地図と地図に準ずる図面

登記所には地図建物所在図を備え付ける(法14条1項)。

この項目で問われること

地図の作り方(作成単位、基本三角点等、地域ごとの縮尺と精度区分)、記録事項(規則13条。基本三角点等の位置、座標値。縮尺係数や基本三角点の名称・座標値は入らない)、地図に準ずる図面との違い(方位は入らない)、地籍図など送付された図面の扱い(不適当とする特別の事情がなければ地図として備え付ける)。

地域縮尺精度区分(誤差の限度)
市街地地域250分の1 又は 500分の1甲二まで
村落・農耕地域500分の1 又は 1000分の1乙一まで
山林・原野地域1000分の1 又は 2500分の1乙三まで

建物所在図何を添付するか

この項目の肢(1)
  1. H18-17-3建物所在図は、地図と建物図面を用いるほか、地図に準ずる図面と建物図面を用いて作成することができる。→ 建物所在図の作成に用いることができるのは地図及び建物図面であり、地図に準ずる図面は含まれていない。

地図の記録事項申請情報と記録のしかた

この項目の肢(4)
  1. H24-5-ア地図には、縮尺係数が記録される。→ 地図の記録事項に縮尺係数は挙げられていない。
  2. H24-5-イ電磁的記録に記録する地図には、各筆界点の座標値が記録される。→ 電磁的記録に記録する地図には、各筆界点の座標値が記録される。
  3. H26-5-エ地図には、基本三角点等の位置が記録される。→ 基本三角点等の位置は、規則13条1項が掲げる地図の記録事項の一つである。
  4. R5-6-イ電磁的記録に記録された地図には、基本三角点等の位置のみならず、その名称及びその座標値を記録しなければならない。→ 地図に記録するのは基本三角点等の位置。名称や座標値ではない。

地図の作り方と備付け手続と制度

この項目の肢(13)
  1. H21-16-4文章中の④「土地の位置、方位、形状及び地番」は正しい。→ 地図に準ずる図面が表示するのは、土地の位置、形状及び地番。方位は入らない。
  2. H21-16-5文章中の⑤「地図に準ずる図面」は正しい。→ 公図は地図に準ずる図面として法律上の根拠を得た。
  3. H24-5-ウ市街地地域、村落、農耕地域及び山林・原野地域の地域区分により、地図の縮尺が定められている。→ 地図の縮尺は、市街地地域・村落農耕地域・山林原野地域の区分に応じて定められている。
  4. H24-5-オ地図を作成するための一筆地測量及び地積測定における誤差の限度は、市街地地域については、国土調査法施行令別表第四に掲げる精度区分甲三までとされている。→ 市街地地域の誤差の限度は精度区分甲二までである。
  5. H26-5-ア地図は、一筆又は二筆以上の土地ごとに作成し、各土地の区画を明確にし、地番を表示するものである。→ 地図の作成単位と記録内容は、法14条2項が定めるとおりである。
  6. H26-5-ウ主に田、畑が占める地域及びその周辺の地域の地図は、2,500分の1の縮尺で作成しなければならない。→ 田畑の地域の地図は、500分の1か1000分の1。
  7. H28-9-エ市街地地域内の土地の分筆の登記を申請する場合において、その土地を管轄する登記所に備え付けられている地図が乙1の精度区分で作成されており、かつ、当該土地の分筆前の地積と分筆後の地積の差が分筆前の地積を基準にして乙1の精度区分の限度内であるときは、地積に関する更正の登記の申請を要しない。→ 誤差の限度は、その土地の所在する地域で決まる。備え付けの地図の精度ではない。
  8. H30-6-ア地図は、一筆又は二筆以上の土地ごとに作成し、各土地の区画を明確にし、地番を表示するものとされている。→ 地図は、一筆又は二筆以上の土地ごとに作り、区画を明確にし地番を表示する。
  9. H30-6-エ国土調査法の規定により登記所に送付された地籍図は、地図として備え付けることを不適当とする特別の事情がある場合を除き、地図として備え付けられる。→ 送付された地籍図は、不適当とする特別の事情がなければ地図として備え付ける。
  10. R5-6-ア地図を作成するための測量は、基本測量の成果である電子基準点を基礎として行うことができる。→ 基本三角点等には電子基準点が含まれる。
  11. R5-6-ウ土地家屋調査士が作成した測量成果である実測図であって、国土調査法第19条第5項の指定を受け、登記所に送付されるものについては、不適当とする特別の事情がある場合を除き、これを地図として登記所に備え付けることができる。→ 国土調査法19条5項の指定を受けた図面も、地図として備え付けられる。
  12. R6-6-ア地図を作成するための測量は、近傍に基本三角点等が存しない場合には、近傍の恒久的な地物を基礎として行うことができる。→ 地図の測量は基本三角点等を基礎とする。恒久的な地物によるのは地積測量図の話。
  13. H18-17-1地図に準ずる図面として登記所に備え付けられた図面が、修正により地図としての要件を満たすこととなったときは、地図として備え付けられる。→ 地図に準ずる図面として備え付けた図面が、修正等により地図としての要件を満たすこととなったときは、地図として備え付ける。

