共用部分である旨の登記
規約で共用部分(集会室・管理人室など)や団地共用部分とした建物について、その旨を表題部に記録する形成的登記(法58条)。
- 表題部所有者又は所有権の登記名義人が申請し、所有権等以外の権利の登記があればその名義人の承諾が要る(3項)
- 登記官は職権で表題部所有者の登記・権利の登記を抹消する(4項)
- 共用部分である旨の登記がある建物は合併できない(法56条1号)
- 規約を廃止すれば所有者が1か月以内に表題登記を申請する(6項)
この項目で問われること
申請人・義務・添付情報・承諾・職権は各項目に置いた。ここでは申請情報(共用すべき者の氏名ではなく、その者が所有する建物の家屋番号。不動産番号でも家屋番号は省けない)、登記原因(規約設定の年月日)、できるか(合併不可、別の一棟の区分所有者の共用に供する共用部分もある、団地共用部分は団地が現に成り立っていることが前提、持分割合の規約は公正証書の対象外)、登記記録の扱い(閉鎖して作り直さない)。
専有部分と共用部分(区分所有権の目的になるか)
一棟の建物の構造上区分された部分で独立して住居・店舗などの用途に供することができるものを一個の建物として登記したものが区分建物(法2条22号)。
- 構造上区分所有者の全員又は一部の共用に供されるべき部分(法定共用部分)は区分所有権の目的にならず、登記もされない
- 規約による共用部分は建物として登記記録が残り、共用部分である旨が登記される
- 区分建物の階数はその区分建物が存する階の数で表す
専有部分になるか(法定共用部分は不可、規約共用部分は登記記録が残る)、規約共用部分の規約は公正証書で設定できるか(できる。区分所有法32条・4条2項)、区分建物の階数・床面積の表し方(種類・構造、床面積の項目)。
共用部分どう認定するか
- 構造上区分所有者の全員又は一部の共用に供されるべき部分(廊下・階段など)は区分所有権の目的にならない
- 規約による共用部分は建物として登記記録が残る
- 区分建物の階数はその区分建物が存する階の数で表す(3階部分だけなら「1階建」ではなく、2階と3階なら「2階建」)
この項目の肢(4)
- H24-15-イ◯区分建物の一棟の建物の内部にある階段室やエレベーター室等、建物の構造上区分所有者の全員の共用に供されるべき建物の部分は、各別に1個の建物として登記することはできない。→ 構造上区分所有者の全員又は一部の共用に供されるべき部分は、区分所有権の目的とならない。
- R1-9-エ✕数個の専有部分に通ずる廊下で建物の構造上区分所有者の一部の共用に供されるべき建物の部分は、一個の建物として取り扱うことができる。→ 共用に供されるべき部分は、区分所有権の目的にならない。
- R1-9-オ◯共用部分である旨の登記がある建物であっても、一個の建物として取り扱われる。→ 規約による共用部分は、建物として登記記録が残る。
- H20-14-ア✕区分建物が一棟の建物の地下一階部分と地上一階部分に属する場合の当該区分建物の階層の表示は地下一階付き平家建である。→ 区分建物の階数は、その区分建物が存する階の数で表すので「2階建」となる。
共用部分でできること・できないことできるか、できないか
- 共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記はできない(法56条1号)
- 当該建物が属する一棟以外の一棟の建物の区分所有者の共用に供する共用部分もあり、その旨が登記事項になる(法58条1項1号)
- 団地共用部分は現に団地が成り立っていることが前提で、完成予定の段階では登記できない
- 共用部分の持分の割合を別に定める規約は、公正証書により設定できる規約に挙げられていない(区分所有法32条)
- 規約共用部分とする規約(区分所有法4条2項)は、最初に専有部分の全部を所有する者が公正証書により設定できる(32条)
この項目の肢(6)
- H17-12-オ◯一棟の建物に属する甲区分建物と乙区分建物とが主従の関係にある場合であっても、いずれの建物にも共用部分である旨の登記があるときは、甲区分建物と乙区分建物について、合併の登記をすることはできない。→ 共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記は、することができない。
- H18-12-オ✕甲建物と乙建物のいずれにも共用部分である旨の登記がある場合であっても、両建物が同じ一棟の建物の共用部分であるときは、甲建物と乙建物との建物の合併の登記をすることができる。→ 共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記は、することができない。
- H21-19-オ✕共用部分である旨の登記は、当該共用部分である建物が属する一棟の建物の区分所有者の共用に供される場合にのみすることができる。→ 別の一棟の区分所有者の共用に供する共用部分もある。
- H24-18-3◯法定共用部分の持分を専有部分の床面積の割合と異なる割合によるものとすること。→ 共用部分の持分の割合を別に定める規約は、公正証書により設定することができる規約に挙げられていない。
