令和7年度・問7

土地家屋調査士 令和7年度 過去問・解答 問7

令和7年度土地家屋調査士試験の問7です。全5肢の問題文と○×の解答を掲載しています。

問題文・条件

株式会社Aは、令和7年3月20日、委任事項に「甲土地の分合筆の登記申請に関する一切の件」とだけ記載した委任状(以下「本件委任状」という。)を作成し、土地家屋調査士Bに土地の分合筆の登記申請(以下「本件登記申請」という。)を委任した。この事例におけるBの代理権等について判断する。

肢 ア

R7-7-ア総論

Bが、株式会社Aから登記識別情報の提供を受けて、登記識別情報提供様式を作成して電子申請の方法により本件登記申請をする場合には、登記識別情報の暗号化についての特別の授権は不要である。

解答:×

電子申請で代理人が登記識別情報を提供するには、暗号化についての特別の委任が要る。申請の一般的な委任では足りない。

通達は、代理人が登記識別情報提供様式等に代理人の電子署名だけを付して提供するときに、代理人の権限を証する情報に「登記識別情報の暗号化に関する一切の権限」の委任条項が必要であるとしている。

根拠平成20.1.11民二第57号通達 第3-(2)(登記識別情報の暗号化に関する委任条項)

問われ方電子申請 × 添付情報電子申請添付情報

出典:法務省 令和7年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 イ

R7-7-イ総論

株式会社Aの代表取締役が令和7年4月1日に替わったときであっても、Bは、同月2日に株式会社Aを代理して本件登記申請をすることができる。

解答:○

法人の代表者の交代や、法定代理人の死亡又はその代理権の消滅によっても、登記の申請の委任による代理人の権限は消滅しない。

法17条により、登記の申請の委任による代理人Bの権限は、株式会社Aの代表取締役の交代によっては消滅しない。

根拠民法111条1項法17条

問われ方代理 × 申請人代理申請人

出典:法務省 令和7年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 ウ

R7-7-ウ総論

Bが株式会社Aの許諾を得て復代理人を選任したときであっても、Bは、株式会社Aを代理して本件登記申請をすることができる。

解答:○

復代理人を選任しても代理人の代理権は消滅せず、代理人はなお本人を代理して申請することができる。

106条2項は、復代理人が代理人と同一の権利を有し義務を負うとするだけで、代理人の代理権が消えるとはしていない。

根拠民法104条民法106条2項

問われ方代理 × 申請人代理申請人

出典:法務省 令和7年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 エ

R7-7-エ総論

Bが令和7年4月1日に死亡した場合には、Bの相続人である土地家屋調査士Cは、Bの地位を承継したものとして、株式会社Aを代理して本件登記申請をすることができる。

解答:×

委任による代理人が死亡したときは代理権が消滅し、その一般承継人が代理権を行使して申請することはできない。

民法111条1項2号が代理人の死亡を代理権の消滅事由としている。

根拠民法111条1項法17条

問われ方代理 × 申請人代理申請人

出典:法務省 令和7年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 オ

R7-7-オ総論

本件登記申請の際に納付した登録免許税に過誤納があった場合には、Bは、本件委任状に基づいて、株式会社Aを代理してその還付金を受領することができる。

解答:×

登録免許税の過誤納があった場合の還付金の受領は、登記の申請についての委任には含まれない。

過誤納があると、登記機関が税務署長に通知し、税務署から納付した者に還付される。登記所の窓口で代理人が受け取る仕組みではなく、登記の申請とは別の手続である。「分合筆の登記申請に関する一切の件」という委任からは出てこない。

根拠登録免許税法31条1項3号このサイトで定めたルール(規定なし)

問われ方代理 × 申請人代理申請人

出典:法務省 令和7年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。

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