地番
地番は登記所(登記官)が地番区域ごとに、土地の位置が分かりやすいものとなるように定める(法35条、規則98条)。
- 当事者が合意で付け替えることはできない
- 表題登記のときは地番区域内の最終の地番の次の番号、分筆は支号、合筆は首位の地番、閉鎖された土地の地番は特別の事情がない限り再使用しない(準則67条)
- 著しく錯雑しているときは登記官が地番を変更できる
この項目で問われること
誰が付けるか(登記官。申請人が申請情報に書くものではなく、土地の表題登記では地番を書かない)、付け方(表題登記は最終地番の次、分筆は本番に支号、合筆は首位の地番、閉鎖地番は再使用しない、合筆でも特別の事情があれば適宜の地番)、家屋番号との関係(家屋番号の項目)。
土地の登記事項(所在・地番・地目・地積)
土地の表題部に記録する事項は、法27条の共通事項(不動産番号、登記原因及びその日付など)のほか、所在(市区郡町村・字)、地番、地目、地積(法34条1項)。
- 地番は登記官が付し、地目・地積は規則99条・100条の基準で定める
- 字も登記事項なので、その誤りは更正の登記で直す
何が登記事項か、誰が定めるか、誤りを更正できるか。
地番の付け方どう認定するか
- 地番は登記所が付するもので、当事者の合意で付け替えることはできない
- 地番区域ごとに起番し、土地の位置が分かりやすいものとなるように定める
- 土地の表題登記をするときは、その地番区域内の最終の地番の次の番号(最終の地番を追って順に定めるのではない)
- 分筆は分筆前の地番に支号を付ける
- 合筆は合筆前の首位の地番(10番1と10番2なら10番1)
- 特別の事情があるときは合筆した土地に適宜の地番を定めてよい
- 抹消・合筆で登記記録が閉鎖された土地の地番は、特別の事情がない限り再使用しない
- 地番が著しく錯雑していて必要があると認めるときは、登記官が地番を変更できる
この項目の肢(9)
- H23-5-ウ◯隣接地の所有者間において両土地の地番を付け替える旨の合意を含む調停が成立したとしても、その合意に基づいて両土地の地番を付け替える地図訂正の申出をすることはできない。→ 地番は登記所が付するものであり、当事者の合意で付け替えることはできない。
- H23-7-ア✕土地の表題登記をする場合において使用される地番は、特別の事情がない限り、当該土地に隣接するいずれかの土地の地番に支号を付して定める。→ 土地の表題登記をする場合の地番は、その地番区域内における最終の地番を追って順に定める。
- H23-7-ウ◯特別の事情がある場合には、合筆した土地について、合筆前の首位の地番をもってその地番としなくとも差し支えない。→ 特別の事情があるときは、合筆した土地について適宜の地番を定めて差し支えない。
- H23-7-オ✕甲土地を甲土地及び乙土地に分筆した後、錯誤により分筆の登記の申請がされたことを原因として、分筆の登記の抹消がされた場合には、抹消された乙土地の地番は、特別の事情がなくても、再使用することができる。→ 抹消により登記記録が閉鎖された土地の地番は、特別の事情がない限り再使用しない。
- R1-17-ウ✕土地の所有権の登記名義人と隣接地の所有権の登記名義人との間で両土地の地番を付け替える旨の合意をしたときは、当該土地の所有権の登記名義人は、地図に準ずる図面に表示された土地の地番に誤りがあるとして、地図等の訂正の申出をすることができる。→ 地番は登記所が付す。合意で付け替えるものではない。
- R3-9-ア◯合筆により登記記録が閉鎖された土地の地番は、特別の事情がない限り、再使用されない。→ 閉鎖された土地の地番は、特別の事情がない限り再使用しない。
- R3-9-イ✕登記官は、地番が著しく錯雑している場合には、必要があると認められるときであっても、当該地番を変更することができない。→ 著しく錯雑していて必要があると認めるときは、地番を変更してよい。
- R3-9-ウ✕10番1の土地と10番2の土地とを合筆する場合には、登記官は、特別の事情がないときであっても、合筆後の土地の地番を10番2とすることができる。→ 合筆後は首位の地番。10番1になる。
- H23-7-エ◯地番は、市、区、町、村、字又はこれに準ずる地域ごとに起番し、土地の位置が分かりやすいものとなるように定められる。→ 地番は地番区域ごとに起番し、土地の位置が分かりやすいものとなるように定める。
支号のない地番できるか、できないか
- 要役地についてする地役権を分筆後の一方で消滅させる規則104条6項の場合には、分筆した土地について支号を用いない地番を存することができる
この項目の肢(1)
