再築・移転 × どの登記によるか8肢
要点
- 既存の建物全部を取り壊し、その材料を用いて建物を建築した場合(再築)は、既存の建物が滅失し新たな建物が建築されたものとして扱う(準則83条)
- 別の土地に同じ種類・構造・床面積で建てても同じで、従前の建物の滅失の登記と新しい建物の表題登記になる
- 解体移転も同じで、同一の敷地内であっても滅失と新築として扱う(準則85条1項)
- 従前の登記記録に解体し移転した旨を記録する扱いではなく、図面の変更の申出で済むものでもない
- 附属建物を取り壊して建て直した場合は、同一の位置・規模であっても滅失と新築(附属建物の新築による建物の表題部の変更の登記)
- えい行移転は建物を壊さずに引いて動かすもので同一性が保たれるから、所在の変更の登記で扱う(準則85条2項)
- 滅失の登記と表題登記にはならない
肢と結論
- H18-4-エ◯建物を解体した後、当該建物の材料を用いて別の敷地に従前の建物と種類及び構造が同一の建物を再築した場合は、従前の建物についての滅失の登記及び再築した建物についての表題登記を申請しなければならない。→ 既存の建物全部を取り壊し、その材料を用いて建物を建築した場合は、既存の建物が滅失し、新たな建物が建築されたものとして取り扱う。
- H19-18-エ✕建物を同一の敷地において解体移転した場合には、その登記記録には変更がないので、建物の滅失の登記を申請する必要はなく、建物図面の変更の申出をすればよい。→ 解体移転は、同一の敷地内であっても既存建物の滅失と新築として取り扱う。
- H20-5-オ✕不動産の表示に関する登記は、不動産の現況を公示するものですから、種類・構造・床面積がすべて同一で位置も全く同一ならば、現況と登記が一致していることになります。したがって、当該附属建物の建物図面及び各階平面図の変更が必要なく、建物が一致しているので、建物の表題部の変更の登記は必要ありません。(建物に関する。 では、附属建物として登記されている建物部分を取り壊し、その附属建物と種類・構造・床面積がすべて同じ附属建物を、全く同じ位置に新しく建て直した場合はどうなりますか。)→ 附属建物を取り壊して建て直した場合は、同一の位置・規模であっても滅失と新築として扱う。
- H21-10-エ✕Aが所有する建物をえい行移転したときは、Aは、当該建物の滅失登記と表題登記を同時に申請しなければならない。→ えい行移転は建物の所在の変更として扱うので、滅失の登記と表題登記にはならない。
- H23-13-ア◯表題登記がある建物を全て取り壊し、その材料を用いて建物を再度建築したときは、表題登記がある既存建物について、建物の滅失の登記を申請しなければならない。→ 再築は既存の建物が滅失し新たな建物が建築されたものとして取り扱われる。
- R5-5-エ✕表題登記のある甲建物を隣接する他の土地上に解体移転した場合において、解体移転後の建物の表題部に関する登記を申請したときは、甲建物の表題部の登記記録に解体及び移転した旨が記録される。→ 解体移転は、既存の建物が滅失し新たな建物が建ったものとして扱う。
- R6-17-オ◯Aが所有権の登記名義人である甲建物の全部を取り壊し、甲建物の材料を用いて甲建物と同じ種類、構造及び床面積の建物を別の土地に建築した場合には、Aは、甲建物の滅失の登記を申請しなければならない。→ 材料を用いて別の土地に建てたのは再築。元の建物は滅失している。
- R8-10-エ✕表題登記がある建物がえい行移転により甲登記所の管轄区域から乙登記所の管轄区域に移動した場合には、甲登記所に当該建物の滅失の登記を申請し、新たに乙登記所に当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ えい行移転で管轄が変わっても、所在の変更の登記。滅失・表題登記ではない。
再築・移転の他の問われ方: 何を添付するか(2)登記原因と日付(1)