合体による登記等
二以上の建物が増築などの工事で物理的に一個の建物になったときにする登記。
- 合体後の建物の表題登記と、合体前の建物の表題部の登記の抹消をまとめて「合体による登記等」と呼ぶ(法49条1項)
- 合体の日から1か月以内に申請する義務がある
- 合体前の建物に所有権の登記があるものと無いものがあるときは、所有権の登記も併せて申請する
- 合体前の建物にあった所有権に関する登記(所有権の登記そのものを除く。仮登記や差押えなど)と先取特権・質権・抵当権の登記が存続登記で、権利者の承諾があれば合体後の建物の持分の上に同一の登記が移記される
- 所有権の登記は甲区に記録し直す
この項目で問われること
合体による登記等になるか(主である建物と附属建物がくっついても合体ではない、いずれも表題登記がない建物なら表題登記、区分建物の隔壁除去は合体)、申請人と義務(法49条1項各号の組合せ)、添付情報(所有権を証する情報、持分の割合を証する情報、承諾を証する情報、登記識別情報)、存続登記の範囲(所有権に関する登記と担保権の登記だけ。賃借権は入らない)。
合体になる・ならない
| 場面 | 登記 |
|---|---|
| 別々に登記された二棟が工事で一個になった | 合体による登記等 |
| 区分建物の隔壁を取り壊して区分建物の要件を欠いた | 合体による登記等 |
| 主である建物と附属建物がつながった | もともと一個の建物。床面積の変更の登記(合体ではない) |
| いずれも表題登記がない建物が合体した | 合体後の建物の表題登記(合体による登記等ではない) |
| 一個の建物が二つに分かれた(分棟) | 表題部の変更の登記(表題部の抹消と新たな表題登記ではない) |
存続登記
合体前の建物にあった所有権の登記以外の所有権に関する登記と先取特権・質権・抵当権の登記が存続登記(令別表の合体の項)。
- 持分の上に同一の登記をするには権利者の承諾を証する情報を添え、承諾があれば合体後の建物の持分の上に移記される(規則120条)
- 賃借権の登記は存続登記に当たらず、合体後の登記記録に移記されない
- 存続登記の中身がそろっている(各建物の登記が同一)ときは、持分を申請情報にしなくてよい
存続登記と合体の可否できるか、できないか
- 存続登記は所有権の登記以外の所有権に関する登記と担保権(先取特権・質権・抵当権)の登記に限られる
- 賃借権は入らず、申請情報の内容にする対象でもない
- 合体前の建物に担保権の登記があっても合体による登記等はでき、その登記は合体後の建物の持分の上に移記される
- 所有権の登記がある建物どうしの合体も申請できる(法49条1項5号)
- 合体前後とも敷地権付き区分建物で、割合の合算がそのまま合体後の割合になる場合は、規約を証する情報の要る場面から除かれている
この項目の肢(6)
- H18-18-5✕合体前のいずれの建物にも同一の賃借権の設定の登記がされている場合には、合体後の建物につき存続すべきものの表示として、当該賃借権の表示を申請情報の内容としなければならない。→ 存続登記は所有権に関する登記と担保権の登記に限られる。賃借権は入らない。
- H19-6-エ✕抵当権の登記のある建物と抵当権の登記のない建物とについては、建物の合体による登記等を申請することはできない。→ 合体前の建物に担保権の登記があっても合体による登記等はでき、その登記は合体後の建物の持分の上に移記される。
- H26-17-ア✕賃借権の登記がある甲建物と所有権の登記のみがある乙建物について合体による登記等を申請する場合において、甲建物に設定された賃借権が合体後の建物に存続するときは、その旨を申請情報の内容としなければならない。→ 賃借権は存続登記に当たらない。申請情報の内容にする対象ではない。
- H27-15-ウ◯いずれも敷地権付き区分建物である甲区分建物と乙区分建物とを合体し、合体後の建物も敷地権付き区分建物となる場合において、合体前の甲区分建物と乙区分建物のそれぞれの敷地権の割合を合算したものが、合体後の建物の敷地権の割合となるときは、敷地権の割合に係る規約を設定したことを証する情報を提供することを要しない。→ 合体前後で敷地権付き区分建物であり、割合の合算がそのまま合体後の割合となる場合は除かれている。
- R2-16-エ✕合体前の各建物に同一の賃借権の設定の登記がされている場合、合体後の建物に存続することとなるものとして、当該賃借権の表示を申請情報の内容としなければならない。→ 存続登記は所有権に関する登記と先取特権・質権・抵当権。賃借権は入らない。
- R4-15-ウ✕一棟の建物にいずれも所有権の登記がある区分建物である甲建物及び乙建物が属する場合において、甲建物及び乙建物の隔壁を除去して1個の区分建物でない建物としたときは、甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人は、合体による登記等を申請することはできない。→ 所有権の登記がある建物どうしの合体は49条1項5号。申請できる。
