一棟の建物の変更・更正の登記
区分建物について、一棟の建物の所在・構造・床面積・名称・敷地権の目的である土地に関する変更の登記は、同じ一棟に属する他の区分建物についてされた変更の登記としての効力を持つ(法51条5項)。
- 登記官は職権で他の区分建物についてその変更の登記をする(6項)
- 更正の登記も同じ(法53条2項)
- 他の区分建物の所有者が申請する必要はなく、代位も要らない
この項目で問われること
一人の申請で一棟全部に効力が及ぶこと、残りは職権であること、他の区分建物の名義人に代位して申請する必要がないこと。
一棟の建物の変更まとめて申請できるか
この項目の肢(0)
一棟の建物の変更・更正の効力登記官が職権でするか
- 区分建物について、一棟の建物の所在・構造・床面積・敷地権の目的である土地などの変更の登記は、同じ一棟に属する他の区分建物についてされた変更の登記としての効力を有する(法51条5項)
- 更正の登記も同じ(法53条2項)
- そのとき登記官は職権で他の区分建物について変更・更正の登記をしなければならない(6項)
- 他の区分建物の所有者が申請する必要はなく、併せて申請させる定めもない
この項目の肢(8)
- H20-4-イ◯各階が1個の区分建物である3階建ての一棟の建物の3階部分にある区分建物が取り壊されたことにより一棟の建物が2階建てとなったとしても、取り壊された区分建物以外の区分建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人は、取り壊された区分建物以外の区分建物について、構造の変更による表題部の変更の登記を申請することを要しない。→ 一棟の変更の登記は、他の区分建物にも効力が及ぶ。
- H25-16-ア◯甲区分建物の所有権の登記名義人の申請により、甲区分建物が属する一棟の建物の床面積の変更の登記がされたときは、当該一棟の建物に属する乙区分建物の所有権の登記名義人は、乙区分建物について、当該一棟の建物の床面積の変更の登記を申請することを要しない。→ 一棟の建物についての変更の登記がされれば、他の区分建物については登記官が職権で変更の登記をする。
- H29-15-オ✕甲区分建物及び乙区分建物からなる一棟の建物の床面積に変更がある場合において、甲区分建物の所有権の登記名義人が、当該一棟の建物の表題部の変更の登記を申請したときは、乙区分建物の所有権の登記名義人も、当該一棟の建物の表題部の変更の登記を申請しなければならない。→ 一棟の建物の変更の登記は、他の区分建物についてもされたことになる。
- R1-18-イ✕区分建物が属する一棟の建物の構造についての表題部の更正の登記を申請する場合には、その一棟の建物に属する他の区分建物の所有権の登記名義人も、併せて一棟の建物の表題部の更正の登記を申請しなければならない。→ 一棟の建物の更正の登記は、他の区分建物についてもされたことになる。
- R3-15-エ✕区分建物の登記記録の一棟の建物の表示に関する表題部の記録事項に誤りがあった場合には、その一棟の建物に属する区分建物の所有権の登記名義人は、他の区分建物の所有権の登記名義人に代位して、当該他の区分建物についても表題部の更正の登記の申請をすることができる。→ 一棟の表示の更正は、他の区分建物にもその効力が及ぶ。登記官が職権で直す。
- R4-17-イ✕区分建物の所有権の登記名義人Aが当該区分建物について当該区分建物が属する一棟の建物の床面積の変更の登記を申請する場合には、併せて当該一棟の建物に属する他の区分建物についての一棟の建物の床面積の変更の登記を申請しなければならない。→ 一棟の建物の床面積の変更は、他の区分建物にも効力が及ぶ。登記官が職権で直す。
- R6-18-エ✕甲区分建物と乙区分建物からなる一棟の建物のうち甲区分建物のみが滅失した場合には、甲区分建物の滅失の登記の申請は、乙区分建物の表題部の変更の登記の申請と併せてしなければならない。→ 併せて申請させる定めがない。乙の変更は登記官が職権でする。
- R6-18-オ◯甲区分建物及び乙区分建物からなる一棟の建物について、甲区分建物が増築されたことにより、甲区分建物の床面積の変更の登記と当該一棟の建物の床面積の変更の登記とが申請された場合には、乙区分建物の所有権の登記名義人は、乙区分建物について、当該一棟の建物の床面積の変更の登記を申請することを要しない。→ 一棟の床面積の変更は他の区分建物にも効力が及ぶ。申請しなくてよい。
一棟の建物の変更の申請情報申請情報と記録のしかた
- 既に登記された一棟の建物の名称を申請情報の内容とすれば、一棟の建物の構造・床面積は要しない(令3条8号ヘのかっこ書。表題登記は除く)
この項目の肢(1)
- H25-16-イ✕区分建物について、当該区分建物が属する一棟の建物の構造の変更の登記を申請する場合には、既に登記された一棟の建物の名称を申請情報の内容とするときでも、変更前の一棟の建物の構造及び床面積を申請情報の内容としなければならない。→ 一棟の建物の名称を申請情報の内容とする場合は、一棟の建物の構造及び床面積を要しない。
根拠
不動産登記法第51条建物の表題部の変更の登記
5項建物が区分建物である場合において、第四十四条第一項第一号(区分建物である建物に係るものに限る。)又は第七号から第九号までに掲げる登記事項(同号に掲げる登記事項にあっては、法務省令で定めるものに限る。次項及び第五十三条第二項において同じ。)に関する変更の登記は、当該登記に係る区分建物と同じ一棟の建物に属する他の区分建物についてされた変更の登記としての効力を有する。
6項前項の場合において、同項に規定する登記事項に関する変更の登記がされたときは、登記官は、職権で、当該一棟の建物に属する他の区分建物について、当該登記事項に関する変更の登記をしなければならない。
不動産登記法第53条建物の表題部の更正の登記
2項第五十一条第五項及び第六項の規定は、建物が区分建物である場合における同条第五項に規定する登記事項に関する表題部の更正の登記について準用する。