権利者の承諾は要るか(承諾を証する情報)
表示に関する登記は所有者の申請だけで進み、抵当権者などの承諾は原則要らない。
- 承諾が出てくる場面は五つに限られる
- 分筆・分割・区分で分けた後の一方から権利を消すとき(法40条・54条3項)、共用部分である旨の登記(法58条3項)、合体で権利を存続させないとき・持分の上に存続登記をするとき(令別表の合体の項)、特定登記がある敷地権付き区分建物の変更・滅失など(法55条)、持分の更正(他の共有者)
- 承諾は「承諾を証する情報」として提供し、対抗できる裁判があったことを証する情報で代えられる
要らないのが原則
登記の性質から言えば、現実を写す報告的登記(表題登記、変更、更正、滅失)には権利者の承諾書の類は要らない。
- 地積が減る更正でも、抵当権の登記がある建物の滅失でも、附属建物の取壊しでも、仮処分の登記があっても、承諾は要らない
- 隣地所有者の承諾を求める定めもない
- 共有者の一人が保存行為で申請するときも他の共有者の承諾は要らない
報告的登記で承諾が出るのは合体と持分の更正だけ。形成的登記(分筆、分割・区分、共用部分である旨の登記)と特定登記の消滅は、権利を動かすので承諾が要る。
承諾が要る五つの場面
分筆そのものにも承諾は要らない。
- 承諾が要るのは「分けた後の一方から権利を消したい」ときで、承諾は申請の要件ではなく、消滅の効果を得るための添付情報
- 共用部分だけは承諾が申請の要件(承諾がなければ申請できない)
| 場面 | 誰の承諾 | 効果 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 分筆・建物の分割・区分で、分けた後のいずれかから権利を消す | 所有権以外の権利の登記名義人(その権利を目的とする第三者があればその第三者も) | 承諾に係る土地・建物に権利が消滅した旨を記録し、転写しない。全部から消すことはできない | 法40条、54条3項 |
| 共用部分・団地共用部分である旨の登記 | 所有権等以外の権利の登記名義人(抵当証券があれば所持人・裏書人。第三者があればその第三者も) | 承諾がなければ申請できない | 法58条3項 |
| 合体で権利を存続させない/持分の上に存続登記と同じ登記をする | 存続しない権利の登記名義人/その権利の登記名義人。抵当証券があれば所持人・裏書人 | 存続しない旨、又は持分の上への存続 | 令別表(合体の項) |
| 特定登記がある敷地権付き区分建物の敷地権の変更・更正、合体・合併、滅失 | 特定登記に係る権利の登記名義人(抵当証券があれば所持人・裏書人、第三者も) | 承諾に係る建物又は土地について権利が消滅した旨を登記しなければならない | 法55条 |
| 表題部所有者の持分の更正 | 持分を更正することとなる他の共有者(持分が変わらない者は含まれない) | 共有者の一人から申請できる | 令別表 |
承諾書の作法
承諾を証する情報は第三者作成の書面で、作成者が記名押印し印鑑証明書を添える(令19条)。
- この印鑑証明書に3月の制限はない
- 承諾書もその印鑑証明書も原本還付できず、調査士報告方式の対象外
- 登記識別情報は要らない
- 承諾書の代わりに、承諾を要する者に対抗することができる裁判があったことを証する情報でもよい(令7条1項5号ハ)
登記の種類ごとに
分筆と権利者の承諾(権利の消滅)分筆
- 分筆そのものに承諾は要らない
- 仮差押債権者、抵当権者、敷地権の土地なら区分建物の名義人の承諾も不要
- 権利の登記は分筆後の各筆にそのまま転写される(規則102条)
- 承諾が出てくるのは、分筆後のいずれかの土地について権利を消滅させたいとき(法40条)
- 所有権以外の権利の登記名義人が承諾したことを証する情報(又は対抗できる裁判があったことを証する情報)を提供すると、分筆後の甲土地の登記記録のその権利の登記に「乙土地について消滅した旨」が付記され、乙土地には転写されない(規則104条2項)
- 甲土地について消滅させるときは甲土地の登記に付記して抹消の記号を記録する(3項)
- 消滅させられるのは分筆後のいずれかの土地について
- 全部の土地について消滅させることはできない(それは抹消の登記の話)
- 建物の分割・区分にも同じ仕組みが準用される(法54条3項)
- その権利を目的とする第三者の権利の登記(抵当権を目的とする転抵当など)があるときは、その第三者の承諾も要る(法40条かっこ書)
- 差押えの登記は、申立債権者の承諾があっても消滅の扱いができない(法40条は所有権以外の権利に関する登記の話)
- 承諾書に添える印鑑証明書には3月の制限がない
- 承諾を証する情報は要るが、登記識別情報は要らない
- 所有権移転請求権保全の仮登記も「所有権の登記以外の権利に関する登記」
- 仮登記権利者の承諾があれば、乙土地には消滅した旨が付記され仮登記は転写されない(規則104条2項)
この項目の肢(14)
- H17-6-1✕仮差押えの登記がされている土地について、当該土地の所有権の登記名義人が分筆の登記の申請をするときは、仮差押債権者が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 分筆に仮差押債権者の承諾は要らない。
- H17-6-3✕所有権以外の権利が敷地権である旨の登記がされている土地について、当該土地の所有権の登記名義人が分筆の登記の申請をするときは、当該所有権以外の権利を敷地権とする区分建物の所有権の登記名義人全員が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 敷地権の土地の分筆に、区分建物の名義人の承諾は要らない。
- H19-12-エ◯甲地の全部に乙地を要役地とする地役権の設定の登記がされ、その後に、乙地について所有権の移転の仮登記がされた場合において、甲地から丙地を分筆し、丙地について地役権を消滅させる旨の分筆の登記の申請をするときは、その地役権者が丙地について地役権を消滅させることを承諾したことを証する情報のほか、仮登記名義人が同様に承諾したことを証する情報を併せて提供しなければならない。→ 地役権を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾も必要である。