合体による登記等になるかどの登記によるか
- 別々に登記されていた建物が一個になれば合体による登記等(合体後の表題登記と合体前の表題部の抹消。滅失の登記ではない)
- 区分建物が隔壁の取壊しで区分建物の要件を欠いたときも合体
- 主である建物と附属建物はもともと一個の建物なので、くっついても合体ではなく床面積の変更の登記
- 附属建物との合体で乙建物の登記記録が抹消されることもない
- 合体前の建物がいずれも表題登記がない建物なら、合体後の建物の表題登記をする
- 合体前の登記はしない
- 分棟は表題部の変更の登記であって、表題部の抹消と新たな表題登記によるものではない
- 表題部所有者・登記名義人の住所が変わっていても、変更を証する情報を添えれば住所の変更の登記を先にしなくてよい
この項目の肢(8)
- H19-6-ア✕相接続する甲・乙2個の区分建物の隔壁を除去する工事を行って1個の区分建物とした場合には、甲・乙の各区分建物の滅失の登記と合体後の建物の表題登記とを申請しなければならない。→ 合体の場合にすべきは合体後の建物の表題登記と合体前の建物の表題部の登記の抹消であって、滅失の登記ではない。
- H19-6-ウ◯増築により主たる建物とその附属建物とが合体した場合には、建物の床面積の増加による表題部の登記事項に関する変更の登記を申請しなければならない。→ 主たる建物と附属建物の合体は、床面積の変更の登記として処理する。
- H23-18-ア✕表題登記がある建物の主である建物とその附属建物が合体した場合には、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 主である建物と附属建物はもともと一個の建物。合体による登記等にはならない。
- H23-18-オ◯合体前の建物がいずれも表題登記がない建物であるときは、合体後の建物については、合体による表題登記の申請ではなく、新築による建物の表題登記を申請しなければならない。→ 合体前の建物がいずれも表題登記がない建物であるときは、合体による登記等ではなく表題登記による。
- H28-15-オ✕主たる建物とその附属建物が合体した場合は、合体による登記等を申請しなければならない。→ 主たる建物と附属建物の合体は、合体による登記等ではない。
- R1-13-オ✕Aが表題部所有者である甲建物と、Aが表題部所有者である乙建物の附属建物として登記されている丙建物とが、増改築工事により一個の建物となった場合には、甲建物と丙建物が一個の建物となった日から1月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記並びに合体前の甲建物及び乙建物についての表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 附属建物との合体では、乙建物の登記記録は抹消されない。
- R5-16-ア✕いずれも表題登記がない甲建物及び乙建物が合体して1個の建物となった場合において、合体による登記等を申請するときは、当該申請と併せて合体前の甲建物及び乙建物の表題登記の申請をしなければならない。→ いずれも表題登記がないなら、合体後の建物について表題登記をする。合体前の登記はしない。
- R5-16-オ◯合体前の建物に記録されている所有権の登記名義人の住所が現在の住所と異なる場合には、当該所有権の登記名義人の住所の変更の登記を申請することなく、当該建物について合体による登記等を申請することができる。→ 先に住所の変更の登記をしなくても、合体による登記等を申請できる。
合体による登記等誰が申請できるか
- 申請人は合体前の建物の表題部所有者・所有権の登記名義人・所有者の組合せで法49条1項が定める
- 所有者が異なるときはいずれかの者から申請できる
- 共有者・相続人の一人から申請できる(保存行為)
- 合体後に登記名義人となった者は法49条4項により申請する
この項目の肢(8)
- H18-18-1◯合体前の建物の所有権の登記名義人が既に死亡している場合でも、相続人のうちの1人は、被相続人名義のまま、合体による登記等を申請することができる。→ 合体による登記等の申請は保存行為として共有者の1人からすることができ、相続人は被相続人名義のまま申請できる。
- H21-18-イ✕所有権の登記名義人が異なる数個の建物を合体した場合の合体による登記等の申請は、合体前の建物の所有権の登記名義人全員が共同してしなければならない。→ 合体による登記等は、所有権の登記名義人の一人から申請することができる。
