法定相続情報証明制度
相続人(又はその代理人)が戸籍等と法定相続情報一覧図を登記所に提出して保管を申し出ると、登記官が一覧図に認証文を付した写しを交付する制度(規則247条)。
- 写しは相続を証する情報として表示に関する登記の申請に使え、番号の提供で写しに代えられる
- 申出先は被相続人の本籍地・最後の住所地・申出人の住所地・被相続人名義の不動産の所在地を管轄する登記所
この項目で問われること
申出(誰が、どこに、代理人の範囲)、一覧図の記載(被相続人は氏名・生年月日・最後の住所・死亡の年月日。相続人は氏名・生年月日・続柄で住所は任意。本籍地は入らない)、再交付(保管の申出をした者だけ、保存されている間)、戸籍等は返却、被相続人が登記名義人であることは要件でない。写しの使い方は何を添付するかの項目。
法定相続情報一覧図何を添付するか
- 一覧図は登記官が戸籍を確認して認証したもので、廃除の戸籍を重ねて出す必要はない
- 番号の提供で写しに代えられ、住所入りなら住所を証する情報にもなる
この項目の肢(4)
- R2-5-エ◯被相続人Aの妻Bが相続人から廃除されたため、Aの子Cのみが相続権を有する場合において、Cが、所有権の登記名義人がAである土地の分筆の登記を申請するに当たり、法定相続情報一覧図の写しを提供したときは、Bが廃除された旨の記載がされていることを証する戸籍の全部事項証明書の提供を省略することができる。→ 一覧図は登記官が戸籍を確認して認証したもの。廃除の戸籍を重ねて出す必要はない。
- R7-18-オ◯土地の表示に関する登記を申請する場合において、相続があったことを証する情報として当該相続に係る法定相続情報一覧図を識別するための法定相続情報番号を提供するときは、法定相続情報一覧図の写しを提供することを要しない。→ 番号の提供で、写しの提供に代えられる。
- R1-15-オ◯表題登記がされていない建物を相続したAが、Aを所有者とする建物の表題登記を申請する場合には、所有権を有することを証する情報及び住所を証する情報として、Aの住所が記載されている法定相続情報一覧図の写しを提供することができる。→ 住所が記載された法定相続情報一覧図の写しは、所有権と住所の両方を証する。
- R6-4-イ✕表題登記がない甲土地を所有するAが死亡し、その相続人がBである場合において、Bの住所が記載されている法定相続情報一覧図の写しを提供して、Bを表題部所有者とする甲土地の表題登記を申請するときであっても、Bの住所を証する情報を提供しなければならない。→ 相続人の住所が記載された一覧図の写しなら、住所を証する情報に代えられる。
相続人である旨の申請情報申請情報と記録のしかた
- 相続人が申請するときは相続人である旨を申請情報の内容とする(令3条10号)
- 法定相続情報一覧図の写しを添付しても、これを省くことはできない
この項目の肢(2)
- H30-4-ウ✕表題部所有者の相続人が土地の分筆の登記を申請する場合において、その相続に関して法定相続情報一覧図の写しを添付情報として提供するときは、当該登記の申請人は、その表題部所有者の相続人である旨を申請情報の内容とする必要はない。→ 相続人である旨は、申請情報の内容とする。
- R6-8-ウ✕甲土地の所有権の登記名義人であるAが死亡し、その唯一の相続人であるBが甲土地の分筆の登記を申請する場合において、その相続に関して法定相続情報一覧図の写しを添付情報として提供したときは、Bは、Aの相続人である旨を申請情報の内容とすることを要しない。→ 相続人である旨は令3条10号の申請情報。一覧図の写しでは代えられない。
申出と一覧図手続と制度
- 申出先は四つ
- 被相続人の本籍地
- 被相続人の最後の住所地
- 申出人の住所地
- 被相続人を登記名義人とする不動産の所在地を管轄する登記所
- 被相続人が登記名義人であることは制度を使う要件ではない(不動産の所在地で申し出るときだけ被相続人名義の不動産であること)
- 代理人
委任による代理人は申出人の親族か戸籍法10条の2第3項の者(弁護士、司法書士、土地家屋調査士など)に限られ、資格を示す書面が要る - 一覧図の記載
被相続人は氏名・生年月日・最後の住所・死亡の年月日(本籍地は入らない)- 相続人は氏名・生年月日・続柄で、住所は任意
- 提出した戸籍等は返却される
- 再交付の申出は保管の申出をした者に限り、一覧図が保存されている間(5年)できる
この項目の肢(10)
- R5-19-ア✕委任を受けた土地家屋調査士が、法定相続情報一覧図の写しの交付の申出をする場合には、代理人の権限を証する書面として、委任状以外の書面を添付する必要はない。→ 委任による代理人は、申出人の親族か戸籍法10条の2第3項の者に限られる。資格を示す書面が要る。
- R5-19-イ◯法定相続情報一覧図の保管の申出は、申出人の住所地を管轄する登記所に申出をすることができる。→ 申出先は四つ。申出人の住所地を管轄する登記所も入る。
- R5-19-ウ✕法定相続情報一覧図の保管の申出をする際に申出書に添付する法定相続情報一覧図には、相続開始の時における同順位の相続人の住所を記載しなければならない。→ 一覧図に載せるのは氏名・生年月日・続柄。住所は任意。
