建物の所在

建物の所在は、建物が現に存する土地の市区郡町村・字・地番で定める(法44条1項1号)。

この項目で問われること

どの地番を書くか(現に存する土地。仮換地上の建物は建物が現に存する土地=仮換地の底地の地番で、申請人がもともと持っていた従前の土地の地番ではない。換地後の予定地番は括弧書きで併記できる。さん橋の上の建物は最も近い土地の地番で「何番地先」。他の都道府県にまたがれば都道府県名を冠記)、順番(主である建物の地番が先。同じ建物内なら床面積の多い部分が先。準則88条2項が決めるのは先頭だけ)、行政区画の変更(申請不要)。

先に書く地番どう認定するか

この項目の肢(3)
  1. H25-10-オ建物の登記記録の表題部に2筆以上の土地にまたがる建物の不動産所在事項を記録する場合には、床面積の多い部分又は主である建物の所在する土地の地番を先に記録し、他の土地の地番は後に記録する。→ 床面積の多い部分か主である建物の土地の地番を先に書く。
  2. R3-12-ア主である建物の所在する土地と附属建物の所在する土地の地番がそれぞれ異なる場合において、附属建物の床面積が主である建物の床面積のおおよそ2倍あるときは、建物の表題部の所在欄には附属建物が所在する土地の地番が先に記録され、主である建物が所在する土地の地番は後に記録される。→ 主である建物の地番を先に書く。床面積の大小ではない。
  3. R3-12-イ建物の表題部の所在欄には、地番区域でない字を記録することはできない。→ 地番区域でない字も所在に記録できる。

敷地の地目できるか、できないか

この項目の肢(1)
  1. H18-4-ウ登記記録上の地目が宅地以外のものである土地を敷地とする建物については、表題登記を申請することができない。→ 建物の表題登記に、敷地の地目が宅地であることを要件とする規定は存在しない。

行政区画の変更いつまでに申請しなければならないか

この項目の肢(3)
  1. H24-13-エ表題登記がある建物の所在する行政区域の名称に変更があった場合には、当該建物の表題部所有者は、行政区域の名称に変更があった日から1か月以内に、当該建物の表題部の変更の登記を申請しなければならない。→ 行政区画の名称の変更は、変更の登記があったものとみなされる。
  2. R1-16-オ行政区画の変更により建物の所在に変更が生じた場合には、当該建物の所有権の登記名義人は、当該建物の所在に関する変更の登記を申請する義務を負う。→ 行政区画の変更は、変更の登記があったものとみなされる。
  3. R6-13-ア表題登記がある建物の所在する行政区画の名称に変更があった場合には、当該建物の表題部の不動産所在事項の変更の登記を申請しなければならない。→ 行政区画の変更は、変更の登記があったものとみなす。申請は要らない。

仮換地上の建物の図面何を添付するか

この項目の肢(1)
  1. H23-15-エ仮換地上に建築された建物に関する表題登記に添付する建物図面においては、仮換地の形状を実線で図示し、所在欄には括弧書きで換地後の予定地番を記載しなければならない。→ 図面は仮換地の形状を実線、所在欄は予定地番を併記。