- R3-18-エ✕区分建物が属する一棟の甲建物と半年後に完成予定の一棟の乙建物とが共に団地を形成する予定である場合には、甲建物内の専有部分である管理人室について、団地共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報を提供して、当該団地についての団地共用部分である旨の登記を申請することができる。→ 団地共用部分は、現に団地が成り立っていることが前提。完成予定では登記できない。
- H24-18-1✕法定共用部分でない建物の部分及び附属の建物を共用部分とすること。→ 規約共用部分とする規約は、公正証書により設定することができる。
共用部分である旨の登記の申請人誰が申請できるか
- その建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人だけ(法58条2項)
- 同じ一棟の他の区分建物の名義人は申請できない
- 規約で共用部分とされても、申請人は登記記録上の表題部所有者・所有権の登記名義人だけ
- 名義人がBだけなら、共用する区分所有者Aは申請人にならない
- 共用部分である旨の登記は共有者の一人からできる
- 全員を求める定めはない
この項目の肢(5)
- R7-15-エ✕甲建物について共用部分である旨の登記を申請する場合において、甲建物が数人の共有に属するときは、甲建物の共有者全員で申請しなければならない。→ 共有者の一人からできる。全員を求める定めはない。
- H17-19-オ◯建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、当該建物について、共用部分である旨の登記の申請をすることができない。→ 共用部分である旨の登記は、当該建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請することができない。
- H25-7-オ✕第1欄: 甲区分建物の所有権の登記名義人としてBが記録されているものの、規約により、甲区分建物がA及びBの共用部分とされている場合 第2欄: 甲区分建物についてする共用部分である旨の登記→ 共用部分である旨の登記は、表題部所有者又は所有権の登記名義人から申請する。
- H27-17-ア◯所有権の登記のある建物についてする共用部分である旨の登記は、当該建物の所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。→ 共用部分である旨の登記は、その建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は申請できない。
- R3-18-ア✕一棟の建物に属する1個の区分建物についての共用部分である旨の登記の申請は、その申請情報と併せて共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報を提供した場合には、当該一棟の建物に属する他の区分建物の所有権の登記名義人がすることができる。→ 申請できるのは、その建物の表題部所有者か所有権の登記名義人。他の区分建物の名義人ではない。
共用部分である旨の登記と規約の廃止いつまでに申請しなければならないか
- 規約を定めて共用部分である旨の登記をする場面に、義務も期限もない(法58条2項は資格の規定)
- 団地共用部分も同じ
- 規約を廃止したときは、所有者が廃止の日から1か月以内に表題登記を申請しなければならない(法58条6項)
- 廃止後に所有権を取得した者は取得の日から1か月(7項)
- 共用部分である旨の登記がある建物の表題部の変更(床面積・種類)は、所有者に1か月の義務(法51条1項かっこ書)
この項目の肢(13)
- H17-19-ウ◯共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨を定めた規約を廃止した後に当該建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1月以内に、当該建物の表題登記の申請をしなければならない。→ 規約を廃止した後に当該建物の所有権を取得した者は、取得の日から1月以内に表題登記を申請しなければならない。
- H19-8-オ✕建物が団地共用部分となったときは、その日から1月以内に、表題部の変更の登記を申請しなければならない。→ 建物が団地共用部分となったときにするのは団地共用部分である旨の登記であって、1月以内の申請義務はない。
- H21-10-イ◯共用部分である旨の登記がある建物について、共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には、当該建物の所有者Aは、当該規約の廃止の日から1月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ 共用部分である旨の規約を廃止した場合は、廃止の日から1月以内に表題登記を申請しなければならない。
