平成17年度・問1

土地家屋調査士 平成17年度 過去問・解答 問1

平成17年度土地家屋調査士試験の問1です。全5肢の問題文と○×の解答を掲載しています。

問題文・条件

A,B及びCが甲建物の持分を3分の1ずつ共有している場合。

肢 ア

H17-1-ア民法

Dが甲建物を権原なく占有している場合には、Aは、Dに対し、単独で甲建物の明渡しを請求することができる。

解答:○

権原なく占有する第三者への共有物の明渡請求は、保存行為に当たる。

権原なく占有する者への明渡しの請求は共有物の現状を維持する保存行為に当たるから、持分3分の1のAも単独でできる。

根拠民法252条5項大判大7.4.19

出典:法務省 平成17年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 イ

H17-1-イ民法

AがB及びCの了解を得ることなく単独で甲建物を占有している場合には、B及びCは、Aに対し、直ちに甲建物の明渡しを請求することができる。

解答:×

共有物を単独で占有する共有者に対し、他の共有者は持分が過半数でも当然には明渡しを請求できない。

判例のとおり。

根拠最判昭41.5.19

出典:法務省 平成17年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 ウ

H17-1-ウ民法

A、B及びCがEに対して甲建物を賃貸した場合において、Eが賃料を長期にわたって支払わないときは、Aは、単独でEとの賃貸借契約を解除することができる。

解答:×

共有物の賃貸借契約の解除は管理に関する事項であり、各共有者の持分の価格の過半数で決する。

賃貸借契約の解除は保存行為ではなく管理に関する事項だから、持分の価格の過半数で決する。持分3分の1のAは単独で解除できない。

根拠民法252条1項最判昭39.2.25

出典:法務省 平成17年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 エ

H17-1-エ民法

Aは、Fに対する債務を担保するため、甲建物の自己の持分について抵当権を設定することができる。

解答:○

共有者は、他の共有者の同意を得ることなく、自己の持分について抵当権を設定することができる。

条文のとおり。

根拠民法369条1項

出典:法務省 平成17年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 オ

H17-1-オ民法

AがB及びCの了解を得ることなくGに対して甲建物を賃貸している場合には、B及びCは、Gに対し、直ちに甲建物の明渡しを請求することができる。

解答:×

共有者の一部の者の承認を得て共有物を占有する第三者に対し、他の共有者は当然には明渡しを請求することができない。

Gは共有者の一人Aから賃借しており、Aの持分に基づく占有権原の裏付けがある。

根拠最判昭63.5.20

出典:法務省 平成17年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。

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