登記識別情報
登記識別情報は、申請人が自ら登記名義人となる登記が完了したときに通知される12桁の符号(法21条)。
- 表示に関する登記では通知されず、通知されるのは合体による登記等で所有権の登記がされる場合など
- 提供が要るのは登記名義人が申請する所有権の登記がある土地の合筆、建物の合併、合体(法22条・令8条)
- 提供できない正当な理由があるときは、理由を申請情報に書き、事前通知を受ける
この項目で問われること
通知(誰に、いつ通知されないか、代理人の特別の委任、官庁・公署、分筆・分割では通知されない)、提供できないとき(失念も正当な理由。理由を申請情報に書き、証する情報は要らない。事前通知)、失効の申出と証明(再通知・再発行はない。失効の申出はできるもので義務ではない。証明を請求できるのは名義人と一般承継人)。提供の場面は何を添付するかの項目。
通知されない場合(法21条ただし書・規則64条)
| 場合 | 扱い |
|---|---|
| あらかじめ通知を希望しない旨の申出 | 通知しない |
| 官庁・公署が申請人 | 通知しない。ただし希望する旨の申出があれば通知 |
| 書面申請で登記完了の時から3月以内に受領しない | 通知を要しない |
| 電子申請で送信できるようになった時から30日以内に受け取らない | 通知を要しない |
| 代理人が受け取る | 通知を受けるための特別の委任があるときだけ。法定代理人には通知する |
| 申請人でない者(抵当権者など) | 通知しない。登記名義人ごとに通知(共有ならA・B各自) |
登記識別情報何を添付するか
- 表示に関する登記で登記識別情報が要るのは、所有権の登記がある土地の合筆、建物の合併、合体(法22条・令8条)
- 分筆・分割・区分には要らない
- 官公署が嘱託するときは提供しない
- 合筆・合併・合体では、合筆・合併に係る不動産のうちいずれか一つの登記識別情報で足りる(令8条2項。合体は登記名義人が同一のとき)
- 登記識別情報は登記名義人ごとに定められるもので、同一の内容にはならない
- 持分を取得したことを証する情報で代えることはできない
- 登記識別情報を記載した書面は登記完了後に廃棄されるので、原本還付を請求できない
- 電子申請では電子情報処理組織を使って提供し、スキャンや特例方式の対象外
- 資格者代理人が申請するときも代理権限を証する情報は要る
この項目の肢(13)
- H17-9-ア◯所有権の登記がある土地の合筆の登記の申請をする場合には、その申請情報と併せて登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。→ 所有権の登記がある土地の合筆の登記は法22条の「政令で定める登記」に当たり、登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。
- H17-9-イ✕所有権の登記がある土地の分筆の登記の申請をする場合には、その申請情報と併せて登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。→ 識別情報が要るのは合筆。分筆には要らない。
- H18-15-ウ◯所有権の登記がある土地の合筆の登記の申請については、当該合筆に係る土地のうちいずれか一筆の土地の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足り、他の土地の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供することを要しない。→ 所有権の登記がある土地の合筆の登記では、合筆に係る土地のうちいずれか一筆の土地の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。
- H20-15-ウ✕所有権の登記がある建物の合体による登記等の申請には、合体前の所有権の登記名義人の異同にかかわらず、合体前のすべての建物についての所有権の登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。→ 名義人が同一なら、識別情報はいずれか1個で足りる。
- H21-12-ウ◯登記識別情報通知書をもって登記識別情報を提供する場合は、当該通知書の原本の還付を請求することができない。→ 登記識別情報を記載した書面は登記完了後に廃棄されるので、原本の還付を請求できない。
- H22-14-ア◯いずれも所有権の登記がある建物について合併の登記の申請をするときは、合併に係る建物のうちいづれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。→ 所有権の登記がある建物の合併では、いずれか一個の建物の登記識別情報を提供すれば足りる。
