平成28年度・問13

土地家屋調査士 平成28年度 過去問・解答 問13

平成28年度土地家屋調査士試験の問13です。全5肢の問題文と○×の解答を掲載しています。

問題文・条件

甲建物からその附属建物を分割して乙建物とする建物の分割の登記(本件分割登記)に関する。

肢 ア

H28-13-ア建物

甲建物に抵当権の登記がある場合において、本件分割登記の申請情報と併せて、当該抵当権の登記名義人が当該抵当権を分割後の乙建物について消滅させることを承諾したことを証する情報が提供されたときは、当該抵当権の登記は分割後の甲建物のみに存続することになる。

解答:○

分割後・区分後のいずれかの建物について権利を消滅させる承諾情報を出せば、その旨が登記される。

土地の分筆で使う法40条の仕組みが、法54条3項によって建物の分割・区分にも準用されている。抵当権の登記名義人が乙建物について消滅させることを承認したことを証する情報が出れば、登記官はその旨を登記する。結果として抵当権は甲建物だけに残る。

根拠法54条3項法40条

問われ方建物の分割・区分 × 承諾建物の分割・区分承諾

出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 イ

H28-13-イ建物

本件分割登記を申請する場合において、甲建物に共用部分である旨の登記があるときは、建物の所有者を証する情報の添付を要しない。

解答:×

共用部分である旨の登記がある建物の分割・区分には、所有者を証する情報が要る。

共用部分である旨の登記がされると、法58条4項により表題部所有者の登記や権利に関する登記は職権で抹消される。令別表16項添付情報ロは、共用部分である旨の登記がある建物の分割の登記を申請するときは、当該建物の所有者を証する情報を提供するものとしている。添付を要しないとする本肢は誤り。

根拠令別表16項(添付情報ロ)法58条4項

問われ方建物の分割・区分 × 添付情報建物の分割・区分添付情報

出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 ウ

H28-13-ウ建物

甲建物の附属建物の所有権を取得した者は、甲建物の所有権の登記名義人に代位して、本件分割登記を申請することはできない。

解答:×

附属建物の買主や仮処分債権者は、名義人に代位して分割の登記を申請できる。

買主は売主に対して、分割して独立の建物にしたうえで引き渡せという債権を持つ。この債権を保全するために、423条1項により売主の申請権を代わりに行使できる。

根拠民法423条1項法54条1項1号

問われ方建物の分割・区分 × 申請人建物の分割・区分申請人

出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 エ

H28-13-エ建物

本件分割登記に係る分割により不動産所在事項に変更が生じたときは、変更後の不動産所在事項、分割により変更した旨及び変更前の不動産所在事項を抹消する記号が記録される。

解答:○

分割で不動産所在事項が変わったときは登記官が記録するので、別に変更の登記は要らない。

登記記録には新しい所在を書き、何によって変わったのかを示し、前の所在には抹消の記号を付ける。

根拠規則127条3項

問われ方建物の分割・区分 × 申請情報・記録建物の分割・区分申請情報・記録

出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 オ

H28-13-オ建物

分割前の甲建物について現に効力を有する所有権の登記がされた後当該分割に係る附属建物の新築による当該分割前の甲建物の表題部の登記事項に関する変更の登記がされていたときは、乙建物の登記記録に当該所有権の登記が転写される。

解答:×

所有権の登記の後に附属建物の新築の変更の登記がされていたときは、転写に代えて分割による所有権の登記をする旨を記録する。

所有権の登記がされた時点では、その附属建物はまだ存在していなかった。規則128条2項は転写に代えて、分割による所有権の登記をする旨など四つの事項を甲区に記録させている。

根拠規則128条2項1号

問われ方建物の分割・区分 × 申請情報・記録建物の分割・区分申請情報・記録

出典:法務省 平成28年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。

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