- H22-18-イ✕所有権移転請求権保全の仮登記がされている甲土地から乙土地を分筆する場合には、分筆後の乙土地について仮登記権利者が権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときであっても、分筆後の乙土地の登記記録には当該仮登記が転写される。→ 承諾を証する情報が提供されたときは、乙土地について権利が消滅した旨が記録され、その登記は乙土地に転写されない。
- H22-18-エ◯競売の申立てによる差押えの登記がされている甲土地から乙土地を分筆する場合には、分筆後の甲土地について競売申立権者が差押えの消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときであっても、分筆後の甲土地について差押えの登記の抹消をすることはできない。→ 差押えの登記は、承諾があっても消滅の扱いができない。
- H22-18-オ✕抵当権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する場合において、分筆後の甲土地及び乙土地の2筆の土地について抵当権者が抵当権の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、甲土地の登記記録には抵当権が消滅した旨の記録がされ、乙土地の登記記録には抵当権の設定の登記は転写されない。→ 法40条が認めるのは分筆後のいずれかの土地について消滅させることであって、全部の土地について消滅させることではない。
- H23-8-ア◯抵当権の登記がある甲土地を甲土地及び乙土地に分筆し、乙土地については、抵当権を消滅させる登記を申請する場合において、当該抵当権を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該分筆の登記後の乙土地について、抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報のほか、当該第三者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報も提供しなければならない。→ 権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾を証する情報も要る。
- H24-7-ウ◯要役地について地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆し、乙土地について地役権を消滅させる登記を申請する場合において、分筆前の甲土地を目的とする抵当権の登記があるときは、分筆後の乙土地について地役権を消滅させることを証する地役権者が作成した情報のほか、抵当権者が当該地役権を消滅させることを承諾したことを証する情報も、申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。→ その土地を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾を証する情報も要る。
- H26-10-ア◯抵当権の設定の登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記を申請する場合において、その抵当権の登記名義人が当該抵当権を分筆後の甲土地について消滅させることを承諾したことを証する情報を提供したときは、分筆後の甲土地の登記記録には当該抵当権が消滅した旨が記録され、乙土地の登記記録には当該抵当権の設定の登記が転写される。→ 承諾に係る甲土地には抵当権が消滅した旨が記録され、乙土地へは通常どおり転写される。
- R3-11-イ◯賃借権の設定の登記がされている甲土地の所有権の登記名義人であるAは、当該賃借権の登記名義人であるBが承諾したことを証する情報を提供することなく、甲土地の分筆の登記を申請することができる。→ 分筆に他の権利者の承諾は要らない。承諾は権利を消滅させたいときのもの。
- R4-8-ウ✕一棟の建物に属する区分建物が甲建物及び乙建物であり、甲建物及び乙建物に丙土地の賃借権を敷地権とする登記がされている場合において、丙土地の所有権の登記名義人が丙土地の分筆の登記を申請するときは、甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。→ 分筆に区分建物の名義人の承諾は要らない。
- R5-9-イ◯抵当権の設定の登記がされた甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合には、分筆後の甲土地及び乙土地の2筆の土地について、抵当権者が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとしても、登記官は、分筆後の甲土地及び乙土地に係る当該抵当権が消滅した旨の登記をすることはできない。→ 消滅させられるのは分筆後のいずれかの土地について。両方は消せない。
- R7-11-イ◯甲土地に地上権の設定の登記がされており、かつ、当該地上権を目的とする抵当権の設定の登記がされている場合において、甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をするときに、登記官が当該地上権を分筆後の甲土地について消滅させる旨の登記をするためには、当該地上権の登記名義人が当該地上権を分筆後の甲土地について消滅させることを承諾したことを証する情報に加えて、当該抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報が提供されることが必要である。→ その権利を目的とする第三者の権利があるときは、第三者の承諾も要る。
- R7-11-ウ◯所有権移転請求権保全の仮登記がされている甲土地から乙土地を分筆する分筆の登記をする場合において、分筆後の乙土地について当該仮登記の登記名義人が権利の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、分筆後の乙土地の登記記録には当該仮登記は転写されない。→ 承諾があれば乙土地に転写されない。
持分の更正と表題部所有者の更正表題部所有者の変更・更正