- H25-14-ウ◯登記名義人が同一である所有権の登記がある2個の建物の合体による登記の申請においては、当該合体に係る建物のうちいずれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。→ 登記名義人が同一である建物の合体では、いずれか一個の建物の登記識別情報を提供すれば足りる。
- H29-9-エ✕所有権の登記がある建物について建物の合体による登記等を申請する際に提供した登記識別情報を記載した書面は、原本の還付を請求することができる。→ 登記識別情報を記載した書面は、登記完了時に廃棄される。
- H30-8-イ✕いずれも所有権の登記がある甲土地と乙土地とを合筆する合筆の登記の申請をする場合には、その申請情報と併せて、当該合筆に係る甲土地及び乙土地それぞれの所有権の登記名義人の登記識別情報をいずれも提供しなければならない。→ 合筆で提供するのは、合併される側の登記識別情報だけ。
- R2-16-オ◯登記名義人が同一である所有権の登記がある建物の合体による登記等を申請する場合には、当該合体に係る建物のうちいずれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。→ 登記名義人が同一なら、いずれか一個の建物の登記識別情報で足りる。
- R3-4-ア✕当該書面をスキャナにより読み取って作成した電磁的記録に、調査士による電子署名を付したものを提供することができます。→ 電子申請での登記識別情報は、電子情報処理組織を使って提供する。書面のスキャンではない。
- R4-5-ウ✕はい。代理人の権限を証する情報を提供しなければなりません。→ 資格者代理人なら、代理権限を証する情報は要らない。業務ができる者であることを証する情報を出す。
- R6-9-ウ◯地方公共団体が所有する土地について、当該地方公共団体が合筆の登記を嘱託する場合には、登記識別情報を提供することを要しない。→ 官公署が嘱託するときは、登記識別情報を提供しない。
提供できない理由申請情報と記録のしかた
- 登記識別情報を提供できないときは、その理由を申請情報の内容とする(令3条12号)
- 失念も「正当な理由」に当たる(通知されなかった場合・失効した場合に限られない)
- 理由を証する情報の提供までは求められていない
この項目の肢(6)
- H19-17-ア◯登記識別情報の提供をすることができない場合には、申請情報にその理由を記載しなければならない。→ 登記識別情報を提供することができない理由は、申請情報の内容としなければならない。
- H22-19-イ✕所有権の登記がある土地の合筆の登記の申請をする場合において、登記識別情報を失念したときは、登記識別情報を提供することができないことにつき正当な理由があるということはできない。→ 登記識別情報を失念した場合は、正当な理由がある場合として挙げられている。
- H24-4-ウ◯所有権の登記がある土地の合筆の登記を申請する場合において、登記識別情報を失念したときは、その旨を登記識別情報を提供することができない理由として申請情報の内容としなければならない。→ 登記識別情報を提供できないときは、その理由を申請情報の内容とする。
- H27-9-ウ✕土地の所有権の登記名義人が合筆の登記を申請する場合において、登記識別情報を提供することができない理由を申請情報の内容とするときは、その理由を証する情報を提供しなければならない。→ 申請情報の内容とするのは提供できない理由であって、その理由を証する情報の提供までは求められていない。
- H28-4-ア✕申請人が登記識別情報を提供することができないことにつき正当な理由がある場合は、当該登記識別情報を提供することができない理由を申請情報の内容とすることを要しない。→ 登記識別情報を提供できない理由は、申請情報の内容とする。
- R1-8-エ◯所有権の登記がある土地の合筆の登記を申請する場合において、登記識別情報を失念したときは、当該登記識別情報を提供することができない理由を申請情報の内容として提供しなければならない。→ 失念したときも、提供できない理由を申請情報の内容とする。
通知・失効・証明手続と制度
- 通知される場合
その登記によって申請人自らが登記名義人となる場合に限られる(法21条)- 表示に関する登記では通知されず、分筆・分割では新たに名義人になる者がいないので通知されない(分筆後の乙土地の登記識別情報は甲土地のもの)
- 通知を受けるのは申請人で、申請人でない抵当権者には通知されない
- 登記名義人ごとのものなので共有ならA・Bそれぞれに通知
- 通知されない場合
希望しない旨の申出をあらかじめしたとき- 官庁・公署(希望する旨の申出があれば通知)
- 書面申請で登記完了の時から3月、電子申請で送信できるようになった時から30日以内に受け取らないとき(規則64条)
- 代理人
代理人が通知を受けるには、そのための特別の委任が要る(規則62条2項)- 法定代理人によって申請しているときは法定代理人に通知する