- H24-13-オ◯Aが表題部所有者である甲建物とBが所有者である表題登記がない乙建物が改築工事により1個の建物となった場合には、A又はBは、甲建物と乙建物が1個の建物となった日から1か月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 表題登記がある建物と表題登記がない建物が合体したときは、その表題部所有者又は所有者が合体による登記等を申請する。
- H25-7-イ◯第1欄: 甲建物及び乙建物の所有権の登記名義人であるCが死亡し、A及びBが共同相続した場合において、その後に甲建物と乙建物が合体して1個の丙建物となったとき。 第2欄: 丙建物の表題登記並びに甲建物及び乙建物の表題登記の抹消の登記→ 合体による登記等は、相続人の一人から申請できる。
- H28-15-ウ◯Aが所有者である表題登記がない甲建物とBが表題部所有者である乙建物が合体した場合において、合体による登記等の申請は、A又はBが単独で申請することができる。→ 合体前の建物の所有者が異なるときは、そのいずれかの者から申請できる。
- R4-15-イ◯A及びBが共有する表題登記がない甲建物と、C及びDが表題部所有者である表題登記のみがある乙建物と、E及びFが所有権の登記名義人である所有権の登記がある丙建物が合体して1個の建物となった場合には、Aは、単独で、合体による登記等を申請することができる。→ 所有者が異なるときは、そのいずれかの者から申請できる。
- R5-16-ウ◯Aが所有権の登記名義人である甲建物及び乙建物が合体して丙建物となった後に、Aが死亡し、その相続人がB及びCである場合には、Bは、単独で、合体による登記等を申請することができる。→ 相続人の一人から申請できる。保存行為である。
- R7-14-ア◯表題登記のみがされた2個の建物を買い受けた者が、その両建物を合体して1個の建物とした後に、合体前の各建物の所有権の登記名義人となった場合には、その者は、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請することができる。→ 合体後に登記名義人となった者は、49条4項により申請する。
合体による登記等いつまでに申請しなければならないか
- 二以上の建物が合体して一個になったときは、合体の日から1か月以内に合体による登記等を申請しなければならない(法49条1項)
- 義務者は合体前の建物の表題部所有者・登記名義人・所有者の組合せで同項各号が定める
- 合体前の建物がいずれも表題登記がない建物なら、合体による登記等ではなく表題登記で、47条が準用され合体時の所有者が1か月以内
- 合体の後に持分を取得した者は取得の日から1か月(3項。1項1号・2号・6号の、表題登記がない建物が絡む場合)、合体後に表題部所有者・登記名義人になった者はその更正の登記・所有権の登記の日から1か月(4項)
この項目の肢(9)
- H18-18-4◯2以上の建物が合体して1個の建物となったときは、合体前の建物の一方が工場財団の組成物件となっている場合でも、合体による登記等を申請しなければならない。→ 2以上の建物が合体して1個の建物となったときは、合体の日から1月以内に合体による登記等を申請しなければならない。
- H19-6-イ◯2個以上の建物が合体して1個の建物となった場合において、合体前の建物がいずれも表題登記のない建物であるときは、当該合体後の建物についての合体時の所有者は、当該合体の日から1月以内に、当該建物の表題登記を申請しなければならない。→ 合体前の建物がいずれも表題登記がない建物であるときは、47条が準用され、合体時の所有者が1月以内に表題登記を申請しなければならない。
- H19-6-オ◯2個の建物が合体して1個の建物になった場合において、その双方が表題登記がある建物であるときは、合体前の建物の表題部所有者は、当該合体の日から1月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 合体前の建物がいずれも表題登記がある建物であるときは、その表題部所有者が合体の日から1月以内に合体による登記等を申請しなければならない。
- H21-18-ア◯一棟の建物を区分した数個の建物が隔壁部分の取壊しの工事をしたことによって区分建物の要件を欠くこととなった場合には、合体による登記等を申請しなければならない。→ 二以上の建物が合体して一個の建物となったときは、合体による登記等を申請しなければならない。
- H23-18-イ◯表題登記がない建物と表題登記がある建物のみが合体して1個の建物となった後に、当該合体前の表題登記がない建物の所有者から当該合体後の建物について合体前の表題登記がない建物の所有権に相当する持分を所得した者は、当該持分所得の日から1か月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 合体後に表題登記がない建物の所有権に相当する持分を取得した者は、取得の日から1か月以内に合体による登記等を申請しなければならない。
