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妊娠中の食生活は、気をつけるべき?お母さんの腸内環境は子どもに遺伝するのか?

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お腹のこの子のためにどうすればいいんだろう。

 

不安なお母さんも少なくないのではないでしょうか。

赤ちゃんが健康ですくすく成長するために3歳までに多様な菌に触れて腸内環境を豊かにすることが大切です。

我が子にできる最高のプレゼント!!子どもの幸せは腸が7割

 

では、お母さんのおなかの中にいる時、赤ちゃんの腸内環境はどうなっているのでしょうか。

 

実は母体の中では赤ちゃんは無菌状態。

赤ちゃんが感染症にかからないように羊水などが菌から守っています。

無菌ですので、胎児のおなかのなかにも腸内細菌はいません。

なので、妊娠中のお母さんがヨーグルトや納豆を食べても胎児の腸内細菌が増えることはありません。

では、赤ちゃんはどのタイミングで初めて菌と出会いのでしょうか。

 

お母さんの与える菌が、赤ちゃんの腸内環境の基礎になる!

無菌状態だった胎児が初めて、菌と出会うのは出産時に産道を通る時です。

そこで初めて産道にいる乳酸菌に出会います。

乳酸菌は、膣内を酸性に保つことで病原菌の侵入や繁殖を防ぐバリアになっています。

バリアと同時に、そこにいる乳酸菌などはお母さんから赤ちゃんへの最初のプレゼントです。

 

加えて、出産時に便を出すお母さんも多く、赤ちゃんは便からもお母さんからの腸内細菌を吸収します。

こうしてお母さんの腸内細菌が赤ちゃんに渡っていきます。

 

なので、妊娠中の食生活は子どもの腸内環境に影響するのか?と疑問には

間接的には影響しています。

妊娠中に自身の腸内環境を整えておけば、出産時に良い腸内細菌を赤ちゃんに渡すことができます。

 

また、妊娠の中期から後期はしっかり歯を磨き、水分を十分とるなど体調管理をしましょう。

この時期に虫歯や膀胱炎などで抗生物質が必要になると病原菌だけではなく、腸内にいる細菌も殺してしまい、腸内環境が乱れるからです。

 

腸内環境って子どもに遺伝するの?

家族で腸内細菌はある程度似ていることがわかっています。

しかし、ワシントン大学のジェフリー・ゴードン教授の研究によると

「遺伝子が全く同じ一卵性双生児でも腸内細菌の構成や種類は異なる、あくまでも生まれた後の影響を受けるため遺伝するものではない」と報告されています。

それでは、なぜ他人同士よりも似てくるのか?

 

それは、腸内細菌の構成を決めているのは、生まれた直後に接触する人たちが持っている菌だからです。

先ほどもお伝えした通り、赤ちゃんは産道を通るときや授乳の時にお母さんから細菌を受け取ります。

また、他人に触ってもらう時や遊ぶ時などに触れる菌を体に取り込むのです。

ですので、遺伝ではなく生まれてからの食生活や行動によって腸内環境は大きく左右されるのです。

 

帝王切開だと必要な菌は獲得できないのか?

赤ちゃんは産道を通る時、お母さんから1,000億個以上の菌を引き継ぐそうです。

自然分娩で生まれた赤ちゃんの新生児期の腸内細菌は出産時のお母さんの膣内の細菌とほぼ同じ構成であることがわかっています。

 

それでは、帝王切開の赤ちゃんはどうでしょう。

産道を通らないので、そこで菌を受け取ることはできません。

 

でも、大丈夫です。

心配しすぎないでください。

 

帝王切開の赤ちゃんは、お母さんやお母さん、医療スタッフのかたに抱っこされることで皮膚についている菌を受け取り、そこから腸内細菌を構成します。

その後も周りの環境からたくさんの菌を取り込みながら成長していきます。

 

さらに母乳からも赤ちゃんは有益な菌を受け取ることができるのです。

なので、自然分娩と帝王切開の赤ちゃんの腸内細菌は

生まれた直後こそ大きく異なりますが、生後1ヶ月ほどでほとんど同じになると言われています。

 

とはいえ、帝王切開で生まれた赤ちゃんは特に、さまざまな菌に触れることが大事です。

抱っこや入浴どのスキンシップでもお母さんやお父さんが持っている菌を受け渡すことができますので積極的にスキンシップをとってみてください。

 

また、除菌や消毒のしすぎでは注意です。

赤ちゃんが菌を取り入れる機会がなくなってしまうからです。

除菌・消毒は大切ですが、ほどほどにしましょう!

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