- 持分の更正の登記は共有者の一人から申請できるが、持分を更正することとなる他の共有者の承諾を証する情報が要る
- 持分が変わらない者の承諾は要らない
- 所有権を有することを証する情報は要らない
- 表題部所有者そのものを更正するときは、承諾を証する情報に加えて、新たに載る者の所有権と住所を証する情報が要る
- 表題部所有者に対抗することができる裁判があったことを証する情報は、承諾を証する情報に代わる
この項目の肢(8)
- H21-8-ウ✕表題部所有者A、B及びCの持分が、Aは10分の5、Bは10分の3、Cは10分の2と登記されている不動産について、Bの持分を10分の2、Cの持分を10分の3とする更正の登記をCが申請するに当たっては、他の共有者A及びBの承諾を証する情報を提供することを要する。→ 承諾が要るのは持分を更正することとなる他の共有者であって、持分が変わらない者は含まれない。
- H23-12-イ✕表題部に共有者A持分2分の1、共有者B持分2分の1と記録されている場合において、共有者A持分3分の2、共有者B持分3分の1とする表題部所有者の更正の登記をAが申請するときは、Bの承諾書とともに、Aの共有持分権を証する情報を提供しなければならない。→ 持分の更正の登記に必要なのは他の共有者の承諾を証する情報だけで、所有権を有することを証する情報は要らない。
- H23-12-ウ◯表題部にAが所有者として記録されている場合において、当該建物の実体上の所有者がBであるときは、Bは、Aに対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供して、表題部所有者の更正の登記を申請することができる。→ 表題部所有者に対抗することができる裁判があったことを証する情報は、承諾を証する情報に代わる。
- H25-7-ア◯第1欄: 甲土地の表題部所有者としてA及びBが記録され、Aの持分が3分の2と、Bの持分が3分の1と記録されているものの、真正な持分は、Aが4分の3で、Bが4分の1である場合 第2欄: 甲土地についてする表題部所有者A及びBの持分の更正の登記→ 持分の更正は、共有者の一人から申請できる。他の共有者の承諾は要る。
- H27-5-ウ✕表題部所有者のA及びBの持分が誤ってAは5分の3、Bは5分の2と登記されているが、真実の持分はAが5分の2、Bが5分の3である場合において、Aがこれを是正するための表題部所有者についての持分の更正の登記を申請するときは、Bが所有権を有することを証する情報を提供しなければならない。→ 持分の更正の登記で求められるのは他の共有者の承諾を証する情報で、所有権を有することを証する情報ではない。
- H27-5-エ◯表題部所有者として誤ってA及びBが登記されているが、真実の所有者はA及びCである場合において、これを是正するための表題部所有者の更正の登記をCが申請するときは、Bの承諾を証する情報又はBに対抗することができる裁判があったことを証する情報のほか、Cが所有権を有することを証する情報及びCの住所を証する情報を併せて提供しなければならない。→ 表題部所有者の更正では、承諾を証する情報に加えて新たに載る者の所有権と住所を証する情報が要る。
- R3-8-エ◯表題部所有者としてA及びBが登記されている建物について、A及びBの持分が誤って登記されている場合には、Aは、Bの承諾を証する情報を提供して、単独で、A及びBの持分についての更正の登記を申請することができる。→ 持分の更正は共有者が単独でできる。ただし他の共有者の承諾が要る。
- R7-8-エ◯表題部所有者であるA及びBの持分が誤って登記されている場合において、当該持分についての更正の登記の申請をするときは、Aは、Bの承諾を証する情報を提供して、単独で当該申請をすることができる。→ 持分の更正は共有者が単独でできる。他の共有者の承諾が要る。
地積の更正地積の変更・更正
- 地積の更正の登記の添付情報は地積測量図だけ
- 地積が減る更正でも抵当権者の承諾は要らない
- 隣地所有者の承諾を求める定めもない
- 共有者の一人から申請するときに他の共有者の承諾も要らない
- 共有者の一人が保存行為として地積の更正の登記を申請するときに、他の共有者の承諾は要らない
- 承諾が要るのは持分の更正だけ
この項目の肢(7)
- H17-15-イ✕抵当権の設定の登記がされた土地について地積に関する更正の登記の申請をする場合には、抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 地積更正に抵当権者の承諾は要らない。
- H22-11-ア✕抵当権の登記がある土地の地積に関する更正の登記の申請をする場合において、その土地の地積が減少するときは、抵当権者の承諾があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 地積が減る更正でも、抵当権者の承諾は要らない。
- H26-9-ウ◯土地の地積が減少することとなる地積の更正の登記を申請する場合には、当該土地に抵当権の設定の登記がされていても、その抵当権の登記名義人が承諾したことを証する情報を提供することを要しない。→ 地積の更正の登記の添付情報は地積測量図だけで、抵当権者の承諾を証する情報は求められていない。
- H26-9-オ◯A及びBが所有権の登記名義人である土地について、Aが単独で地積の更正の登記を申請する場合であっても、Bが承諾したことを証する情報を提供することを要しない。→ 共有者の一人から地積の更正の登記を申請する場合に、他の共有者の承諾を証する情報は要らない。
- H30-8-ア✕抵当権の設定の登記がされている土地について、地積に関する更正の登記を申請する場合には、その申請情報と併せて、当該抵当権の登記名義人が登記記録上の地積を更正することについて承諾したことを証する情報を提供しなければならない。→ 地積更正の添付情報は地積測量図だけ。抵当権者の承諾は要らない。
- R6-7-ウ◯土地の地積が減少することとなる地積に関する更正の登記を申請する場合において、当該土地に抵当権の登記があるときであっても、当該抵当権の登記名義人が地積を更正することについて承諾したことを証する情報を提供することを要しない。→ 地積の更正の登記の添付情報は地積測量図。抵当権者の承諾は要らない。