- 提供できないとき
- 正当な理由があれば
- 登記官は申請があった旨と
- 真実であると思料するときは期間内にその旨の申出をすべき旨を通知する(事前通知。法23条)
- 失効の申出
亡失・焼失しても再通知・再発行はなく、できるのは失効の申出(規則65条)- 申出は「することができる」もので義務ではない
- 証明の請求
- 登記識別情報が有効であること
- 通知されていないこと
- 失効していることの証明を請求できる(規則68条)
- 請求できるのは登記名義人とその一般承継人で、利害関係人は含まれない
- 電子情報処理組織を使う方法でもできる
- 住所が登記記録と違うときは変更を証する情報を提供する
- 資格者代理人が請求するときは代理権限を証する情報を要しない
- 合筆・合併・合体で提供を省略できる単位は「土地(建物)」で、選んだ一筆については申請人となる者全員分が要る
この項目の肢(34)
- H17-9-ウ◯申請があった旨及び当該申請の内容が真実であると思料するときは一定期間内にその旨の申出をすべき旨が通知される。→ 登記識別情報を提供できない正当な理由があるときは、申請があった旨及び真実であると思料するときは期間内にその旨の申出をすべき旨が通知される。
- H18-15-ア✕登記識別情報を亡失した場合には、当該登記識別情報の再通知を申請することができる。→ 亡失してもできるのは失効の申出。再通知の制度はない。
- H18-15-イ✕所有権の登記名義人が2人以上である土地の合筆の登記の申請については、所有権の登記名義人のうちいずれか1人の登記識別情報を提供すれば足り、他の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供することを要しない。→ 省略できる単位は「土地」。選んだ一筆については、申請人となる者の分がいる。
- H18-15-エ◯所有権の登記がある土地の合筆の登記を申請する場合において、正当な理由により登記識別情報を提供することができないときは、登記官から登記名義人に対し、当該申請があった旨及び当該申請の内容が真実であると思料するときは一定期間内にその旨の申出をすべき旨が通知される。→ 正当な理由により登記識別情報を提供できないときは、申請があった旨及び真実であると思料するときは期間内に申出をすべき旨が通知される。
- H18-15-オ✕所有権の登記名義人が3人である一筆の土地を三筆に分筆する分筆の登記がされたときは、登記識別情報は、合計9通通知されることとなる。→ 登記識別情報が通知されるのは、その登記によって申請人自らが登記名義人となる場合に限られる。
- H19-17-エ✕登記識別情報が通知されなかった場合及び登記識別情報の失効の申出に基づいて登記識別情報が失効した場合に限り、登記識別情報を提供することができないことにつき正当な理由がある場合に該当するとして登記識別情報の提供をすることなく登記の申請をすることができる。→ 正当な理由がある場合は5つ挙げられており、通知されなかった場合と失効した場合に限られない。
- H21-6-ア✕登記識別情報に関する証明は、登記名義人及び利害関係人から請求することができる。→ 登記識別情報に関する証明を請求できるのは登記名義人とその一般承継人であり、利害関係人は含まれない。
- H21-6-イ✕登記識別情報に関する証明は、電子情報処理組織を使用して請求することはできない。→ 登記識別情報に関する証明の請求は、電子情報処理組織を使用する方法によることができる。
- H21-6-ウ◯登記識別情報に関する証明は、提供する登記識別情報が有効であることのほか、登記識別情報が通知されていないこと又は失効していることについても請求することができる。→ 証明の対象は有効であることに限られず、通知されていないことや失効していることも含まれる。
- H21-6-エ◯登記識別情報に関する証明は、登記名義人である請求人の住所が登記記録と合致しない場合には、住所についての変更があったことを証する市町村長又は登記官の証明情報を提供して請求することができる。→ 住所が登記記録と合致しないときは、変更があったことを証する情報を提供して請求する。
- H21-6-オ◯登記識別情報に関する証明は、土地家屋調査士が代理人として請求する場合には、所属土地家屋調査士会が発行した当該土地家屋調査士の職印に関する証明情報を提供して、当該請求に係る代理人の権限を証する情報を提供することなく、請求することができる。→ 資格者代理人が請求するときは、代理人の権限を証する情報の提供を要しない。
- H21-11-1◯所有権の登記名義人が建物の合併の登記を書面により申請する場合において、登記識別情報の通知を希望しないときは、あらかじめこれを希望しない旨の申出をする必要がある。→ 登記識別情報の通知を希望しないときは、あらかじめその旨の申出をする必要がある。
