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最判昭39.2.25(建物収去、土地明渡請求)

昭和39年2月25日 最高裁判所第三小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所
事件番号 昭和36(オ)397

この試験で問われる判示(判決原文より)

共有物を目的とする貸借契約の解除は民法二五二条但書にいう保存行為にあたらず、同条本文の適用を受ける管理行為と解するのが相当であり、前記確定事実によれば、上告人は本件土地について二分の一の持分を有するにすぎないというのであるから、同条本文の適用上、上告人が単独で本件貸借契約を解除することは、特別の事情がないかぎり、許されないものといわねばならない。

この判例が出題された肢(4肢)

H17-1-ウ 賃貸借の解除は管理行為で、過半数の決定が要る。 この肢を解く →
H23-3-ア 解除は管理に関する事項で、過半数の決定が必要。 この肢を解く →
H27-2-オ 過半数の持分を持つ共有者は、単独で解除を決せられる。 この肢を解く →
R1-2-オ 賃貸借の解除は管理行為。持分の過半数で決する。 この肢を解く →

判決全文

主文本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理由上告代理人松田英雄、同江谷英男の上告理由第一点について。

上告人が被上告人Bに対し本件土地の貸借契約について解除の意思表示をした当時、上告人および訴外Dが本件土地について各二分の一の割合による共有持分を有していたことは、原判決の確定するところである。

ところで、共有者が共有物を目的とする貸借契約を解除することは民法二五二条にいう「共有物ノ管理ニ関スル事項」に該当し、右貸借契約の解除については民法五四四条一項の規定の適用が排除されると解すべきことは所論のとおりであるから、原審が、上告人および訴外Dの共有物である本件土地を目的とする貸借契約の解除についても同項の規定が適用されることを前提として、上告人だけで右契約を解除することはできないとしたのは、法律の解釈を誤つたものというべきである。

しかし、共有物を目的とする貸借契約の解除は民法二五二条但書にいう保存行為にあたらず、同条本文の適用を受ける管理行為と解するのが相当であり、前記確定事実によれば、上告人は本件土地について二分の一の持分を有するにすぎないというのであるから、同条本文の適用上、上告人が単独で本件貸借契約を解除することは、特別の事情がないかぎり、許されないものといわねばならない。

したがつて、上告人の解除権を否定した前記原審の判断は、結局、正当であり、論旨は採用できない。

同第二点について。

原判決は、諸般の証拠により、被上告会社が本件土地の共有者の一人であることを認定したうえ、等しく共有者の一人である上告人は被上告会社に対し本件土地の明渡を請求することができない旨判示しているのであり、右判示は、共有権の性質に照し、正当である。

所論は、原判決のいわば蛇足ともいうべき部分をとらえて非難するにすぎず、結局、原判決の結論に影響を及ぼさない事項についてこれを攻撃するにすぎないから、採用できない。

よつて、民訴四〇一条、三九六条、三八四条二項、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第三小法廷裁判長裁判官五鬼上堅磐裁判長裁判官柏原語六裁判官石坂修一裁判官横田正俊裁判官田中二郎

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索の全文PDF 確認 2026-08-26

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