Aが区分建物である甲建物を新築してその所有権を取得した後、AがBに対して甲建物を売却したことによってその所有権がBに移転したときは、Aは、甲建物についてBを表題部所有者とする表題登記を申請しなければならない。
解答:×
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
A及びBが区分建物でない表題登記がない甲建物の所有権を取得してこれを共有する場合には、甲建物についてのA及びBを表題部所有者とする表題登記の申請は、A及びBが共同してしなければならない。
解答:×
建物の表題登記の申請は、保存行為に当たる。
まだ登記のない共有の建物について表題登記を申請することは保存行為に当たり、252条5項により各共有者が単独ですることができる。AとBが共同してする必要はない。申請情報には、令3条9号により表題部所有者となるA及びBの持分を含める。
根拠民法252条5項令3条9号
問われ方建物の表題登記 × 申請人建物の表題登記申請人
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
表題登記がない甲建物の所有者であるAが死亡した場合において、Aの相続人であるBが甲建物の所有権を、Aの相続人であるCが甲建物の配偶者居住権を、遺産分割協議によりそれぞれ取得したときは、Cは、甲建物の表題登記を申請する義務を負わない。
解答:○
表題登記の申請義務を負うのは建物の所有権を取得した者で、配偶者居住権を取得しただけの者は負わない。
47条1項が表題登記の申請を義務づけているのは、表題登記がない建物の「所有権を取得した者」である。3条は所有権と配偶者居住権を別の権利として掲げている。Cが遺産分割協議で取得したのは配偶者居住権で所有権ではないから、Cは表題登記の申請義務を負わない。
根拠法47条1項法3条9号
問われ方建物の表題登記 × 申請義務建物の表題登記申請義務
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
数個の区分建物からなる一棟の建物を新築したものの、その一棟の建物に属する各区分建物の建物の種類が定まらない場合には、当該区分建物の所有権を取得した者は、区分建物の登記記録に記録すべき情報のうち一棟の建物の表題部に記録すべき事項のみを申請情報とする表題登記を申請することができる。
解答:×
区分建物の表題登記では、区分建物の種類・構造・床面積も申請情報の内容とする。一棟の建物の事項だけで申請することはできない。
令3条8号は、建物の表示に関する登記の申請情報として建物の種類、構造及び床面積(ハ)を掲げ、区分建物であるときは一棟の建物の構造及び床面積(ヘ)を加えている。一棟の建物の表題部に記録すべき事項だけを申請情報とする表題登記を認める規定は見当たらない。区分建物の種類が定まらないまま、一棟の事項のみで表題登記を申請することはできない。
根拠令3条8号ハ法44条1項3号令3条8号ヘこのサイトで定めたルール(規定なし)
問われ方区分建物の表題登記 × 申請情報・記録区分建物の表題登記申請情報・記録
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
区分建物でない甲建物について、無権利者であるAを表題部所有者とする表題登記がされた後、Aの申請によりAを所有権の登記名義人とする所有権の保存の登記がされた場合において、当該所有権の保存の登記が錯誤により抹消されたときは、甲建物の真実の所有者であるBからの申請又は職権により、改めて甲建物についての表題登記がされることとなる。
解答:○
表題部所有者自身の保存登記が錯誤で抹消されたときは登記記録の全部が閉鎖され、改めて表題登記をする。
昭36.9.2民甲2163号は、所有権保存の登記を錯誤により抹消した場合にはその登記記録の全部を閉鎖するとしている。本肢の保存登記は表題部所有者A自身の申請によるものだから、甲建物の登記記録は全部閉鎖される。そのうえで、真実の所有者Bの申請(47条1項)又は登記官の職権(28条)により、改めて表題登記がされる。
根拠法28条1項法47条1項昭和36.9.2民事甲第2163号回答 77条2(錯誤による保存登記の抹消と登記記録の閉鎖)
問われ方建物の表題登記 × 申請情報・記録建物の表題登記申請情報・記録
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。