地積と地積測量図
地積は水平投影面積を平方メートルで表し、宅地と鉱泉地、及び10平方メートル以下の土地は1平方メートルの100分の1未満を切り捨て、それ以外の土地は1平方メートル未満を切り捨てる(規則100条)。
- 地積測量図は一筆ごとに作り、地番区域の名称・方位・縮尺・地番・地積と求積方法・筆界点間の距離・座標系の番号・座標値・境界標・測量の年月日を記録する(規則77条)
- 土地所在図は方位・縮尺・土地の形状・隣地の地番を記録する(規則76条)
端数の処理
作り方(基本三角点等、縮尺、記名押印)は何を添付するかの項目の地積測量図の節に置いた。
| 土地 | 切り捨てる単位 | 例 |
|---|---|---|
| 宅地、鉱泉地 | 1平方メートルの100分の1未満 | 宅地に接続するテニスコート(地目は宅地)、宅地になった土地は換算結果の小数第2位まで |
| 10平方メートル以下の土地(地目を問わない) | 1平方メートルの100分の1未満 | 10平方メートル以下の公衆用道路 |
| それ以外(畑、雑種地、保安林、公衆用道路など。10平方メートル超) | 1平方メートル未満 | 造成工事中でまだ畑のままの土地、保安林のままの土地 |
地積の端数どう認定するか
- 宅地と鉱泉地は1平方メートルの100分の1未満を切り捨てる
- 10平方メートル以下の土地は地目を問わず100分の1未満を切り捨てる(10平方メートル以下の公衆用道路も)
- それ以外(畑、雑種地、保安林、10平方メートルを超える公衆用道路など)は1平方メートル未満を切り捨てる
- 造成工事中でまだ畑のままなら畑として1平方メートル未満切捨て
- 宅地に接続するテニスコートは地目が宅地なので100分の1まで
- 地目が宅地に変われば100分の1平方メートルまで表せるので、換算結果をそのまま使える
この項目の肢(7)
- H20-6-ア✕邸宅の敷地及びこれに接続したテニスコートに利用されている甲土地から、テニスコートの部分を分筆して乙土地とする場合において、この部分の実測面積が620.5782平方メートルであるときは、地積は、620平方メートルである。→ 宅地に接続するテニスコートの地目は宅地であり、地積は1平方メートルの100分の1未満を切り捨てる。
- H20-6-イ◯居宅の敷地となっている甲土地から、公衆用道路として利用される状態となった部分を分筆して乙土地とする場合において、この部分の実測面積が9.0025平方メートルであるときは、地積は、9.00平方メートルである。→ 公衆用道路でも10平方メートル以下であれば、100分の1未満を切り捨てる。
- H20-6-ウ✕畑として利用されている甲土地から、地役権を設定するため、高圧線下となった土地を分筆して乙土地とする場合において、この部分の実測面積が34.9471平方メートルであるときは、地積は34.94平方メートルである。→ 畑も雑種地も宅地・鉱泉地以外の土地であり、10平方メートルを超えるので1平方メートル未満を切り捨てる。
- H20-6-エ✕保安林として登記されている甲土地から、温泉の湧出口となっている部分を分筆して乙土地とする場合において、この部分についても保安林の指定解除がなく、かつ、実測面積が56.8703平方メートルであるときは、地積は56.87平方メートルである。→ 保安林のままなら、1平方メートル未満は切り捨てる。
- H20-6-オ◯畑として登記されている甲土地から、宅地造成工事中となっている部分を分筆して乙土地とする場合においてこの部分の実測面積が215.4766平方メートルであるときは、地積は、215平方メートルである。→ 造成工事中はまだ畑のままで、1平方メートル未満切捨て。
- H28-10-イ✕甲土地及び乙土地の地目がいずれも雑種地で、甲土地の地積測量図における面積が9.0173平方メートル、乙土地の地積測量図における面積が3.3057平方メートルであるときは、甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記の申請情報の内容とする合筆後の地積は、12.32平方メートルである。→ 雑種地で10平方メートルを超えるものは、1平方メートル未満を切り捨てる。
- R4-7-オ◯登記記録の地積が30歩から99平方メートルに換算して書き替えられている土地の地目を宅地に変更する登記を申請する場合には、当該換算による1平方メートルの100分の1までの結果を地積とすることができる。→ 宅地になれば100分の1平方メートルまで表せる。換算結果をそのまま使える。
地積測量図と土地所在図の作り方何を添付するか
- 地積測量図は一筆の土地ごとに作る
- 筆界点の座標値は基本三角点等に基づく測量の成果による
- 基づけない特別の事情があるときに限り近傍の恒久的な地物に基づく座標値でよい
- 基本三角点等が使えるのに使わずに作った図面は却下