- H22-6-ア✕表題登記がある区分建物について、これを共用部分とする旨の規約を定めたときは、当該建物の表題部所有者は、当該規約を定めた日から1か月以内に、共用部分である旨の登記の申請をしなければならない。→ 規約を設定して共用部分である旨の登記をする場面には、申請義務も申請期限もない。
- H22-6-オ◯共用部分である旨の登記がある建物について、共用部分である旨を定めた規約を廃止した後に所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1か月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ 規約の廃止後に所有権を取得した者は、取得の日から1か月以内に表題登記を申請しなければならない。
- H24-13-ウ◯共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から1か月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ 規約を廃止した場合、所有者は廃止の日から1か月以内に表題登記を申請しなければならない。
- H26-7-ア✕表題登記のある建物について、当該建物を共用部分とする旨の規約を設定した場合には、当該建物の表題部所有者は、当該規約を設定した日から1か月以内に、共用部分である旨の登記を申請しなければならない。→ 共用部分である旨の登記に、1か月以内の申請義務はない。
- H27-17-イ✕表題登記のある建物について、これを共用部分とする旨の規約を定めたときは、当該建物の表題部所有者は、当該規約を定めた日から1月以内に、共用部分である旨の登記を申請しなければならない。→ 共用部分である旨の登記に、1か月以内の申請義務はない。
- H27-17-オ◯共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨を定めた規約を廃止したときは、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から1月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ 規約を廃止したときは、所有者が廃止の日から1か月以内に表題登記を申請しなければならない。
- R3-18-ウ◯団地共用部分である旨の登記がある建物について、団地共用部分である旨を定めた規約を廃止したときは、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から1か月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ 規約を廃止したら、1か月以内に表題登記を申請する。
- R4-13-ウ◯共用部分である旨の登記がある建物について、共用部分である旨を定めた規約を廃止したときは、当該規約の廃止後に当該建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から1か月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ 規約の廃止後に所有権を取得した者は、取得の日から1か月以内。
- R5-17-ア✕表題登記のある建物について共用部分とする旨の規約を定めた場合には、当該建物の表題部所有者は、当該規約を定めた日から1か月以内に、共用部分である旨の登記を申請しなければならない。→ 共用部分である旨の登記に、申請期間の定めはない。
- R7-15-イ✕表題登記のある建物について、当該建物を共用部分とする旨の規約が定められた場合には、当該建物の表題部所有者は、当該規約が定められた日から1月以内に、共用部分である旨の登記を申請しなければならない。→ 共用部分である旨の登記に申請期間の定めはない。
共用部分である旨の登記と規約の廃止何を添付するか
- 共用部分・団地共用部分である旨の登記には、その旨を定めた規約を設定したことを証する情報
- 所有権を証する情報ではない
- 全員が申請人でも省けない
- 規約の廃止による表題登記には表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報
- 建物図面・各階平面図は要らない
- 法58条5項の変更・更正の登記には変更等があったことを証する情報と建物の所有者を証する情報
この項目の肢(8)
- H17-10-イ◯共用部分である区分建物が当該区分建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する区分建物の区分所有者の共用に供されるものである旨の登記がされている場合において、その変更の登記又は更正の登記の申請をするときは、変更又は錯誤若しくは遺漏があったことを証する情報及び当該共用部分である区分建物の所有者を証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 法58条5項の変更・更正の登記には、変更等があったことを証する情報と建物の所有者を証する情報が必要である。