- H22-19-ウ◯登記識別情報のある甲土地から乙土地を分筆した後、乙土地を丙土地に合筆する登記の申請をする際に提供すべき登記識別情報は、甲土地のものでよい。→ 分筆では新たな登記識別情報が通知されないので、分筆後の乙土地の登記識別情報は甲土地のものである。
- H22-19-エ◯所有権の登記がある土地の合筆の登記がされた場合において、登記識別情報の通知を受ける特別の委任を受けた代理人があるときは、登記識別情報は、当該代理人に対して通知される。→ 登記識別情報の通知を受けるための特別の委任を受けた代理人があるときは、その代理人に通知される。
- H22-19-オ✕登記識別情報の通知を受けた登記名義人が死亡した場合には、その相続人は、登記識別情報の失効の申出をしなければならない。→ 失効の申出はすることができるものであって、しなければならないものではない。
- H23-4-イ◯登記識別情報の通知を受けるべき者が、官庁又は公署である場合には、あらかじめ登記識別情報の通知を希望する旨の申出がなければ、登記識別情報の通知を要しない。→ 官庁又は公署は、あらかじめ希望する旨の申出をしない限り、登記識別情報の通知を受けない。
- H23-4-ウ✕登記識別情報を記載した書面の交付を受けた者が、当該書面を自宅の火災により焼失してしまった場合には、登記識別情報の再発行をすることができる。→ 焼失しても再発行はない。できるのは失効の申出。
- H23-4-エ✕登記識別情報を記載した書面を交付する方法によって通知を受けるべき者が、登記完了の時から30日以内に登記識別情報を記載した書面を受領しない場合には、登記識別情報の通知を要しない。→ 書面の交付による通知を受けるべき者について通知が要らなくなるのは、登記完了の時から3か月以内に受領しない場合である。
- H23-4-オ◯家庭裁判所が選任した不在者の財産管理人が、当該不在者が所有する所有権の登記がある土地の合筆の登記を申請し、当該登記が完了した場合は、登記識別情報の通知は、当該不在者の財産管理人に対して行う。→ 法定代理人によって申請している場合には、登記識別情報はその法定代理人に通知される。
- H26-6-オ✕甲土地について地目の変更の登記が平成26年8月19日にされた際に、甲土地の所有権の登記名義人に対し、当該地目の変更の登記に係る登記識別情報が通知されている。→ 表示に関する登記では登記識別情報は通知されない。
- H27-9-イ◯委任による代理人によって所有権の登記のある土地の合筆の登記を申請した場合において、当該代理人が登記識別情報の通知を受けることができる旨の特別の委任を受けていないときは、当該代理人は、登記識別情報の通知を受けることができない。→ 代理人が登記識別情報の通知を受けるには、そのための特別の委任が要る。
- H29-5-ア◯所有権の登記名義人であるAの申請により、甲土地と乙土地との合筆の登記をする場合において、Aからあらかじめ登記識別情報の通知を希望しない旨の申出があったときは、登記識別情報は通知されない。→ 希望しない旨の申出があれば、登記識別情報は通知されない。
- H29-5-イ✕所有権の登記名義人であるAの申請により、甲土地と乙土地との合筆の登記をする場合において、甲土地と乙土地に、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一のBを登記名義人とする抵当権の設定の登記がされているときは、Bに登記識別情報が通知される。→ 通知を受けるのは申請人。申請人でない抵当権者には通知されない。
- H29-5-ウ◯Aを所有権の登記名義人とする甲土地と乙土地との合筆の登記を、資格者代理人Bが電子申請の方法により申請するに際し、Bが登記識別情報の通知を受けるための特別の委任を受けていた場合において、登記識別情報の送信が可能になった時から30日以内にBが自己の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該登記識別情報を記録しないときは、Bに登記識別情報は通知されない。→ 電子申請では、送信できるようになった時から30日受け取らなければ通知されない。
- H29-5-エ◯Aを所有権の登記名義人とする甲土地と乙土地との合筆の登記を、資格者代理人Bが書面申請の方法により申請するに際し、Bが登記識別情報の通知を受けるための特別の委任を受けていた場合において、登記完了の時から3月以内にBが登記識別情報を記載した書面を受領しないときは、Bに登記識別情報は通知されない。→ 書面申請では、登記完了の時から3月受領しなければ通知されない。
- H29-5-オ✕官庁の嘱託により、当該官庁を所有権の登記名義人とする甲土地と乙土地との合筆の登記をする場合には、当該官庁からあらかじめ登記識別情報の通知を希望する旨の申出があっても、登記識別情報は通知されない。→ 官庁でも、希望する旨の申出をすれば通知される。