- H23-18-エ◯表題登記のみがある建物が合体して1個の建物となった後に、合体前の建物の表題部所有者に誤りがあり、更正の登記によって表題部所有者となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記があった日から1か月以内に、合体後の建物について建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 合体後に更正の登記によって表題部所有者となった者は、その更正の登記があった日から1か月以内に申請しなければならない。
- H28-15-ア◯表題登記がない甲建物と所有権の登記がある乙建物が合体した後に合体前の乙建物の所有権の登記名義人となった者は、その者に係る所有権の登記があった日から1か月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。→ 合体の後に名義人となった者は、自分の登記があった日から1か月以内に申請する。
- H29-15-ウ◯いずれも表題登記があるが所有権の登記がない二以上の建物が合体して1個の建物となった場合には、当該建物の表題部所有者は、当該合体の日から1月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消を申請しなければならない。→ 表題登記がある建物どうしの合体は、表題部所有者が1月以内に申請する。
- R4-15-ア◯表題登記のみがある甲建物と所有権の登記がある乙建物が合体して一個の建物となった後に、表題部所有者の更正の登記により甲建物の表題部所有者となった者は、当該登記から1か月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。→ 後から表題部所有者になった者は、その登記があった日から1か月以内。
合体による登記等まとめて申請できるか
- 合体前の建物に所有権の登記があるものと無いものがあるときは、所有権の登記を併せて申請する(法49条1項後段)
- どちらにも所有権の登記があるなら併せない
- 建物の分割と合体による登記等を一の申請情報にする定めはない
この項目の肢(2)
- R2-16-ウ✕いずれも所有権の登記がある二個の建物が合体した場合には、当該合体後の建物についての建物の表題登記及び当該合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消と併せて、当該合体後の建物についての所有権の登記を申請しなければならない。→ 所有権の登記がある建物どうしなら、所有権の登記を併せて申請しない。
- R4-15-エ✕表題登記がない甲建物と所有権の登記がある乙建物が合体して一個の建物となった場合における合体による登記等の申請と表題登記がない甲建物の所有者を合体後の建物の登記名義人とする所有権の登記の申請は、併せてすることを要しない。→ 49条1項後段が、所有権の登記を併せて申請することを求めている。
合体による登記等何を添付するか
- 合体後の建物図面・各階平面図、表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報(全員分ではない)、住所を証する情報、持分の割合を証する情報
- 所有者全員が申請人となって印鑑証明書を出すなら申請情報が持分を証する情報を兼ねる
- 検査済証は新築時のもので合体後の所有権を証さない
- 承諾を証する情報
- 合体後の建物に存続しない権利の登記名義人
- 持分の上に存続登記と同じ登記をするときの権利者
- 抵当証券があるときは所持人・裏書人(抵当証券も添付)
- 承諾書は原本還付できず、調査士報告方式の対象外
- 所有権の登記がある建物同士なら登記識別情報
- 登記名義人が同一ならいずれか一個で足りる
- 合体前がいずれも所有権の登記がない建物なら添付情報は図面と所有権・住所を証する情報で足りる
- 敷地権の登記がない合体なら敷地権の証明は要らない
- 割合を合算したものが合体後の割合になるなら規約を証する情報も要らない
- 表題部所有者の氏名・住所が変わっていれば変更を証する情報で足りる
- 所有権の登記名義人が申請する合体は登記識別情報の通知を受けるので、署名では押印を省略できず印鑑証明書も要る
- 図面はスキャンの対象外
この項目の肢(18)
- H17-10-ウ◯いずれも所有権の登記がない2以上の区分建物でない建物について合体による登記等の申請をするときは、建物図面、各階平面図、表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報及び表題部所有者となる者の住所を証する情報を申請情報と併せて提供しなければならない。→ いずれも所有権の登記がない区分建物でない建物の合体では、添付情報はイからニまでで足りる。