- R5-19-エ✕法定相続情報一覧図の保管の申出をするには、被相続人が不動産の表題部所有者又は所有権の登記名義人として登記されていることを要する。→ 被相続人が登記名義人であることは要件ではない。
- R5-19-オ◯法定相続情報一覧図の写しの再交付の申出は、当該法定相続情報一覧図の保管の申出をした申出人のみがすることができる。→ 再交付の申出は、保管の申出をした者に限る。
- R7-18-ア✕法定相続情報一覧図の保管の申出を行う場合には、申出人が提出すべき法定相続情報一覧図には被相続人の本籍地の記載を要する。→ 一覧図に書くのは氏名・生年月日・最後の住所・死亡の年月日。本籍地は入らない。
- R7-18-イ◯法定相続情報一覧図の写しの再交付の申出は、当該法定相続情報一覧図の保存期間が満了するまで行うことができる。→ 再交付は、一覧図が保存されている間できる。
- R7-18-ウ✕法定相続情報一覧図の保管の申出の際に添付書面として提出された相続人の戸籍の全部事項証明書は、返却されない。→ 戸籍等は返却される。
- R7-18-エ✕法定相続情報一覧図の保管の申出は、申出人を所有権の登記名義人とする不動産の所在地を管轄する登記所にすることができる。→ 不動産の所在地で申出できるのは、被相続人を名義人とする不動産。
- R4-4-イ✕法定相続情報一覧図つづり込み帳の保存期間は、作成の年の翌年から30年間である。→ 法定相続情報一覧図つづり込み帳は5年。
根拠
不動産登記規則第247条法定相続情報一覧図
表題部所有者、登記名義人又はその他の者について相続が開始した場合において、当該相続に起因する登記その他の手続のために必要があるときは、その相続人(第三項第二号に掲げる書面の記載により確認することができる者に限る。以下本条において同じ。)又は当該相続人の地位を相続により承継した者は、被相続人の本籍地若しくは最後の住所地、申出人の住所地又は被相続人を表題部所有者若しくは所有権の登記名義人とする不動産の所在地を管轄する登記所の登記官に対し、法定相続情報(次の各号に掲げる情報をいう。以下同じ。)を記載した書面(以下「法定相続情報一覧図」という。)の保管及び法定相続情報一覧図の写しの交付の申出をすることができる。
1項1号被相続人の氏名、生年月日、最後の住所及び死亡の年月日
1項2号相続開始の時における同順位の相続人の氏名、生年月日及び被相続人との続柄
2項1号申出人の氏名、住所、連絡先及び被相続人との続柄
2項2号代理人(申出人の法定代理人又はその委任による代理人にあってはその親族若しくは戸籍法(昭和二十二年法律第二百二十四号)第十条の二第三項に掲げる者に限る。以下本条において同じ。)によって申出をするときは、当該代理人の氏名又は名称、住所及び連絡先並びに代理人が法人であるときはその代表者の氏名
2項3号利用目的
2項4号交付を求める通数
2項5号被相続人を表題部所有者又は所有権の登記名義人とする不動産があるときは、不動産所在事項又は不動産番号
2項6号申出の年月日
2項7号送付の方法により法定相続情報一覧図の写しの交付及び第六項の規定による書面の返却を求めるときは、その旨
3項1号法定相続情報一覧図(第一項各号に掲げる情報及び作成の年月日を記載し、申出人が記名するとともに、その作成をした申出人又はその代理人が記名したものに限る。)
3項2号被相続人(代襲相続がある場合には、被代襲者を含む。)の出生時からの戸籍及び除かれた戸籍の謄本又は全部事項証明書
3項3号被相続人の最後の住所を証する書面
3項4号第一項第二号の相続人の戸籍の謄本、抄本又は記載事項証明書
3項5号申出人が相続人の地位を相続により承継した者であるときは、これを証する書面
3項6号申出書に記載されている申出人の氏名及び住所と同一の氏名及び住所が記載されている市町村長その他の公務員が職務上作成した証明書(当該申出人が原本と相違がない旨を記載した謄本を含む。)
3項7号代理人によって第一項の申出をするときは、当該代理人の権限を証する書面
4項前項第一号の法定相続情報一覧図に相続人の住所を記載したときは、第二項の申出書には、その住所を証する書面を添付しなければならない。
5項登記官は、第三項第二号から第四号までに掲げる書面によって法定相続情報の内容を確認し、かつ、その内容と法定相続情報一覧図に記載された法定相続情報の内容とが合致していることを確認したときは、法定相続情報一覧図の写しを交付するものとする。この場合には、申出に係る登記所に保管された法定相続情報一覧図の写しである旨の認証文を付した上で、作成の年月日及び職氏名を記載し、職印を押印するものとする。
6項登記官は、法定相続情報一覧図の写しを交付するときは、第三項第二号から第五号まで及び第四項に規定する書面を返却するものとする。
7項前各項の規定(第三項第一号から第五号まで及び第四項を除く。)は、第一項の申出をした者がその申出に係る登記所の登記官に対し法定相続情報一覧図の写しの再交付の申出をする場合について準用する。