- H30-8-エ◯所有権の登記がある甲土地から乙土地及び丙土地を分筆する分筆の登記を申請した場合において、その登記が完了したときは、分筆後のいずれの土地についても、新たな登記識別情報は通知されない。→ 分筆では新たに登記名義人になる者がいないので、通知されない。
- H30-15-オ✕甲建物について所有権の登記がされた後、附属建物を新築したことによる甲建物の表題部の変更の登記がされている場合において、その附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記の申請をしたときは、申請人があらかじめ登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をしない限り、分割後の乙建物についての登記識別情報が通知される。→ 分割では新たに登記名義人になる者がいないので、通知されない。
- R2-4-エ✕Bは、電子申請の方法により、土地の合筆の登記を申請し、当該登記が完了した場合、Bの使用に係る電子計算機に備え付けられたファイルに記録する方法で、登記識別情報の通知を受けることができる。→ 代理人が登記識別情報の通知を受けるには、そのための特別の委任が要る。
- R4-5-ア◯登記識別情報は、成年後見人に対して通知されます。→ 法定代理人によって申請しているときは、法定代理人に通知する。
- R4-5-イ✕登記官は、A又はBのいずれか一方に登記識別情報を通知すれば足ります。→ 登記識別情報は登記名義人ごとのもの。A・Bそれぞれに通知する。
- R4-5-エ◯はい。電子情報処理組織を使用する方法により行うことができます。→ 電子情報処理組織を使う方法でもできる。
- R4-5-オ◯いいえ。当該官庁又は公署があらかじめ登記識別情報の通知を希望する旨の申出をした場合を除き、登記識別情報を通知することを要しないものとされています。→ 官庁・公署には通知しない。希望する旨の申出があれば別。
- R7-6-オ✕市町村が、当該市町村を所有権の登記名義人とする土地についての合筆の登記の嘱託をする場合には、その嘱託情報に登記識別情報の通知を希望する旨の情報が含まれていたとしても、登記識別情報は通知されない。→ 希望する旨の申出があれば通知される。
根拠
不動産登記法第21条登記識別情報の通知
1項登記官は、その登記をすることによって申請人自らが登記名義人となる場合において、当該登記を完了したときは、法務省令で定めるところにより、速やかに、当該申請人に対し、当該登記に係る登記識別情報を通知しなければならない。ただし、当該申請人があらかじめ登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をした場合その他の法務省令で定める場合は、この限りでない。
不動産登記法第22条登記識別情報の提供
1項登記権利者及び登記義務者が共同して権利に関する登記の申請をする場合その他登記名義人が政令で定める登記の申請をする場合には、申請人は、その申請情報と併せて登記義務者(政令で定める登記の申請にあっては、登記名義人。次条第一項、第二項及び第四項各号において同じ。)の登記識別情報を提供しなければならない。ただし、前条ただし書の規定により登記識別情報が通知されなかった場合その他の申請人が登記識別情報を提供することができないことにつき正当な理由がある場合は、この限りでない。
不動産登記規則第62条登記識別情報の通知の相手方
次の各号に掲げる場合における登記識別情報の通知は、当該各号に定める者に対してするものとする。
1項1号法定代理人(支配人その他の法令の規定により当該通知を受けるべき者を代理することができる者を含む。)によって申請している場合 当該法定代理人
1項2号申請人が法人である場合(前号に規定する場合を除く。) 当該法人の代表者
2項登記識別情報の通知を受けるための特別の委任を受けた代理人がある場合には、登記識別情報の通知は、当該代理人に対してするものとする。
不動産登記規則第63条登記識別情報の通知の方法
登記識別情報の通知は、法務大臣が別に定める場合を除き、次の各号に掲げる申請の区分に応じ、当該各号に定める方法によるものとする。
1項1号電子申請 法務大臣の定めるところにより、登記官の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録された登記識別情報を電子情報処理組織を使用して送信し、これを申請人又はその代理人(以下この条において「申請人等」という。)の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
1項2号書面申請 登記識別情報を記載した書面を交付する方法
2項登記官は、前項の通知をするときは、法第二十一条本文の規定により登記識別情報の通知を受けるべき者及び前条第一項各号に定める者並びに同条第二項の代理人(申請人から登記識別情報を知ることを特に許された者に限る。)以外の者に当該通知に係る登記識別情報が知られないようにするための措置を講じなければならない。
