平成29年度・問14

土地家屋調査士 平成29年度 過去問・解答 問14

平成29年度土地家屋調査士試験の問14です。全5肢の問題文と○×の解答を掲載しています。

問題文・条件

隣接する甲土地を乙土地に合筆する合筆の登記(本件合筆の登記)に関する。

肢 ア

H29-14-ア土地

Aを所有権の登記名義人とする甲土地と乙土地のうち、乙土地にのみ抵当権の設定の登記がされている場合には、当該抵当権の登記名義人が作成した当該抵当権を消滅させることを承諾したことを証する情報を添付して、本件合筆の登記を申請することができる。

解答:×

権利の登記名義人が作成した権利を消滅させることを承諾したことを証する情報を提供しても、合筆の制限を外すことはできない。

41条6号の例外は規則105条が定めるものに限られ、乙土地にだけ抵当権があるという状態はそこに当たらない。

根拠法41条6号規則105条2号このサイトで定めたルール(規定なし)

問われ方合筆 × 可否・制限合筆

出典:法務省 平成29年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 イ

H29-14-イ土地

甲土地と乙土地に、登記の目的、申請の受付の年月日及び受付番号並びに登記原因及びその日付が同一の抵当権の設定の登記がされている場合において、その後、甲土地についてのみ抵当権の順位の変更の登記がされているときは、本件合筆の登記を申請することはできない。

解答:○

一方の土地にのみ処分・変更の登記があれば合筆できないが、両方に同一の登記があれば妨げない。

規則105条2号が求めるのは、登記の目的・受付の年月日・受付番号・登記原因とその日付が同一であることである。甲土地についてだけ順位の変更の登記がされると、二つの抵当権は同じ内容として一つの登記記録に移せなくなる。だから例外から外れ、合筆できない。

根拠規則105条2号昭和58年11月10日付け民三第6400号通達 第19-一-3(一部にのみ処分・変更の登記がある場合)

問われ方合筆 × 可否・制限合筆

出典:法務省 平成29年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 ウ

H29-14-ウ土地

甲土地の所有権の登記名義人がA、乙土地の所有権の登記名義人がBである場合において、Aが死亡してその相続人がBのみであるときは、甲土地の所有権の移転の登記をしなくても、BがAの唯一の相続人であることを証する情報を提供すれば、本件合筆の登記を申請することができる。

解答:×

名義人又は持分が異なる土地は、相続や持分の取得を証する情報を付けても合筆できない。

法41条3号の判断は登記記録による。甲土地はA、乙土地はBのままなので、記録の上では名義人が異なる。相続を証する情報を出しても登記記録は動かないから、まず甲土地についてBへの所有権の移転の登記をして記録をそろえる必要がある。

根拠法41条3号

問われ方合筆 × 可否・制限合筆

出典:法務省 平成29年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 エ

H29-14-エ土地

乙土地の所有権の登記名義人であるAを地上権者とする地上権の設定の登記が、Bを所有権の登記名義人とする甲土地にされている場合には、その後にAが甲土地の所有権の登記名義人になったときであっても、当該地上権の抹消の登記をした後でなければ、本件合筆の登記を申請することはできない。

解答:○

地上権・永小作権・採石権の登記がある土地は、その登記を抹消しなければ合筆できない。

41条6号の例外は規則105条が定めるもの(承役地についてする地役権の登記など)に限られ、地上権の登記はそこに入っていない。地上権者と土地の所有者が同じ人になっても、登記が残っている限り41条6号の制限を受ける。

根拠法41条6号規則105条1号

問われ方合筆 × 可否・制限合筆

出典:法務省 平成29年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

肢 オ

H29-14-オ土地

地図を作成するために必要があると認めるときは、甲土地と乙土地の所有権の登記名義人であるAに異議があるときであっても、登記官は、職権で、本件合筆の登記をすることができる。

解答:×

地図の作成に必要な場合の職権の分筆・合筆は、異議がないときに限られる。

法39条3項は、地図を作成するため必要があると認めるときの職権による分筆・合筆を認めるが、「異議がないときに限り」と条件を付けている。

根拠法39条3項

問われ方合筆 × 職権合筆職権

出典:法務省 平成29年度 土地家屋調査士試験を加工して作成

解説は、条文・通達・判例の原典に当たって書いたものです。根拠として挙げた条文はリンク先でそのまま読めます。

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