令和3年度・問19

土地家屋調査士 令和3年度 過去問・解答 問19

令和3年度土地家屋調査士試験の問19です。全5肢の問題文と○×の解答を掲載しています。

肢 ア

R3-19-ア筆界特定

甲土地の所有権の登記名義人から売買により甲土地の所有権の全部を取得した者は、当該売買を登記原因とする所有権の移転の登記がされていない場合であっても、当該所有権を取得したことを証する情報を提供することにより、甲土地とこれに隣接する乙土地との筆界について、筆界特定の申請をすることができる。

解答:×

所有権の全部を買い受けた者は、移転の登記を受けるまで申請できない。

131条1項は土地の所有権登記名義人等に申請権を与えている。123条5号のいう所有権登記名義人等は、所有権の登記がある土地では所有権の登記名義人とその一般承継人である。買主は特定承継人だから、移転の登記を受けるまでこれに当たらない。

根拠法123条5号法131条1項

問われ方筆界特定 × 申請人筆界特定申請人

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 イ

R3-19-イ筆界特定

甲土地とこれに隣接する乙土地とを対象土地とする筆界特定の申請がされた後、筆界特定がされる前に甲土地が売却され、当該売買を登記原因とする所有権の移転の登記により新たに甲土地の所有権の登記名義人になった者がいる場合には、当該者から当該筆界特定の申請人の地位を承継する申出があったとしても、当該筆界特定の申請は却下される。

解答:×

申請後の相続人や、地位承継の申出をした特定承継人は申請人の地位を継ぐ。

申請人が手続の途中で所有権登記名義人等でなくなると、本来は法132条1項2号により却下される。もっとも通達は、新たに所有権登記名義人等となった特定承継人から地位承継申出書による申出があったときは、その者が申請人の地位を承継するものとして手続を進めて差し支えないとしている。

根拠平成17.12.6民二第2760号通達49 50(申請人に特定承継があった場合)法132条1項2号

問われ方筆界特定 × 申請人筆界特定申請人

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 ウ

R3-19-ウ筆界特定

甲土地とこれに隣接する乙土地とを対象土地とする筆界特定の申請がされた後、意見聴取等の期日前に、関係土地の所有権の登記名義人が死亡した場合には、当該所有権の登記名義人の相続人は、関係土地について相続を原因とする所有権の移転の登記をすることなく、相続を証する情報を提供して当該意見聴取等の期日に出席することができる。

解答:○

一般承継人も所有権登記名義人等に含まれ、相続の登記がなくても申請できる。

通達は、対象土地又は関係土地について一般承継があった場合に、その登記がされていないときは相続人その他の一般承継人に一般承継があったことを証する情報の提供を求め、一般承継があった事実を確認するとしている。123条5号の所有権登記名義人等にも一般承継人が含まれている。

根拠法123条5号平成17.12.6民二第2760号通達49 53(承継を証する情報)

問われ方筆界特定 × 添付情報筆界特定添付情報

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 エ

R3-19-エ筆界特定

甲土地とこれに隣接する乙土地とを対象土地とする筆界特定の申請がされた場合には、甲土地について設定されている抵当権の登記名義人は、筆界特定の申請人から提出された資料を閲覧することができる。

解答:×

申請人と関係人は公告から通知までの間、調書及び資料の閲覧を請求できる。

141条1項が閲覧を請求できる者を筆界特定の申請人及び関係人としている。関係人は133条1項が定めるとおり対象土地と関係土地の所有権登記名義人等で、123条5号によればこれは所有権の登記名義人・表題部所有者・所有者とその一般承継人である。抵当権の登記名義人は含まれない。

根拠法123条5号法141条1項

問われ方筆界特定 × 制度・手続筆界特定制度・手続

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 オ

R3-19-オ筆界特定

表題登記がある甲土地の表題部所有者は、甲土地とこれに隣接する乙土地との筆界について、筆界特定の申請をすることができる。

解答:○

所有権の登記がない土地は表題部所有者が、表題登記がない土地は所有者が申請する。

123条5号は、所有権の登記がない一筆の土地について表題部所有者を所有権登記名義人等としている。131条1項がこの者に申請権を与えているから、表題登記だけの土地でも表題部所有者が申請できる。

根拠法123条5号法131条1項

問われ方筆界特定 × 申請人筆界特定申請人

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。

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