登記完了証と登記完了の通知
登記が完了すると、登記官は申請人に登記完了証を交付する(規則181条)。
- 申請人が二人以上いるときはその一人に通知すれば足りる
- 代位による申請では被代位者に、職権による表示の登記では表題部所有者・所有権の登記名義人に、表題部所有者の更正の登記では更正前の表題部所有者に登記が完了した旨を通知する(規則183条)
- 通知を受けるべき者が二人以上いるときもその一人に通知すれば足りる
この項目で問われること
誰に通知するか(申請人、被代位者、更正前の表題部所有者、職権登記なら名義人全員が対象だが一人でよい)、完了証の記録事項(建物の名称は載る、共同担保目録の記号・番号は載る、連絡先は載らない)、受け取りの期限(電子申請30日、書面3か月)。
完了証の記録事項申請情報と記録のしかた
- 登記完了証には登記事項が記録され、建物の名称(法44条1項4号)も載る
- 新たに共同担保目録を作成したときはその記号と目録番号が記録される
- 申請人の連絡先は記録事項から除かれている
通知の相手手続と制度
- 登記完了の通知を受けるべき者が二人以上あるときは、その一人に通知すれば足りる
- 申請人が二人以上でも同じ
- 職権による登記には申請人がいないので、共有者全員が通知の対象になるが、その一人に通知すれば足りる
- 表題部所有者の更正の登記(持分の更正を含む)では、通知先は更正前の表題部所有者で、その一人に通知すれば足りる
- 登記完了証は、電子申請なら送信できるようになった時から30日、書面なら登記完了の時から3か月以内に受け取らないと交付を要しなくなる
この項目の肢(7)
- H22-7-ア◯表題部の所有者欄にA、B及びCの3人の共有の登記がされている土地について、Aが地目の変更の登記を申請し、登記が完了した場合には、登記官は、A及びBに対して当該登記が完了した旨を通知すれば足りる。→ 通知を受けるべき者が2人以上あるときは、その一人に通知すれば足りる。
- H22-7-ウ◯表題部の所有者欄にA、B及びCの3人の共有の登記がされている土地について、職権による地目の変更の登記が完了した場合には、登記官は、Aに対して当該登記が完了した旨を通知すれば足りる。→ 職権による登記には申請人がいないので共有者全員が通知の対象になるが、その一人に通知すれば足りる。
- H22-7-エ✕表題部の所有者欄にA、B及びCの3人の共有の登記がされている土地について、Dが当該土地の所有者をD、E及びFに更正する旨の表題部所有者についての更正の登記を申請し、登記が完了した場合には、登記官は、D及びEに対して当該登記が完了した旨を通知すれば足りる。→ 表題部所有者の更正の登記では、通知先は更正前の表題部所有者である。
- H22-7-オ◯表題部の所有者欄にA(持分6分の1)、B(持分6分の2)及びC(持分6分の3)の3人の共有の登記がされている土地について、Cが当該土地の所有者をA(持分6分の3)、B(持分6分の1)及びC(持分6分の2)に更正する旨の表題部所有者である共有者の持分についての更正の登記を申請し、登記が完了した場合には、登記官は、A及びCに対して当該登記が完了した旨を通知すれば足りる。→ 持分の更正の登記でも通知先は更正前の表題部所有者で、その一人に通知すれば足りる。
- R3-7-イ◯表示に関する登記の申請人が二人以上ある場合には、当該登記が完了した際に交付される登記完了証は、その一人に通知すれば足りる。→ 申請人が二人以上でも、その一人に通知すれば足りる。
- R3-7-ア✕登記完了証に記録される申請情報には、申請人又は代理人の電話番号その他の連絡先が記録される。→ 連絡先は登記完了証から除かれている。
- R3-7-オ✕電子申請の方法によってされた登記の申請に基づく登記が完了した場合において、登記完了証の交付を受けるべき者が、登記完了証を電子情報処理組織を使用した送信を受けることが可能になった時から3か月を経過しても自己の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録しないときは、当該登記完了証は廃棄される。→ 電子申請なら30日。3か月は書面で交付する場合。
根拠
不動産登記規則第181条登記完了証
1項登記官は、登記の申請に基づいて登記を完了したときは、申請人に対し、登記完了証を交付することにより、登記が完了した旨を通知しなければならない。この場合において、申請人が二人以上あるときは、その一人(登記権利者及び登記義務者が申請人であるときは、登記権利者及び登記義務者の各一人)に通知すれば足りる。
2項1号申請の受付の年月日及び受付番号
2項2号第百四十七条第二項の符号
2項3号不動産番号
2項4号法第三十四条第一項各号及び第四十四条第一項各号(第六号及び第九号を除く。)に掲げる事項
2項5号共同担保目録の記号及び目録番号(新たに共同担保目録を作成したとき及び共同担保目録に記録された事項を変更若しくは更正し、又は抹消する記号を記録したときに限る。)
2項6号法第二十七条第二号の登記の年月日
2項7号申請情報(電子申請の場合にあっては、第三十四条第一項第一号に規定する情報及び第三十六条第四項に規定する住民票コードを除き、書面申請の場合にあっては、登記の目的に限る。)
不動産登記規則第183条申請人以外の者に対する通知
登記官は、次の各号に掲げる場合には、当該各号(第一号に掲げる場合にあっては、申請人以外の者に限る。)に定める者に対し、登記が完了した旨を通知しなければならない。
1項1号表示に関する登記を完了した場合表題部所有者(表題部所有者の更正の登記又は表題部所有者である共有者の持分の更正の登記にあっては、更正前の表題部所有者)又は所有権の登記名義人
1項2号民法第四百二十三条その他の法令の規定により他人に代わってする申請に基づく登記を完了した場合当該他人
1項3号法第六十九条の二の規定による申請に基づく買戻しの特約に関する登記の抹消を完了した場合当該登記の登記名義人であった者
2項前項の規定による通知は、同項の規定により通知を受けるべき者が二人以上あるときは、その一人に対し通知すれば足りる。
3項第一項第一号の規定は、法第五十一条第六項(法第五十三条第二項において準用する場合を含む。)の規定による登記には、適用しない。
4項1号遺産の分割の方法の指定として遺産に属する特定の財産を共同相続人の一人又は数人に承継させる旨の遺言による所有権の取得
4項2号遺贈(相続人に対する遺贈に限る。)による所有権の取得