- H23-7-イ◯要役地についてする地役権の登記がある土地で地番に支号がないものについて分筆の登記をする場合において、当該地役権を分筆後のいずれかの土地について消滅させることを証する地役権者が作成した情報が提供され、当該土地の地役権を抹消するときは、分筆した土地について支号を用いない地番を存することができる。→ 規則104条6項の場合には、分筆した土地について支号を用いない地番を存することができる。
地番どの登記によるか
- 字は法34条1項1号の登記事項なので、その誤りは法38条により更正の登記を申請できる
この項目の肢(1)
- H27-8-イ✕土地の地番区域である字に登記記録上の誤りがあるときであっても、当該土地の所有権の登記名義人は、当該土地の表題部の更正の登記を申請することができない。→ 字は法34条1項1号の登記事項だから、その誤りは法38条により更正の登記を申請できる。
申請情報と地番申請情報と記録のしかた
- 地番は登記所が付すもので、土地の表題登記では申請情報に地番を書かない
- 符号(支号)のある地番が改められるのは更正の登記をする時なので、申請の段階では現在の地番を示す
根拠
不動産登記法第35条地番
1項登記所は、法務省令で定めるところにより、地番を付すべき区域(第三十九条第二項及び第四十一条第二号において「地番区域」という。)を定め、一筆の土地ごとに地番を付さなければならない。
不動産登記規則第98条地番
1項地番は、地番区域ごとに起番して定めるものとする。
2項地番は、土地の位置が分かりやすいものとなるように定めるものとする。
不動産登記事務取扱手続準則第67条地番の定め方
地番は、規則第98条に定めるところによるほか、次に掲げるところにより定めるものとする。
1項1号地番は、他の土地の地番と重複しない番号をもって定める。
1項2号抹消、滅失又は合筆により登記記録が閉鎖された土地の地番は、特別の事情がない限り、再使用しない。
1項3号土地の表題登記をする場合には、当該土地の地番区域内における最終の地番を追い順次にその地番を定める。
1項4号分筆した土地については、分筆前の地番に支号を付して各筆の地番を定める。ただし、本番に支号のある土地を分筆する場合には、その1筆には、従来の地番を存し、他の各筆には、本番の最終の支号を追い順次支号を付してその地番を定める。
1項5号前号本文の規定にかかわらず、規則第104条第6項に規定する場合には、分筆した土地について支号を用いない地番を存することができる。
1項6号合筆した土地については、合筆前の首位の地番をもってその地番とする。
1項7号特別の事情があるときは、第3号、第4号及び第6号の規定にかかわらず、適宜の地番を定めて差し支えない。
1項8号土地区画整理事業を施行した地域等においては、ブロック(街区)地番を付して差し支えない。
1項9号地番の支号には、数字を用い、支号の支号は用いない。
2項登記官は、従来の地番に数字でない符号又は支号の支号を用いたものがある場合には、その土地の表題部の登記事項に関する変更の登記若しくは更正の登記又は土地の登記記録の移記若しくは改製をする時に当該地番を変更しなければならない。ただし、変更することができない特段の事情があるときは、この限りでない。
3項登記官は、同一の地番区域内の2筆以上の土地に同一の地番が重複して定められているときは、地番を変更しなければならない。ただし、変更することができない特段の事情があるときは、この限りでない。
4項地番が著しく錯雑している場合において、必要があると認めるときは、その地番を変更しても差し支えない。
不動産登記法第34条土地の表示に関する登記の登記事項
土地の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。
1項1号土地の所在する市、区、郡、町、村及び字
1項2号地番
1項3号地目
1項4号地積
2項前項第三号の地目及び同項第四号の地積に関し必要な事項は、法務省令で定める。
不動産登記法第27条表示に関する登記の登記事項
土地及び建物の表示に関する登記の登記事項は、次のとおりとする。
1号登記原因及びその日付
2号登記の年月日
3号所有権の登記がない不動産(共用部分(区分所有法第四条第二項に規定する共用部分をいう。以下同じ。)である旨の登記又は団地共用部分(区分所有法第六十七条第一項に規定する団地共用部分をいう。以下同じ。)である旨の登記がある建物を除く。)については、所有者の氏名又は名称及び住所並びに所有者が二人以上であるときはその所有者ごとの持分
4号前三号に掲げるもののほか、不動産を識別するために必要な事項として法務省令で定めるもの