- H18-11-オ◯未登記の建物と所有権の登記がある建物とが合体した場合にする合体による登記等を申請するときは、添付情報として、表題部所有者となる者が合体後の建物の所有権を有することを証する情報を提供しなければならない。→ 合体による登記等では、表題部所有者となる者が所有権を有することを証する情報を提供する。
- H18-18-2◯合体前の建物の所有権の登記名義人の住所に変更があった場合でも、変更があったことを証する情報を添付情報として提供することにより、所有権の登記名義人の住所についての変更の登記をすることなく、合体による登記等を申請することができる。→ 変更を証する情報を提供すれば、名変登記は省略できる。
- H20-15-イ◯合体前の各建物の所有者が、合体後の建物について有する持分の割合を定めることが必要となる場合において、合体前の各建物の所有者の全員が申請人であって、申請情報と併せて印鑑証明書を提供したときは、申請情報とは別に持分の割合を証する情報を提供することを要しない。→ 所有者全員が申請人なら、申請書が持分の割合を証する書面を兼ねる。
- H20-15-ウ✕所有権の登記がある建物の合体による登記等の申請には、合体前の所有権の登記名義人の異同にかかわらず、合体前のすべての建物についての所有権の登記名義人の登記識別情報を提供しなければならない。→ 名義人が同一なら、識別情報はいずれか1個で足りる。
- H21-18-ウ◯合体前の建物が区分建物であり、合体後の建物も区分建物である場合において、その所有者が当該合体後の区分建物が属する一棟の建物の所在する土地の所有権の登記名義人であったにもかかわらず、合体前の区分建物のいずれについても敷地権の登記がないときは、合体による登記等の申請をするに当たって、所有権が敷地権でないことを証する情報の添付は要しない。→ 敷地権の登記がない合体なら、その証明は要らない。
- H23-18-ウ✕所有権の登記がある建物と表題登記がない建物が合体して1個の建物となった後に、合体による建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消並びに当該表題登記がない建物の所有者を当該合体後の建物の登記名義人とする所有権の登記の申請を合体前の所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人が申請する場合には、合体後の建物についての当該申請人の所有権を証する情報を提供しなければならない。→ 所有権を証するのは、表題部所有者となる者の分だけ。
- H25-14-ウ◯登記名義人が同一である所有権の登記がある2個の建物の合体による登記の申請においては、当該合体に係る建物のうちいずれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。→ 登記名義人が同一である建物の合体では、いずれか一個の建物の登記識別情報を提供すれば足りる。
- H26-17-ウ◯合体前の各建物の所有者が異なっており、合体前の各建物の所有者が合体後の建物について有することとなる持分の割合を定めなければならない場合において、合体前の各建物の所有者全員が申請人となり、その印鑑に関する証明書の提供があるときは、その合体による登記等の申請情報をもって、当該持分の割合を証する情報を兼ねることができる。→ 所有者全員が申請人なら、申請情報が持分の割合を証する情報を兼ねる。
- H26-17-オ◯合体前の建物の所有権の登記名義人の住所に変更があった場合でも、変更があったことを証する情報を添付情報として提供すれば当該所有権の登記名義人の住所の変更の登記をすることなく、合体による登記等を申請することができる。→ 変更を証する情報を提供すれば、名変登記は省略できる。
- H27-4-ア✕所有権の登記名義人が合体による登記等を書面により申請する場合において、申請書に申請人の署名があるときは、申請人は申請書に押印することを要しない。→ 合体による登記等では申請人が登記識別情報の通知を受けるので、署名だけでは押印を省略できない。
- H29-9-エ✕所有権の登記がある建物について建物の合体による登記等を申請する際に提供した登記識別情報を記載した書面は、原本の還付を請求することができる。→ 登記識別情報を記載した書面は、登記完了時に廃棄される。
- R2-14-オ✕いずれも敷地権付き区分建物である甲区分建物と乙区分建物を合体し、合体後の建物も敷地権付き区分建物になる場合において、合体前の甲区分建物と乙区分建物のそれぞれの敷地権の割合を合算したものが合体後の建物の敷地権の割合となるときであっても、添付情報として、敷地権の割合に係る規約を設定したことを証する情報を提供しなければならない。→ 割合を合算したものが合体後の割合になるなら、規約を証する情報は要らない。