- 規則10条4項は地域ごとの精度区分(誤差の限度)を定めるもので、備付けの地図より高い精度区分で地積測量図を作れと義務づけるものではない
- 方位は座標値を記録しても省けない
- 図面は0.2ミリメートル以下の細線で図形を鮮明に表示する
- 土地所在図は近傍類似の土地の地図と同一の縮尺で作る
- 地積測量図の縮尺がそれと同じで土地の所在を明確に表示できるなら、地積測量図が土地所在図を兼ねられる
- 書面の図面には作成の年月日を記録し、申請人が記名し、作成者が署名又は記名押印する(申請人は記名だけ、作成者は署名か記名押印のどちらか、住所は書かない)
- 電磁的記録の図面にも作成年月日と申請人・作成者の氏名を記録する
- 基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情があるときは、近傍の恒久的な地物に基づく座標値を「記録しなければならない」(規則77条2項。できる、ではない)
この項目の肢(20)
- H17-17-イ✕市街地地域においては、土地所在図は、200分の1又は500分の1の縮尺により作成しなければならない。→ 土地所在図は、近傍類似の土地についての法14条1項の地図と同一の縮尺により作成する。
- H17-17-オ◯書面をもって作成された地積測量図の縮尺がその土地について作成すべき土地所在図の縮尺と同一であって、当該地積測量図によって土地の所在を明確に表示することができるときは、当該地積測量図をもって土地所在図を兼ねることができる。→ 地積測量図の縮尺が土地所在図の縮尺と同一で、土地の所在を明確に表示できるときは、地積測量図をもって土地所在図を兼ねることができる。
- H18-9-イ✕近傍の恒久的な地物に基づく測量の成果による必要があります。→ 筆界点の座標値は基本三角点等に基づく測量の成果によるのが原則で、近傍の恒久的な地物によるのは特別の事情がある場合に限られる。
- H19-15-ウ✕登記: 建物の合体の登記 対象書面: 申請書に添付する建物図面であって、申請人が記名したもの 押印者: 申請人→ 図面に申請人は記名すれば足りる。署名又は記名押印するのは作成者。
- H19-15-オ✕登記: 土地の分筆の登記 対象書面: 申請書に添付する地積測量図であって、その作成者が署名したもの 押印者: 地積測量図の作成者→ 署名があれば押印は要らない。
- H20-11-ア✕不動産登記法第14条の地図が乙1の精度区分により作成され、登記所に備え付けられている地域について分筆の登記を申請する場合であっても、申請地が市街地であるときは、地積測量図は甲2の精度区分により作成しなければならない。→ 10条4項が定めるのは誤差の限度であって、特定の精度区分で作成することを義務づけるものではない。
- H20-11-オ◯地積測量図を作成する際には、基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならないが、近傍に基本三角点等が存しない場合その他の基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情がある場合には、近傍の地物に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならない。→ 基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情があるときは、近傍の恒久的な地物に基づく座標値を記録する。
- H24-17-イ✕建物図面及び各階平面図を書面で作成する場合には、0.3ミリメートル以下の細線により、図形を鮮明に表示しなければならない。→ 図面は0.2ミリメートル以下の細線により図形を鮮明に表示する。
- H27-7-オ◯電子申請により土地の表題登記を申請する場合において提供する地積測量図は、土地所在図を兼ねることができる。→ 規則73条1項により作成された地積測量図は、土地所在図を兼ねることができる。
- H28-11-ア◯地積測量図は、0.2ミリメートル以下の細線により、図形を鮮明に表示しなければならない。→ 図面は0.2ミリメートル以下の細線で、図形を鮮明に表示する。
- H28-11-ウ◯地積測量図の縮尺がその土地について作成すべき土地所在図の縮尺と同一であって、当該地積測量図によって土地の所在を明確に表示することができるときは、当該地積測量図をもって土地所在図を兼ねることができる。→ 縮尺が同じで所在が明確なら、地積測量図が土地所在図を兼ねられる。
- H28-11-オ✕地積測量図に、基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録した場合には、方位を記録することを要しない。→ 方位は必ず記録する。座標値を記録しても省けない。
