甲区分建物とこれに隣接する乙区分建物の所有権の登記名義人が同一である場合において、どちらにも登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一である所有権の移転の仮登記があり、このほかに所有権の登記以外の権利に関する登記がないときは、甲区分建物と乙区分建物を1個の区分建物とする建物の合併の登記を申請することができる。
解答:×
所有権に関する仮登記がある建物は、受付の年月日等が同一でも合併できない。
56条5号は、所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物の合併を禁じ、法務省令で定める登記がある場合だけを除いている。規則131条がその登記として挙げるのは担保権の登記と信託の登記で、所有権の移転の仮登記は入っていない。登記の目的・受付年月日・受付番号・登記原因とその日付が同一であることは1号が担保権の登記に付けた条件であり、本肢の仮登記には及ばない。
根拠法56条5号規則131条規則131条1号規則131条2号
問われ方建物の合併 × 可否・制限建物の合併
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
甲登記所において登記されている建物を、乙登記所において登記されている建物の附属建物として合併する場合には、乙登記所に建物の合併の登記を申請しなければならない。
解答:○
管轄が異なっても建物の合併はでき、またがる建物の管轄は主である建物の登記所である。
準則5条1項は、甲登記所で登記されている建物について、乙登記所の管轄に属する建物をその附属建物とする登記がされても、管轄登記所は甲登記所とする。本肢では主である建物が乙登記所で登記されており、甲登記所の建物がその附属建物になるから、管轄登記所は乙登記所で、合併の登記も乙登記所に申請する。
根拠準則5条1項
問われ方管轄 × 制度・手続管轄制度・手続
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一である場合において、当該所有権の登記名義人が死亡しているときは、相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することができない。
解答:×
名義人が死亡していても、相続人は相続の登記をせずに合併の登記を申請できる。
法30条は、表題部所有者又は所有権の登記名義人について相続があったときは、相続人が表示に関する登記を申請できるとしている。合併の登記は表示に関する登記だから、相続による所有権の移転の登記を先にする必要はない。
根拠法30条このサイトで定めたルール(規定なし)
問われ方建物の合併 × 申請人建物の合併申請人
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
いずれも共用部分である旨の登記がある甲区分建物と乙区分建物が上下階で隣接している場合には、甲区分建物と乙区分建物を1個の区分建物とする建物の合併の登記を申請することができる。
解答:×
共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物については、建物の合併の登記をすることができない。
56条1号は、共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記はすることができないとしている。上下階で隣接していても、この制限は外れない。
根拠法56条1号法56条
問われ方建物の合併 × 可否・制限建物の合併
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
甲区分建物とこれに隣接する乙区分建物の所有権の登記名義人が同一である場合において、甲区分建物と乙区分建物とが効用上一体として利用される関係にないときは、乙区分建物を甲区分建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することができない。
解答:○
建物の附属合併は、効用上一体として利用される主従の関係にない建物どうしではすることができない。
準則86条1号は、附属合併について、合併しようとする建物が主たる建物と附属建物の関係にないときは合併の登記ができないとしている。準則78条1項が数棟の建物を1個の建物として扱うのは効用上一体として利用される状態にあるときである。本肢は乙区分建物を甲区分建物の附属建物とする附属合併で、両者は効用上一体として利用される関係にないから、合併の登記は申請できない。
根拠準則86条1号準則78条1項法2条23号準則86条
問われ方建物の合併 × 可否・制限建物の合併
出典:法務省 令和8年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。