3項送付の方法により登記識別情報を記載した書面の交付を求める場合には、申請人は、その旨並びに次項及び第五項の場合の区分に応じた送付先の別(第五項に規定する場合であって自然人である代理人の住所に宛てて書面を送付することを求めるときにあっては、当該代理人の住所)を申請情報の内容とするものとする。
4項1号申請人等が自然人である場合において当該申請人等の住所に宛てて書面を送付するとき、又は申請人等が法人である場合において当該申請人等である法人の代表者の住所に宛てて書面を送付するとき(第三号に掲げる場合を除く。) 日本郵便株式会社の内国郵便約款の定めるところにより名宛人本人に限り交付し、若しくは配達する本人限定受取郵便又はこれに準ずる方法
4項2号申請人等が法人である場合において当該申請人等である法人の住所に宛てて書面を送付するとき(次号に掲げる場合を除く。) 書留郵便又は信書便の役務であって信書便事業者において引受け及び配達の記録を行うもの
4項3号申請人等が外国に住所を有する場合 書留郵便若しくは信書便の役務であって信書便事業者において引受け及び配達の記録を行うもの又はこれらに準ずる方法
5項1号当該代理人が自然人である場合において当該代理人の住所に宛てて書面を送付するとき、又は当該代理人が法人である場合において当該代理人である法人の代表者の住所に宛てて書面を送付するとき 日本郵便株式会社の内国郵便約款の定めるところにより名宛人本人に限り交付し、若しくは配達する本人限定受取郵便又はこれに準ずる方法
5項2号当該代理人が自然人である場合において当該代理人の事務所の所在地に宛てて書面を送付するとき、又は当該代理人が法人である場合において当該代理人である法人の住所に宛てて書面を送付するとき 書留郵便又は信書便の役務であって信書便事業者において引受け及び配達の記録を行うもの
6項送付の方法により登記識別情報を記載した書面の交付を求める場合には、送付に要する費用を納付しなければならない。
7項前項の送付に要する費用は、郵便切手又は信書便の役務に関する料金の支払のために使用することができる証票であって法務大臣が指定するものを申請書と併せて提出する方法により納付しなければならない。
8項第六項の送付は、申請人が当該郵便物をこれと同一の種類に属する他の郵便物に優先して送達する取扱いの料金に相当する郵便切手を提出したときは、当該取扱いによらなければならない。第四項第二号若しくは第三号又は第五項第二号の場合において、信書便の役務であって当該取扱いに相当するものの料金に相当する当該信書便事業者の証票で法務大臣が指定するものを提出したときも、同様とする。
9項前二項の指定は、告示してしなければならない。
不動産登記規則第64条登記識別情報の通知を要しない場合等
法第二十一条ただし書の法務省令で定める場合は、次に掲げる場合とする。
1項1号法第二十一条本文の規定により登記識別情報の通知を受けるべき者があらかじめ登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をした場合(官庁又は公署が登記権利者のために登記の嘱託をした場合において、当該官庁又は公署が当該登記権利者の申出に基づいて登記識別情報の通知を希望しない旨の申出をしたときを含む。)
1項2号法第二十一条本文の規定により登記識別情報の通知を受けるべき者(第六十三条第一項第一号に定める方法によって通知を受けるべきものに限る。)が、登記官の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに登記識別情報が記録され、電子情報処理組織を使用して送信することが可能になった時から三十日以内に自己の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに当該登記識別情報を記録しない場合
1項3号法第二十一条本文の規定により登記識別情報の通知を受けるべき者(第六十三条第一項第二号に定める方法によって通知を受けるべきものに限る。)が、登記完了の時から三月以内に登記識別情報を記載した書面を受領しない場合
1項4号法第二十一条本文の規定により登記識別情報の通知を受けるべき者が官庁又は公署である場合(当該官庁又は公署があらかじめ登記識別情報の通知を希望する旨の申出をした場合を除く。)
2項前項第一号及び第四号の申出をするときは、その旨を申請情報の内容とするものとする。
3項登記官は、第一項第二号に規定する場合には同号に規定する登記識別情報を、同項第三号に規定する場合には同号に規定する登記識別情報を記載した書面を廃棄することができる。
4項第二十九条の規定は、前項の規定により登記識別情報又は登記識別情報を記載した書面を廃棄する場合には、適用しない。