ア✕自然人であるAを表題部所有者とする甲建物と乙建物について、Aが乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請する場合には、Aの印鑑に関する証明書を提供することを要する。→ 表題部所有者による合併の登記なら、印鑑証明書は要らない。
- R7-6-イ◯市町村から登記の嘱託の委任を受けた代理人が当該登記の嘱託をする場合には、嘱託情報と併せて提供すべき市町村長が作成した委任状は、作成後3月以内のものであることを要しない。→ 3月以内の制限は、官公署が嘱託する場合には適用しない。
- R7-11-エ✕抵当権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記の申請を書面を提出する方法によりする場合において、当該抵当権を分筆後の乙土地について消滅させることを当該抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供するときは、当該情報に添付すべき当該登記名義人の印鑑に関する証明書は、作成後3月以内のものでなければならない。→ 承諾書に添付する印鑑証明書に、3月の制限はない。
記名押印・印鑑証明の他の問われ方: なし