- H18-11-イ◯共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨を定めた規約を廃止したことを原因として当該建物の表題登記を申請するときは、添付情報として、表題部所有者となる者が当該建物の所有権を有することを証する情報を提供しなければならい。→ 規約の廃止による表題登記には、表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報が必要である。
- H18-11-エ✕共用部分である旨の登記を申請するときは、添付情報として、当該共用部分である建物の所有権を証する情報を提供しなければならない。→ 共用部分の登記の添付情報は規約設定の証明。所有権証明ではない。
- H24-12-エ✕共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合において、建物の表題登記を申請するときは、添付情報として表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報を提供することを要しない。→ 規約を廃止した場合の建物の表題登記でも、所有権を有することを証する情報を提供する。
- H25-14-ア◯団地共用部分である旨の登記を申請する場合には、その旨を定めた規約を設定したことを証する情報を提供しなければならない。→ 団地共用部分である旨の登記には、その旨を定めた規約を設定したことを証する情報が要る。
- R3-13-エ◯団地共用部分である旨の登記がある建物について団地共用部分である旨を定めた規約を廃止したために当該建物の表題登記を申請する場合には、建物図面及び各階平面図を提供することを要しない。→ 規約の廃止による表題登記では、図面を出さなくてよい。
- R3-18-イ✕建物の所有権の登記名義人全員が当該建物について共用部分である旨の登記の申請をする場合には、共用部分である旨を定めた規約を設定したことを証する情報を提供することを要しない。→ 規約を証する情報は必ず要る。全員が申請人でも省けない。
- R7-10-オ◯共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨を定めた規約を廃止したことによる当該建物の表題登記を申請する場合には、建物図面及び各階平面図を提供することを要しない。→ 規約の廃止による表題登記の添付情報に、図面は挙がっていない。
共用部分である旨の登記権利者の承諾は要るか
- 建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記(抵当権など)があるときは、その登記名義人の承諾がなければ申請できない(法58条3項)
- 団地共用部分でも同じ
- 抵当証券が発行されていれば所持人・裏書人、その権利を目的とする第三者の登記があればその第三者の承諾も要る
- 承諾を証する情報を提供する
- 承諾があれば登記官は職権でその権利の登記を抹消する(4項)
この項目の肢(7)
- H17-19-イ◯抵当権の設定の登記がされた建物について共有部分である旨の登記の申請をする場合には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ 共用部分である旨の登記には、所有権以外の権利の登記名義人の承諾を証する情報が必要である。
- H18-5-ウ◯団地共用部分である旨の登記を申請する場合において、当該団地共用部分である建物に抵当権の設定の登記があるときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 団地共用部分である旨の登記にも、所有権以外の権利の登記名義人の承諾を証する情報が必要である。
- H22-6-エ✕抵当権の設定の登記がある建物について、これを共用部分とする旨の規約を定めたときは、当該抵当権の登記名義人の承諾がなくても、共用部分である旨の登記の申請をすることができる。→ 抵当権の登記名義人の承諾を証する情報を提供しなければならない。
- H24-12-ウ◯共用部分である旨の登記を申請する場合において、抵当証券が発行されていない抵当権の登記があるときは、添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、その登記名義人の承諾を証する情報を提供する。
- H27-17-ウ◯抵当権の設定の登記がある建物について共用部分である旨の登記を申請するときは、その添付情報として、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権以外の権利に関する登記があるときは、その登記名義人の承諾を証する情報が要る。
- R3-18-オ◯抵当権の設定の登記がされている建物について共用部分である旨の登記を申請する場合には、その申請情報と併せて当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権以外の権利の登記があるときは、その登記名義人の承諾が要る。