- R6-7-エ✕土地の地積が増加することとなる地積に関する更正の登記を申請する場合には、当該土地に隣接する土地の所有権の登記名義人が地積を更正することについて承諾したことを証する情報を提供しなければならない。→ 隣地所有者の承諾を求める定めはない。
建物の滅失
- 滅失の登記に権利者の承諾は要らない
- 抵当権・仮処分の登記があっても、抹消を先にする必要も承諾書もない
- 附属建物の取壊しによる変更の登記も同じ
- 特定登記がある敷地権付き区分建物の滅失だけは、承諾があれば土地について権利が消滅した旨が登記される(法55条4項。特定登記の項へ)
この項目の肢(7)
- H19-18-イ◯抵当権が設定されている建物の滅失の登記を申請するに際しては、その抵当権者の承諾を証する当該抵当権者が作成した情報を添付することを要しない。→ 滅失の登記に、抵当権者の承諾情報は不要。
- H20-4-オ✕処分禁止の仮処分の登記がある建物を取り壊した場合、当該仮処分がされた建物の所有権の登記名義人は、建物の滅失の登記を申請するときは、処分禁止の仮処分の申立人の承諾を証する情報を提供しなければならない。→ 仮処分の登記があっても、滅失の登記に承諾は不要。
- H23-13-イ✕所有権の登記以外の権利に関する登記がある建物が滅失したときは、当該権利の登記名義人の承諾書を添付して、建物の滅失の登記を申請しなければならない。→ 滅失の登記に、権利の登記名義人の承諾書は不要。
- H29-18-オ✕抵当権の設定の登記がある建物が焼失した場合において、当該建物の滅失の登記の申請をするときは、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する情報を添付しなければならない。→ 滅失の登記に、抵当権者の承諾は要らない。
- R3-17-ウ✕抵当権の設定の登記がされている建物が取り壊されて滅失した場合には、当該抵当権の設定の登記を抹消した後でなければ、建物の滅失の登記を申請することができない。→ 抵当権の抹消を先にする必要はない。承諾も要らない。
- R6-17-ア✕抵当権の登記がある建物の滅失の登記を申請する場合には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。→ 滅失の登記に、権利者の承諾を求める規定はない。
- H18-6-ウ✕抵当権の設定の登記がある既登記の建物の附属建物を取り壊したことを原因とする建物の表題部の変更の登記を申請するときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人が承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 附属建物の取壊しの変更登記に、抵当権者の承諾は要らない。
共用部分である旨の登記共用部分
- 建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記(抵当権など)があるときは、その登記名義人の承諾がなければ申請できない(法58条3項)
- 団地共用部分でも同じ
- 抵当証券が発行されていれば所持人・裏書人、その権利を目的とする第三者の登記があればその第三者の承諾も要る
- 承諾を証する情報を提供する
- 承諾があれば登記官は職権でその権利の登記を抹消する(4項)
この項目の肢(7)
- H17-19-イ◯抵当権の設定の登記がされた建物について共有部分である旨の登記の申請をする場合には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 共用部分である旨の登記には、所有権以外の権利の登記名義人の承諾を証する情報が必要である。
- H18-5-ウ◯団地共用部分である旨の登記を申請する場合において、当該団地共用部分である建物に抵当権の設定の登記があるときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 団地共用部分である旨の登記にも、所有権以外の権利の登記名義人の承諾を証する情報が必要である。
- H22-6-エ✕抵当権の設定の登記がある建物について、これを共用部分とする旨の規約を定めたときは、当該抵当権の登記名義人の承諾がなくても、共用部分である旨の登記の申請をすることができる。→ 抵当権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。
- H24-12-ウ◯共用部分である旨の登記を申請する場合において、抵当証券が発行されていない抵当権の登記があるときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、その登記名義人の承諾を証する情報を提供する。
- H27-17-ウ◯抵当権の設定の登記がある建物について共用部分である旨の登記を申請するときは、その添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、その登記名義人の承諾を証する情報が要る。
- R3-18-オ◯抵当権の設定の登記がされている建物について共用部分である旨の登記を申請する場合には、その申請情報と併せて当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権以外の権利の登記があるときは、その登記名義人の承諾が要る。
- R7-15-ア◯抵当権の登記がある建物について、共用部分である旨の登記を申請する場合には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該抵当権の登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権等以外の権利の登記があるときは、その登記名義人の承諾が要る。
建物の分割・区分と権利の消滅建物の分割・区分
- 分割・区分の後のいずれかの建物について権利を消滅させるには、その権利の登記名義人の承諾を証する情報を提供する(法54条3項が40条を準用)
- 承諾のあった建物には権利が消滅した旨が登記され、権利はもう一方にだけ引き継がれる
- 消滅させられるのは分割後のいずれかの建物について
- すべての建物から消すことはできない
