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最判平元.2.9(更正登記手続等請求事件)

平成元年2月9日 最高裁判所第一小法廷 判決 棄却 大阪高等裁判所 昭和58(ネ)593
事件番号 昭和59(オ)717

この試験で問われる判示(判決原文より)

共同相続人間において遺産分割協議が成立した場合に、相続人の一人が他の相続人に対して右協議において負担した債務を履行しないときであつても、他の相続人は民法五四一条によつて右遺産分割協議を解除することができないと解するのが相当である。

この判例が出題された肢(2肢)

H21-3-ウ 分割協議は、債務不履行を理由に解除できない。 この肢を解く →
H28-3-オ 遺産分割協議は、債務不履行を理由に解除することができない。 この肢を解く →

判決全文

主文本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理由上告代理人吉村洋、同今中利昭、同村林隆一、同松本司、同千田適、同釜田佳孝、同浦田和栄、同谷口達吉の上告理由について共同相続人間において遺産分割協議が成立した場合に、相続人の一人が他の相続人に対して右協議において負担した債務を履行しないときであつても、他の相続人は民法五四一条によつて右遺産分割協議を解除することができないと解するのが相当である。

けだし、遺産分割はその性質上協議の成立とともに終了し、その後は右協議において右債務を負担した相続人とその債権を取得した相続人間の債権債務関係が残るだけと解すべきであり、しかも、このように解さなければ民法九〇九条本文により遡及効を有する遺産の再分割を余儀なくされ、法的安定性が著しく害されることになるからである。

以上と同旨の原審の判断は、正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない。

論旨は、ひつきよう、独自の見解に立つて原判決を論難するものにすぎず、採用することができない。

よつて、民訴法四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員一致の意見で、主文のとおり判決する。

最高裁判所第一小法廷裁判長裁判官佐藤哲郎裁判官角田禮次郎裁判官大内恒夫裁判官四ツ谷巖裁判官大堀誠一

出典: 裁判所ウェブサイト 裁判例検索の全文PDF 確認 2026-08-26

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