- R7-15-ア◯抵当権の登記がある建物について、共用部分である旨の登記を申請する場合には、当該抵当権の登記名義人の承諾を証する当該登記名義人が作成した情報又は当該抵当権の登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 所有権等以外の権利の登記があるときは、その登記名義人の承諾が要る。
共用部分である旨の登記登記官が職権でするか
- 共用部分である旨の登記は申請による(法58条2項)
- 職権ではできない
- 登記官は共用部分である旨の登記をするときは、職権でその建物の表題部所有者の登記又は権利に関する登記を抹消しなければならない(4項)
- 抹消されるのは表題部所有者と権利の登記で、種類などの表示は残る
- 共用部分である旨の登記は申請による
- 表示に関する登記は法28条で職権にできるが、個別の定めがあるものだけが実際の職権事項
この項目の肢(5)
- H17-19-エ◯共用部分である旨の登記がされる場合には、建物の表題部所有者の登記又は所有権その他の権利に関する登記は、職権で抹消される。→ 登記官は、共用部分である旨の登記をするときは、職権で表題部所有者の登記又は権利に関する登記を抹消しなければならない。
- H30-16-ア◯共用部分である旨の登記がされる場合には、当該建物の表題部所有者の登記又は権利に関する登記が抹消される。→ 共用部分である旨の登記をすると、表題部所有者や権利の登記は職権で抹消される。
- H30-16-イ✕規約による共用部分である旨の登記は、登記官が職権ですることができる。→ 共用部分である旨の登記は申請による。職権ではできない。
- R5-17-イ◯所有権の登記がない建物について共用部分である旨の登記がされる場合には、当該建物の表題部所有者に関する登記事項を抹消する記号が記録される。→ 表題部所有者の登記は、職権で抹消される。
- R7-12-イ✕登記官は、表題登記のある建物について共用部分である旨の登記をするときは、当該建物の種類に関する登記事項を抹消する記号を記録しなければならない。→ 抹消されるのは表題部所有者の登記と権利に関する登記。種類は残る。
登記原因登記原因と日付
- 原因及びその日付欄には規約の設定の年月日が記録される
この項目の肢(1)
- H30-16-ウ◯共用部分である旨の登記をするときは、表題部の原因及びその日付欄に当該規約の設定の年月日が記録される。→ 原因及びその日付欄には、規約の設定の年月日が記録される。
共用部分の申請情報申請情報と記録のしかた
- 団地共用部分である旨の登記の申請情報は、共用すべき者の所有する建物の家屋番号(法58条1項2号)
- 共用部分である旨の登記で別の一棟の区分所有者の共用に供するときは、その旨とその区分所有者の建物の家屋番号を書く
- 共用すべき者の氏名・住所は申請情報にならない
- 共用すべき者の建物について不動産番号を申請情報の内容としたときは、その建物の家屋番号は申請情報の内容としなくてよい(不動産番号で所在・家屋番号などを代えられる)
この項目の肢(5)
- H17-19-ア✕共用部分である旨の登記の申請をする場合には、共用すべき者の氏名又は名称及び住所を申請情報の内容としなければならない。→ 共用すべき者の氏名・住所は、申請情報にならない。
- H22-6-ウ◯共用部分である旨の登記の申請をする場合において、当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、当該区分所有者が所有する建物の家屋番号を申請情報の内容として提供しなければならない。→ 別棟の共用なら、その区分所有者の建物の家屋番号を書く。
- H25-11-イ✕団地共用部分である旨の登記を申請する場合においては、団地共用部分を共用すべき者の所有する区分建物でない建物について当該建物の不動産番号を申請情報の内容とするときであっても、当該建物の家屋番号を申請情報の内容としなければならない。→ 不動産番号を申請情報の内容としたときは、その建物の家屋番号を申請情報の内容とすることを要しない。
- R5-17-オ✕団地共用部分を共用すべき者の所有する区分建物でない建物について、団地共用部分である旨の登記を申請する場合において、当該建物の不動産番号を申請情報の内容とするときであっても、当該建物の家屋番号を申請情報の内容としなければならない。→ 不動産番号を書けば、家屋番号を含めて省略できる。
- R7-15-オ✕甲区分建物について共用部分である旨の登記を申請する場合において、甲区分建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する区分建物の区分所有者が、甲区分建物を共用すべき区分所有者であるときは、当該区分所有者の氏名又は名称を申請情報の内容として提供しなければならない。→ 申請情報とするのは、その区分所有者が所有する建物の家屋番号。氏名ではない。
登記記録の扱い手続と制度
- 共用部分である旨の登記をしても登記記録はそのまま使う
- 閉鎖して作り直すのではない
この項目の肢(1)