- H28-17-ア✕建物図面及び各階平面図には、作成の年月日を記録し、申請人及び作成者が記名押印しなければならない。→ 申請人は記名。押印まで求められるのは作成者ではなく、作成者は署名か記名押印。
- R1-7-ア◯地積測量図には、基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならないが、近傍に基本三角点等が存しない場合その他の基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情がある場合には、近傍の恒久的な地物に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならない。→ 基本三角点等に基づけないときは、近傍の恒久的な地物に基づく座標値を記録する。
- R1-10-ウ◯資格者代理人が電子署名を行って提供する建物図面又は各階平面図には、作成の年月日並びに申請人及び作成者の氏名又は名称を記録しなければならない。→ 電磁的記録の図面にも、作成年月日と申請人・作成者の氏名を記録する。
- R3-6-ウ◯土地の分筆の登記の申請があった場合において、その添付情報として提供された地積測量図が、基本三角点等の成果を利用することができたにもかかわらず、これを利用することなく作成されたものであるときは、当該登記の申請は却下される。→ 基本三角点等が使えるなら使う。使わずに作った地積測量図では却下。
- R5-10-ア✕建物図面及び各階平面図には、申請人及び作成者の住所を記録しなければならない。→ 図面に記録するのは作成の年月日と、申請人の記名・作成者の署名等。住所ではない。
- R7-9-イ◯書面を提出する方法により地積に関する更正の登記を申請した場合に、作成者が署名した地積測量図には、その作成者の押印は要しない。→ 作成者は署名するか記名押印するか、どちらかでよい。
- R7-9-オ✕地積測量図の縮尺がその土地について作成すべき土地所在図の縮尺と同一であって、当該地積測量図によって土地の所在を明確に表示することができるときであっても、当該地積測量図をもって土地所在図を兼ねることはできない。→ 縮尺が同じで所在を明確に表示できるなら、土地所在図を兼ねられる。
- H17-17-エ◯書面申請において提出する土地所在図(書面である場合に限る。)には、作成の年月日を記録し、申請人が記名するとともにその作成者が署名し、又は記名押印しなければならない。→ 書面である土地所在図には作成の年月日を記録し、申請人が記名するとともに、その作成者が署名し、又は記名押印しなければならない。
図面の記録事項申請情報と記録のしかた
- 土地所在図には方位・縮尺・土地の形状・隣地の地番を記録する(規則76条1項)
- 地積測量図に境界標があるときはその表示を記録する
- 境界標の存する筆界点に符号を付し、適宜の箇所にその符号と境界標の種類を記録する方法などによる(規則77条3項)
この項目の肢(3)
根拠
不動産登記規則第100条地積
1項地積は、水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一(宅地及び鉱泉地以外の土地で十平方メートルを超えるものについては、一平方メートル)未満の端数は、切り捨てる。
不動産登記規則第76条土地所在図の内容
1項土地所在図には、方位、縮尺、土地の形状及び隣地の地番を記録しなければならない。
2項土地所在図は、近傍類似の土地についての法第十四条第一項の地図と同一の縮尺により作成するものとする。
3項第十条第四項の規定は、土地所在図について準用する。
不動産登記規則第77条地積測量図の内容
地積測量図には、次に掲げる事項を記録しなければならない。
1項1号地番区域の名称
1項2号方位
1項3号縮尺
1項4号地番(隣接地の地番を含む。)
1項5号地積及びその求積方法
1項6号筆界点間の距離
1項7号国土調査法施行令第二条第一項第一号に規定する平面直角座標系の番号又は記号
1項8号基本三角点等に基づく測量の成果による筆界点の座標値
1項9号境界標(筆界点にある永続性のある石杭又は金属標その他これに類する標識をいう。以下同じ。)があるときは、当該境界標の表示
1項10号測量の年月日
2項近傍に基本三角点等が存しない場合その他の基本三角点等に基づく測量ができない特別の事情がある場合には、前項第七号及び第八号に掲げる事項に代えて、近傍の恒久的な地物に基づく測量の成果による筆界点の座標値を記録しなければならない。
3項第一項第九号の境界標の表示を記録するには、境界標の存する筆界点に符号を付し、適宜の箇所にその符号及び境界標の種類を記録する方法その他これに準ずる方法によってするものとする。
4項地積測量図は、二百五十分の一の縮尺により作成するものとする。ただし、土地の状況その他の事情により当該縮尺によることが適当でないときは、この限りでない。
5項第十条第四項の規定は、地積測量図について準用する。