- 消滅した旨の登記がされるのは建物自体に所有権等の登記以外の権利の登記があるとき
- 敷地の土地だけに抵当権があっても、建物の区分で消滅の登記はされない
- 承諾を証する情報は要るが、登記識別情報は要らない
この項目の肢(6)
- H22-15-ウ✕表題登記のある建物で当該建物の敷地である土地のみに抵当権の設定の登記があるものについて敷地権付きの建物の区分の登記を申請する場合において、抵当権者が抵当権の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、当該抵当権の登記が消滅した旨の登記がされる。→ 権利が消滅した旨の登記がされるのは、建物自体に所有権等の登記以外の権利に関する登記がある場合である。
- H22-15-エ◯抵当権の設定の登記がある建物を2個に区分する建物の区分の登記を申請する場合において、抵当権者が一方の区分建物についてのみ当該抵当権の消滅を承諾したことを証する情報が提供されたときは、もう一方の区分建物の登記記録にのみ抵当権の設定の登記が転写される。→ 承諾のあった区分建物には権利が消滅した旨が登記され、抵当権はもう一方にのみ引き継がれる。
- H24-14-ウ✕抵当権の登記がある建物について建物の分割の登記を申請する場合において、分割後の全ての建物について抵当権を消滅させることをその抵当権者が承諾したことを証する情報を提供したときは、全ての建物について当該抵当権が消滅した旨を登記することができる。→ 法40条が認めるのは分割後のいずれかの建物について消滅させることであって、すべての建物についてではない。
- H28-13-ア◯甲建物に抵当権の登記がある場合において、本件分割登記の申請情報と併せて、当該抵当権の登記名義人が当該抵当権を分割後の乙建物について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたときは、当該抵当権の登記は分割後の甲建物のみに存続することになる。→ 承諾を証する情報があれば、分割後の一方について権利を消滅させられる。
- R6-16-オ✕抵当権の登記がある建物の分割の登記を申請する場合において、当該抵当権者が、分割後の全ての建物について当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報を提供したときは、分割後の全ての建物について当該抵当権が消滅した旨が記録される。→ 消滅させられるのは分割後のいずれかの建物について。全部は消せない。
- H30-15-エ✕抵当権の設定の登記がされている甲建物から、その附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記をする場合において、分割後の甲建物について当該抵当権を消滅させるときは、当該抵当権の登記名義人がその消滅を承諾したことを証する情報及び登記識別情報を提供しなければならない。→ 承諾を証する情報は要るが、登記識別情報は要らない。
合体による登記等合体
- 合体後の建物に存続しない権利については、その登記名義人の承諾を証する情報を提供する
- 合体後の建物の持分の上に存続登記と同一の登記をするときは、その権利の登記名義人の承諾を証する情報が要る(令別表の合体の項)
- 存続する抵当権に抵当証券が発行されているときは、所持人・裏書人の承諾を証する情報と当該抵当証券も提供する
- 承諾書はその申請のためにのみ作られた書面なので原本還付できず、調査士報告方式の対象外
この項目の肢(5)
- H18-18-3◯合体後の建物の持分の上に存続する抵当権の登記について抵当証券の所持人又は裏書人があるときは、添付情報として、合体後の建物の持分を定めることについてその者が承諾したことを証する情報又はその者に対抗することができる裁判があったことを証する情報及び当該抵当証券を提供しなければならない。→ 存続する抵当権に抵当証券が発行されているときは、所持人・裏書人の承諾を証する情報と当該抵当証券を提供する。
- H20-15-エ◯合体による登記等の申請において、合体前の建物に登記されている抵当権が合体後の建物に存続するものとしての記載のないものがあるときは、当該抵当権の登記名義人が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報又は当該抵当権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 合体後の建物に存続しない抵当権については、その登記名義人の承諾を証する情報を提供する。
- H20-15-オ◯所有権の登記名義人を異にする建物を合体した場合の合体による登記等の申請において、合体前の一部の建物にされた抵当権の登記で合体後の建物に存続することとなるものがあるときは、合体後の所有者の持分について当該抵当権者が当該抵当権の存続登記と同一の登記をすることを承諾したことを証する情報又は当該抵当権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 合体後の建物の持分について存続登記と同一の登記をするときは、その権利の登記名義人の承諾を証する情報が必要である。
- H21-18-オ✕合体前の一方の建物に抵当証券が発行されている抵当権の登記があり、かつ、合体後の建物の持分について当該抵当権に係る権利が存続する場合において、合体による登記等を申請するときは、当該抵当権に関する添付情報としては当該抵当権の登記名義人が合体後の建物の持分についてする当該抵当権の登記と同一の登記をすることを承諾したことを証する当該抵当権の登記名義人が作成した情報又は当該抵当権の登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を添付情報として提供すれば足りる。→ 抵当証券が発行されているときは、所持人・裏書人の承諾を証する情報と当該抵当証券も要る。
- R2-16-ア◯所有権の登記名義人が異なる数個の建物を合体したことによる合体による登記等を申請する場合において、合体前の一部の建物にされた抵当権の登記で合体後の建物に存続することとなるものがあるときは、当該抵当権の登記名義人が合体後の建物の持分について存続登記と同一の登記をすることを承諾したことを証する情報又は抵当権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 存続登記と同じ登記を持分の上にするには、その権利者の承諾が要る。