- H30-16-エ✕共用部分である旨の登記がある建物について、共用部分である旨を定めた規約を廃止したことにより当該建物の表題登記の申請がされた場合において、当該申請に基づく表題登記がされるときは、当該建物の登記記録が閉鎖され、新たに登記記録が作成される。→ 登記記録はそのまま使う。閉鎖して作り直すのではない。
ひっかけ・例外(規定がないこと)
- 共用部分である旨の登記・団地共用部分である旨の登記について、規約を定めた場合にその登記を申請すべき義務と期限を定めた規定はない。
- 共用部分である旨の登記について、申請期間を定めた規定はない。
根拠
不動産登記法第58条共用部分である旨の登記等
1項共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記に係る建物の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号(第三号を除く。)及び第四十四条第一項各号(第六号を除く。)に掲げるもののほか、次のとおりとする。一 共用部分である旨の登記にあっては、当該共用部分である建物が当該建物の属する一棟の建物以外の一棟の建物に属する建物の区分所有者の共用に供されるものであるときは、その旨 二 団地共用部分である旨の登記にあっては、当該団地共用部分を共用すべき者の所有する建物(当該建物が区分建物であるときは、当該建物が属する一棟の建物)
2項共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をする建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人以外の者は、申請することができない。
3項共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記は、当該共用部分又は団地共用部分である建物に所有権等の登記以外の権利に関する登記があるときは、当該権利に関する登記に係る権利の登記名義人(当該権利に関する登記が抵当権の登記である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)の承諾があるとき(当該権利を目的とする第三者の権利に関する登記がある場合にあっては、当該第三者の承諾を得たときに限る。)でなければ、申請することができない。
4項登記官は、共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記をするときは、職権で、当該建物について表題部所有者の登記又は権利に関する登記を抹消しなければならない。
5項第一項各号に掲げる登記事項についての変更の登記又は更正の登記は、当該共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の所有者以外の者は、申請することができない。
6項共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物について共用部分である旨又は団地共用部分である旨を定めた規約を廃止した場合には、当該建物の所有者は、当該規約の廃止の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。
7項前項の規約を廃止した後に当該建物の所有権を取得した者は、その所有権の取得の日から一月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。
不動産登記法第56条建物の合併の登記の制限
次に掲げる建物の合併の登記は、することができない。
1号共用部分である旨の登記又は団地共用部分である旨の登記がある建物の合併の登記
2号表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に異なる建物の合併の登記
3号表題部所有者又は所有権の登記名義人が相互に持分を異にする建物の合併の登記
4号所有権の登記がない建物と所有権の登記がある建物との建物の合併の登記
5号所有権等の登記以外の権利に関する登記がある建物(権利に関する登記であって、合併後の建物の登記記録に登記することができるものとして法務省令で定めるものがある建物を除く。)の建物の合併の登記
建物の区分所有等に関する法律第4条共用部分
1項数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならないものとする。
2項第一条に規定する建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる。この場合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。
建物の区分所有等に関する法律第32条公正証書による規約の設定
1項最初に建物の専有部分の全部を所有する者は、公正証書により、第四条第二項、第五条第一項並びに第二十二条第一項ただし書及び第二項ただし書(これらの規定を同条第三項において準用する場合を含む。)の規約を設定することができる。