令和8年度・問8

土地家屋調査士 令和8年度 過去問・解答 問8

令和8年度土地家屋調査士試験の問8です。全5肢の問題文と○×の解答を掲載しています。

肢 ア

R8-8-ア土地

土地の分筆の登記がされ、当該分筆の登記の申請の際に添付情報として提供された地積測量図に基づいて地図に分筆線が記録された後、当該地積測量図の分筆線の位置が申請人の意思に反していたことが発見された場合には、当該申請人は、地図の訂正の申出により当該地図の分筆線の訂正を求めることができない。

解答:○

分筆線の位置を誤って分筆の登記がされたときは、地積に関する更正の登記や地図の訂正の申出によって直すことはできない。

先例は、分筆後の一筆について所有権の移転の登記を完了した後に分筆部分の誤りが発見された場合、地図訂正の申出に基づいて地図を訂正することはできないとしている。本肢の地図の分筆線は、分筆の登記の申請で提供された地積測量図に基づいて記録されたものである。

根拠規則16条1項昭和43.6.8民事甲1653号回答

問われ方分筆 × 可否・制限分筆地図訂正・図面訂正 × 可否・制限地図訂正・図面訂正

出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 イ

R8-8-イ土地

所有権の登記がある甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記が完了したときは、乙土地の所有権の登記名義人に対し、当該登記に係る登記識別情報が通知される。

解答:×

分筆・分割の登記では、登記識別情報は通知されない。

法21条が登記識別情報を通知するのは「その登記をすることによって申請人自らが登記名義人となる場合」である。本肢の分筆の登記では、乙土地の所有権の登記名義人は甲土地の名義人のままで、分筆の登記によって登記名義人となる者はいない。

根拠法21条

問われ方分筆 × 制度・手続分筆制度・手続登記識別情報 × 制度・手続登記識別情報制度・手続

出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 ウ

R8-8-ウ土地

抵当権の登記がされた甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記の申請がされた場合において、分筆後の甲土地及び乙土地の双方について抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたときは、分筆後の甲土地及び乙土地の双方について、当該抵当権が消滅した旨の登記がされる。

解答:×

権利を消滅させられるのは分筆後のいずれかの土地についてで、すべてではできない。

法40条は、権利の登記名義人が当該権利を「分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾した」ことを証する情報が提供されたときに、その承諾に係る土地について権利が消滅した旨を登記するとしている。分筆後の甲土地と乙土地の双方について消滅した旨を登記する定めではない。

根拠法40条規則104条

問われ方分筆 × 承諾分筆承諾

出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 エ

R8-8-エ土地

土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、B及びCがAを相続した場合には、Bは、当該土地の一部が別の地目となったことによる一部地目変更分筆登記を単独で申請することができる。

解答:○

一部地目変更分筆は職権でできる事項で、相続人の一人からでも申請できる。

法39条2項は、一筆の土地の一部が別の地目となったときは、申請がなくても登記官が職権で分筆の登記をしなければならないとしている。一部地目変更分筆の登記について、共有者の持分の価格の過半数で申請しなければならないとする定めはない。相続人は法30条により被相続人に代わって表示に関する登記を申請できるので、Bは単独で申請できる。

根拠法39条2項法30条このサイトで定めたルール(規定なし)

問われ方分筆 × 職権分筆職権

出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 オ

R8-8-オ土地

所有権が敷地権である旨の登記がされている土地の分筆の登記の申請は、当該土地を目的とする敷地権の登記がされた区分建物の所有権の登記名義人の全員が申請人とならなければならない。

解答:×

共有地の分筆は軽微変更で、持分の価格が過半数の共有者が申請人となる。承諾書では申請人の代わりにはならない。

通達は、分筆又は合筆の登記を共有物の軽微変更とし、土地の所有権の登記名義人のうち持分の価格の合計が過半数となる者が登記申請人となれば足り、それ以外の共有者は登記申請人となる必要がないとした。区分所有法の適用がある建物の敷地の分筆の登記も同様に扱う。全員が申請人となる必要はない。

根拠法39条1項令和5年3月28日法務省民二第533号民事局長通達 第1-1(6)(区分所有敷地の分筆の登記)

問われ方分筆 × 申請人分筆申請人

出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。

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