敷地権
- 特定登記とは、敷地権付き区分建物についてされた所有権等の登記以外の権利の登記で、敷地権にも効力が及ぶもの(抵当権など)
- 分離処分可能規約の設定などで敷地権の変更の登記をするとき、敷地権の不存在による更正、合体・合併で敷地権のない建物になるとき、滅失の登記のとき、権利の登記名義人が承諾したことを証する情報が提供されれば、登記官は承諾に係る建物又は土地についてその権利が消滅した旨を登記しなければならない
- 承諾があれば消滅の登記はされる
- 「承諾があってもされない」「承諾があっても申請できない」は✕
- 抵当証券があれば所持人・裏書人、第三者の権利があればその第三者の承諾も要る
- 敷地権の登記の後に区分建物にされた抵当権の設定の登記は特定登記
- その建物の滅失の登記で抵当権者が土地について消滅を承諾すれば、建物の登記記録に、土地について抵当権が消滅した旨が記録される(法55条4項)
この項目の肢(4)
- H20-19-4✕敷地権についてされた登記としての効力を有する抵当権がある敷地権付き区分建物について、分離処分可能規約を設定した場合、当該区分建物について当該抵当権を消滅させる旨の抵当権者の承諾を証する情報を提供したとしても、当該区分建物について当該抵当権を消滅させることとなる建物の表題部に関する変更の登記を申請することはできない。→ 特定登記の権利者の承諾を証する情報が提供されれば、その権利が消滅した旨が登記される。
- H26-16-オ✕敷地権付き区分建物のうち抵当証券が発行されていない抵当権の登記があるものについて、専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができるものとなったことによる敷地権の変更の登記を申請する場合には、当該抵当権の登記名義人が当該変更の登記後の当該区分建物について当該抵当権を消滅させたことを承諾したことを証する情報を提供しても、当該抵当権が消滅した旨の登記はされない。→ 承諾を証する情報が提供されれば、登記官は特定登記に係る権利が消滅した旨を登記しなければならない。
- H27-16-オ✕登記官は、敷地権についてされた登記としての効力を有する抵当権の設定の登記がある敷地権付き区分建物について、その専有部分と敷地利用権との分離処分を可能とする規約を設定したことにより敷地権の変更の登記をする場合において、当該変更の登記の申請情報と併せてその抵当権の登記名義人が当該敷地権の目的であった土地について当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたときであっても、当該承諾に係る土地について当該抵当権が消滅した旨を登記することはできない。→ 承諾を証する情報が提供されたときは、登記官は権利が消滅した旨を登記しなければならない。
- R2-17-ア◯敷地権の登記がされた後に抵当権の設定の登記がされた区分建物について滅失の登記を申請する場合において、申請情報と併せて、当該抵当権の登記名義人が敷地権の目的である土地について抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたときは、建物の登記記録に、その土地について抵当権が消滅した旨が記録される。→ 特定登記がある建物の滅失では、承諾があれば土地について権利が消滅した旨を登記する。
地役権の消滅と第三者の承諾地役権
- 分筆後の一方で地役権を消滅させる登記(法40条)では、地役権者の承諾のほか、その地役権を目的とする第三者の権利(仮登記など)があればその第三者の承諾も要る
- 分筆前の土地を目的とする抵当権の登記があるときも、その抵当権者の承諾を証する情報が要る
この項目の肢(2)
- H19-12-エ◯甲地の全部に乙地を要役地とする地役権の設定の登記がされ、その後に、乙地について所有権の移転の仮登記がされた場合において、甲地から丙地を分筆し、丙地について地役権を消滅させる旨の分筆の登記の申請をするときは、その地役権者が丙地について地役権を消滅させることを承諾したことを証する情報のほか、仮登記名義人が同様に承諾したことを証する情報を併せて提供しなければならない。→ 地役権を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾も必要である。
- H24-7-ウ◯要役地について地役権の登記がある甲土地から乙土地を分筆し、乙土地について地役権を消滅させる登記を申請する場合において、分筆前の甲土地を目的とする抵当権の登記があるときは、分筆後の乙土地について地役権を消滅させることを証する地役権者が作成した情報のほか、抵当権者が当該地役権を消滅させることを承諾したことを証する情報も、申請情報と併せて登記所に提供しなければならない。→ その土地を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、その第三者の承諾を証する情報も要る。
附属建物の取壊し建物の表題部の変更
- 附属建物の取壊しによる変更の登記に抵当権者の承諾は要らない
この項目の肢(1)
- H18-6-ウ✕抵当権の設定の登記がある既登記の建物の附属建物を取り壊したことを原因とする建物の表題部の変更の登記を申請するときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人が承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 附属建物の取壊しの変更登記に、抵当権者の承諾は要らない。
ひっかけ・例外(規定がないこと)
- 分筆又は合筆の登記は表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請することができず、承諾や持分の多寡によって他の者に申請適格を与える規定はない。
- 敷地権の目的である土地の分筆の登記について、区分建物の所有権の登記名義人の承諾を証する情報を求める規定はない。
- 分筆の登記の添付情報に、仮差押債権者の承諾を証する情報は挙がっていない。
