令和3年度・問17

土地家屋調査士 令和3年度 過去問・解答 問17

令和3年度土地家屋調査士試験の問17です。全5肢の問題文と○×の解答を掲載しています。

肢 ア

R3-17-ア建物

甲建物の所有権の登記の登記名義人であるAがBに対して甲建物を売却したが、AからBに対する所有権の移転の登記がされる前に甲建物が滅失した場合には、Aは、甲建物の滅失の登記を申請することができる。

解答:○

滅失の登記を申請するのは、その建物の表題部所有者又は所有権の登記名義人である。

57条は申請すべき者を表題部所有者又は所有権の登記名義人としている。Aはまだ登記名義人だから、この立場で申請できる。 売買の後、所有権の移転の登記がされる前に滅失した事案なので、売主がまだ所有権の登記名義人である。

根拠法57条

問われ方建物の滅失 × 申請人建物の滅失申請人

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 イ

R3-17-イ建物

取壊し年月日が同一である主である建物と附属建物について滅失の登記をする場合には、当該附属建物の表示欄の原因及びその日付欄には、何らの記録を要しない。

解答:○

滅失の登記では、附属建物の表示欄の原因及びその日付欄に記録することを要しない。

準則101条は、附属建物があるときでも当該附属建物の表示欄の原因及びその日付欄には何らの記録を要しないとしている。

根拠準則101条

問われ方建物の滅失 × 登記原因建物の滅失登記原因

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 ウ

R3-17-ウ建物

抵当権の設定の登記がされている建物が取り壊されて滅失した場合には、当該抵当権の設定の登記を抹消した後でなければ、建物の滅失の登記を申請することができない。

解答:×

滅失の登記には、所有権以外の権利の登記名義人の承諾を証する情報を要しない。

法57条は、滅失の登記の申請に抵当権の登記を抹消しておくことを求めていない。判例も、滅失の登記に所有権以外の権利者の承諾書を求める規定はなく、その権利者に申請へ同意する義務もないとしている。

根拠法57条大阪高判昭36.10.18

問われ方建物の滅失 × 承諾建物の滅失承諾

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 エ

R3-17-エ建物

共用部分である旨の登記がされている建物が滅失したために当該建物の滅失の登記を申請する場合には、その申請情報と併せて当該建物の所有権を証する情報を提供しなければならない。

解答:○

共用部分である旨の登記がある建物の滅失の登記には、所有者を証する情報が要る。

共用部分である旨の登記をすると、法58条4項により表題部所有者の登記も権利に関する登記も職権で抹消される。誰の建物かが登記記録に残っていないので、別表17項が申請人が所有者であることを証する情報を求めている。

根拠法58条4項令別表17項

問われ方建物の滅失 × 添付情報建物の滅失添付情報

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 オ

R3-17-オ建物

一棟の建物がいずれもAが所有権の登記名義人である甲区分建物及び乙区分建物のみで構成されている場合において、乙区分建物が滅失したときは、Aは、乙区分建物の滅失の登記と、甲区分建物を区分建物でない建物とする建物の表題部の変更の登記とを、一括して申請しなければならない。

解答:×

区分建物の一部が滅失しても、残った建物の変更の登記を併せて申請すべき定めはない。

令4条は一の不動産ごとに申請情報を作るのが原則で、ただし書の例外は登記の目的並びに登記原因及びその日付が同一であるときと、法務省令で定めるときである。法52条3項が一括申請を求めるのは、区分建物になった場合の変更の登記どうしである。

根拠令4条法52条3項

問われ方建物の滅失 × 一括申請建物の滅失一括申請

出典:法務省 令和3年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。

この問題からクイズを始める 令和3年度の問題一覧へ 年度一覧へ トップへ