- R2-16-イ◯合体前の各建物の所有者全員について合体後の建物について有する持分の割合を定める必要がある場合において、当該所有者全員が、書面申請の方法により、建物の合体による登記等を申請する際に、申請情報と併せてその印鑑に関する証明書を提供したときは、当該申請情報をもって、当該持分の割合を証する情報を兼ねることができる。→ 全員が申請人となり印鑑証明書を出すなら、申請情報が持分を証する情報を兼ねる。
- R2-16-オ◯登記名義人が同一である所有権の登記がある建物の合体による登記等を申請する場合には、当該合体に係る建物のうちいずれか1個の建物の所有権の登記名義人の登記識別情報を提供すれば足りる。→ 登記名義人が同一なら、いずれか一個の建物の登記識別情報で足りる。
- R3-5-イ◯隣り合って所在するAが所有権の登記名義人である甲区分建物とBが所有権の登記名義人である乙区分建物について、これらの間の隔壁を除去して甲区分建物と乙区分建物が1個の丙区分建物となったことによる登記の申請をAが単独でする場合には、A及びBが丙区分建物について有することとなる持分の割合を証する情報を提供することを要する。→ AとBの持分の割合を証する情報が要る。
- R3-5-エ✕所有権の登記がある区分建物でない甲建物と所有権の登記はないが表題登記がある区分建物でない乙建物とが増築工事により合体して1個の区分建物でない建物となった場合において、合体による建物の表題登記及び合体前の建物についての表題部の登記の抹消並びに所有権の保存の登記の申請をするときは、乙建物の新築時の建築基準法第7条の検査済証を当該申請情報と併せて提供すべき所有権を証する情報とすることができる。→ 検査済証は新築時のもの。合体後の建物の所有権を証するものではない。
- R5-14-オ✕いいえ。登記記録から所有権者の住所が明らかなので、住所を証する情報は必要ありません。→ 合体による登記等の添付情報にも、住所を証する情報が挙がっている。
合体による登記等権利者の承諾は要るか
- 合体後の建物に存続しない権利については、その登記名義人の承諾を証する情報を提供する
- 合体後の建物の持分の上に存続登記と同一の登記をするときは、その権利の登記名義人の承諾を証する情報が要る(令別表の合体の項)
- 存続する抵当権に抵当証券が発行されているときは、所持人・裏書人の承諾を証する情報と当該抵当証券も提供する
- 承諾書はその申請のためにのみ作られた書面なので原本還付できず、調査士報告方式の対象外
この項目の肢(5)
- H18-18-3◯合体後の建物の持分の上に存続する抵当権の登記について抵当証券の所持人又は裏書人があるときは、添付情報として、合体後の建物の持分を定めることについてその者が承諾したことを証する情報又はその者に対抗することができる裁判があったことを証する情報及び当該抵当証券を提供しなければならない。→ 存続する抵当権に抵当証券が発行されているときは、所持人・裏書人の承諾を証する情報と当該抵当証券を提供する。
- H20-15-エ◯合体による登記等の申請において、合体前の建物に登記されている抵当権が合体後の建物に存続するものとしての記載のないものがあるときは、当該抵当権の登記名義人が当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報又は当該抵当権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 合体後の建物に存続しない抵当権については、その登記名義人の承諾を証する情報を提供する。
- H20-15-オ◯所有権の登記名義人を異にする建物を合体した場合の合体による登記等の申請において、合体前の一部の建物にされた抵当権の登記で合体後の建物に存続することとなるものがあるときは、合体後の所有者の持分について当該抵当権者が当該抵当権の存続登記と同一の登記をすることを承諾したことを証する情報又は当該抵当権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 合体後の建物の持分について存続登記と同一の登記をするときは、その権利の登記名義人の承諾を証する情報が必要である。
- H21-18-オ✕合体前の一方の建物に抵当証券が発行されている抵当権の登記があり、かつ、合体後の建物の持分について当該抵当権に係る権利が存続する場合において、合体による登記等を申請するときは、当該抵当権に関する添付情報としては当該抵当権の登記名義人が合体後の建物の持分についてする当該抵当権の登記と同一の登記をすることを承諾したことを証する当該抵当権の登記名義人が作成した情報又は当該抵当権の登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報を添付情報として提供すれば足りる。→ 抵当証券が発行されているときは、所持人・裏書人の承諾を証する情報と当該抵当証券も要る。