- 分筆の登記に伴って権利を消滅させる法40条の仕組みは、差押えの登記には及ばない。申立債権者の承諾によって差押えの登記を消滅させることを認める規定はない。
- 合筆の登記の制限は法41条各号に尽きる。権利の登記名義人が権利を消滅させることを承諾したことを証する情報によって制限を外す仕組みは、合筆には置かれていない。
根拠
不動産登記法第40条分筆に伴う権利の消滅の登記
1項登記官は、所有権の登記以外の権利に関する登記がある土地について分筆の登記をする場合において、当該分筆の登記の申請情報と併せて当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、法務省令で定めるところにより、当該承諾に係る土地について当該権利が消滅した旨を登記しなければならない。
不動産登記法第54条建物の分割、区分又は合併の登記
次に掲げる登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
3項第四十条の規定は、所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物についての建物の分割の登記又は建物の区分の登記をするときについて準用する。
不動産登記法第58条共用部分である旨の登記等
3項共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分又は団地共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾があるとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者の承諾を得たときに限る。)でなければ、申請することができない。
不動産登記法第49条合体による登記等の申請
二以上の建物が合体して一個の建物となった場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める者は、当該合体の日から一月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消(以下「合体による登記等」と総称する。)を申請しなければならない。この場合において、第二号に掲げる場合にあっては当該表題登記がない建物の所有者、第四号に掲げる場合にあっては当該表題登記がある建物(所有権の登記がある建物を除く。以下この条において同じ。)の表題部所有者、第六号に掲げる場合にあっては当該表題登記がない建物の所有者及び当該表題登記がある建物の表題部所有者をそれぞれ当該合体後の建物の登記名義人とする所有権の登記を併せて申請しなければならない。
1項1号合体前の二以上の建物が表題登記がない建物及び表題登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がない建物の所有者又は当該表題登記がある建物の表題部所有者
1項2号合体前の二以上の建物が表題登記がない建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がない建物の所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
1項3号合体前の二以上の建物がいずれも表題登記がある建物であるとき。当該建物の表題部所有者
1項4号合体前の二以上の建物が表題登記がある建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がある建物の表題部所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
1項5号合体前の二以上の建物がいずれも所有権の登記がある建物であるとき。当該建物の所有権の登記名義人
1項6号合体前の三以上の建物が表題登記がない建物、表題登記がある建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がない建物の所有者、当該表題登記がある建物の表題部所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
2項第四十七条並びに前条第一項及び第二項の規定は、二以上の建物が合体して一個の建物となった場合において合体前の建物がいずれも表題登記がない建物であるときの当該建物についての表題登記の申請について準用する。この場合において、第四十七条第一項中「新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者」とあるのは「いずれも表題登記がない二以上の建物が合体して一個の建物となった場合における当該合体後の建物についての合体時の所有者又は当該合体後の建物が区分建物以外の表題登記がない建物である場合において当該合体時の所有者から所有権を取得した者」と、同条第二項中「区分建物である建物を新築した場合」とあり、及び前条第一項中「区分建物が属する一棟の建物が新築された場合又は表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合」とあるのは「いずれも表題登記がない二以上の建物が合体して一個の区分建物となった場合」と、同項中「当該新築された一棟の建物又は当該区分建物が属することとなった一棟の建物」とあるのは「当該合体後の区分建物が属する一棟の建物」と読み替えるものとする。
3項第一項第一号、第二号又は第六号に掲げる場合において、当該二以上の建物(同号に掲げる場合にあっては、当該三以上の建物)が合体して一個の建物となった後当該合体前の表題登記がない建物の所有者から当該合体後の建物について合体前の表題登記がない建物の所有権に相当する持分を取得した者は、その持分の取得の日から一月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。
4項第一項各号に掲げる場合において、当該二以上の建物(同項第六号に掲げる場合にあっては、当該三以上の建物)が合体して一個の建物となった後に合体前の表題登記がある建物の表題部所有者又は合体前の所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記又は所有権の登記があった日から一月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。
