甲建物と乙建物の所有権の登記名義人が同一である場合において、当該所有権の登記名義人が死亡しているときは、相続による所有権の移転の登記をした後でなければ、乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することはできない。
解答:×
名義人が死亡していても、相続人は相続の登記をせずに合併の登記を申請できる。
法30条は、表題部所有者や所有権の登記名義人について相続があったときに、相続人その他の一般承継人が表示に関する登記を申請できるとしている。合併の登記は表示に関する登記だから、相続登記を先に済ませる必要はない。
根拠法30条このサイトで定めたルール(規定なし)
問われ方建物の合併 × 申請人建物の合併申請人
出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
甲建物の所有権の登記名義人が住所を移転し、その後に当該所有権の登記名義人が乙建物の所有権を取得し、その旨の登記をした場合において、甲建物について住所の変更の登記がされていないときは、住所の変更を証する情報を提供したとしても、乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請することができない。
解答:○
登記記録上で名義人が相互に異なる建物は、変更を証する情報を出しても合併できない。
法56条2号の判断は登記記録の上で行う。甲建物の登記記録には旧住所、乙建物には新住所が載っているので、記録の上では別人に見える。住所の変更を証する情報を添えても合併できるようにはならず、先に甲建物について住所の変更の登記をして記録をそろえる必要がある。
根拠法56条2号
問われ方建物の合併 × 可否・制限建物の合併
出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
一棟の建物に属する甲区分建物と乙区分建物について、その所有権の登記名義人が同一で、互いに接続している場合には、効用上一体の関係にないときであっても、区分合併の登記を申請することができる。
解答:○
区分合併ができるのは互いに接続する区分建物どうしの場合であり、主従の関係も効用上一体の関係も要らない。
規則133条1項が区分合併に付けている条件は、乙建物又はその附属建物が甲建物と接続する区分建物であることだけである。効用上の一体性は、数棟の建物を主である建物と附属建物として1個に扱うかどうかを決めるときの基準であって、区分建物どうしを一つにする場面の要件ではない。
根拠規則133条1項このサイトで定めたルール(規定なし)
問われ方区分建物の分割・区分・合併 × 可否・制限区分建物の分割・区分・合併
出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
甲建物と乙建物の合併の登記を申請する場合には、従来の各階平面図の床面積に変更がないため、当該合併後の各階平面図を添付することを要しない。
解答:×
合併の登記には合併後の建物図面・各階平面図が要り、床面積が変わらなくても省略できない。
令別表16項添付情報イは、分割・区分・合併のいずれについても合併後などの建物図面及び各階平面図を求めている。床面積が変わらなくても、一つになった後の建物がどういう形で敷地のどこにあるのかを示す図面は新たに必要になる。
根拠令別表16項(添付情報イ)
問われ方建物の合併 × 添付情報建物の合併添付情報
出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
甲建物と乙建物の表題部所有者が同一である場合において、当該表題部所有者が乙建物を甲建物の附属建物とする建物の合併の登記を申請するときは、その印鑑に関する証明書を添付することを要しない。
解答:○
表示に関する登記を申請する表題部所有者は、印鑑証明書の添付を要しない。
令16条2項は申請書に記名押印した者の印鑑証明書を求めるが、規則48条5号が、申請人が規則47条3号イからニまでのいずれにも当たらない場合を除外している。そこに並ぶのは登記識別情報を提供せずに権利の登記をする登記義務者などで、表示に関する登記を申請する表題部所有者は含まれない。
根拠規則48条5号令16条2項
問われ方記名押印・印鑑証明 × 添付情報記名押印・印鑑証明添付情報
出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成
解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。