- R2-16-ア◯所有権の登記名義人が異なる数個の建物を合体したことによる合体による登記等を申請する場合において、合体前の一部の建物にされた抵当権の登記で合体後の建物に存続することとなるものがあるときは、当該抵当権の登記名義人が合体後の建物の持分について存続登記と同一の登記をすることを承諾したことを証する情報又は抵当権者に対抗することができる裁判があったことを証する情報を提供しなければならない。→ 存続登記と同じ登記を持分の上にするには、その権利者の承諾が要る。
合体の登記原因登記原因と日付
- いずれも表題登記がない建物の合体は合体による登記等ではなく表題登記なので、原因は「新築」等になる
この項目の肢(1)
- R4-15-オ✕いずれも表題登記がない甲建物及び乙建物が合体して一個の建物となった場合において、当該建物について表題登記をするときは、登記原因及びその日付は「年月日合体」と記録される。→ いずれも表題登記がないなら、合体による登記等ではなく表題登記。原因は「新築」等になる。
合体の申請情報と記録申請情報と記録のしかた
- 存続登記の中身がそろっているときは持分を申請情報としなくてよい
- 合体前の建物の賃借権の登記は合体後の登記記録に移記しない
この項目の肢(2)
- H28-15-イ◯所有権の登記名義人が同一である建物が合体し、合体前の各建物につき存していた抵当権の登記が合体後の建物に存続すべきものである場合において、当該抵当権の登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号、登記原因及びその日付並びに登記名義人がいずれも同一であるときは、合体前の各建物の所有権の登記名義人が同一でないとみなした場合の持分を合体による登記等の申請情報の内容とすることを要しない。→ 存続登記の中身がそろっているときは、持分を申請情報としなくてよい。
- H28-15-エ✕表題登記がある甲建物と所有権の登記がある乙建物が合体し、合体による登記等の申請がされた場合において、合体前の乙建物に賃借権の登記がされているときは、当該賃借権の登記を合体後の建物の登記記録の権利部の相当区に移記しなければならない。→ 合体前の建物の賃借権の登記は、合体後の登記記録に移記しない。
根拠
不動産登記法第49条合体による登記等の申請
二以上の建物が合体して一個の建物となった場合において、次の各号に掲げるときは、それぞれ当該各号に定める者は、当該合体の日から一月以内に、合体後の建物についての建物の表題登記及び合体前の建物についての建物の表題部の登記の抹消(以下「合体による登記等」と総称する。)を申請しなければならない。この場合において、第二号に掲げる場合にあっては当該表題登記がない建物の所有者、第四号に掲げる場合にあっては当該表題登記がある建物(所有権の登記がある建物を除く。以下この条において同じ。)の表題部所有者、第六号に掲げる場合にあっては当該表題登記がない建物の所有者及び当該表題登記がある建物の表題部所有者をそれぞれ当該合体後の建物の登記名義人とする所有権の登記を併せて申請しなければならない。
1項1号合体前の二以上の建物が表題登記がない建物及び表題登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がない建物の所有者又は当該表題登記がある建物の表題部所有者
1項2号合体前の二以上の建物が表題登記がない建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がない建物の所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
1項3号合体前の二以上の建物がいずれも表題登記がある建物であるとき。当該建物の表題部所有者
1項4号合体前の二以上の建物が表題登記がある建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がある建物の表題部所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
1項5号合体前の二以上の建物がいずれも所有権の登記がある建物であるとき。当該建物の所有権の登記名義人
1項6号合体前の三以上の建物が表題登記がない建物、表題登記がある建物及び所有権の登記がある建物のみであるとき。当該表題登記がない建物の所有者、当該表題登記がある建物の表題部所有者又は当該所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人