不動産登記法第55条特定登記
1項登記官は、敷地権付き区分建物(区分建物に関する敷地権の登記がある建物をいう。第七十三条第一項及び第三項、第七十四条第二項並びに第七十六条第一項において同じ。)のうち特定登記(所有権等の登記以外の権利に関する登記であって、第七十三条第一項の規定により敷地権についてされた登記としての効力を有するものをいう。以下この条において同じ。)があるものについて、第四十四条第一項第九号の敷地利用権が区分所有者の有する専有部分と分離して処分することができるものとなったことにより敷地権の変更の登記をする場合において、当該変更の登記の申請情報と併せて特定登記に係る権利の登記名義人(当該特定登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該変更の登記後の当該建物又は当該敷地権の目的であった土地について当該特定登記に係る権利を消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたとき(当該特定登記に係る権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者が承諾したことを証する情報が併せて提供されたときに限る。)は、法務省令で定めるところにより、当該承諾に係る建物又は土地について当該特定登記に係る権利が消滅した旨を登記しなければならない。
2項前項の規定は、特定登記がある建物について敷地権の不存在を原因とする表題部の更正の登記について準用する。この場合において、同項中「第四十四条第一項第九号の敷地利用権が区分所有者の有する専有部分と分離して処分することができるものとなったことにより敷地権の変更の登記」とあるのは「敷地権の不存在を原因とする表題部の更正の登記」と、「当該変更の登記」とあるのは「当該更正の登記」と読み替えるものとする。
3項第一項の規定は、特定登記がある建物の合体又は合併により当該建物が敷地権のない建物となる場合における合体による登記等又は建物の合併の登記について準用する。この場合において、同項中「第四十四条第一項第九号の敷地利用権が区分所有者の有する専有部分と分離して処分することができるものとなったことにより敷地権の変更の登記」とあるのは「当該建物の合体又は合併により当該建物が敷地権のない建物となる場合における合体による登記等又は建物の合併の登記」と、「当該変更の登記」とあるのは「当該合体による登記等又は当該建物の合併の登記」と読み替えるものとする。
4項第一項の規定は、特定登記がある建物の滅失の登記について準用する。この場合において、同項中「第四十四条第一項第九号の敷地利用権が区分所有者の有する専有部分と分離して処分することができるものとなったことにより敷地権の変更の登記」とあるのは「建物の滅失の登記」と、「当該変更の登記」とあるのは「当該建物の滅失の登記」と、「当該建物又は当該敷地権の目的であった土地」とあるのは「当該敷地権の目的であった土地」と、「当該承諾に係る建物又は土地」とあるのは「当該土地」と読み替えるものとする。
不動産登記令第7条添付情報
1項1号会社法人等番号(商業登記法(昭和三十八年法律第百二十五号)第七条(他の法令において準用する場合を含む。)に規定する会社法人等番号をいう。以下このイにおいて同じ。)を有する法人にあっては、当該法人の会社法人等番号
1項1号イに規定する法人以外の法人にあっては、当該法人の代表者の資格を証する情報
1項2号代理人によって登記を申請するとき(法務省令で定める場合を除く。)は、当該代理人の権限を証する情報
1項3号民法第四百二十三条その他の法令の規定により他人に代わって登記を申請するときは、代位原因を証する情報
1項4号法第三十条の規定により表示に関する登記を申請するときは、相続その他の一般承継があったことを証する市町村長(特別区の区長を含むものとし、地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市にあっては、区長又は総合区長とする。第十六条第二項及び第十七条第一項を除き、以下同じ。)、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)
1項5号法第六十二条の規定により登記を申請するときは、相続その他の一般承継があったことを証する市町村長、登記官その他の公務員が職務上作成した情報(公務員が職務上作成した情報がない場合にあっては、これに代わるべき情報)
1項5号登記原因を証する情報。ただし、次の(1)又は(2)に掲げる場合にあっては当該(1)又は(2)に定めるものに限るものとし、別表の登記欄に掲げる登記を申請する場合(次の(1)又は(2)に掲げる場合を除く。)にあっては同表の添付情報欄に規定するところによる。
1項5号登記原因について第三者の許可、同意又は承諾を要するときは、当該第三者が許可し、同意し、又は承諾したことを証する情報
1項6号前各号に掲げるもののほか、別表の登記欄に掲げる登記を申請するときは、同表の添付情報欄に掲げる情報
不動産登記令第19条承諾を証する情報を記載した書面への記名押印等
1項第七条第一項第五号ハ若しくは第六号の規定又はその他の法令の規定により申請情報と併せて提供しなければならない同意又は承諾を証する情報を記載した書面には、法務省令で定める場合を除き、その作成者が記名押印しなければならない。
2項前項の書面には、官庁又は公署の作成に係る場合その他法務省令で定める場合を除き、同項の規定により記名押印した者の印鑑に関する証明書を添付しなければならない。
不動産登記規則第50条承諾書への記名押印等の特例
1項令第十九条第一項の法務省令で定める場合は、同意又は承諾を証する情報を記載した書面の作成者が署名した当該書面について公証人又はこれに準ずる者の認証を受けた場合とする。
2項第四十八条第一号から第三号までの規定は、令第十九条第二項の法務省令で定める場合について準用する。この場合において、第四十八条第二号中「申請書」とあるのは「同意又は承諾を証する情報を記載した書面」と、同条第三号中「申請の申請書」とあるのは「同意又は承諾の同意又は承諾を証する情報を記載した書面」と読み替えるものとする。