所在の書き方申請情報と記録のしかた

この項目の肢(13)
  1. H17-11-ア仮換地上に建築された建物について、換地処分の公告前に書面申請により建物の表題登記の申請をする場合には、当該建物の所在する土地の現在の地番を申請書に記載しなければならないが、仮換地の予定地番が定められているときは、その予定地番を括弧書きで併記することができる。→ 所在は従前の地番で、仮換地の予定地番は括弧書き併記可。
  2. H25-10-ア建物の登記記録の表題部に不動産所在事項が記録されている場合において、当該建物が他の都道府県にまたがって存在するときは、不動産所在事項に当該他の都道府県名が冠記される。→ 建物が他の都道府県にまたがって存在するときは、不動産所在事項に他の都道府県名を冠記する。
  3. H25-10-ウ建物が永久的な施設としてのさん橋の上に存する場合における当該建物の登記記録には、当該建物から最も近い土地の地番を用い、「何番地先」のように当該建物の所在が記録される。→ さん橋の上に存する建物の所在は、最も近い土地の地番を用いて「何番地先」のように記録する。
  4. H25-10-エ仮換地上に建物を新築した場合において、当該建物の表題登記の申請をするときは、申請情報である当該建物の所在として、従前の土地の地番を提供しなければならない。→ 所在は建物が現に在る土地の地番で、従前地の地番でない。
  5. H26-11-ウ甲市乙町1番から4番までに所在する各土地上に一棟の平家建の建物を新築し、当該建物の床面積が同1番の土地上に100平方メートル、同2番の土地上に200平方メートル、同3番の土地上に120平方メートル、同4番の土地上に150平方メートルである場合において、当該建物の表題登記を申請するときは、その申請情報の内容である所在について、「甲市乙町2番地、4番地、3番地、1番地」と記録しなければならない。→ 準則88条2項が定めているのは先頭に置く地番だけで、残りをこの順に並べよという定めではない。
  6. H30-14-エ区分建物でない建物の登記記録において、主である建物が存在する土地の地番と附属建物である地下車庫が存在する土地の地番とが同一ではない場合には、当該附属建物が存在する土地の地番は、主である建物の表示欄の所在欄に記録されない。→ 附属建物が別の地番にあれば、その地番も所在として記録する。
  7. R2-11-イ甲市乙町1番から3番までに所在する各土地上にまたがって建物が所在しており、当該建物の1階の床面積が同1番の土地上に20m2、同2番の土地上に10m2、同3番の土地上に5m2である場合において、当該建物の登記記録の表題部に不動産所在事項を記録するときは、「1番地ないし3番地」と略記することができる。→ 連続する地番なら「1番地ないし3番地」と略記してよい。
  8. R2-11-ウ仮換地が指定された土地の上に建物を新築する場合において、当該建物の表題登記の申請をするときは、申請情報である建物の所在として、従前の土地の地番を提供しなければならない。→ 所在は底地の地番。従前の土地ではない。
  9. R2-11-オ建物が永久的な施設としての海上のさん橋の上に存する場合において、当該建物の登記記録の表題部に不動産所在事項を記録するときは、その建物から最も近い土地の地番を用いて「何番地先」のように記録する。→ さん橋の上の建物は「何番地先」と記録する。
  10. R4-11-ウ4番の土地及び6番の土地にまたがる建物は、当該建物の所在する床面積の多い部分が6番の土地に所在するときであっても、当該建物の所在欄には「4番地、6番地」と記録される。→ 床面積の多い部分の地番を先に書く。6番地が先。
  11. R5-13-イ建物の表題登記の申請情報として建物の所在を提供する場合において、当該建物の登記記録の所在に「甲郡乙町大字丙字丁」と記録されており、地番区域が大字である丙と定められているときであっても、小字である丁の記載を省略することはできない。→ 所在は市区郡町村・字・地番。字は地番区域であるものに限られない。
  12. R6-13-ウ仮換地が指定された土地の上に建物が新築された場合において、当該建物の表題登記を申請するときは、申請情報である建物の所在として、当該建物が現に存する土地の地番を提供しなければならない。→ 所在は建物が現に存する土地の地番。仮換地の底地である。
  13. R6-13-エ永久的な施設である桟橋上に建物が建築された場合において、当該建物の表題部に不動産所在事項を記録するときは、その建物から最も近い土地の地番を用いて「何番地先」のように記録する。→ さん橋の上の建物は「何番地先」と記録する。

ひっかけ・例外(規定がないこと)

根拠

不動産登記法第44条建物の表示に関する登記の登記事項

建物の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。

1項1号建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番(区分建物である建物にあっては、当該建物が属する一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番)

1項2号家屋番号

1項3号建物の種類、構造及び床面積

1項4号建物の名称があるときは、その名称

1項5号附属建物があるときは、その所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番(区分建物である附属建物にあっては、当該附属建物が属する一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番)並びに種類、構造及び床面積

1項6号建物が共用部分又は団地共用部分であるときは、その旨

1項7号建物又は附属建物が区分建物であるときは、当該建物又は附属建物が属する一棟の建物の構造及び床面積

1項8号建物又は附属建物が区分建物である場合であって、当該建物又は附属建物が属する一棟の建物の名称があるときは、その名称

1項9号建物又は附属建物が区分建物である場合において、当該区分建物について区分所有法第二条第六項に規定する敷地利用権(登記されたものに限る。)であって、区分所有法第二十二条第一項本文(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により区分所有者の有する専有部分と分離して処分することができないもの(以下「敷地権」という。)があるときは、その敷地権

不動産登記事務取扱手続準則第88条建物の所在の記録方法

1項建物の登記記録の表題部に不動産所在事項を記録する場合において、当該建物が他の都道府県にまたがって存在するときは、不動産所在事項に当該他の都道府県名を冠記するものとする。

2項建物の登記記録の表題部に2筆以上の土地にまたがる建物の不動産所在事項を記録する場合には、床面積の多い部分又は主たる建物の所在する土地の地番を先に記録し、他の土地の地番は後に記録するものとする。

3項前項の場合において、建物の所在する土地の地番を記録するには、「6番地、4番地、8番地」のように記録するものとし、「6、4、8番地」のように略記してはならない。ただし、建物の所在する土地の地番のうちに連続する地番(ただし、支号のあるものを除く。)がある場合には、その連続する地番を、例えば、「5番地ないし7番地」のように略記して差し支えない。

4項建物が永久的な施設としてのさん橋の上に存する場合又は固定した浮船を利用したものである場合については、その建物から最も近い土地の地番を用い、「何番地先」のように記録するものとする。

不動産登記規則第92条行政区画の変更等

1項行政区画又はその名称の変更があった場合には、登記記録に記録した行政区画又はその名称について変更の登記があったものとみなす。字又はその名称に変更があったときも、同様とする。

2項登記官は、前項の場合には、速やかに、表題部に記録した行政区画若しくは字又はこれらの名称を変更しなければならない。