根拠

不動産登記法第14条地図等

1項登記所には、地図及び建物所在図を備え付けるものとする。

2項前項の地図は、一筆又は二筆以上の土地ごとに作成し、各土地の区画を明確にし、地番を表示するものとする。

3項第一項の建物所在図は、一個又は二個以上の建物ごとに作成し、各建物の位置及び家屋番号を表示するものとする。

4項第一項の規定にかかわらず、登記所には、同項の規定により地図が備え付けられるまでの間、これに代えて、地図に準ずる図面を備え付けることができる。

5項前項の地図に準ずる図面は、一筆又は二筆以上の土地ごとに土地の位置、形状及び地番を表示するものとする。

6項第一項の地図及び建物所在図並びに第四項の地図に準ずる図面は、電磁的記録に記録することができる。

不動産登記規則第10条地図

1項地図は、地番区域又はその適宜の一部ごとに、正確な測量及び調査の成果に基づき作成するものとする。ただし、地番区域の全部又は一部とこれに接続する区域を一体として地図を作成することを相当とする特段の事由がある場合には、当該接続する区域を含めて地図を作成することができる。

2項1号市街地地域(主に宅地が占める地域及びその周辺の地域をいう。以下同じ。) 二百五十分の一又は五百分の一

2項2号村落・農耕地域(主に田、畑又は塩田が占める地域及びその周辺の地域をいう。以下同じ。) 五百分の一又は千分の一

2項3号山林・原野地域(主に山林、牧場又は原野が占める地域及びその周辺の地域をいう。以下同じ。) 千分の一又は二千五百分の一

3項地図を作成するための測量は、測量法(昭和二十四年法律第百八十八号)第二章の規定による基本測量の成果である三角点及び電子基準点、国土調査法(昭和二十六年法律第百八十号)第十九条第二項の規定により認証され、若しくは同条第五項の規定により指定された基準点又はこれらと同等以上の精度を有すると認められる基準点(以下「基本三角点等」と総称する。)を基礎として行うものとする。

4項1号市街地地域については、国土調査法施行令(昭和二十七年政令第五十九号)別表第四に掲げる精度区分(以下「精度区分」という。)甲二まで

4項2号村落・農耕地域については、精度区分乙一まで

4項3号山林・原野地域については、精度区分乙三まで

5項国土調査法第二十条第一項の規定により登記所に送付された地籍図の写しは、同条第二項又は第三項の規定による登記が完了した後に、地図として備え付けるものとする。ただし、地図として備え付けることを不適当とする特別の事情がある場合は、この限りでない。

6項前項の規定は、土地改良登記令(昭和二十六年政令第百四十六号)第五条第二項第三号又は土地区画整理登記令(昭和三十年政令第二百二十一号)第四条第二項第三号の土地の全部についての所在図その他これらに準ずる図面について準用する。

不動産登記規則第13条地図の記録事項

地図には、次に掲げる事項を記録するものとする。

1項1号地番区域の名称

1項2号地図の番号(当該地図が複数の図郭にまたがって作成されている場合には、当該各図郭の番号)

1項3号縮尺

1項4号国土調査法施行令第二条第一項第一号に規定する平面直角座標系の番号又は記号

1項5号図郭線及びその座標値

1項6号各土地の区画及び地番

1項7号基本三角点等の位置

1項8号精度区分

1項9号隣接図郭との関係

1項10号作成年月日

2項電磁的記録に記録する地図にあっては、前項各号に掲げるもののほか、各筆界点の座標値を記録するものとする。