2項第四十七条並びに前条第一項及び第二項の規定は、二以上の建物が合体して一個の建物となった場合において合体前の建物がいずれも表題登記がない建物であるときの当該建物についての表題登記の申請について準用する。この場合において、第四十七条第一項中「新築した建物又は区分建物以外の表題登記がない建物の所有権を取得した者」とあるのは「いずれも表題登記がない二以上の建物が合体して一個の建物となった場合における当該合体後の建物についての合体時の所有者又は当該合体後の建物が区分建物以外の表題登記がない建物である場合において当該合体時の所有者から所有権を取得した者」と、同条第二項中「区分建物である建物を新築した場合」とあり、及び前条第一項中「区分建物が属する一棟の建物が新築された場合又は表題登記がない建物に接続して区分建物が新築されて一棟の建物となった場合」とあるのは「いずれも表題登記がない二以上の建物が合体して一個の区分建物となった場合」と、同項中「当該新築された一棟の建物又は当該区分建物が属することとなった一棟の建物」とあるのは「当該合体後の区分建物が属する一棟の建物」と読み替えるものとする。
3項第一項第一号、第二号又は第六号に掲げる場合において、当該二以上の建物(同号に掲げる場合にあっては、当該三以上の建物)が合体して一個の建物となった後当該合体前の表題登記がない建物の所有者から当該合体後の建物について合体前の表題登記がない建物の所有権に相当する持分を取得した者は、その持分の取得の日から一月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。
4項第一項各号に掲げる場合において、当該二以上の建物(同項第六号に掲げる場合にあっては、当該三以上の建物)が合体して一個の建物となった後に合体前の表題登記がある建物の表題部所有者又は合体前の所有権の登記がある建物の所有権の登記名義人となった者は、その者に係る表題部所有者についての更正の登記又は所有権の登記があった日から一月以内に、合体による登記等を申請しなければならない。
不動産登記規則第120条合体による登記等
1項合体後の建物についての建物の表題登記をする場合において、合体前の建物に所有権の登記がある建物があるときは、合体後の建物の登記記録の表題部に表題部所有者に関する登記事項を記録することを要しない。法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合についても、同様とする。
2項1号合体による所有権の登記をする旨
2項2号所有権の登記名義人の氏名又は名称及び住所並びに登記名義人が二人以上であるときは当該所有権の登記名義人ごとの持分
2項3号合体前の建物に法人識別事項等の登記があるときは、当該法人識別事項等
2項4号登記の年月日
3項登記官は、法第四十九条第一項後段の規定により併せて所有権の登記の申請があった場合において、当該申請に基づく所有権の登記をするときは、前項各号に掲げる事項のほか、第百五十六条の四に規定する法人識別事項、第百五十六条の六第一項に規定する国内連絡先事項並びに当該申請の受付の年月日及び受付番号も記録しなければならない。
4項登記官は、合体前の建物について存続登記(令別表の十三の項申請情報欄ハに規定する存続登記をいう。以下この項において同じ。)がある場合において、合体後の建物の持分について当該存続登記と同一の登記をするときは、合体前の建物の登記記録から合体後の建物の登記記録の権利部の相当区に当該存続登記を移記し、その末尾に本項の規定により登記を移記した旨及びその年月日を記録しなければならない。
5項1号当該権利の登記名義人(当該権利が抵当権である場合において、抵当証券が発行されているときは、当該抵当証券の所持人又は裏書人を含む。)が当該権利を消滅させることについて承諾したことを証する当該登記名義人が作成した情報又は当該登記名義人に対抗することができる裁判があったことを証する情報
5項2号前号の権利を目的とする第三者の権利に関する登記があるときは、当該第三者が承諾したことを証する当該第三者が作成した情報又は当該第三者に対抗することができる裁判があったことを証する情報
5項3号第一号の権利が抵当証券の発行されている抵当権であるときは、当該抵当証券
6項前項の場合における権利が消滅した旨の登記は、付記登記によってするものとする。この場合には、第四項の規定にかかわらず、当該消滅した権利に係る権利に関する登記を合体後の建物の登記記録に移記することを要しない。
7項第百二十四条の規定は、敷地権付き区分建物が合体した場合において、合体後の建物につき敷地権の登記をしないときについて準用する。
8項前条の規定は、合体前の二以上の建物がいずれも敷地権付き区分建物であり、かつ、合体後の建物も敷地権付き区分建物となる場合において、合体前の建物のすべての敷地権の割合を合算した敷地権の割合が合体後の建物の敷地権の割合となるときは、適用しない。
9項第百四十四条の規定は、合体前の建物の表題部の登記の抹消について準用する。